ハルヨコイ

SHUN 新井 2022.01.29

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。




多分しつこくて見飽きてきたでしょう、ブレザースタイル。強いて言えばオーバーサイジングでかなりバランスをビームスクロージングからかけ離れてるトコは新鮮なんだか古いんだか。80年代のソフトスーツ原体験が染み付いてるんでしょうね。本日は販売ストーリーは突然に危ないトレンディスタイルの接客でびんびんな感じになりそうです。


まだ寒いですが売り場は春物の新入荷商品で半分位を占めて参りました。有難い事に消化が大命題の秋冬セール商品はかなり減ってきましたので。肌感ではセール在庫はいつもの半分位になるんじゃないでしょうか。チラホラ春物を買いたくてうずうずしている顧客様も遊びに来て頂けるので嬉しい限りです。もう少し欲求を抑えてお待ち下さいね。

いつもだとシーズン最初の入荷はインポート物がごっそり入ってくるものなのですが、今回は私推しのリングヂャケット製ジャケットとスーツが早々に到着しております。







ベージュブラウン系とブルーグレー系のオンパレードです。このご時世で何処ぞも無難に濃色の無地で守りに入るものですが、その逆をしっかりと先手に攻めるのは流石ですよね。

彩豊かな洒落感抜群の生地チョイスは勿論ですが、これだけの高級生地をどれもリングヂャケットファクトリーが縫製技術を遺憾無く発揮して仕立ててくれているのに売り場としては、本当に感謝しかないですね。相変わらず仕上がりは抜群。特にゼニアのTROFEO生地は特筆物です。無地物で良いスーツをお探しのお客様には最早これ一本釣り。リングヂャケット製スーツの接客に入ると私の長〜いトークが始まってしまうのはご愛嬌として下さい。




店に戻って来た時にこのモデルを見た印象はずっと殆ど変わってないのに驚きましたね。流石にゴージラインが今では高過ぎやしないかーとか生意気に思ってましたが、実際に着てみたらご案内をしてみるとなるほどなって思いました。完成されたバランスでウチのご愛顧されるお客様にリピートされるのも頷けます。個人的にはラペルのゴージラインはもう少し低くした方がこれからの兆候で良いとは思いますが。勇気を出してアップデートして欲しいですね。因みに私は気に入った商品が定期的にマイナーチェンジした方が毎回買っちゃう派です。


この長引くウイルスの状況下で海外に渡航が出来ない事はワールドワイドなセレクトを生業とする我々はこれからも苦戦を強いられるわけなので、だからこそ日本国内で作り上げるオリジナルネームの商品が大切な役割となると思うんです。それと国内資源や工場等、全てを国内でまかなえる商品作りのドメスティックブランドさんなんかも益々重要に思えて仕方ありません。

恐らくこれからは毎年商品の値上がりは避けられそうに無いと。だからこそ今まで以上に自分にとって本当に必要な物、5年後10年後も見据えて大切に着続ける事が出来る物をご購入頂きたいと思う訳なんです。

国内縫製工場を色々探してた時には職人不足とか原料高騰とかで廃業してしまう話もチラホラ聞いてました。悲しい流れですが日本工場の洋服作りは世界的に見てもそうそう真似できない凄いところが沢山あると思うんですよね。

絶対に残っていって欲しいですし、我々洋服屋が生き残っていく為にも残さなきゃいけないんです。

でもその国内生産のセレクトショップオリジナルって昔から賛否両論だったり、当たり外れが大きかったりしましたね。今は流石に無いですが、若い時にはちょっとイマイチなオリジナルが入荷してた時なんかは、先輩スタッフは一切店頭に出さないとかお客様にはお勧めせずにもっと買うべき良いものを代替えで薦めてる光景もよく目にしました。販売スタッフが商品の良し悪しに1番厳しい笑

いつもこのブログで言ってますが、オリジナルブランド商品こそが我々の未来を握っていると。なので厳しい目でオリジナル商品と向き合っていた先輩スタッフ方の姿勢は今でこそ素晴らしいと思えます。

先日ある媒体でたまたま目にしたのは、ウチのレディースレーベルの元ディレクターの方が他のセレクトさんに移られて、新しいブランドラインを立ち上げた記事でした。それがまたメチャクチャ素敵で。

そのブランドが売れるかはこれからだと思いますが、ウチの様な全国規模の多店舗展開のブランドだと商業的な観点が大事になりますので、企画デザインのバランスがすごく難しい。


大分話が散らかりましたが、ウチのレーベルオリジナルブランドの商品って販売スタッフの様々な意見を柔軟に吸い上げて、他社さんじゃなかなか真似出来ないオリジナリティとストーリーの詰まった世界中に売り出せる洋服だと改めて実感してますね。

これから来月、再来月は春物入荷が目白押し。20年この商売に身を置いてますが、この時期の毎日の様に新規で入ってくる商品達を見て、試着するのはメチャクチャ楽しいもんです。不思議なくらい全く飽きない。


まだまだお店に来店されるには大変な時期では有りますが、ひとまず一足先に揃い出したリングヂャケットの新商品達は一見の価値はあるんじゃないでしょうか。このご時世でこれだけ振り切って素敵なジャケットバリエーション揃えてるのはウチの専売特許みたいなものですから。


表題は日本語ロックの創世期を代表する四人組ロックグループのファーストアルバムの冒頭曲。国産ロックの元祖と言うべきバンドとなれば絶対にこのグループの名前が出る筈です。卓越した演奏技術によるパフォーマンスと日本語で綴られる歌詞は何十年経っても色褪せない。

たった3年の活動期間を経て、その後のメンバー達の邦楽界での活躍のストーリーを追っていくと、その影響力って計り知れないんですよね。

それこそビームスが作り上げていったこの40年以上の日本での影響も近いものを感じちゃいます。

はっぴいなビームスの春の始まりは間近ですよ。


それでは落ち着いた頃に銀座でお会いしましょう


新井