ご機嫌いかがでしょうか、新井です。

本日もやっぱりブレザーにスウェットパンツ。
先輩からはパジャマで働くなーって怒られますがいつでもミシンを踏めるように当分はこのスタイルが続くんでしょう。
本日で一旦は銀座勤務が終了。
そして来週月曜日からはとうとう横浜勤務。
https://www.beams.co.jp/special/feature/article/4200/
https://www.instagram.com/beams_life_yokohama?igsh=eWJwaTdzbnlxcW1t
とうとう僕が異動してお直し事業を開始する新店舗のオープンまであと1週間。
とうとうひたすら避けてた顔出しもこんなにしっかり出ちゃいました。東京で暮らしてると何処で誰が見てるか分からないもんですからなるべくは避けてたんですけどね。

失敗してしまったら何人かの社内の人が姿を消してしまうんじゃないかって位にビッグプロジェクトなんですよね。ビームス史上最大規模の300坪の二層メガ店舗。
ビームスのフィルターを通してお届けする飲食や古着、アンティークウォッチ、古本などなど目白押しの体験型店舗。
そしてその中のトピックのひとつとして始めるスタッフ自らご案内から直し仕上げまで完結させる内製修理事業としてのビームス工房。
手始めとしてパンツの裾上げやカジュアル仕上げのジャケットの袖丈調整などからお客様のご要望にお応えすべく納期など柔軟に対応させて頂きます。
企画からのこの2年間、社内での承認までの中で何人もの方と話して企画意図を明確に伝えるが苦労したのがお直しをどうビジネスとして利益化していくのか?という事。
はっきり言ってお直しだけで事業として利益を作り上げるのは至難の業。
お直し料金を今までの倍以上にしないとそれだけでは潤う事業にならないに決まってるんです。そしてお直しの職人は減る一方な訳でして。
まずは国内でも最大規模を誇るドレスクロージング部門の販売を最大化する為に最後の要となるサイズ調整の仕上げを外注に頼らずに永年的提供出来るサービスに確立させる事。
お願いする職人も外注業者もいないんだから、自分達でやるしかないんです。そして自前でやるからこそのフレキシブルな対応が強みでもあるんです。

そして皆さん誤解してしまうのは、ビームススタッフがゴリゴリの職人になって洋服のお直しの達人となると。それはなかなか難しいだろうと。
ドレスクロージングでお直しの全体における職人の匠の技を要する様な難しい修理はほんの一部。
片っ端からデータを漁りましたが7割以上がシンプルにパンツの裾上げとジャケットの袖の丈調整のみ。
著名なお直し工房さんにヒアリングしてもやっぱりしっかりと儲けとしては簡単なお直しを数をこなす事がメインであって、複雑なごく一部のお直しはとても時間と労力がかかる割にそれ程は利益にならないって事なんですよね。
この半年間の稼働で本当に実感したのは、クイックを活かした直し対応如何でお客様が30〜50万円もお買い上げ頂けるという成功パターンでした。1日でそれだけ売り上げ効果があるんだからやっぱり僕の想定通り。
特に銀座とか渋谷とか新宿とか海外観光客が集中する地域はクイックが今後も最大限に活かせる筈。あとは海外の方のニーズにちゃんとハマる商品のテイストやサイズだったりが肝心ですが。

特にドレスクロージングのジャケットやスーツのニーズは、ビジネスやオケージョンの場で急に必要になるから慌ててご来店になる方がとっても多いんです。そんな時にやっぱり品揃えと間違いのない提案と柔軟な仕上げ対応が揃ってたら国内では敵無しってなるでしょう。
お直しを内製による外注費削減も効果は勿論有りますが、何より販売機会ロスを無くす事での売り上げ効果が合わさる事での利益最大化は相当なものでしょう。そしてそのお客様の信頼を勝ち得た事でのリピートによる未来に向けた効果も相当なものだと。
大の洋服好きな方に難しい袖本切羽の手縫いボタンホールだとか体型補正の大掛かりな修理は年間に何件あるかどうか。それよりも毎日毎日の簡単だけど売り上げ効果と信頼感を得られるパンツ裾上げをクイックで直ぐに履けるように提供する事がどれだけ大きな感動体験と利益効果が高いかって事でしょう。

なんならジャケットのボタンが取れたので急いで付けてもらうだけでも、お客様にはとっても喜ばれてもらえるんですよね。フィッティングも含めて感性の高いビームスドレススタッフによるお客様の側に寄り添うトータルサービスの持続的な提供がどれほどビームスユーザーのお客様を安心させて喜ばせる事が出来るか。
そして直しの技術を活かしてその先も僕がやりたい事だらけ。
古着リメイクとかデッドストックリプロダクトはもう今の時代にうってつけですし。カジュアルアイテムに特化したパーソナルオーダーもそう。海外観光客をターゲットにした2次流通ビジネスも絶対にやるべきですし。他にもこのお直し事業を基点にして企画できる事なんていくらでも出てきそうです。
それらの始まりとしてのお直し事業、
やっぱりやらない手は無いですよね。
僕の服を巡る冒険はいよいよ後半戦のハイライトに差し掛かるところ。もう少しだけお付き合い下さい。
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表題はTHE BEATLESのポールが手掛けた最高傑作と言われる名バラード。
yesterday
rockarchive/THE BEATLES
価格:¥198,000(税込)
商品番号:23-83-0083-950
昨日、すべての苦しみがはるか遠くに思えたんだ
それが今は目の前にあるみたいなんだ
僕は昨日という日を信じたい
過去への憧憬だとか失われた過去への郷愁とか女性との別れだとか
何通りもの意味を思わせる言葉とそれを見事に表現しきったメロディ。
僕が二十代半ばから過ごしてきたこの銀座の店はやっぱり大きな存在。その銀座での日々ももう直ぐ昨日という過去に変わります。
昨日は愛なんてものはとても単純な遊びだったのに
いま、僕はどこかへ消えてしまいたいんだ
昨日、僕はあれほど信じていたのに。
次は横浜でお会いしましょう
新井