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「後半」writtenafterwards 山縣さんに聞きました


山縣さんに聞きました「後半」編

商品について・日本の生地屋さんについてのお話です


(前半はこちらから)


今回 販売となるアイテムは

<writtenafterwards>2019AW・2020SSコレクションに登場していた2型を

今回限りの色・生地にのせ 同じアイテムでも全然違うようにみせる

そして ずっと手放せないような特別なものにしたい

1点1点 個性的で きらきらしたものが

お店に ずらーっと並んだら どんなにドキドキするだろうか


”可愛い””美しい”には 人の数 色々あってよく

サイズのコンプレックスも取り払いたい

そんな初めの気持ちに writtenafterwardsの皆様が共感し応えてくださった洋服なのです



さて 山縣さんからのお話です





●まずは今回 「wonsaponatime store」に並ぶ アイテムについて





『ニットボレロ』


このニットは島精機というホールガーメントの機械を発明した会社と協業で製作しました。


※ホールガーメント ・・・縫い目のない編み方のこと


通常は前見頃、後ろ見頃、袖など別々のパーツ編んでから、それぞれを縫い合わせて1着のニットを製作しますが、

この機械は1着のニットを丸ごと編み上げることができます。

別々のパーツを作って裁断して縫製するという工程がないため、無駄な糸を使用することがなく、作業工程も少ないのでとてもエコロジーです。


今回は「立体的に編み上げる」ことを生かしたデザインを目指しました。

この機械ならではの編み込みで、平たく置きたくても置けないほどの立体感を作り、ポンチョのように体を包み込みます。


袖はそのボリュームをつぶすことなく編まれており、縫代によるストレスは軽減され、利便性がプラスされています。


使用した糸はモール糸でベルベットのような効果を発揮し、光を吸収して奥深い色合いを表現できます。

この糸が立体的なニットの陰影を強調し、より立体的に見える表現を可能にしました。


『スモック』

インスピレーション源は古着のファーマーズスモックです。


スモックの歴史は古く、18世紀前半ころのイギリスが起源と言われています。


羊飼いや農業従事者、軽作業時に着用するワークウェアとして用いられていました。

なので、生地は肉厚のリネンや羊毛で作られ、丈は ももやふくらはぎまで長さがあり、

動きやすさのため脇下のマチやスモッキング刺繍、ギャザーによるボリュームというディテールがあります。


このスモックを現代的に解釈し、製作しました。



脇下のマチのディテールはそのままに。

袖、襟ぐりのギャザーはたっぷりと寄せ、丈は着やすく短めに、さらに裾、袖口にもギャザーを寄せふんわりとデザインしました。


また昔のスモックは制作された地域、着用者の職業によって刺繍の文様や様式が異なっており、地域に根付いた伝統がありました。


今回は、刺繍の代わりに、桐生のそれぞれの工房が培ってきた伝統的な文様の生地を使用しています。



●スモックに使用したビンテージ生地について

探していたときのエピソードや思い入れを教えてください



生地を探すにあたりアイテムのデザインに合うということも大切なポイントでした。


“特別な服を作りたい”という思いから、特別な素材を探すため、まだ寒い初春に私たちは日本の絹織物の中心的な役割を担っていた、

群馬県桐生産地に覗いました。桐生産地は明治時代に富岡製糸場が建設され、世界遺産にも登録された場所です。


日本の繊維産地は輸入生地の浸透により、絶滅の危機に瀕しています。

現在、生き残っているのは長年の国際競争の中を生き残ってきた工房で、非常に高い技術を有しています。


桐生で織物が始まった歴史はとても古く、奈良時代には朝廷に絹を献上した記録が残っています。

渡良瀬川と桐生川などの豊富な水資源を擁し、養蚕業に適した土壌を持っていました。


京都の西陣や西洋から積極的に技術を導入し、江戸時代には「西の西陣、東の桐生」と言われ西陣と肩を並べるほどの発展を遂げ、

伝統的な高級絹織物の産地となりました。


現在の桐生産地では、絹織物だけでなく、世界屈指の化合繊に関するニット・縫製・刺繍・染色整理業などの多様な生産拠点が点在しており、

化合繊のジャカード生地なども生産しています。


しかし、日本の繊維産業は世界的にも高度で繊細な伝統技術が有りながらも衰退の一途をたどっており、

桐生産地も例外ではなく、毎年のように工場の閉鎖の話を聞きます。


また、ファッション業界は、毎年過剰に洋服を供給しています。その分、廃棄されるものも多くあり、地球環境に与える影響は計り知れません。

伝統や職人は守りつつも、過剰な生産を減らしていくという課題にファッション産業は取り組まなければなりません。


これからの環境にどのように適応していくかというのは私たちのブランドにとっても大きな課題となっています。




今回のPOP-UPでは新しく生地を製作するのではなく、

生地工房で眠っているクオリティの高いアーカイブ生地に焦点を当て、眠っていた生地に命を宿すことにしました。


このアーカイブの生地を使用したスペシャルなピースを10点ご用意いたしました。

それぞれが職人が拘って製作した生地を使用しております。


ご協力頂いた桐生の3つの工房をご紹介いたします。

1.桐生絹織物株式会社

シルクを主原料とし突っ切りベルベット、幅の異なる縦サッカー、ホグシジャカード、ドビー、タフタ、ヘビーサテン等々、特殊織物を生産し、それらを高級毛皮用の裏地として北米、ヨーロッパに輸出することで事業を拡大しました。

現在はその蓄積した技術を活かし、婦人服地、フォーマル生地、ストール等、多種多様なテキスタイルを製作しています。高速量産では決して表現できない手作業の味わいを残すことでジャカード織本来の魅力を表現しています。


2.小林当織物株式会社

戦後間もなく服地生産を開始した桐生で有力な機屋の一つです。

資料室には創業当時からの5万点以上のスワッチを保管しています。この資料を元にアレンジを加え、メーカーのあらゆる依頼に対応し、新たな素材を生み出しています。

和装の雰囲気を取り入れた生地、天然素材中心のコレクション、上質な素材を使って多彩なテキスタイルを絶え間なく産出。ミラノ・ウニカなど海外での出展にも積極的で、国内外でその存在感を示しています。


3.ミワ株式会社

ティッシュラメハンド・スクリーンによる、グリッター・プリント加工、フロック・プリント加工ができる自社工場保有しています。伝統的なジャカード織り技術にプリント技術を組み合わせたハリのある生地から、多重織りの立体的な表情を持ちつつ、ソフトで落ち感のある素材まで幅広く展開しております。

効果的なラメ使い、光沢のある素材を用いて他社と差別化できる素材の生産を得意としています。


ぜひお手にとってご覧ください。



以上 山縣さんからの お話でした。



いま 在るものを大切にして

愛着が沸く新しいものを作っていく


洋服が素敵なことは勿論ですが

心の美しいwrittenafterwards

ご興味頂けましたら嬉しいです。





「wonsaponatime store」

2020年6月18日(木)販売スタート

※無くなり次第終了


Vermeerist BEAMS

☎︎03-5771-5745


イベントの詳細は こちらから御確認下さいませ

https://www.beams.co.jp/blog/vermeerist/59151/


どうぞ宜しくお願い致します。


大場

「前半」writtenafterwards 山縣さんに聞きました




今回 「wonsaponatime store」 開催につき

当初予定していた トークショーに代わって

writtenafterwards> デザイナー山縣良和氏に

<Vermeerist BEAMS> 3人から

いま聞いてみたいことをメールで質問し お返事を頂きました


まずは 山縣良和さんって どんな人?というところから

今回の商品のこと 日本の生地工場のお話まで 前半・後半と2回に分けてお送りいたします



山縣良和 ファッションデザイナー・アーティスト・教育者


1980年 鳥取生まれ

2005年 イギリスのセントラル・セントマーティンズ美術大学ウィメンズ学科を卒業

 在学中に ジョン・ガリアーノのデザインアシスタントを務める。

帰国後 2007年 に自身のブランド「writtenafterwards」スタート。

2015年には、日本人初となるLVMH prize選抜候補26名に選抜される。

自由で、本質的なファッションの教育の場として「ここのがっこう」を主催。


以上 writtenafterwards ホームページより



2019年 絵本『ぼくは0てん』の出版を叶えたり 

つい最近では

雑誌『アイデア』史上初となるファッション特集にて全監修を務めています(No.390)


お話を聞いていると

流行を追うことなく そしてただ着飾るという事でもなく

服を作る方のこと 着る方のこと 社会の事

素材が生まれる環境 そして地球の事 みんなに優しく

話のスケールがどんどん大きくなっていくようで 凄い方だなぁと つくづく思います



人見知りの猫と暮らしているのだとか

さて そんな山縣さんへの質問と お返事のご紹介です


●お洋服を通じて Vermeerist BEAMSを介し皆様へ今伝えたいこと

『装うこと、お洒落をすることの楽しさや愛おしさ』です。


●「wonsaponatime store」に向けて準備を進めていく中で

 Vermeerist BEAMSと共感したことや感じたことなどはありますか

ファッションへの情熱や、スペシャルであること、チャレンジングであることを大切にされていることです。

また、お客さまとお店の関係性の築き方は素晴らしいと思います。


●人生において影響を受けた 物・事・人を教えてください

長崎の原風景、山陰で体験したアイロニカルで素朴な価値観。

そしてロンドンの寛容性と革新性。パリの伝統と美意識です。


●クリエイションにおいて影響を受けた 物・事・人を教えてください

ジョン・ガリアーノ 彼のクリエーションが間近で見えた経験は、

僕が実際に体験したもののなかで、一番大きな影響を受けたと思います。


宮崎駿 幼少期から作品を見続けており、影響は計り知れません。


●”ファッションを届けること”というテーマでトークショーを計画していましたが(中止)、

 それについての今の思いと、当初の思い、何か変わったことはありますか?

コロナ禍に伴い、世界は大きく様変わりしてしまいました。根本的な思いは変わらないのですが、

今までは、プロジェクトの数が多く、いつも時間に追われている感覚でした。

今後は、自分たちにしか出来ないことを、大切にして、

じっくりとファッションに向き合いたいと思うようになりました。


●今の世界に対して思うこと 感じること

今、世界は激動の時代へと突入しました。

いままで蓄積された様々な問題が炙り出されており、

ここから数年は何が起こるか誰も予測がつかないのではないでしょうか。


日々ニュースを見ていると驚きとともに落胆することは多々ありますが、

中には前向きにもなれるニュースもありそれが希望です。


●未来に対して思うこと 感じること

今コロナウィルスによって、日常においての身の安全を脅かされていますが、

アメリカでは、個性的な服装が身に危険が及びかねない、危険な状況だと聞きます。

近い将来において、お洒落を楽しめる日常が来ることを望んでいます。


私たちは世界で起こっていることに無頓着にならず、今までの自分たちの生活や価値観をもう一度見直し、

今やるべきことや、これから向き合うべきことを明確にして活動を行っていきたいです。


●ファッションに力を感じるとき(ファッションの定義はお任せします)

コロナ禍においても、防護服や、マスクなど私達が生きていく上で切っても切れないないものというのが改めて浮き彫りになりました。

いわゆるなモードの世界だけをファッションとして捉えず、

大きな概念でファッションを捉えると、ファッションが世界に果たすべき役割は依然としてとても大きいです。

ファッションは時代の変革とともに変わっていきます。


●信じていること(なんでも)

世界は変化の連続であり、自分も常に変わっていくということ。

自分や他人、物事を決めつけることなく、

不要不急と言われるものや無駄なもの、ゴミの中にも見方を変えることが出来れば宝ものになることがあるということ。



と前半はここまで。

やはり新型コロナウイルスを皮切りに世界に起こった様々な変化のこと

そして変わらない強い気持ちのことのお話でした


ジョン・ガリアーノの下で務められた経験のことや 

価値観や美意識等のお話も もっと聞いてみたいところですね

そのうちに またお伺いできたらなぁなんて思います


後半は 

今回 販売する洋服 そして その生地について 生産している日本の生地工場のことなど

なかなか知ることが出来ない 興味深いお話です


どうぞお楽しみに。




「wonsaponatime store」

 2020年6月18日(木)販売スタート

 ※なくなり次第終了


Vermeerist BEAMS

☎︎03-5771-5745


イベントの詳細について こちらからご確認下さいませ

https://www.beams.co.jp/blog/vermeerist/59151/


どうぞ宜しくお願いいたします。


大場


eka

皆さま、こんにちは。


夏のような暑さが続いていますね。それに加えて今年の夏はマスクも必須。暑さが苦手な私は、外に出るのも躊躇してしまったり。。。それでもお出かけするときは、心地よい服を着て気分よく過ごしたい!と思います。



そんな今の時期に特にお気に入りのブランドが<eka>です。天然素材を使い、インドの職人さんたちによって丁寧に作られた服は、袖を通すととても心地よく、私にとって欠かせないブランドになっています。



デザイナーのリナシンさんは、数々の賞を受賞し、日本でもUNIQLOとコラボレーションするなど、大変活躍されている女性です。リナシンさんは、北インドの田舎で育ち、その中で「人・自然・工芸」への愛情が高まったそう。<eka>の服から感じる自然で温かみのある空気感は、そんな彼女のルーツから来ているのかもしれません。


環境問題に配慮した物作り、さらに持続可能な物作りをしている<eka>。天然素材を使った生地は、大半がインドの職人さんたちの手織りによるものです。インドの伝統的な職人技術を使った細やかな手仕事により、流れるような美しいシルエットや生地のプリントが実現します。そして、それらの仕事が地域を活性化するというプラスのサイクルを生み出しているそうです。


今回は、2020 SSコレクションより、スカートをご紹介いたします。


深いブルーのブロックチェックのタックスカートです。しっかりとしたコットンの生地を使用しており、着た時の存在感のある立体的なシルエットが美しいです。このチェック柄はハンドプリントで、人の手による柔らかさを感じます。前側に並んだボタンは自然に還る素材を使用しています。そんなデザイナーさんの想いを知ると、この1着を長く大切に着ようという気持ちが、より一層強くなります。



こちらは同じパターンですが、シルク素材のパッチワークスカートです。シルクならではのしなやかなラインと光沢感がとても美しいです。控えめなボリュームと、くすんだ色味から感じる大人っぽさに、同じパターンでも素材が変わると、こんなにも雰囲気が変わるのかと驚かされます。


最後に、リナシンさんがアトリエの写真を送ってくださいました。





ゆったりとした、美しい時間が流れるようなアトリエです。素敵な場所から素敵な服が生まれ、それを身に付けることが出来ることに喜びを感じます。大切な皆さまのワードローブの中の1着に、<eka>の服を加えていただけたら嬉しく思います。


松本


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Vermeerist BEAMSでは、代引きを承っております。店舗までお問い合わせくださいませ。

→☎︎03-5771-5745


Vermeerist BEAMSのInstagramもございます。

是非こちらのアイコンからご覧くださいませ。

改めましてVermeerist BEAMSのご紹介です

とても久しぶりそして私犬塚は初めての投稿です

その為改めてお店の説明をさせて頂きます


場所

原宿警察の明治通りを挟んだ真向かい

神宮前テラスビルB1F BEAMS women harajyukuの中にある一角の小さな部屋が

フェルメリスト ビームスです


基本コンセプト

〈Basic & Exciting〉

今も昔もこれからも続いてきた、続いていく洋服の基盤となるBasic 

本質がありながらも偶然ではなく必然に大胆な遊びがありワクワクするExciting 

この二つの要素が共存している空間を目指しています

オンラインでの販売は行わず(代引きは承っています)自分達が身につけたいを軸に

買い付けた商品をスタッフが店頭にてその魅力を伝えています

2003年にオープン今年の10月 18年目を迎える実店舗です


イメージ

ユーモアのセンス、表現されたクリエーションに多大な影響を受け魅了され続けている人そして書物です

小泉記念鑑〉



〈Jean Paul Goude〉


〈Vivienne Westwood〉



続きましてスタッフ紹介です


動物(特に犬)をこよなく愛し自称人見知りだけれどお話し好き

真爛漫なとってもキュートな松本(右)

おっとりした見た目と控えめだけれどしっかりとした芯のある内面

とっても魅力的な大場(左)

こんな頼もしく素敵な二人と私犬塚(中央)


3人であーでもないこーでもない 

すったもんだしながら楽しくさせてもらってます

洋服を通じて人と人が繋がり深まり

洋服を身に付ける事でコンプレックスが

チャームポイントともなり

自分の事をもっともっと好きになってゆけるお手伝いができました

恐縮ながら本当に嬉しく思います

こんなフェルメリスト ビームスこれからも末永くどうぞ宜しくお願い致します。


犬塚


Vermeerist BEAMSのInstagramもございます

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