Louise Bourgeois

Shinnosuke Okada 2021.01.14

今回は21SSのテーマアーティストの一人でもあるLouise Bourgeois(ルイーズ・ブルジョワ)というアーティストをご紹介します。


彼女は1911年にパリでタペストリー修理の工場を営む家に生まれました。

幼いころはタペストリーの欠けた部分を補う修理の為に必要なスケッチを行い、家業を手伝っていました。


大学では数学を学んでいましたが、次第にアートへ関心がうつり、美術学校へ入学しました

その後、アメリカ人美術歴史家Robert Goldwaterと結婚し、そのまま渡米します。


渡米後は作品の制作に注力しますが、1982年、70歳にして初めてMoMAで個展を開きます。

初の個展を開いた後も様々な制作を行い、テキスタイル作品や彫刻、版画などを世に送り出しました。



彼女の作品の多くが幼少期の父権的な家庭で生まれたトラウマを治癒するためのものとしてうみだされています。

彫刻やインスタレーションアートで有名ですが、版画や絵画にも取り組んでいました。

(渋谷のお店に置いてあるルイーズ・ブルジョワの作品集です。)

彼女の作品のなかでもっとも有名なものが巨大な蜘蛛のオブジェ「ママン」ではないでしょうか。

六本木ヒルズの入り口付近に設置されている金属製の蜘蛛のオブジェが「ママン」です。

この「ママン」は全部で9体作られており、NYのグッゲンハイム、ロンドンのテートモダンなどにも所蔵されています。


私が彼女の作品で気になったものは「布」を使った作品群です。

彼女はその生まれ育ちから布を作品の素材として使用したものが数多くあります。


例えば「Ode à la Bièvre」という作品集です。この作品集の中には美しい色や柄に染色された布や、つぎはぎされ新鮮な印象を与える布、人間の肉体を思い起こさせる優しい刺繍が施された布が集まっています。ただの布が昔ながらの技術を使って表情を変える姿は興味深く、刺激を与えてくれます。

この作品集はMoMAのウェブサイトでも閲覧することができます。


この作品から着想を得てSS21のPilgrim Surf+Supplyのコレクションに登場するアイテムは制作されています。

現在ご予約を承っていますので、ぜひご覧になってみてください。