こんにちは。
12月ですね。
ぐっと寒くなりました。
少し前の休みの日、カミさんと話していて
「今日の夜はおでんにしようか?」という話になり、
買物済ませて陽が傾きかけた時間帯から準備にかかる...
と言ってもテキパキ動くのはカミさんで
僕はおでんという言葉で
“ある店”を思い出しながら
棚から器を引っ張りだして眺めていた。
ある店とは広島市内の袋町公園近くにあった
【おでん処 たぬき】のこと。
丁度、いまと同じ時期の出張。
仕事終わり並木通り辺りを歩いているといい出汁の匂い。
スタッフとの食事会には
ホンの少し時間があるので縄暖簾をくぐると
活気があって湯気にいい塩梅の酒と出汁が匂う店内、
ご近所さんらしい家族連れや
仕事帰りの会社員がカウンターに座る。
一見だけども一気にご機嫌になる。
あまり時間がないのと食事が控えてるので軽く、軽くと
言い聞かせながらアテを頼んでビールで始める。
再度軽く、軽くとつぶやきながら時計を確認して
看板メニューのおでんをたのむ...
どれも旨い、旨すぎる。
「また来る」と確信しておあいそしてもらう。
「また来る」思った理由は酒と肴の旨いこともそうだけど
おでんの前に陣取ったオヤジさんの軽快な動きと
調子いい言葉ともう一つはおでんを盛る「器」。
全て7-8寸の〈小鹿田焼〉で“刷毛目”や“とび鉋”の皿は
おでんの具とチョイと縁につけたからしがよく似合う。
寒い外から暖かい店に入ると眼鏡が曇り
入り口近くのお客さんとカウンターの中のお姉さんの笑いが。
「つかみはOK」と心の中で思ったかどうかは
もう忘れたけども一気に距離は縮まった事に違いない。
何度か通う内に聞いた話を思い起こせば
オヤジさんは2代目で店自体は終戦間もない1946年にオープン。
その30年後の1976年に先代から引き継ぎ、
その5年後に袋町に移ったと...
ただ何故小鹿田焼なのかは聞けずというか聞かず
ここにきて味の滲みたメニューの旨いアテと
出汁の沁みたおでんでご機嫌に一杯のむ事を楽しむ。
それが礼儀かと都合よく思っていた。
担当が替わった数年後の2016年にオヤジさんの体調を理由に
店が閉まったと後々聞いて寂しくなった。
70年...オヤジさんはそのうちの40年かあ。
もし会えたなら本当に“お疲れさまでした”と
“ご馳走様でした”と“ありがとうございました“と伝えたい。
そんなこと思いながらコレかコレかなあ?
とおもい引っ張り出した2枚の小鹿田の器を眺めてしみじみ...

「器」が繋ぐ人と人。
美味しくいただくことで繋がる話も続きます......
追伸;拙宅のおでんも旨いです(笑)