スタッフ「SHUN 新井」の記事

僕の車を運転してよ

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。




もはや何の代わり映えもしないブレザースタイル。5年後も10年後も同じ格好してる自信は有ります。飽きない自信も有りますね。そして全く各ドレスレーベルのテイストを考慮してないクロスオーバークロージングスタイル。どうやら本日は90年代キレカジ気分でカヒミったウィスパーボイス接客となりそうです。




銀座店のショーケース下に鎮座していたフレディが何処かに旅立ってしまい、その代わりにこの人達が先週から入ってます。



rockarchive/THE BEATLES Photo
サイズ:A2
価格:¥198,000(税込)
商品番号:23-83-0083-950

この世界一有名であろう四人組イギリスロックグループ。ある著名なロック評論の言葉を少し借用させてもらえば

「ロックの歴史の中で最も重要であり、それ以上何も言う必要は無いグループ」

なので語る事なんておこがましい笑 

影響受けた人なんてキリが無いでしょう。ビートルズを聴いて人生に影響を与えられた音楽家、教師、大工、医師、魚屋、洋服屋、配達員、事務員、コンビニ店員、保険営業、デザイナー、まだまだごまんといるでしょうね。しかしこのコレクションは奥深い。このカットはやっぱり初見でしたね。この写真を撮られたのは66年。自分が死ぬ程聴いたラバーソールとリボルバーの頃だというのもなんだかときめいちゃうんですよね。

私の中では中学生の頃、ラバーソウル収録のノルウェーの森って曲と同じ題名の文学書が空前の大ヒットで、本屋に言えば最前列に上下巻の赤と緑の2種類のハードカバーが山積みになってまして。まあその頃は少し内容がナイーヴな感じで、空っぽな中坊にはピンとこなかった訳でした。でもその数年後に高校生になってから外出がままならず家にずっと籠りきりになる事情になり、膨大な持て余す時間を文学と音楽に費やす日々の中でノルウェーの森って世界に頭の中いっぱいどっぷり浸かる事になりまして。この本の作者の世界はほとんどの文章と付随して音楽が登場するので、本を読む作業に聴覚的な感覚が足される事でこんなにも感情を揺さぶられるのかと。


龍先生の佐世保の69年を時代背景に綴られるサイケ感満載かつ退廃的な自伝的小説も大好きでしたが、同じ名字で同時代背景ながらそれとは対照的な繊細な余りにも閉鎖的で内省的世界観も10代の多感な時期の私にとって非常に共鳴する救いだったんですよね。そんな本とリンクして流れるビートルズ音楽は、3年に1回位のペースで彼らの作品を初期から年次で聴き直す儀式としてこの頃から私に義務づけられた訳なんです。

初期から聴き直していくといつも思うのは、このグループの活動期間はほぼ7年半とそんなに長くない。それなのに最初と最後のアルバムなんて全くと言っていいほど別のバンドが作ったんじゃ無いかって位に別物のロックに感じます。それほど彼らは実験を繰り返し変化をし続けたとも言えますし、変化をする事が進歩になる音楽だとロックを定義付けたんじゃないかと思うんですよね。


そうなんです、ビートルズの初期から解散まで順にアルバムを聴く事で彼らの進化と成長であったり、過程での苦悩を再確認する作業。それにより自分自身への戒めだったり前進を促す鼓舞だったりをその都度違う気持ちで感じる事が出来るんです。

その中でノルウェーの森の曲と本はまた別物だったりはするんですが。この2つと向き合う時間だけは止まった時間の中で自分自身と向き合う事やセンチメンタリズムに浸る事だったり。全ての俗世間のしがらみから距離を置いて、穏やかに頭を空っぽにしてその文章の世界を想像して浸る時間。そこには必ずビートルズの奏でるメロディが想像の手助けをしてくれるんです。

そんな他人にあまり言えない恥ずかしい気持ちになる1人に籠る時間って実は誰でもある筈です。でもそんな時間の使い方は自身のフラストレーションを発散する大切なものですよね、きっと。

そしてこの写真が自宅のリビングに飾ってあって、いつかは色々な友人達を呼んで楽しい宴の時間を過ごして、先の私みたいに各々がビートルズに関わる思い出とか、思い入れのある曲とそこに付随する自分のエピソードを話し合うだけでとっても充実した幸せな時間を過ごせると思うんですよね。ビートルズよもやま話を披露し合うのもそれぞれ新たな発見があってきっと楽しい。

そうなんですよね、毎日閉鎖的に生きていくより、こんな素晴らしいカルチャーや洋服を通して店の皆んなや新しい発見や体験を求めてお越し下さるお客様方との出会いや会話をして心を通わせる時間、そこから生まれるコミュニティ。孤独な時間って皆んな好きだけど、その反対の共有する仲間との時間が有るからこそなんですよね、光と影みたいに。


表題は65年発表のコンセプトアルバム、ラバーソウルの冒頭曲。それまでの大衆性を担ったヒットソング作りから、その大衆の期待を良くも裏切る革新的進化を告げる序曲とも言えるドライブマイカー。この曲も同じ作家による短編も有りますね。邦画も作られちゃいましたし。まだ観てませんが。

どうやら私にとってはビートルズとその作家さんはずっとずっと切っても離せない物としてそばに寄り添ってくれそうです。きっと人生を過ごす時間を豊かにしてくれる存在なんでしょうね。



それでは落ち着く頃に銀座でお会いしましょう。


新井



ならず者

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。


相変わらずフレアパンツスタイル。なんだか90年代バンドマンみたいな感じになってきてしまいました。本日はモンキーなイエローテイストのjamる接客スタイルでいこうと思います。

少しずつですが春物新入荷もしてきており、お店の三分の一位は春めいた色合いになってきました。セール品はかなり在庫薄になってきましたのでお目当ての物はお早めにどうぞ。


となるといつもの私のボヤきが始まるわけですよ。でも半年前もしてたこのボヤきは同じ洋服業界人の方々からご支持頂けてましたので凄く励みになりましたし、同じ気持ちの人との共感はお互いに癒しにもなった筈ですからね。

2月末までの期末までにどれだけ秋冬物の在庫を消化しきれるか。これが会社としてはホントに大事なんですよね。でも最近は売り場で感じるのはお客様は値下げをしたからと言って勢いで買うのではなく、自分にとって本当に必要な物かを慎重に考えて購入頂くように意識も変わってきたのではと感じる様になりました。セールとか関係なく必要な物であったり本当に欲しいと思える物は定価でご満足して頂いてますね。


この物価高のご時世となると、はっきり言ってセールは川上の製造から川下の販売までの全ての関わる人達が赤字で身を削るとも言えるアパレル業界が衰退していく要因のひとつなのではと。その上在庫を大量に残す事はその分税金がかかるわけで会社にとっては非常に負担となりますし。

この時期の売り場ってセールの商品の中でもそれほど需要の無い、お買い求めやすくなってもなかやか稼働を見込めない商品がすごく目に付いてしまうんですよね。また会社批判めいたブログ書いてるよって各方面からご指摘が来るかも知れませんね。。いやいや、批判ではなく、ビームスという会社がより良い方向で皆んなでいける様に前進のための勇気ある発言と思って頂けたら幸いです。お客様は勿論、私達も関わる全ての人達が幸せに潤う様になるのが1番ですから。


この秋冬シーズンにちゃんとワンシーズンを通して店舗勤務をする事が出来ましたが、やはり感じるのは接客することが無い商品があるかも知れませんね。

何なら来年は商品展開数を半分近くにしても大丈夫だと思いますよ。その代わりお客様の皆様が欲しい筈の商品をちゃんとサイズと数量を豊富に揃えて取り寄せのお時間を頂く必要も無く用意が出来れば全く問題ない筈です。更にはその分売場も縮小した方が管理も楽で余計な人件費もテナント費もかからずで。何なら銀座店3階フロアなんかは4割位のスペースはドレスレディースフロアに変えたら絶対に良いと思うんです。紳士淑女が銀ブラしてお買い物する世界に誇る街なんですから。でも商品半分は言い過ぎでしたね、あんまり減らしすぎるとお客様は楽しく選んでお買い物が出来なくなっちゃうので。そのさじ加減が非常に大事ですもんね。


その加減のバランスが良くなれば今期よりも販売機会ロスが減り売上増、期末在庫の縮小で税金負担の軽減により利益増、それにより更なるサービス向上になりますもんね。利益減るからと人件費を減らす一方だと人材流出やモチベーション低下等でサービス低下は必然ですし。

そうなんです、店という現場最前線のスタッフは勿論ですが、その売り上げに関わる全ての人達がもう少しだけ意識を変えて共通のゴールに向かって工夫をしていければ良いんだと思うんです。

売り場にいてやっぱり1番重要なのは商品だと実感する半年間だったと思います。今までだったら何処のお店も同じ様なブランド商品を展開してきてるので、差別化生き残りにはやっぱり販売するスタッフの力だ!っと考えてましたが、この不況下になると買い方はネットを軸に指名買いで来店がメインになりつつある訳ですよね。そうなると欲しい物があればどこの店でもどの販売スタッフから買ってもイイ訳で。常時マスクもしてますからお互いに顔も認識しづらくて意思疎通も難しいですしね。要するにビームスならいつものスタッフの対応が好みで何かしら服装を見繕ってくれるからとりあえずお店に遊びに行こうって感じでは無くなってきてしまったんです。悲しいと言えば悲しい変化かも知れませんね。

そうなると、ちゃんと他との差別化とニーズを的確に捉えた商品の力が凄く大事なんだと。


そして来店のメインの目的はネットでは分からない実際の着用感を確かめるフィッティング。そうなんです、やっぱりお店はショールーム化なんですよ。ちゃんと打ち出しの商品サンプルがいつでもサイズが揃って置いてあり、お会計をしたら翌日から翌々日に倉庫から自宅に商品が届くヤツです。

そんなシステムになると倉庫に在庫を持つ仕入れ量となる訳ですから余計に無駄にしか思えない様なギャンブル性の高い商品なんて出来ないってなりますよね。でも打ち出しとして万人受けは決してしないけど、ブランディングとしてやるべき商品は必ず有ります。大事です。ただやはりそのバランスが重要なんです。そこそこのキワモノもトリッキーな商品もシーズン最初の数ヶ月で打ち出しの役目が終わる頃に消化しきってくれるのが理想ですよね。それがシーズン終わりまで残ってセールで赤字を垂れ流す様になってしまうのが最悪のパターンな訳で。


私も8年程ひとつのレーベルを抱えて商品を企画する立場でやってましたが、続けていくと絶対にマンネリを打破しようと考えたり感覚がマヒし出して、やたらとトレンドに走ったり新しいモノばかりやり出す様になっていってしまいましたね。長くやればやるほど自分の意見が強くなり、反対意見をする人も少なくなり、同じ事をやるのが苦痛に感じてしまい、売上をとって会社の利益を上げていく為の商品仕入れのはずなのにいつの間にか利己的な方向に引っ張られていってしまうんです。

独裁者、裸の王様、自己保身、そして老害化。自分が1番恐れている立場にいつの間にか陥ってしまっているかもと気づいた時の恐怖と自己嫌悪は想像以上にキツいもんです。組織の一因としては大きな歯車の大事な役目でさえも定期的なメンテナンス、定期的な部品交換。そう、新陳代謝は凄く大事な事だと痛感しましたね。こればっかりは他人から促されたら一悶着起きちゃいますので、それこそ自分で気付くのが大切かも知れませんね。

私が経験した商品関連だけじゃなく、何処の会社でも何処の部署でも同じだと思いますが、5年〜10年位の期間を目安に新陳代謝を自ら考えてより良く運営に皆んなが携わっていく事が良いかも知れませんね。

またそんな毒気を感じてしまう様な私見をつらつら綴ってしまって申し訳ございません。

そんな銀座の一端で洋服への愛とビームスへの愛を叫ぶケモノならぬ「ならず者」でした。


表題は70年代にカリフォルニアを代表するカントリーロックバンドの名バラード。

この鷹集団が歌うならず者への語り掛けは非常に深く胸に突き刺さるものがあるんですよね。若い頃は甘い愛の言葉の様に思ってたのですが、今この歌を聴くと全く違っていて。ならず者と呼称される大切な誰かに寄り添い、そして励ましを送り、でもその方向は自然と自分に向かって突き刺ささっていく。

自分を見失い、また岐路に立つ時。そんな時に気にかけてくれる人を思い出して自分が進むべき道を自身の力で見つけていく。そう、自分を変えられるのは自分だけなんですから。



それではまた落ち着いた頃に銀座でお会いしましょう。


新井

The night I fell in love

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。




最近はもっぱらワイドかフレアパンツに首ったけになってきてしまいました。私としましては中学生でオシャレに目覚めた当時は、アメカジというか渋カジが大全盛だったものでその原体験が全く抜けないんでしょうね。三つ子じゃないですけど、中二のオシャレゴコロ百までって感じなんですかね。


流石に写真は残ってませんでしたが中1の当時の私の戦闘服は今着てるアイテムとあんまり変わってないのに気が付いて、自分でも少しビックリです。

その当時のホットドッグプレスの渋谷カジュアル特集と三つ年上の兄からの指導の元、常に身に纏っていたのはトニーラマのウエスタンブーツ、ラングラーのデニムウエスタンシャツ、リーバイス517ブーツカットデニム 。この3種の神器を常に身につけ、寒い時はスタジャンかスカジャンかL-2Bを羽織ってましたね。

今の合わせもヒールブーツにフレアトラウザースでウエスタンシャツ着てブレザー羽織ってますからジャケットを着る様になった位で趣味趣向は変わらないもんです。


しばらくは定番でやってたこのブランドのウエスタンシャツがとうとうセールになってしまったので、買い逃すと後悔しまくりだと想像が付くので3枚大人買いしてしまいました。


BOLZONELLA/デニム ウエスタンシャツ
カラー:インディゴ
サイズ:37,38,39,40,41,42
価格:¥17,160(税込)
商品番号:24-11-2026-395

ジャケットの下にウエスタンシャツを着るのは大好きなのですが、レミレリーフとかラングラーとかのガチ物だと着膨れもして動きにくくて肩が凝るのでこのブランドの感じが正にどストライクだったんです。


他さんのドレスシャツファクトリー物だとどうしても表情や生地が堅いというか綺麗すぎるのでデザインだけがウエスタンタイプであんまり面白みが感じなくて。インナー使いに着やすくて尚且つ程良いラギッド感もあるのが良いなと。

このボルゾネッラの襟の大きさとか開き方とかエリ芯地の絶妙な厚みとかパッカリングに合わせたステッチの運針数と糸番手のバランスとかフロント前立ての程良い細さとか全部が私のどストライク。これだけのドレスシャツ縫製工場が作ったであろう綺麗な仕立てに加えて、ちゃんとデニムの色落ちやパッカリングの表情をカジュアル工場顔負けの製品加工を施してあるのがまた素晴らしい。大体のドレスシャツ工場ではこれだけの製品加工の設備はまず無いですからね。洗いの製品加工を他の場所に移動させて行うと運搬費や加工費が上乗せで売値が無駄に跳ね上がってしまいますし。お値段も作りを考えれば非常に良心的。こんなにスーパーナイスバランスのドレス仕立て大人ウエスタンシャツは未だかつて出会った事無いです。


またこのブルーインディゴはポリエステル混のストレッチデニムなものだから更に最高。オジサンは肩凝りが酷いのでストレッチ素材は救世主なんです。それにこのブランドのインディゴは時間経過での黄色変化もしないので素晴らしいです。意外と変色留めを考慮して生地を使ってるシャツブランドは少ないので販売する身としてはそれも心配なんです。

10年くらい前のこのブランドのデビュー作のシャンブレーワークシャツやらワイドカラーシャツは擦り切れるほど気倒してましたが、その当時はウエスタンは出てなかったので今回のセールを機に買ってみましたが予想以上の感動でした。多分原体験のノスタルジックがかなり大きいのだとは思いますが。

あの当時は雑誌の中でウチのディレクターが肝煎りでこのボルゾネッラを紹介してたので、雑誌の発売日にはお店の電話が鳴り止まず、即完売状態で予約もパンパンで大変だった思い出があります。そんな大ヒットのベーシックアイテムと言えど、どんなに良い物でも何年もやり続けると動きが鈍くなってしまうものです。このブランドも今では型数が減り、それでも今回のウエスタンモデルは生き残っていたのですがね。これもセールでサヨナラだなんて。

これだけの縫製と加工を兼ね備えたシャツブランドは何かしらの新型企画で続けて欲しいもんです。なんならわたくし考えます。

流石にどの生地の物もサイズは欠けてきてしまってましたので、もはや40だったり41だったり42にで購入しちゃいました。最近はキツくなければサイズも大きめで問題無しです。それはそれで気分で着られちゃうもんかなと。

15年ほど前に買ったドレス仕立てウエスタンシャツは大活躍でした。それを着てた28歳位の私をネタで。


今のアラフォーの姿は載せられたもんじゃ無いですが、アラサーの頃のはまだイケますね。なんかギャル男っぽい感じでウケますけどね。それは置いといて着てるウェスタンシャツはホントに普遍的で時代を超えるベーシックだと言えますよね。だってこれ15年前のスタイリングですよ。

この当時のヘビロテはディオールオムのシャツ等を作ってたアスター社製ブロードウエスタンシャツ。このウエスタンシャツもボロボロになるまで気倒したので、それを超える時空超越の普遍的名作と言える今回のボルゾネッラウェスタンシャツは同じのをもう一枚予備で買っておこうか悩んでます。皆様もこの機会に。


表題は90年代の渋カジの初代カリスマ的存在のエグっちゃんのスマッシュヒットバラード。あの頃の彼は真っ黒のサラサラロングヘアーにスカジャン着てヴィンテージデニムにウエスタンブーツ。雑誌のスナップも彼のスタイル完コピだらけ。アニキは今じゃすっかりダンディなお姿ですが、あの頃の憧れがまだ続いてるのか私は未だに渋カジ引きずってるのかウェスタンシャツにフレアパンツでヒールブーツ。なんならカラオケで最早誰も知らないこのナンバーを歌ってしまう始末。しかも音痴だから尚更分からない。勿論みんな口ポカーンですが。



それでは落ち着いた頃に銀座でお会いしましょう。


新井

明るい表通りで

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です




私だけかもしれませんが、シーズン終わりあるあるでスタイリングを考えるのに飽きてきてネイビーかブラックのワントーンコーデになりがちです。相変わらずでパイピングブレザー着てますが手抜き丸出しです。すみません。。


本日よりセール品の追加拡大となりましたので、たまにはお得情報のブログを書くのも良いんじゃないかと。

このオリジナル企画ニットのクルーネックとタートルネックがプライスオフで12日より登場です。

BEAMS F/21ゲージクルーネックニット
カラー:グレー、ブラック、ブラウン、ワイン、イエロー、ブルー、ネイビー
サイズ:44,46,48,50,52
価格:¥23,100(税込)
商品番号:21-15-0581-872

BEAMS F/21ゲージタートルネックニット
カラー:ホワイト、グレー、ブラック、ブラウン、ワイン、ダークグリーン、ブルー
サイズ:44,46,48,50,52
価格:¥25,300(税込)
商品番号:21-15-0643-872


ワインレッドとブラウンカラーはイタリア製ならではの製品染めによる杢調のムラ感が雰囲気バッチリですね。ひと昔前はクルチアーニさんでティントフレッドと言われた所謂低めの温度の水により染めを行う事でムラ感を出す染め方法で人気でしたね。


オリジナルのニットであれば国内生産の方がコストも効率も良いんでは?と企画の時に考えてた事は有りましたが、紆余曲折しての結論はイタリア生産の糸の表情や色使いはイタリアでしかそうそう実現出来なかったんです。それだけイタリア製のウールの撚り糸の色出しの表情が世界的に見ても抜群に良い雰囲気なんです。な訳で実際にイタリア、ビエラ産の糸を中国に持って行って編んだニットは値段も抑えめだったので大ヒット。

という事でこのオリジナルニットもイタリア製でやる意味が大いにあるんです。特に明るめの色のムラ染めだったり杢糸を使ったメランジ感の雰囲気は抜群。このメランジの奥行きのある色の表情がとにかく大事。これが抜群の高級感や洒落感を醸し出すホントに大事な要素なんですよね。


であればイタリアの糸を日本やアジアで編めばよいのでは?と思う方もいるはずです。いやいや、イタリア縫製ってやっぱり違いますよ。これ位のハイゲージニットは国内でも綺麗に体型にそったシルエットで上手くリンキングを出来る縫製工場はなかなか無いもんです。それにイタリアの職人が編んだニットってだけでも舶来愛好家の皆さんの琴線に触れる筈。なんか浪漫を感じちゃうのは私だけでは無い筈ですし。

今やクルチアーニさんは5万円超え、ジョンスメドレー さんも4万円前後とインポートニットは3万円以上が当たり前ご時世となりました。イタリア生産で有りながらこのオリジナルニットのプライス設定が、どれだけ世のおじさま達の強い味方に感じられるか。

イタリア製ウール100%ながらどちらも2万3〜5千円のお値段は今やとても良心的。15年ほど前に銀座8丁目でやってた店のマネージャー時代に、若手の後輩が私が着てるインナーニットが超有名ファストファッションブランドだと分かった時に「なんかガッカリっす」って呟いたのが今でも頭に残ってます。そうなんです、大人の男性は若手の憧れも担ってインナーニットも買わなきゃダメなんです。


そんな時に持ってこいのイタリア製オリジナルニット。プライスオフの機会に複数枚購入しても良いですね。トレンドに左右されないこれだけのザ・ベーシック。正に大人が買うべきプライス、クオリティのバランスに優れたアイテムだと思います。

サイズ感は少し小さめに感じるのでワンサイズアップでいいと思います。洗えば少し縮みますしね。春夏シーズンも秋冬シーズンもなんだかんだ言ってこのオリジナルニット企画を買い逃して無念がるお客様を毎年の様にシーズン終わりに見てる気がします。今回はどうぞそうならない様に。


表題は30年代の有名なジャズスタンダードナンバー。最近の朝の連ドラでもヒロインとイケメンの距離が近くなる大事な役割の曲になってますね。久しぶりに聴いてみて、オッサンになったからこそ響くものがあるジャズナンバーですね。

お金持ちには成れないけど日の当たる道を歩いていれば幸せな気持ちになれるってまあまあ能天気な歌に聞こえるのですが、実際のこの歌の時代背景としては29年に始まる世界大恐慌に陥っているんですよね。

今も百年に一度の先行きが見えないパンデミックの状況下。特に日本の景気はなかなか辛い状況です。私の性格としてはそんな時にこそ人々に希望を持ってもらえる様に明るく能天気に道化を演じるのも大事だと考えちゃってます。まあどちらにせよ能天気なんですが。


そんなパンデミック恐慌時代にこそ、このオリジナルニットは役立つんじゃないですかね、お財布に優しいし、お洒落な殿方の欲求も満たしてくれるし。




それでは銀座でお会いしましょう。


新井



どんなものでも

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。



年始もやっぱりブレザースタイル。珍しくデニムにウェスタンで味付けでウエストコートまで合わせてたので、ハンバーグが好物の師匠みたいに見えてしまいました。   あま〜い接客の1日となりそうです。


銀座店クロージングフロアでは新しい試みの準備中。最近は革小物の展開の幅が縮小気味でしたので入り口すぐの通路ショーケースにRockarchiveの写真達が入ります。



rockarchive/OASIS Photo
価格:¥79,200(税込)
商品番号:23-83-0073-950


今回は呼称を使えるので心置きなく文が進みそうです。このバンドは私が高校生の頃に現れた正に青春ドンズバなんですよね。私が高校一年生の時、アメリカを中心とした空前のグランジブームが94年春にカリスマの夭折と共に終焉を迎えつつあったのですが、その同じ年の夏頃にオアシスのファーストアルバムが発売されたんですよね。

熾烈な高校受験を何とか終え、駆け込みで県で有数の進学校と言える高校に滑り込んだは良いのですが、当時は殆どの進学校は男子校と女子校に分かれてたので、登校してもむさ苦しい男だらけで勉強だけでまぁ〜つまらんの一言。軟派な友人を数人確保して毎日学校終わりにチャリを漕いで宇都宮市内の女子高生と出会える図書館やらオリオン通り近辺の溜まり場を散策する日々が始まった訳です。

そうなるとモテる為目立つ為に学ランをメインアイテムとしたオシャレ武装が欠かせないんです。聡明で垢抜けたシティボーイ高校生を演じる為に、中学時代に買い揃えたバンソンのライダースもレッドウイングのペコスもエンジニアブーツもスカジャンも1300もワッフルトレーナーも501XXもグレゴリーもみ〜んな売っぱらい、無印のお洒落レトロ自転車やらグッチもどきのビットローファーやらエルベシャペリエのトートとリュックやらカシオのデータバンクやらを買い集めました。

サヨナラ、我が青春の渋カジアイテム達よ、、






市内のオシャレピープルは小さめのクラブに週末は集い、渋谷ミュージックやらアシッドジャズやらを大音量で踊ってるのを目の当たりにして、慌てて新星堂で洋楽コーナーのCDジャケットを端から端までチェックしてたり、土曜の夜中にやってたビートUKってヒットチャートを録画して暗記する位殆どのアーティスト名を覚えるのに夢中になって。当時はまだ野球のナイター放送が全盛で大体が延長になって放送時間がずれ込んで、ランキング上位の部分が録画出来てないというタイマー機能が不完全な時代で大変でしたが。

そんな時に盛り上がり出したのが俗に言う90年代ブリットポップブーム。確かクリスマスに発売されて瞬く間にトップに躍り出たのがwhateverって曲でした。ファーストとセカンドの丁度狭間だったのでアルバム収録はベスト盤まではお預けだったのですが、唯一シングルで買って一万回位聴いた様なマイベストオアシスソング。


ルックスはマンチェスター特有の男臭くて眉毛繋がってるし、ジャージだし、フットボールマニア全開のキャラは分かりやすいけど垢抜けんなーとか言いつつもキャッチーなファーストアルバムはなかなか粒揃いの曲達で結構聴けるよね〜とか洋楽聴き出した女子にイキってましたが、この曲の始まりのアコギにまさかのストリングスが絡む出だしは一気に心を持っていかれたんですよね。

ミュージックビデオもモノクロトーンの真っ白な空間で、ミドルテンポの美しく流れる曲と相まってずっと見ていられる感じというか。どんな感情も関係なくフラットな感じで心が落ち着くというか。

当時ライバルとして対立関係を囃し立てられた同じイギリスはロンドンのバンドBが歌う知性とユーモアに溢れる皮肉めいたポップソングも好きだったのですが、オアシスが歌う如何にも漢っぽいシンプルで肯定的な歌詞はなんだか大人になった今のが心に響く気がして堪らないです。

そして音楽性うんぬんって話はしたくなると思いますが、オアシスが作る音楽ってすごくシンプルにロックへの憧れや純粋な夢を音現化した物だと思うんです。多国籍ななんとか風要素とかそんなんじゃなく、何ひとつ難しくなく単純にロックという情熱そのものを具現化できただけ。そしてその単純明快なロックという不恰好な彼らに私達は無性に惹かれているだけ。

本場のイギリス人の英語教師にオアシスの印象を聞いたら、「アレはノンノン、ロックじゃないね、ブリティッシュポップだね」と言われてなんだか悔しかったのも思い出します。

でも10代の若い頃ってメジャーどころになりつつあったオアシスが好きって言いたくなくて、もっとインディーズの皆んながあまり知らないマイナーなバンドを好きって言いたくて仕方が無くて。でも実は毎日携帯してたCDブックには必ずセカンドアルバムが入っていたのは事実なんですけどね。いまだに曲名も曲順も言えちゃうんだから凄い作品ですよね。

助走をつけるかの様に激しいギターながらミドルペースで紡がれるハローから、更にテンションを上げていくロールウィズイット。一旦小休止となりながらも叙情的に歌われるワンダーウォール、感情が爆発されるかの様なバラード、ドントルックバックインアンガーまでの津波の様になだれ込んでくる序盤の4曲だけでも名曲揃いの構成は圧巻でした。



rockarchive/OASIS photo
価格:¥93,500(税込)
商品番号:23-83-0072-950

そして90年代のあの頃に活躍したバンド達の中でずっと愛され続けて、世代問わず皆んな聴いた事があって、今回の作品として成立出来るバンドはこのオアシスだけだって事が全てを物語っていると思います。

自分が未だにサービス精神で毒を吐いて話題を振りまいたりしちゃうのも絶対この兄弟の影響を受けてるに決まってますし。

今になればオアシスってバンドは、ちょっと洋楽にかぶれたり洋服が好きな人であれば世代を問わずに共通の話題として話が盛り上がって、いつの間にか距離を縮められる事が出来る存在となってると実感するんです、この写真を見ると。

それにこの作品って今まで他の媒体やらで出た事が無いカットって所がまた琴線をくすぐります。30年近く前から様々な媒体でこの兄弟被写体にした写真を沢山見てきましたが、これらの写真はやっぱり見た事が無かったものばかりでした。こんな写真あったんだ!って感情と実物の迫力と見応えは予想以上でしたね。こうなると全作品が見たい。ショーケース全部彼らの作品にして欲しくなります。

銀座店には入荷してないですが、我が青春のカリスマ、モリッシー様の作品は年に数回はメチャクチャ欲しくなる衝動に駆られてしまっています。


rockarchive/MORRISSEY photo
価格:¥79,200(税込)
商品番号:23-83-0092-950

でも息子2人が家の壁にデカデカとオンラインバトルロイヤルゲームのポスターを貼りまくってるので、その横にモリッシー様を置くのは流石に失礼だと思いますので必死に欲求を抑えてます。

そんな訳で銀座店の細長い通路ショーケースに新しく陳列されたこの写真で立ち止まって眺めてるお客様を見ると、話しかけたい衝動に駆られてしまってるスタッフを見かけましたら間違いなく私だと思います。



それでは銀座店のショーケース前でお会いしましょう


新井

燃える朝焼け

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。



クリスマスだったのでジョンのハッピークリスマスにワーキングクラスを足して割った感じの合わせで出勤してみましたが、もはや紅白の演歌歌手みたいで今日一日は浪花節の接客になりそうです。

年内最後のブログになるかもしれませんが、前回にドレスシューズの話をしたらまだまだ話し足りない。そんなタイミングでこの靴はビームスカードホルダーの方には絶対にオススメしておきたいヤツです。



今ではビームス ドレスクロージングの売り場の靴の半分位を占めるんじゃないかって位にバリエーション豊富になったこのブランド。皆さんご存知だとは思いますが元々は数々の著名ドレスシューズのOEMとして大活躍していたシューズファクトリーですよね。

今じゃ20万越えのあのブランドJや大御所アメリカンブランドRとか、20年近く前は色んなところでこのノーザンプトンファクトリーが大活躍してましたね。私がビームスに在籍し始めたその当時はビームスではクロケット&ジョーンズ名義の商品は無かったと記憶してますが、他のセレクトさんでは小回りの効く別注を受けてくれる良心的かつ確かなクォリティで日本マーケットを座席し始めた頃でした。

あの時はスタンダードラインだと4万円台だったので今考えるとメチャクチャコスパが高い!確かエドワードグリーンで10万強、ジョンロブで15万強、エンツォボナフェも6万だったと記憶してます。

靴好きの中には現地ノーザンプトンまで足を運んでファクトリーショップで更に安くまとめ買いする強者までいました。タイムリープ出来るなら戻って買い貯めしてきたい。。

企画をしてた時には中国やインドの大きなドレスシューズ工場に何度も何度もサンプル作成をしてました。軽くみても4.5回はサンプル修正を繰り返しましたが最終的にサンプルはいい感じでも量産になるとまた別顔になってるオチで。。このブランドを目標にはしてたのですが、国民性が違うせいかイギリス製の緻密さで丁寧な仕事とか仕上げのセンスには脱帽しきりとなるちょっと苦い経験ばかりでしたね。




グッドイヤー製法となるとコバが張り出すのが特徴。なのにウエスト部にいくにつれてこれだけギリギリまで張り出しを抑えてシェイプ感を美しく描けるのはマシンとハンドを随所に活かした縫製技術の賜物。

アッパーのステッチ入れも個体差をほぼ無く、これだけ精密に出来るのも脱帽物です。何よりこのクオリティレベルのブランドじゃ無いと出来ないのがアッパーの足の甲に綺麗に沿う様に形成されている「のぼり」ですね。

尚且つ私が1番大事だと思うポイントは、トウ部が反り上がらなくしっかりと直線に降りる様に形成されている事。


やはりある程度のレベルの工場だとアッパーは足に沿う様に充分な吊り込みがされていないとか、無駄にトウが反り上がってしまっていたりとか、革のコバ処理が雑で汚く見えるとか、よく見るとツッコミどころ満載になってしまうんです。こればっかりは国民性なのか英国と日本でしか作り得ない伝統芸みたいに思えてしまいますね。

 「美は細部に宿る」

これをしっかりと体現させているのと消費者目線のコスパも考えた英国靴はもはやクロケット&ジョーンズ以外は無いと言っても過言では無いかも知れませんね。

そうは言っても毎年の様にほぼ全てのアイテムが値上がりをせざるを得ないという時代の流れ。このブランドも向こう10年後位には10万円を超えてしまう可能性は高そうです。特にこのコベントリーってモデルの普遍性の感じるスタイルは値上げしないうちに買っておいて欲しい。自分も余裕が有れば買いたいっす。


適度なスポーティデザインのメダリオンやパーフォレーションでそれこそフォーマル以外のスーティングもジャケット&トラウザースもいけちゃう汎用性。イタリア靴程くびれが強く無いので2枚目過ぎずオーセンティックなトラッドスタイリングでも。昔大好きだったグリーンの202ラストを思わせるややエッグトウも愛らしくて飽きなそうです。


表題はイギリスは69年デビューの技巧派プログレッシブロックバンドYの最初のヒットアルバムのトリ曲。

超絶テクニックには終始感嘆するばかりで長い組曲の様な構成もジェットコースターの様な感覚であっという間に感じてしまいます。

ヘタウマなんてレベルではあり得ない裏打ちされた演奏技術があってこそのこの人達の美しくも激しい重厚な曲。

時代の流れも汲み取り先鋭的、前衛的と言える表現力はそんな鍛錬された演奏技術あってのものと、いつ何度聴いても聴いた後にはマラソンを走り切った様な爽快感と脱力感を感じてしまいます。


イエス、時代を越えて残っていく名作には素晴らしい技術があるんです、このクロケット&ジョーンズの様に。




それでは銀座でお会いしましょう。


新井


永遠

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。


10年前のドレススナップを発見しました。多分32歳?なのでまだフレッシュさも微かに残ってますかね。自分で言うなって感じですが10年前の割に普遍的な合わせで古くさく感じない気がするので少し安心しました。

丁度この時は震災の直後で私の身の回りも大変になり、人生を見つめ直してビームスに舞い戻った直後だったと記憶しています。

この時も銀座店では歳下のスタッフは2人位で、やっぱり丁稚奉公の様に裏方業務も全部やってたのでほぼ毎日パンツはデニムでした。とにかく店では毎日走り回って肉体労働が多かったのでトラウザースを穿いてたら直ぐに破けちゃう位でしたから。

ジャケットはオーダーばかりでしたね。この時のジャケットはスーパーお洒落なバンチ目白押しのアリストン社のモノだったと。今はこのマーチャントの展開は無いので寂しい限りです。そして今では全くしなくなった素足にローファー履き。

この頃からドレスシューズの扱いは紐無しのローファー等のスポーティなモノが中心になっていったと思います。今では考えられないですが最初にビームス クロージングの門を叩いた2004年当初は扱うドレスシューズはほとんどレースアップのタイプ。

ヘンリーマックスウェル、ジョージクレバリー、オールデン、サントーニ、エンツォ ボナフェ、等のブランドが中心でしたが紐なしのローファーはクレバリーの名作クラシックローファー位。


この靴は好き過ぎてブラックカーフ、ブラウンカーフ、このコンビカーフ、ダーブラのスエードと全色買いしましたね。履き過ぎて1番出番の少なかったこのコンビしか今は生き残っておりませんが。

あの当時はクラシコ全盛で売り場の半分以上がテーラードのスーツとジャケットの袖物コーナーで占めるという時代。なので必然としてレースアップの重厚なドレスシューズがラインナップされてました。

内羽根のストレートチップやパンチドキャップトウ、ホールカットや外羽根のキャップトウ、フルブローグにセミブローグ、ブラインドブローグなんてのも有りました。サイドゴアよりもチャッカタイプのブーツが多かったのも印象的です。

スーツの合わせにマンネリを感じて、若かりし日にクラシックローファーをチョークストライプの三つボタンスーツに勇気を出して合わせて出勤しましたが、先輩に一瞥されてハズレだねって言われてしまったのは良い思い出です。居ても立っても居られずにその場でジョージクレバリーのカーフブラインドブローグを買って履き替えたのもちょっぴり苦い良い思い出。その頃ではスーツにスポーティな紐なしのスリッポンを合わせるのはそれ位セオリーとは言えないモノだったんですよね。

20年位経った今ではレースアップの靴のラインナップはかなり減ってしまい、接客する機会も本当に減りました。その代わりに時代の寵児となった靴は皆さんも記憶に新しいこれだと思います。


CROCKETT&JONES/キャベンディッシュ3タッセルローファー
カラー:ブラック、ブラウン、ネイビー
サイズ:5.0〜9.5
価格:¥86,900(税込)
商品番号:21-32-0096-502

スーティングからスポーティなジャケット&パンツスタイル、なんならショートパンツのカジュアルスタイルまでカバーしちゃうドレスシューズの救世主的な登場で数年は予約完売で店頭に出ない程だったのですから凄いものです。シニアシューズの代名詞みたいなタッセルぼんぼりが2枚目な面に生まれ変わり、永年定番と言っても過言では無い程のポジションを得てしまいましたから分からない物ですよね。

ウチの新人スタッフはとりあえずで入社したらこのモデルを履いているのが風物詩みたいになりましたね。面識なくても都内の通勤電車で少し派手目のスーツやチェックのジャケットを着て、ペイズリーのネクタイなんかで素足ばきで髪型は少し長めで何ならウェーブのかかったパーマヘアでこのタッセルシューズを履いてる若い子がいたら大体はウチの若手ドレススタッフか他社のセレクトショップスタッフですよね笑

スタイリングに合わせてシューズをそれぞれ買うのは金銭的に大変なので、その意味でもこのタッセルシューズの存在は画期的展開であり、意味のある普及と言えますよね。功績が偉大過ぎてもはや個性が無くなってしまった感も否めませんが。

そしてそう思うウェルドレッサー達は勿論レースアップシューズに舞い戻るのは必然の理。私もレースアップシューズが履きたくて仕方が無くなってきたんですよね。


ここで今の時代の逆風は若者達に立ちはだかる。そう、今のドレスシューズは20年前のプライスの倍近い値上がりとなってるんですよ。殆どの名だたるインポートドレスシューズは10万円前後の昨今。売れる見込みがまだ見えないから仕入れもまだ少量をお試しの様相を呈してますね。

でも探してみたらウチでも素晴らしいコスパのドレスレースアップタイプが有りました。





BEAMS F/クォーターブローグ
カラー:ブラック、ブラウン
サイズ:5.0〜9.0
価格:¥50,600(税込)
商品番号:21-32-0085-302

このウチのオリジナルシューズは改めて素晴らしい出来とコストパフォーマンスですよね。アッパーのクオリティも抜かりなく形や縫製も秀逸。詳しい説明は長くなるので割愛します。オンラインの解説を読むか、実際に店頭でスタッフに聞きにいらして下さいね。

それにしてもオリジナルの企画はスーツ、ジャケットもそうですが他社には敵なしと言える程のクオリティやセンス。この秋のラグランコートでも力説しましたがこういった国内生産でしっかりと安定仕入れが出来る値下げの必要の無い商品は、今後の生き残りを左右する重要なピースである筈なんです。


痛恨なのが在庫がブラックカーフは残りわずか、ブラウンカーフは取り寄せで何とか、ブラウンスエードは無いに等しい。

いやいや、こういったモデルこそ色素材のバリエーションを揃えてスタッフも着用して、しっかりとドレススタイリングの基本としてコーディネート提案出来る様に常にお店に置いておかないとダメだと思うんです。

単体で見ると抜群にカッコイイかも知れないけど、ドレススタイリングを紙一重で壊してしまいかねない個性の強いシューズの単品売りも良いですが、脇役になりますがドレススタイルの調和を取り、その着る人の個性を引き立たせるシューズってこの様なモデルだと思うんです。

お値段も五万円程となり何とか手が届きやすい設定。実際に物を見ると絶対にお値段以上の面構えだと実感出来る筈です。そしてこれからはドレススタイリングには絶対にレースアップが復権していく気がしますし、させていきたいと思う今日この頃です。


余談ですがクレバリーのローファーを引っ張り出す過程でこんな逸品も顔を出しました。


レースアップどころか脱ぎ履きを従者にやってもらわないとままならない8年位前のエンツォボナフェのオーダー会で作ったボタンブーツ。それでも当時オーダー価格は14万円位。今じゃ既製品でもその位の価格ですから作っておいて良かったですね。今までボタンブーツを履いていたのを見たのは菊池さんと伊藤さんだけでした。この男爵みたいなスーパードレスボタンナップシューズをカッコ良く履けるスーツスタイリングを模索して早10年。

夏ならホワイトカラーのアイリッシュリネン3ピース?冬ならヘビードネガルツイードスーツ?スパッツにフロックコートでアルチュールばりに詩人貴族を気取る?


「見つけたよ、永遠を。それは太陽に融ける海だ」


なんて気取りたいのですが、まだまだ全然見つからない笑


表題は18世紀中盤にフランスに生まれた早熟の詩人による後期の代表作。19世紀に活躍したヌーヴェルヴァーグの巨匠監督の一幕でも用いられた余りにも有名な詩。こんなにも心を揺さぶられる言葉ってなかなか出会えないと思います。

その時代の紳士達の装いに想いを馳せて。

その頃には紐無しのローファーはまず無かったはずですから。




それでは銀座でお会いしましょう。


新井


定期投稿は土曜を予定しています。


苦くも甘い交響曲

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。





しつこくサムネ画像でスタイリングを入れて申し訳ございません。とにかく最近はブレザーを毎日色んなバリエーションで楽しんでます。365日365通りのブレザースタイル。こればっかりは洋服屋を20年やっていても飽きないから不思議なものですね。逆に他に着たい洋服が見つからないのが困りモノです。


脈略は無いのですが、新人スタッフにここ最近よく接客するダウンアウターの接客トークをどうすればって質問がありました。このブランドです。

イタリアの最大規模メンズウェア展示会のピッティに一応出張で行かせて頂いた時も、メイン会場のど真ん中にクチネリと肩を並べてこのブランドがドデカイブースで陣取ってたのが印象に残ってます。世界中のバイヤー達が樹液に群がるカブトムシみたいにこのブランドのサンプルを取っ替え引っ替え試着してました。ブースも入場制限をして、入るのも順番待ちってブランドは会場でもここだけでしたね。ビームスの名刺出したらびっくりするくらいすんなり入れましたが。。

そうなんです、海外の展示会を巡る時もウチの名刺は黄門様の印籠みたいに効果絶大。飛び込みでも無条件で好待遇されちゃうからビビりました。諸先輩の皆様の功績に感謝でしたね。

話を戻しますと、このブランドのアウターを世界中のバイヤー達がごぞってバイイングし、生地やらデザインやら縫製やらが一級品ですよってのは明らかな訳なのですが、その理由をちゃんと知ってるかどうかってのがセレクトショップスタッフの大切なとこなんじゃないかなぁーとオッサンは思う訳なんです。

という訳でちゃんと考察してみますね。


HERNO/フードダウン
カラー:ネイビー、オリーブ、ブラック
サイズ:44,46,48,50,52
価格:¥101200(税込)
商品番号:21-19-0515-557

トルソーに着せた時点でシルエット抜群。

ダウンコートでこのシルエットの垢抜け感は他のブランドじゃなかなか見た事ないです。しっかりと綺麗なスリムフィットバランスなのにちゃんと上品さというか知的なエレガントさと言いますか。


横から見ても変にボリュームが出過ぎてないので裾に向かってスッキリしてます。袖もやや前振りがついていてマシュマロみたいな野暮ったさは皆無。


ダウンパックの分量がまた絶妙ですよね。厚過ぎず薄過ぎずの感じ。これがまた街着としてドンズバ。アメリカダウンとかはアラスカ向けの最強防寒ですが、都市の電車移動等がメインの日常使いとしてはオーバースペックですからね。表生地のチョイスがまた素晴らしい。非常に軽く高見えの光沢具合。それで有りながらシルエットが綺麗に出る絶妙な生地のハリ感。企画経験者としてはダウンパックのボディやスリーブをこれだけ体型に沿う様に綺麗に曲線を描いて縫い上げるのが、普通のダウンアウター工場では実はそうそう出来ないんです。特にこの背中のウエストシェイプの形状なんかは何回サンプルでトライしても不可能って位の芸当なんですよね、実は。


この絶妙にフードが綺麗に立つ感じとか最高に上手い。フード自体もしっかりと綺麗に弧を描いて顔に沿う形状になってます。それらを両立させているのもじつは難しい。更には前立て等のパーツの角の処理も直線に縫って巻くのでは変な厚みが出て美観を損なうので、角丸に曲線縫いしてるのも非常に作り込まれた芸当の賜物。こういった端々の縫製処理は大量生産工場の縫製ではまず出来ない代物です。




何気に唸るのがこのフロント前立て等に配されるロゴ入りの純正ドットボタンやフロントのジップ。

まずドットボタンのクオリティがすごい。しっかり留まるのに着脱も変な力が入らずスムーズ。これだけでも絶対高い笑。安物では生地を痛める懸念でドットの付近に滑脱防止の為の芯補強をしないといけないんです。こうなると表生地に変な厚みとか重さが出ちゃうんです。そんな心配をさせない実は極上のドットボタンパーツは実は相当良い仕事してますね。


フロントのジップがまた憎い位にイイ。まず高級感を保ちながら適度な大きさでムシが噛み合わせに失敗をしてしまったりしないし、何より滑りが抜群。大体修理が多いブランドは先ずこのフロントジップでトラブルを起こしてしまうんですよね。

そしてドットもジップにも言えるのは相当に軽い。肩が凝るアウターって絶対おもいんですよね。その原因としてこれらの金具パーツの重量はかなり影響があります。素材は流石に明記されてないですが、資材パーツがこれだけ贅沢に良いものを使われてるのはあまり気付かないですが相当に拘り抜かれた代物だと思います。

そして肝心のダウン自体のお話をすると、グースダウンが使用されてますが、こういった著名アウターブランドはモンクレールしかりで高品質の羽毛をいち早く優先的に調達出来ていると推察されますよね。ダウンパックの技術も高いので、昔ダウンあるあるの羽毛や羽根の飛び出しが全くと言っていいほど無いです。羽毛の品質や洗浄作業もしっかりとされてるのか獣臭の臭い残りはこれまた全く無いです。昔のダウンは意外とそういった臭いが気になったりもしたんです、実は。ダウン品質が影響するのは重量にも然り。モンクレールもですが高級ダウンは着た時の軽さが全然違うのは体感で分かるはずです。先に述べた様にプラスで重さに影響する付属パーツや副資材をなるべく軽いものを使い、極限まで軽減化をしていながらも綺麗なシルエットを実現させている縫製技術は最先端イタリアブランドの賜物と言えると思います。


最後にデザイン。この企画の元ネタはミリタリーN3Bらしいですが、よくぞここまでディフォルメをして上品なスタイリングにしたものです。胸の両ポケットもよくある大きめだとバランスが悪くなるし、無いと凡庸な面構えになってしまうし。フラップも含めて小さめのサイズ感が非常に上品な雰囲気に昇華してると思います。ブランドの顔見たいな要素をしっかり待ち合わせながらも、ノーブルな雰囲気で着る人をほぼ選ばないってとこも特筆ですよね。大概の人が着ても先ず似合う。そして年齢も余り選ばない。そして着ると上品なスタイリングに早変わり。このバランス感覚はこのブランドならではとも言えますね。

このコートが出た時はもう10年以上前ですが、全くデザイン変更は無く変わらないままずっと毎年好セールスをおさめて販売されてるんですから、本当に大した物ですよね。ずっと売れ続ける逸品を自でいっちゃってる数少ない名作アウターと言って過言ではないと。


高級ブランドアウターなので当たり前と言えば当たり前の事を講釈垂れてしまいましたが、こういった名作の解説をちゃんとしてるショップサイトはググってみても先ず無かったので、これはこれで意味があるのではと。ブランドからリリースされた紹介文をコピペした様な内容のページは幾らでも有りましたけど。

こういった文面を読む事をきっかけで、洋服屋なのにまだまだ格好だけのサラリーマンショップスタッフが本物の洋服屋に成長していけると良いですよね。

若者よ、服の美学は細部に宿る。



表題は97年発表のバンドVによる90年代ブリティッシュロックを代表する大名曲。序盤から奏でられるストリングスフレーズは同時のヨーロッパファッションコレクションの多くのブランドでショーBGMにも使用された正に一世を風靡させたと言える傑作でした。あれだけ大ヒットしたのに著作権のいざこざで彼らが得た収入は1000ドルだけだったという悲劇には後日談で驚かされました。なので公式な作詞作曲はサンプリングの元の音源のあのイギリス中流階級を代表する転がる石の様な大御所バンドのコンビとなってしまってます。

私も完璧に当時10代の青春の私的ノスタルジック
も有りますが、90年代ブリティッシュロックの最高峰としてのナンバーワンに挙げられる一曲と言えばこの曲で間違いないですね。そしてこれが終焉を迎えつつあった空前のブリットポップブームの最後に咲いた一輪の花でもあったとも思います。


著作権のいざこざを知らなかった若い頃は、このバンドが先代の大御所バンドをリスペクトしての曲の作成依頼をしたとかアレンジをしたとかの世代継承の美談曲と勝手に勘違いしてましたね。真実は皮肉なモノでしたが。

長々と講釈たれたモノの語りも、若者にとっては老兵の押し付けがましいお節介にならない程度に伝えていきたいですね。


それにしても曲の始まりを告げるカノンの様に壮大で華麗なストリングスは文句無しに美しくも気分を最高に高揚させてくれます。この気品さえも感じる美しさはヘルノの気品あるアウターとリンクしちゃうんですよね。



それでは銀座でお会いしましょう。


新井



投稿は毎週土曜日を予定しています。今回は日曜にずれ込んで申し訳ございませんでした。




僕と一緒に

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。


そろそろ皆さんプライスオフを意識されて下見にいらっしゃる方とお話する機会が増えて参りました。流石にスタッフもまだ告知されておりませんので、、でも探り合いみたいなご案内でのやり取りが心理戦で面白いですけど。全く責任を持てませんが私の経験で競馬みたいに予想とか傾向はお話出来ますので面白半分で聞きに来て下さい。



そして関係ないですがスタイリング写真をサムネ画像にするとやはり見てくれる人が多いので私のある日のスタイリング。もはやビームスらしさとか皆無で申し訳ございません。でも全て実はウチで購入した商品なのでご安心を。今季では無いのばかりですが。


今回はドレスフロアで扱うパンツの雑談で。上のスタイリングでも同様のパンツを履いてますが、実は銀座店でも展開するレーベルオリジナルのフレアパンツが全国的にダントツ位に売れてたのにはビックリでした。


IG/ストレッチフレアパンツ
カラー:ベージュ、パープル、ブラック
サイズ:S,M,L
価格:¥18,700(税込)
商品番号:23-23-1436-262

そう、フレアパンツはオジサン達には履けない若者だけの特権なのかって話なんです。60年代から70年代にかけてのアメリカやヨーロッパの名作映画の俳優達も時代を彩ったカリスマアーティストもみんなあの頃はフレアパンツを履いて、今見てもしびれるスタイリングばかり。

カルダンやローランによるフレアパンツのスーツスタイリング提案は今でも定期的に色々なブランドでオマージュ的な形で見る事ができますしね。

その時と今とで違うのは上下のバランスを崩すシルエット。今でしたら断然ロードロップの大きめサイジング、パワーショルダー気味のワイドラペルジャケットで細身のフレアシルエットパンツを合わせる雰囲気がグッときますよね。

流石に今だにフレアパンツにナローラペルでショート丈のスリムジャケットの合わせるのはキツイかと。今時タイトフィットのショートジャケットなんて何処も売ってないですけど。

流石にビジネスツールも踏まえたクラシック好きなオジ様達にフレアシルエットは履けません。でも今の流れを踏まえると昔のインコテックスみたいな、ややストレートっぽいシルエットのドレスパンツを探してるお洒落なオジ様達もちらほら。

そうなんです、やたら裾幅の狭い、しゃがんだらふくらはぎで止まっちゃって裾がずり上がっちゃうキツイテーパードシルエットは皆さんもう飽きてるんですよね〜でも流石にフレアシルエットは体型的にもドレスコード的にもオジ様が履くのは厳しいが細すぎるのも勘弁。そして上記を踏まえたフレアまではいかなくてもストレートテーパードシルエットのドレスウールパンツは私も履きたい気分。なので前回お話したの銀座ドレス企画提案ムーブメントに早速パンツ企画は入れてもらおうと思ってます。15年くらい前にやってたペスカローロみたいな感じですかね。


既に他社のセレクトショップ界隈のファッションキュレーター達はフレアパンツ目白押し。ブリムハットかぶってる人とか眼鏡の髭男子とか。

でも銀座店ではオジ様達がこぞって買い漁る今季大ヒットパンツは正反対の様なスリムデニムパンツ。


PT TORINO/SWING ウォッシュデニムジーンズ
カラー:ブラック
サイズ:29,30,31,32,33,34
価格:¥38,500(税込)
商品番号:24-21-7122-512

これ以外にもSWINGとROCKモデルのインディゴからウォッシュデニムからホワイトからブラックまでありとあらゆる色の物を何本販売したから数え切れない位。今は在庫が枯渇してしまう有り様でお探しのお客様に来春の入荷を予約のご案内を促している状況です。

やはり世のオジ様方はカジュアル履きには脚長に見えるスリムシルエットを引き続き愛用とお考えの様ですね。この辺も私が1年前から想定が的中でした。なのでラスト企画シーズンでは世のオジ様方のお財布に優しいスリムデニム作ってたりもしました。


BEAMS HERAT/ストレッチテーラードデニム
カラー:ブルー、インディゴ
サイズ:S,M,L,XL
価格:¥8,800(税込)
商品番号:41-21-0005-819

知人の方々もこれを購入して、履きやすくてジャケットに合わせ易いと大変好評のお声を頂きました。

イタリアデニムは約4万円もするビビるほど高価なのでそれよりも気軽に履けるのは助かりますよね。パターンも限りなく再現してますので美脚シルエットになれると思います、多分。かなり伸びるので普段46サイズを履いてる私でSサイズでピッタリでした。ご参考までに。


大分パンツの話だけでも散らかってしまいましたが、インポートパンツブランドは軒並み4万円越えでもはや趣向品、贅沢品の域。シルエットもフレアに右習えで新しいシルエットやもう少し買いやすい価格帯の提案が出来ればみんな買って頂ける筈だと。

ここまで話してると国内縫製でドレスパンツのブランド企画をなんなら自分でやったら儲かるんじゃないかと思っちゃう位。それ位皆さん、コスパやシルエットも含めてパンツを探してるのをお店ではよくお見かけしてます。

そしてビームスクロージングは分かりやすくすみ分けをされながらもクラシックとモードのレーベルがクロスオーバーするセレクトショップ。

パンツ1つをとっても古臭い固定概念だけにとらわれず、フレアシルエットもテーラードクラシックシルエットも含めて上手に調和させて着こなせるような商品開発とスタイリング提案をしていかないとダメですよねってオチに今回はさせてもらおうかと。

とりあえずこの間まで銀座ドレスフロアマネージャーだったビームスFオールドルーキーバイヤーの頼もしき村瀬氏にドレスパンツとか諸々の企画書を今月中を目処に送ろうかと思います。彼の名言、「イケてないっすね」って言われない様に皆様のご助言もお待ちしてますね。


表題は69年発表の世界一有名なイギリスロックバンドBの最後のアルバムの冒頭曲。

このアルバムのジャケ写が世界で最も多く目にした事のあるフレアスーツのスタイリングではないでしょうか。フレアパンツのお話で真っ先に頭に浮かんだのがこのジャケ写とこの曲。

このバンドって今更語る事なんて野暮としか思えないのですが、キャリアの中で実験的ポピュラーミュージックへの挑戦とかファッション性とか録音技術の意欲とか他ジャンル音楽の融合とか色々な方向でロックの革新をもたらしたのはご周知の通り。

只、それらの新しい事を生み出す為に、彼らはめちゃくちゃ過去の音楽とか技術とか勉強して研究もしてたからこそ新しさを見出していたという事。温故知新って日本語はその表現にピタリですよね。

これからのファッションも然りですよね。1920年代から始まるドレスクロージングの年代による変遷だったり、モードというカテゴリーでのそれも然り。

その時代を的確に捉えた新しいファッション提案力。頭を柔らかくして、ちゃんとお勉強もして精進しないといけませんよね。



それでは銀座でお会いしましょう


新井


定期投稿毎週土曜になります。

思い出達

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です


お約束通りに銀座店の若手新人2人のご紹介。もはや私とふた回りも離れた世代と一緒に働く事になるとは、、歳を感じますね。




洋服のテイストもキャラクターも真逆に近いのでは。良いコンビになりそうですね。

左のデニムを着てるのがセキグチ。80年代に生まれたプレッピー路線を主としたアメリカンビッグブランドで4年程販売に磨きをかけた多分24歳。90年代にはヒップホップカルチャーと深い関係性を持ち、一大ムーブメントを起こした私の世代は胸がトキメク筈の赤、白、青色の配色が有名なそのブランド出身なんですが、彼はまだその時は赤ちゃんか生まれてなかったみたいです。

右の千鳥のツルタパイセンコンテンポラリースーツを身に纏うのはミナミ。数年前までは名古屋ラシックのウチの店舗に身を置いていたので馴染みのある方もいるかもしれませんね。憧れのパイセンと1ヶ月だけ銀座店で働く事ができた未来のパイセン後継者になるべく上京した多分26歳。ほぼ毎日ツルタ企画の服を着てるのは間違いなく彼だと思います。


まだ薄〜くしか話せておらず、これ以上は語れないのでまた次の機会に。流石にパイセンの穴を埋める逸材はそうそういないので若手2人がかりで。

最近はパイセンの弟子の若手達を中心に銀座店スタッフで動き出したのがパイセンドレス企画後継ムーブメント。


このドレスシャツ達を引き継ぐドレスアイテムを自分達の手で具現化しようと。私も老兵ながら企画経験者として出来る限りお手伝いをしてブログで進捗を連載していきたいと考えてます。


まずやるべきは今シーズンの企画アイテム達の売上実績の分析や今の売り場での需要調査。世界的なモードを筆頭とするトレンドマーケット情報収集から自社内での同カテゴリーでの展開商品調査、そして同じ売場での展開アイテムを検証し、その補完性やコンセプト立案。リアルターゲットの設定とそのターゲットに沿ったデザイン決定、可能であればマスターサイズ想定も。

その後はターゲットに合わせたプライス設定からコスト設定をして販売と粗利のシミュレーションなどなどやる事いっぱいです。そこまでやれてる人あまり見た事無いですけど笑

進捗によっては店舗での陳列シミュレーションや適正SKU、実績を元にした適正数量感の算出も。勿論スタイリングが出来ないのは論外なのでその辺もイメージを固めていくと。このご時世なのでカッコいいけど売れない商品なんて作る余裕は無いので魅せ筋と売れ筋の構成比率のバランス感もすごく大切ですよね。


そして上記の進行と並行して動くのが生地資料集め。コストに合わせて可能な生地候補をピックアップしていくのがすごく大変ですが洋服屋ならではの醍醐味。


こんな事を年間300〜400品番位1人でやってた事もあったので我ながら働き過ぎ笑 更には週一ペースで店舗で店立ちもしてたんですからガソリン切れでエンスト起こす訳ですよね。今はびっくりするくらいエネルギー有り余ってますが。

シーズンでヒットするのは20品番中1品番くらい。でもその他の品番がいかに万遍なく在庫を残さずに売り切らせるかも今は非常に大切。売上金額が取れれば良いなんてのは最早通用しない。減収増益が大前提として定価でワンシーズンの内にしっかりと在庫を残さない商品販売体制が生き残る鍵と言えますから。


これから銀座チームで創り上げる企画書が商品仕入れチームの心をいかに動かせるか。勿論ガチなのでこれから連載しても最終的に採用されなければ商品化出来ずというオチも考えられます。

日本全国のビームスドレススタッフ諸君、そしてパイセン変態シャツに共感をしてくれましたお客様、銀座のドレススタッフにお気軽にご意見等下さいませ。その際はムラマツ、ミナミにご連絡を。もちろんわたくしアライでも大丈夫です。


先日に銀座店にお越し頂いている大顧客様とお話をしましたが、同じ40代の方ですのでインターナショナルギャラリー ビームスで90〜00年代に展開してたアントニオパニコとかファーランドハービーとかベラとかサルトリオとかムチャクチャカッコよくて、でも当時は若さもあり流石に高くて買えなかった思い出と、ようやく手が届く年齢になった今ではそれらのブランドが売っておらず、代わりになる様なブランドがなかなか無いってお話で意気投合してしまいました。
やっぱりビームスドレスクロージングには表裏一体の様にクラシックとモードの交錯する世界観が有るべきだとも思ってしまいましたね。そんな感じで思い出を美化するのではなく新しく更新していくパイセン後継者達を応援して頂けたら幸いです。


表題は2001年にアメリカ、カリフォルニアで産声を上げた
世界でも最も売れたオルタナティブロックバンドの1つと言えるMの2019年のヒットバラード。

アカペラに近い歌をメインにしながらもカノン進行
をベースに紡がれる心地良くも優しいメロディ。そして歌われるのは今は亡き苦楽を長く共にした友人へのレクイエム。


お酒を飲んでると貴方との思い出が蘇ってくる。

その思い出がまた貴方を連れ戻してくれるんだ。


洋服でも人でも思い出に残るって素晴らしいと思います。

洋服屋ってだからやめられないんですよね。




それでは銀座でお会いしましょう。

そしてこの続きの連載もお楽しみに。



新井


私の道

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。


前回の投稿は過去最高PV数。パイセンが多くの人達に愛されていた気がして嬉しくなりましたね。新しい企画の話でも盛り上がっていたのできっとシンパはこぞって買いに行くと思いますよ。楽しみで仕方がありません。

別れが有れば出会いもあるのが世の常。銀座店にも新人2人が入ってくれましたので次回にはご紹介したいですね。


今回は久しぶりにオーダーで作ったジャケットのお話。9月に開催されたリングヂャケットさんのオーダー会で作ったブレザー。


やはり国内ではここんちの縫製が抜きん出て素晴らしいと思います。その仕立ての素晴らしさを台無しにしかねないスウェット上下というカオスな合わせですみません。でもこれ位にブレザーを自由に着るのは楽しい。実はテイストのストーリー性に一貫性を持たせてるのとか分かる人には分かるはず。ありがちなタータンチェックパンツとかレジメンタルタイとかミリタリーパンツとかタッセルローファー合わせるみんな同じ様な制服みたいな合わせを見ると面白みの無い人なんだろうなぁ〜と勝手思っちゃうもので。勿論着方は個人の自由ですから尊重させて頂きます。ちゃんと服のストーリーを理解して論理的に合わせてないで、ただ自由に誰々の真似してますって着てる洋服屋が増えてしまうと残念で仕方有りませんが。


肝心の仕上がりはちゃんとジャケットをトルソーに着せて見ると一目瞭然で分かります。


モデルは新しいフィレンツェモデルのダブルブレスト。これでオーダー出来たのも先日のリングヂャケットオーダー会ならでは。お値段は税込143,000円でした。最初はプライス高めだな〜と尻込みしましたが、仕上がってきたらお値段以上の満足感。オプション料金はかからずにラペルを始めとするシームのレイズドステッチやらフロントと袖のボタンホールも全部手縫いで仕上げてくれました。仕立ての良さはそうした細かい箇所でも雰囲気抜群です。香港とかニューヨークでも高級テーラーで大人気なのも改めて納得しちゃいましたね。

カノニコ社の定番でやってるフォーマル用みたいなシーズンレスのサージのブラック生地で作ったので、柔らかい仕立ての仕様で作るとあちらこちらにパッカリングみたいなピリつきのシワが出まくるのがあるあるなのですが、、

悔しいくらいに変なシワが無くキレイ。誤魔化すために硬めの芯を貼りまくってカチカチにすればキレイにはなりますが硬くて着にくくなってしまう。これだけキレイなのに柔らかい仕立てを保ててるのが驚異的なんです。やはり国内では敵無しなんじゃ無いでしょうか。本当に上がりは想像以上でした。

低めの位置で傾斜のついたゴージラインが最近の気分とピッタリです。


でも肩だけはしっかり雨降ってます。着用シワが出てるので分かりにくくてすみません。袖付けが片倒し縫いが最近の傾向ですが、上手くない縫製工場でこれをやると左右でカミーチャの加減が均等に出来ず肩の表情が右と左で違くなっちゃうんですよね。この辺の工場とか生地とかの特性をちゃんと把握出来てないとこの袖の仕様は企画の命取り。最近の高いイタリアものでも同様の事は有りますからね。

生地が通年使えるウェイトなので本当に長い期間着られるのが助かります。日本の気候は春と秋があるので合物期間が実は6ヶ月位ありますから。これはオールシーズン着続ける自信があります。イタリアサルトみたいな雰囲気を持ちながらブレザースタイルでありそうでどこもやらないサージ生地。こんな感じのジャケットはなかなか見たことないです。

生地が梳毛タイプなのでラペルのバンドステッチやゴージのはしごがけとかボタンホールの穴かがりなんかで変なピリつきの皺が出るかと思ってましたが、びっくりするくらい綺麗に縫ってくれてます。日本最高峰ファクトリーさんをなめてました。本当に申し訳ございません。

しかし本当に着やすい。この軽めの生地の要因も有りますがスタッフが大好きなナポリのヴィンツェンツォさんのジャケットに匹敵する着やすさ。背中の包み込む感じとかも最高ですね。


これは週2日ペースで着てしまう病み付き加減。まずいですね、そのペースではジャケットが疲れやすくなってしまいそう。なので同じ形で違う生地であと2着はブレザーを今すぐに作りたいです。龍ちゃんも同じオーダー会のジャケットの仕上がりが良かったらしくまた作りたいって言ってましたが、正に同じ気持ちです。

リングヂャケットのOさん、今度ご相談させて下さい。それくらいオーダーの仕上がり大満足でした。なんなら大阪まで乗り込みたい位ですよ。

これで確信しましたね。縫製は国内最高峰レベルならナポリのサルトに負けない仕立てを実現出来そう。あのナポリ物の感動レベルと同じレベルに仕上げるのに必要なのはやっぱり型紙だと確信に変わってきました。でもそれがまた高い高い壁なのでクロージング追求の旅はまだまだ長く果てしないものとなりそうです。最高に面白いんですが。


今買えるリングヂャケットブレザーの逸品もまだ残ってます。




BEAMS F/ARTHUR HARRISON ブレザー
カラー:ネイビー
サイズ:42,44,46,48,50,52,54
価格:¥91,300(税込)
商品番号:21-16-1793-015


このラインのシングルとダブルは来年も必ずやって欲しいです。ひとつわがままを言えばウエストが皆さんきついので、ドロップは6にして欲しいですね。ウエストが緩い方はお直しで絞ればいいんですから。

そしてこの傑作の春夏用生地も展開して欲しいですね。とにかく私は大好きなオリジナルジャケット企画です。


一応同じブレザー企画で今季展開はこの2型です。


BEAMS F/MARZOTTO アールモヘヤブレザー
カラー:ネイビー
サイズ:42,44,46,48,50,52
価格:¥84,700(税込)
商品番号:21-16-1989-264



BEAMS F/MARZOTTO ウールモヘヤ ダブルブレストブレザー
カラー:ネイビー
サイズ:42,44,46,48,50,52
価格:¥88,000(税込)
商品番号:21-16-1988-264


モヘア入りの生地で合物でガシガシ着られる感じなのでこれまた持っていて損はない筈です。真夏以外はずっと着られるし、打ちこみが強いしっかりした生地なので安心感抜群です。この辺は在庫も残ってるのでこれから春に向けてもオススメと言えますね。


相変わらずブレザー推しの話を繰り返してしまいしつこくてごめんなさい。でも20年こればかりは着てますがまだまだ全然飽きないのでやっぱりいつかブレザーコンセプトショップとかブランドは作りたいっす。愛用してるブレザーは現役選手はこれで8着。これからも私のブレザー収集の旅も続きそうですね。

蛇足ですが、週末の仕事上がりに銀座8丁目の並木通りで15年位前に菊池さんって師匠と一緒にやってたセレクトショップ跡地を歩いてきました。その店でもアイコンアイテムはやっぱりブレザー。


当時の外観はこんな感じで今見ても最高。ウィンドウは右がウィンザー公で左がグレース妃。最初は仰々しくて重いなーと考えてましたがやっぱり素敵です。

今はリーズナブルなスーツショップのオーダー店舗が入ってまして、変わり様に時の流れを感じて哀愁に浸っちゃいました。

その内またあんな感じの店を何処かで作れたらっておじさんながら夢見てます。そしてその中には私が一から作り上げた数種類のリングヂャケット製のブレザーが並んであるはずです。


表題は60年代末にアメリカで発表されたジャズシンガーFにより歌われた永遠の名曲。

死が近付く中で人生を振り返り、困難に立ち向かった事に後悔なく自信を持っていると語るこの歌は正に全ての男に捧げる事ができるテーマソングと言えるのでは。

ベタかもしれませんがこの曲を越える事が出来る人生讃歌なんで出会った事ありません。ひどい時は一人暮らしのマンションで目覚まし代わりにステレオで毎朝大音量で流してました。これを聴きながら目を覚まして朝を迎える高揚感が堪りませんでした。
私のこれからも歩んでいく洋服屋としての道にはずっとブレザーがあるはずと確信してます。



それでは銀座でお会いしましょう。


新井


遅れがちで申し訳ありませんが毎週土曜に投稿予定です。

最後のさようなら

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。



先日に銀座店の私の敬愛する先輩が卒業されていきました。



仕事をご一緒出来たのは銀座店に復帰して半年足らずの短い期間。でも営業時間の間に色々お話出来た体験は私の一生残る財産と思えてしまう位。暇を見つけては先輩に下らない話から洋服の事までしつこい位話しかけてしまってご迷惑をおかけしてしまったと思います。でも四十過ぎてこんな刺激的な稀有な出逢いはこの先も滅多に無いと言い切れますね。ロスが激しくてまたすぐに会いに行っちゃうと思いますが。


実はそんな先輩が端を発してる隠れツルタ企画がこのニット。




RAffa MOLINA/アルパカクルーネックニット
カラー:グレー、ブラック、ブルー、ネイビー
サイズ:S,M,L
価格:¥41,800(税込)
商品番号:21-15-0646-343


このニットの販売代理店の営業の方が先輩と面識があったらしく、バイヤーに提案する為にちょくちょく銀座に来て相談してたのがそのまま展開が決まったという流れ。奇をてらわず普遍的なサイジングのクルーネックという潔い程のザ・ベーシック。



アルパカニットは昔から通年対応で春先の寒い時期も重宝してました。もともと南アメリカ大陸の山脈元のお国出身のニットなので寒暖差に対応できる万能タイプ。

世界でも希少になりつつあるパール編みの織機により編まれたストーリー性がまず胸がときめくポイント。伸縮に優れながらも毛玉になりにくく程良い膨らみのある生地感は着ちゃうと病みつきになると思います。スタッフが2色買いしてるのもよく見かける納得のユーティリティ感。



今買っとかないとその内手に入らなくなるんじゃ無いかと思わせる希少性が琴線をくすぐって毎日お店で触ってます。そのうちツルタパイセンシャツと合わせてまとめ買いしちゃいそうです。なんなら買いましたって報告を理由にパイセンをご飯にお誘いしようかと作戦考えてます。まだお別れして2日目なんですが。

このニットをお客様にオススメして、おまけにそのニットを着てパイセンのいるトコに会いにいってもらえる様にご案内してるかもしれませんね、その内。


この商品が入荷した時はパイセンと一緒に、こういったニットはずっと店頭で毎年定番で置いてあって、とりあえず買っておいて損は無いっすよって薦められる物だと勝手に盛り上がっていたのを見る度に思い出します。

これだけ洋服が世の中に溢れかえり、色んな物が何処でも買える時代。野菜じゃ無いですけど作り上げた人が背景に見える商品ってすごく信頼性を感じるし、想いがこもっていて良いですよね。


「コノサカヅキヲウケテオクレ

ドウゾナミナミツガセテオクレ

ハナニアラシノハナシモアルゾ

サヨナラダケガジンセイダ」


今は必然の様に河の流れが分かれる時でした。でもまた必ず流れは交わると確信してるんですよね。その時までしばしのお別れです。


表題は90年代のアメリカを代表する、プロテストフォークシンガーの父親を持った天才と言われた今や伝説の様に語られる男性ロックシンガーソングライターJの最初にして90年代最高峰と言われたアルバムの一曲。彼の声は正に奇跡の声。

私の凡庸な人生の中でも節目節目の別れが有りますが、必ず聴いてしまう曲はこれです。

30歳手前で夭折してしまった彼は正に伝説となってしまいました。そうなる事で更に神格化してしまうのは必然の理。


パイセン企画も貴方が去った後にも皆んなに愛されていくと思います。

コンテンポラリーモデルのジャケットや変態ドレスシャツ、そしてこのアルパカニット。

今日も銀座店ではそのどれかをスタッフが着てるのを必ず目にしてますから。



それでは銀座でお待ちしております。


新井


定期投稿土曜朝位になります。




私の太陽

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。



投稿が遅れてしまい失礼致しました。まさかの副反応が1週間以上も襲いかかる緊急事態。極度のアレルギー体質なので覚悟はしてましたが、想定以上で先週は出勤もほぼ出来ずで周りの方々にはご迷惑をお掛けしました。


このブログで自分の企画ジャケットの話を熱く語ってしまいましたが、やはり柄が素敵過ぎて購入してしまいました。2色も。

明らかに新柄で分かりやすく新調したのがバレバレでしたので奥様のやや冷たい目線が痛かったです。流石に子供達から見ても父親のジャケットの数が多過ぎだと気付き始めましたね。

BEAMS HEART/MOON ツイードジャケット
カラー:グレー、ブラウン、ネイビー
サイズ:44,46,48,50
価格:¥23,100(税込)
商品番号:41-16-0241-819

我ながらナイスファブリック。

最近の巷で売ってるジャケットではそうそうこんな感じの色柄はやってないですよね。全てムーン社のコレクションの中から別注で起こしてるので少なくても日本国内ではウチだけの筈です。

なんならオーダーでどちらも作りたくなる生地なので、どう思われようと購入しとくべしと。その上今週は9月に開催されたリングヂャケットオーダー会でお願いしたブレザーが仕上がってくるので戦いは依然続きそうですね。


確かに今回のラスト企画のムーン生地は相当良いです。予想以上にふんわり軽く適度な膨らみとハリコシも充分。やっぱり英国の羊達の毛には敵うものは無いですかね。なにより想定以上に生地の上りが軽い。これは思いがけずの誤算です。

生地には大満足なんですが、なんせ万人受けを意識したパターンなので、今見るとどうしても物足りないんですよね。

今の自分のジャケットの気分は断然コチラ。



アメリカ大御所ブランドのおそらく80年後半から90年代の日本ライセンス国内縫製のモノ。ベーシックなヘビーツイードヘリンボーン生地をここ最近では売っていないパターンにのせてるのが最近の私はツボなんですよね。

程良く肩パッドを入れた丸みを残しながらも構築的な肩のシルエット。ちゃんと襟腰にかけての首に沿いながらもややゴージは低く傾斜も強い。でもしっかり幅広のラペル。低め位置の2つボタン仕様で勿論センターベントで更にウエストシェイプ位置も低い。

分かりやすいアメリカンでもないしイタリアンでもブリティッシュでもないと思うのですが、その全部がエッセンスとして入ってもいるし。モード色も感じればクラシック色も感じる折衷感というか。


先のムーンジャケット企画着手自体は丁度1年前位なので、マーケットも踏まえたしっかりと実売をする為のパターンとしては今の物で正解だとは思っていますが、1年経つと自分の考えるジャケットの形としてはこのヘリンボーンツイードの型紙位の感じが断然新鮮だし新しい提案として丁度ハマる感じがしちゃうんですよ。今回のムーンツイード生地もこれくらいの新型パターンで作れたらまた買いたい。
こういった新しくもイタリア的視点以外でドレススタイルを作り上げて提案するのが現在は無くなりつつあるのが非常に悩ましい。

家の洋服ストックダンボールの中から新しい発見があるもんですからやっぱり古着とか昔の服を物色するのはやめられませんね。多分ずっと服のダンボールが減らないと思います、残念ながら。
現在銀座店でも沢山のイタリアブランドや国内縫製オリジナルのテーラードジャケットを展開してますがモデルの型紙自体は同じ系統で統一されているので先程のヘリンボーンジャケットみたいなパターンは勿論やってない。毎回同じ様なイタリアブランドで生地は微妙に変化してますし、その微妙な変化を大切に永く着ていける服をご案内する商売だとも思いますが、、やっぱり皆んながときめく新企画は出てきて欲しいですよね。


2005年前後を境にビームスクロージングではインターナショナルギャラリー ビームスレーベルでオリジナル企画のリングヂャケット製スーツが発売された時が有りました。

サンローラン風デザインモデルでスタッフがこぞって着用してて、しかもよく売れたんですよね。あの時は若輩ながらぶったまげた記憶が有りますし、イタリア全開のクラシコの概念がひっくり返ってドレスクロージングの面白さを別の視点で知れた気がします。特に昨今は同レーベルのドレス企画はシャツだけになってしまったので余計にスタッフからの待望論はよく耳にしますね。






その当時のビジュアルカタログがこれらです。

何とかその当時の資料で残っていたのは2008年のクロージングのカタログだけでした。2005〜2007年が新作モデルが毎年展開されたのですが無念にも資料が残っていませんでした。この2008年は伝説的なモデリストのベルヌッチャ女史に作成を依頼し、女史の名前を冠したこのオリジナルブランドスーツをスタッフがこぞって着てた記憶が有ります。インポートブランドよりもオリジナルを競ってスタッフが買うって中々考えられない。その勢いは本物でした。


残念ながらそのタイミングでリーマンショックというその当時未曾有の不況により、ドレスクロージングも煽りを受けて苦難の時代を迎えてしまうのですが。

2007年から2010年までの、1度ビームスを離れての新ブランドの立ち上げやセレクトショップの運営、オーダー会社でのOEMの武者修行を終えて、2011年に私が銀座店に舞い戻った時にはこれらのモデルは鳴りを潜めて、限りなくベーシックで特徴を控えたフォーマル向けに近いモデルが1型のみとなってしまってました。確かリングヂャケット製のマイスターモデルって名前でしたね。そして現在はとうとうドレススーツはお休みしてしまうという事態。

私の原体験としてはビームスクロージングは、ビームスFのクラシックとトレンドの共存するワールドベーシックなドレスクロージング、ブリッラ ペル イル グストの持つ都会的な大人の艶と遊び心、インターナショナルギャラリー ビームスの先鋭的なスタンスという三つ巴の混沌でもあり柔軟な視点溢れる幅広い商品構成とそれを個々で表現するスタッフがいるというのが最大の魅力に感じていました。

その1つが欠けてしまうだけでどうしてもアンバランスな店に感じてしまうのは私だけでしょうか。あの時が良かったなんて懐古主義には決してなりたく無いのですが、あの2005年の時の様なオリジナル企画の衝撃はもう一度体験したいなと。


イタリア一辺倒で毎度同じブランドを紹介するだけでは無く、様々なドレススタイリングの新ブランドやオリジナル商品開発は止まらないでいて欲しいと切に思いますね。その反面省ける忖度商品なんかはまだまだあると思いますし。このご時世、更に研ぎ澄ましていかなければ未来は限りなく見えてきませんから。毎度ですが個性と情熱溢れるビームスドレススタッフ達ならいくらでも進化していけると感じてます。


表題はイタリアが誇るカンツォーネの大名曲。1994年に開催された三大テノールツアーで3人の厳格も陽気なおじ様達が楽しみながらも競う様に美声で歌い上げる響きは、人生を愉しむべしと心を前に向けてくれる魂の賛美歌。ロックだのジャズだのクラシックだのそんな些細な線引きなんて全て吹っ飛ばして私を感動の渦に一瞬で持っていってくれました。

当時の映像で3人のおじ様が楽しみながら笑顔とユーモア溢れる所作も交え歌い上げるこの曲のハイライトはいつ見ても元気を貰えます。店で仲間達と共有する時間もわたしには同じ様な感覚を覚えて大好きなんですよね。

でもテノール2人じゃ多分のあの雰囲気にはならないんですよね、きっと。3人だからこそ醸し出せるあの雰囲気だと思います。

3つのレーベルが絶妙なバランスで巻き起こすビームスドレスクロージングの魅力。何故か私には三大テノールに同じ感覚を覚えちゃいましたね。


O Sole Mio



それで銀座でお会いしましょう。


新井



定期投稿は当面週1の土曜日の朝に致します。

その分長くなりそうですが。

空飛ぶ茶器

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です


お休みを沢山頂きまして全く内容が詰められてないのですが、見切り発車でごめんなさい。


たまには残念ながら見映えの薄いスタイリングからの購入アイテムの紹介という、ありきたり過ぎて書いている自分も意識が飛んじゃいそうな回で乗り切らせて下さい。

自分で服を企画して山程作っちゃいましたので自宅はその自作服の山でダンボールにすると10箱とポールで3本分の袖物位でしょうか。どうしてもサンプリングで古着とかで集めた洋服とか自分企画で検証も兼ねて購入した物とか処分出来ないもので。3割位は毎年減らすのですがその分絶対に新しい物が増えてしまうんですよね。完璧に職業病と言えますが。その辺りの滅多に手に入らない変態アイテムもその内ネタで使おうと思います。


最近お店で諸先輩と盛り上がるのは多数派と少数派の論議。仕事できる風に言う人の真似をすればマジョリティとマイノリティって。何でも英語のビジネス用語を使いたがる人っていますよね。ここ数年の私の周りの人でもそんな人が増えました。私はなるべく日本語にしてますね、個人による訳の違いにより意味の取り違いがありそうで。そんな横文字使いがちな人と一緒に仕事して痛い目にあってるので尚更なんですが。


大概に洋服屋でベテラン陣になると少数派の天邪鬼の集まりみたいな感じですよね。でもそんな人達がこっそり愛用してる名品も著名人みたいな人が着ちゃうと大衆化の一途を辿り、言うなれば終わりの始まりになるって事だと。

かなり身に覚えがあるのですが、大衆化しきって廃れてしまっている物がやたらと魅力を感じてしまうのも面白いですよね。

はたしてこの靴はそうなるのか否か。


CROWN/オックスフォード バレエシューズ
カラー:ホワイト、ブラック
サイズ:6,7,8,9,1
価格:¥11,000(税込)
商品番号:21-32-0198-232

ある日にどうしても脚の疲労が取れずスニーカーを履いていたのが合わせ的に気持ち悪くて、惰性で買ってみたのですが予想以上の使い易さ。ありきたりなフランス人のお洒落親父の真似スタイルは先輩方に馬鹿にされそうで避けてました。

この靴ってこれだけで印象が強過ぎてどんな合わせも同じ様な感じになっちゃう。特にジャケットスタイルだとみんな一緒に見えちゃう位。結局そんなアイテムは白髪でお歳を召した伊達紳士が着てるのが1番がカッコイイ。そうなんです、最終的にはキャラで決まりますよね。プロフェッサーアカミネがこの靴を履いててもフランス親父の真似には見えないっすもん。

という感じで言い訳してますが、昔から好きな形の靴なので流行とか無視して履き続ければ自分の物になる筈です。私的には今の雰囲気を考えるとトーンオントーンでホワイトパンツにホワイトバレエシューズ合わせが1番しっくりきますね。




インフルエンサーに触発され購買は洋服業界にとって大歓迎。一過性で終わる事なく紹介する側もされる側も着こなしていく事が大切ですよね。それが何年も何十年も残っていく名品と言われる物ですから。そう言った積み重ねがこの業界が廃れずに残っていく鍵のひとつだと思います。


昔ながらのバレエシューズブランドとかだとお値段も跳ね上がって気軽に買えないご時世。このブランドは正に丁度良い値段設定。色違いでおかわり君しちゃう気持ちもすごく分かります。このデザインは絶対に何年経っても履きたくなる定番だと思いますね。


因みに私はドレスシューズサイズ6前後を履きますが、コチラはぴったりでサイズ7でした。立ち仕事で疲れない様にニューバランスのスニーカーインソールをどの靴でも入れるので今回はサイズ8を買いました。細めで底が不安定に感じたのでその緩和にもインソールが良い仕事してます。

このブログではあまり商売っ気出して商品紹介はしない様にしてるのですが流石に自腹で購入した物は正直に綴ろうと思います。コチラはお値段と使い勝手のバランスが非常に宜しゅうございました。


表題はフレンチプログレッシブを代表するGの出世作。ヒッピーカルチャーの影響を受けながらそのボヘミアン精神に根差したスペーシーサウンドは内宇宙を垣間見える名作。

すみません、単にフレンチ繋がりってだけです。このブランドのバレエシューズスタイルは皆さんフレンチスタイルを真っ先に想像すると思いますので。

最後まで雑な内容ですがさらっと書けて助かりました。


それではダブルポイントキャンペーン期間に銀座でお会いしましょう。


新井



定期投稿水曜土曜の早い時間を予定してます。

私は風に語りかける

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です





特設カウンターでのBarbourと私

たまにはこんなおふざけで。

しかも手持ちで羽織ってないし。

22日よりこのブランドのモアバリエーションが銀座店3階にて開催中です。



少し前に同ブランドは語ってしまったのであっさりした内容になりますが。

ワックスをかけ直した事は無いですが、良い感じに色が抜けた後にリワックスした雰囲気は良さそうですよね。多分自分ではやる気力は無さそうですが、、申し訳ございません。自宅の風呂場や洗面台なんぞ使おうものなら離婚危機になりそうですよね。

でも10年前位にイギリスで始まったツイードランってイベントが始まった時は、いつか東京でも開催されるのを夢見てツイードジャケットとオイルドジャケットを揃えてしまったんですよね、実は。




そして5年後位についに東京でも同イベントが開催されるのには熱くなりました。でも悲しいオチは東京駅あたりで開催されたので、私の自宅から42キロも離れてるので参加するのに自転車を乗っていくには厳しくて。電車に自転車担いで乗るのも流石に怒られそうで。中央線は混み過ぎなんすよ。雨の中でツイードの上にオイルドジャケットを着て優雅にチャリ走行したかったんですがね。

東京のお洒落ピープル達も勢揃いしてたのでコスプレ大会としては最高の舞台ですよね。残念ですが今年も昭和記念公園周りを1人寂しくツイードランしてようと思います。雨の中走ってたらオイル混じりの水滴がパンツに大量にかかってホワイトのパンツがシミだらけでダメになるという大失態をおかしてしまうオチも有りましたが。皆様もお気を付けて下さい。



要するにクロージングというジャンルでの洋服の在り方は、必要に差し迫られた実用需要ではなく、精神の解放としてお洒落を楽しむ趣向性の時代を迎えたといってもいいと思います。

そしてもはや洋服のネタは出尽くした感のある中で、今後は個人の誰から買うのかが重要という流れは間違いないはずです。ビームスであればバイヤーの誰々が渾身の別注とか。動画で直接ユーザーに伝えるオーベルジュのようなブランドとか。

Barbourなんかはそう言った意味では正にセレクトショップが別注で希少価値を高めてストーリー性も含めて趣向的に購買意欲をくすぐるブランドの良い例だと思います。


本日は初日で雨の中でも素敵な紳士の方々が見にいらして頂きましたが、話を聞くと皆さんオイルドシェルでの苦労話を沢山して頂きました。車に乗ったらニオイで家族からの大クレームとかクローゼットでの大惨事とか。失敗談でかなり盛り上がる感じでしたね。

まあ結果として新しい洗い加工タイプとか2レイヤーのポリコットン生地の需要が望まれている事は確かでした。


サスティナブル的な姿勢とかで再加工販売とか生地のオイルの塗り直しで末永く愛用していくのは大賛成。ただオイルド生地は都会の生活圏ではハードルが高いのは事実かも知れませんね。それでもこのブランドが持つアイデンティティーやロマンは色褪せない物なので趣向品として楽しむべし。


でも本当に洋服屋としては大好きなブランドなので勝手に私ならって思う企画提案妄想しちゃいました。

シティライフに最適で着用シーズンが長くみんな大好きキャバルリーツイル生地とかアメリカンにロクヨンクロス生地別注とか、少し豪華にゴートスエードでもサスティナブルなウルトラスエードでも。日本が誇るヘビーテックツイードをのせるのもお手入れ楽ちんでいいですよね。インターナショナルのモデルにソフトフランネル生地とかも絶対良い。定番モデルに今年も反響大のダッフルコート生地でお馴染みパイルカットヘリンボーン生地をのせちゃうとかも最高。諸先輩方の異論反論はあるかもですが、手前味噌な妄想ですからご勘弁を。それよりも何より前述の生地でのBarbour別注企画が実現したら絶対に欲しい。とにかくこのブランドでやるのが意味があるし、それだけでおかわり確定です。


因みに大分遠い参考となりますが、昨年原宿で開催したグレンフェルのオーダー会でパイルカットヘリンボーンでしかもオレンジカラーでお願いしちゃったのがこちらです。


まさかのコート生地でブルゾンモデルのケントでオーダー。原宿の私の恩人であり大師匠様の高橋の神アドバイスで秒で決めました。真冬までも耐えうるベビーウェイト生地。ダッフルさながらの防寒性もバッチリながらハーフ丈なので電車や車移動の多い日常使いに最適。このブルゾン型ってのが気張らずに使い勝手最高です。ダッフルコート程に裾が邪魔にならずオンスタイルのアウターとしてもオフカジュアルスタイルにも使えます。裾がリブじゃないのでジャケットの裾が出てもレイヤード感があってなんなら今っぽい雰囲気。まさかのHオレンジをチョイスって、、師匠、最高の上がりだと思います。いつか師匠のお店が出来たら週1で買い物に通っちゃいます。ワインでも持参して。


こんな感じのハーフコートというかブルゾンというかの丁度良いアウターとしてBarbourの特にビデイルモデルなんかは今の世のお洒落紳士達の最高の相棒なんですよね。そこに今の生活スタイルに適した最先端やらストーリー性のある生地をのせていくのは非常に面白くも利便性も高いのでは。お洒落紳士のみなさん、オーバースペックのダウンパーカーやらロング丈の極厚ウールコートには勿論通ってはいるものの、シティライフでは少々使いづらいって懲りていらっしゃるんですよね。

みんなBarbourのトラディショナルな普遍的デザインも大好き。ストーリ性も大好き。でもオイルドの次を求めてるんですよね、きっと。

そんな皆さまの渇望を埋めてくれるのはきっとビームススタッフだと思いますね。勿論元祖たるオイルドシェルは絶対に服好きたるもの通るべき道だと思いますが。


表題は60年代末にイギリスで幕を開けたプログレッシブロックの元祖かつ巨人として君臨し続けるKのデビュー作の1曲。叙情的な美しさと狂気が渾然一体となった衝撃的な傑作アルバムは今も色褪せないですね。ジャケットの顔の絵も衝撃過ぎて。

そしてこのグループはどのアルバムも同じメンバーで作られず、絶えずメンバーを変えながら進化し続ける正にプログレッシブを体現する集合体。その時でしかない刹那的な美しさと進化をやめない自己への緊張感。この人達のアルバムを丸々聴く時はながら聴きなんてもってのほか、なんなら正座して真正面から向き合わないといけません。


何十年もの歴史を辿りながら進化していくこのイギリスアウターブランドはプログレッシブという表現がぴったりかなと。

少なくとも私にはオイルが抜けて使い古されたビデイルジャケットには半世紀前に作られた傑作アルバムの様に叙情的な美しさと時が経っても色褪せない普遍性を感じて止みませんね。




それでは銀座でお会いしましょう


新井


定期投稿は水曜土曜となります。

心地良い響き

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。





ようやく朝には冷たい風を感じる季節になってきましたね。通勤時もジャケットを着られる様になりスマホをポケットにしまえるのがすごく楽になりました。シャツ1枚だと胸ポケットが無いとスマホをしまう場所に困ってしまう体験、皆さんもあるのでは。


前回はジャケットの生地からのいきさつをざっくりお話したので、今回はデザインと縫製に関して。

生地って2種類に分けると織り物と編み物になりますが、その違いだけでも企画の方向性は大違い。ジャケット1つでもシルエット、ラペルのデザイン、ポケットデザイン、縫製の仕方だけでもかなり変わってきてしまいますから。






上のジャケットは布帛の生地をドレス縫製工場で作った商品ですので、しっかりと中間プレスを入れて襟腰の首から肩にかけて沿う曲線が勝負。同様にラペルもしっかりと浮かずに胸に乗ってボタンまで立体的に曲線を描く様に。アンコンですが肩から袖付けも丸みを出しながら均一に綺麗に縫われてます。

あくまでもドレステーラード仕立ての範疇としてるのでノッチドラペルながらやや広めの下襟幅や高めのゴージラインにする事で今のトレンドを感じる少し緊張感を感じるテーラードジャケット企画にしてるんです。イタリアントラディショナル、特に南イタリアのテイストを感じながらも世界標準と言える中庸的なスタイリング、やや前肩のパターンにして現代的なイメージと日本人に多い屈伸前肩体型にハマり易い様にデザインを起こしてます。ビジネスやセミフォーマルシーン、ジャケット着用のオフシーンで使える大人の少し畏まった感を感じられる様に企画した商品ですね。




反対にこちらは編み物であるニット生地を使ったジャケット企画。ニットなので元々が柔らかく伸び伸びなので上の様なかっちりとしたドレステーラード工場で縫ってしまうと、堅い雰囲気になってしまい今のカジュアルニーズに上手くハマらないんですよね。結構皆さんはオフの日も着られるジャケットを探してるので羽織った瞬間に肩周りの堅い雰囲気を感じて敬遠されてしまってました。

なのでニット素材を得意とする上手いカジュアルアイテム縫製工場にお願いする事で綺麗だけど丁度良い肩の落ち感が出てリラックス感が演出されるんです。それに合わせてラペルもフィッシュマウスラペルにしてゴージ位置もやや低めに。下襟もそれに合わせてややナローに。

リモートやノータイでカットソー合わせのジャケットとして使えるカジュアル感。オフのカジュアル使いが主体でと考えて作り込んだ企画商品です。

このジャケットを丁度良いカジュアル感に落とし込む為にカットソーメインのカジュアル縫製工場を使って表現する視点はドレス工場さん達ではなかなか出来ないし、その違いを理解して作る様な人はほとんどいなかったので、我ながら良い企画力だなぁと笑。良い仕事するのでもの作りの皆さまご相談下さい。

同じジャケットアイテムでもこの2つの企画を比べる事で生地によってデザインや縫製工場を変えると全く異なる雰囲気のジャケットになると分かる良い例ですね。

要は作りたいジャケット企画のターゲットを見越して、その特性にちゃんとマッチングする縫製工場を把握した上で依頼する事がすごく大切。選ぶ生地もそこまで見据えた上でチョイスってのも肝ですよね。こればっかりは流れ作業の様に各担当に引き継いで進行してますじゃあ上手くいかないもんなんすよ。感性も大事だし、最終目的のお客様の事をちゃんと見えてないと。


生地から始まり、実際に売り場に立ってお客様の体型やどういったニーズかなどをしっかり把握した上でデザインやその企画に合った縫製の仕方まで落とし込んでいく。まあなかなかの苦行と言えば苦行ですが、その企画とお客様のニーズがハマった時の反応の爆発力や実際に喜ばれて購入されるのを目の当たりにしちゃうとダメですね。こればっかりは中毒になるかって位に達成感が得られちゃうんです。これだから洋服屋は辞められないんですよ。


表題は前回と同じ60年代から始まるサーフミュージックの第一人者的Bグループの絶頂期シングル曲。

内容はどシンプルにアメリカ西海岸の海やサーフィン、車や若い女性達をテーマにした軽快で美しいハーモニーを奏でるやたらと高揚感を表現する感じなんですが、その突き抜けた何も考えずに気持ち良く浮遊する感じが、小難しい事を抜きに頭の中を空っぽにする様で良いんですよね。ランナーズハイみたいな感じが近いのかも知れません。たまにはそれくらい高揚感を感じる事は生きてる実感みたいなもんでしょうか。


洋服屋にとってはジャケット1つでもそんな生きる高揚感を得られちゃうんですから不思議なものですね。たまにはそんな気持ちになりたい時にこの曲に乗せてお気に入りのジャケットを羽織って遊びに出掛けて下さい。



それでは銀座でジャケットでお洒落してお会いしましょう。


新井


定期投稿は水曜日土曜日朝になります。