Impulse! Records

皆さんは音楽を聴く際に”どこのレコードレーベルから発表されているものか”を気にしたことはありますか。

現在ではサブスクリプションが主流になり、レコードレーベルに関心を向ける人は少なくなってしまったのではないでしょうか。

しかし、レーベルを知って音楽を聴くと面白いということを今回はお伝えさせて頂きます。


レーベルというのは、レコード会社が抱えるアーティストたちを、音楽性ごとに分類したもののことを指します。

つまり、レーベルを見るということはアーティストたちの関係性や影響を知るための1つの有用な手がかりになるのです。


今回はImpulse! Records(インパルス!レコード)という名門ジャズレーベルをご紹介します。

1960年にCreed Tayler(クリード・テイラー)とうジャズプロデューサーであった人物によって立ち上げられたレーベルです。

フリージャズに分類される作品を多く発表したことで有名です。

フリージャズというのはそれ以前のジャズ理論から解放され、即興的な演奏などを重視したジャズの潮流のことを指します。

このそれまでの伝統を打ち破り、自由な創作を盛り上げたという点において現代音楽の土台となったとも言えると思います。


そんな破天荒なレーベルにはレーベルには錚々たる顔ぶれがそろっていました。

現在はユニバーサルミュージックの傘下にあり、再版のみを行うレーベルになっています。


主なアーティストだと、John Coltrane、Duke Ellington、Art Blakey、Oliver Nelson、Gabor Szaboなどが所属してました。


(お店に置いてあるインパルス!レコードのものです)

同じレーベルに所属しているので、もちろんそれぞれアーティスト同士の交流(例えばJohn ColtraneとArt Blakeyがビックバンドの録音で共演していたり)もありました。



このレーベルからリリースされたレコードのジャケットには特徴があります。

オレンジと黒に分割されているジャケットの背表紙を見たらすぐにインパルスレコードの物だとわかるようになっています。



レーベルに注目することでジャズの時代の流れを知り、多くのアーティストの音源と触れ合うきっかけになります。

音楽を楽しむときには是非レーベルにも注目してみて下さい。

京都一周トレイル®︎北山西部コース、西山コース

前回の北山東部コースに続き、北山西部コースを走ってきました。


鞍馬からのスタートを予定していたのですが、7月の豪雨災害で比叡山電鉄線は市原〜鞍馬駅の区間で、1月現在も運転を見合わせております。

なので今回は逆回りで、嵐山から二ノ瀬までのルートで走りました。


北山西部コースは、桜や新緑、紅葉、雪景色と四季を楽しめるコースになっています。その中でも北山の名産品「北山杉」が魅力的です。京都府の木でもあり、桂離宮など茶室や寺院の建築に使われる高級な木です。


最近林業について調べることがありました。こうして綺麗に整えられた杉を間近で見ると、その美しさに感動するだけでなく、作業や労力が目に浮かび、もっと林業や木材について知りたいと感じさせられました。


スタートの嵐山から保津峡を目指してのんびり坂をのぼります。早朝の澄んだ空気が気持ちよく、辛さを感じず登ることができました。


ここは清滝川です。夏は水浴びをしている人達や、BBQをしている人が多くいました。今年は真夏にこのコースを走って、川に飛び込みたいですね。絶好のドボンポイントです。


そこからは川沿いを走って行くのですが、岩場なので滑らないように注意が必要です。以前も話しましたが、ただ走るだけでなく、考えながら走るのはトレイルランの魅力です。


このコースの地図を見て個人的に楽しみにしていたのは「沢ノ池」です。林道を抜けるといきなり現れるのですが、その大きさと太陽の光が水面に反射してとても美しい池でした。水もトイレも無いうえに、電波も入りにくい場所ですが、その不自由さこそが最大限にキャンプを楽しめそうな場所だと感じました。


しかし残念なことにゴミも多く目立ちました。フリーエリアなので管理が難しいですが、キャンプを行う人は、キャンプをする場所や自然などの環境保全を考えないといけないと思います。


今回も©︎京都一周トレイル会による整備がいたるところで見られました。僕たちが自然に入りアクティビティを楽しめる環境を作っていただき感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。


二ノ瀬駅で無事ゴールしました。今回のコースは計22km累積標高950mでした。

そこから電車でラーメン激戦区「一乗寺」で、ラーメンではなく定食屋さんに入りました。一乗寺には魅力的なラーメン屋さんが多くあるのですが、おばあちゃんの家に来たような、アットホームな店内の「キッチンあべ」が落ち着きランニング後には最適でした。


唐揚げ定食¥680をいただきました。コスパだけでなく、この甘いタレが病みつきになります。お勧めです。


それではまた次回…

Louise Bourgeois

今回は21SSのテーマアーティストの一人でもあるLouise Bourgeois(ルイーズ・ブルジョワ)というアーティストをご紹介します。


彼女は1911年にパリでタペストリー修理の工場を営む家に生まれました。

幼いころはタペストリーの欠けた部分を補う修理の為に必要なスケッチを行い、家業を手伝っていました。


大学では数学を学んでいましたが、次第にアートへ関心がうつり、美術学校へ入学しました

その後、アメリカ人美術歴史家Robert Goldwaterと結婚し、そのまま渡米します。


渡米後は作品の制作に注力しますが、1982年、70歳にして初めてMoMAで個展を開きます。

初の個展を開いた後も様々な制作を行い、テキスタイル作品や彫刻、版画などを世に送り出しました。



彼女の作品の多くが幼少期の父権的な家庭で生まれたトラウマを治癒するためのものとしてうみだされています。

彫刻やインスタレーションアートで有名ですが、版画や絵画にも取り組んでいました。

(渋谷のお店に置いてあるルイーズ・ブルジョワの作品集です。)

彼女の作品のなかでもっとも有名なものが巨大な蜘蛛のオブジェ「ママン」ではないでしょうか。

六本木ヒルズの入り口付近に設置されている金属製の蜘蛛のオブジェが「ママン」です。

この「ママン」は全部で9体作られており、NYのグッゲンハイム、ロンドンのテートモダンなどにも所蔵されています。


私が彼女の作品で気になったものは「布」を使った作品群です。

彼女はその生まれ育ちから布を作品の素材として使用したものが数多くあります。


例えば「Ode à la Bièvre」という作品集です。この作品集の中には美しい色や柄に染色された布や、つぎはぎされ新鮮な印象を与える布、人間の肉体を思い起こさせる優しい刺繍が施された布が集まっています。ただの布が昔ながらの技術を使って表情を変える姿は興味深く、刺激を与えてくれます。

この作品集はMoMAのウェブサイトでも閲覧することができます。


この作品から着想を得てSS21のPilgrim Surf+Supplyのコレクションに登場するアイテムは制作されています。

現在ご予約を承っていますので、ぜひご覧になってみてください。


TIM STAMPS / 5'8" FRITTER

前回からの続きです


今回はTIM STAMPSシェイプの中でも、あらゆるレベルのショートボードサーファーを満足させてくれるマジックボード、「FRITTER」をご紹介させていただきます。


まずこのボードの見た目の大きな特徴はと聞かれれば、まずパッと見で目に飛び込んでくるのがノーズとテールが対称に近い、ミッドレングスに多く見られる「EGG」の形に近いこと。そして前回ご紹介させていただいた、FXモデルと同じfuturesの5フィンボックスであることが挙げられます。この2点については、後でどのような性能を発揮してくれるのかをご説明させていただきます。


まずはロッカーから。ノーズの反り返り具合は強過ぎず弱過ぎずといったところでしょうか。個人的に手に取ってロッカーを確認した感想を一言で言わせていただけるのであれば、「これくらいがちょうどいい」という言葉がパッと出てきます。もちろんロッカーの強弱に関しては、その日の波のコンディションやそれぞれ好みもあるかとは思いますが、TIMさんの言う「あらゆるレベルのサーファーでも楽しめるボード」と謳っている通り、このロッカーなら比較的どんな波にでも上手く適合してくれると思います。では「あらゆるレベルのサーファーが楽しめるボード」とは、何を基準に言っているのか、個人的な見解も踏まえてご説明させていただこうと思います。このボードで言うならば、それは「圧倒的にパドリングスピードが速いこと」これが絶対条件の1つに入ります。このFRITTERで言えば、前半分に十分な厚みと幅を持たせることにより、程良く前重心でパドルを行っても、安定したスピードを維持出来るということです。パドリングスピードが速ければ一体どんなメリットがあるのか?それは単純に「波に乗れる回数が格段に増える」ということに他なりません。テイクオフが速ければ速いほど波に乗れる本数が多くなり、それがゆくゆくはサーフィンの上達するスピードにも直結することをお伝えしておきます。波に乗るためにはパドリングが必須→そのパドリングスピードが速ければ速いほど波に乗れる回数が増える→波に乗れる回数が増えることでサーフィンが上達する。そういう仕組みなのです。海の中でも上手いサーファーってなんであんなにパドリングが速いのだろう?って感じている方も少なくないと思います。もちろん今でも自分は上手いサーファーに対してそう思ったりしてます。そう考えると、「サーフィンが上手い人=パドリングが速い人」と言っても自分は間違いではないと普段から感じています。その一番大事な「パドリング」について考え、誰でも比較的楽に速くパドリングが出来るボードというのが、この「FRITTER」モデルなのです。その部分にフォーカスしたTIMさんはサーファーにとってなんとも心優しいお方なのだろうと、このBLOGを書き綴りながらTIMさんの優しさをつい感じてしまいます。


少し長くなってしまったので、次にいきます。このディケールもPilgrim Surf+Supply限定のスペシャルロゴ。これを考え依頼したPilgrim Surf+Supplyオーナーのクリスもそうですが、それを快く引き受けてくれたTIMさんの懐の深さも然り、こういう良いビジネス関係を築ける間柄ってやっぱり良いですよね。サーフアイテム以外にもPilgrim Surf+Supplyではこれまでに数多くの別注アイテムを送り出してきましたが、こういう関係を築けることこそ、販売員冥利に尽きることだと改めて実感しています。


そしてこちらのピンテール。ピンテールとは元々1970年代に広まった当時の人気デザインの一つでしたが、現在でもこの理にかなったピンテールは数多くのシェイパーやサーファーから愛され続けているディティールの1つ。その大きな持ち味の1つとなるのが、何と言っても「操作性能」。一般的にはピンテールってもっと尖っているイメージですが、このFRITTERに関して言えば「ほど良くピンテール」と私は勝手に言ってますが、EGG型に近いのもこのテールあってこそのディティールになります。そしてラミネートはカリフォルニアで35年以上の歴史を持つ、言わばアメリカ最大のラミネーターチームと言っても過言では無い、WATERMANS GUILD(ウォーターマンズ ギルド)です。西海岸の名だたるシェイパーがこぞってこのWATERMANS GUILDにラミネートをお願いしているのは、やはりずば抜けた信頼感があるからでしょう。サーフボードが世に出るまでには、大きく分けて2つの工程があります。それはブランクスを削る人→シェイパー、シェイパーが削り終わったボードを樹脂などでラミネート(コーティング)する人→ラミネーターという工程が必ず必要になります。中にはシェイプとラミネートを1人で全部やってしまう強者もいらっしゃいますが、通常シェイプルームとラミネートルームは別で行わなければなりませんので(要は部屋が2つ必要になります)、だいたいのシェイパーはラミネートを別で依頼することがほとんどです。


サイズは5'8" x 19 11/16" x 2 3/8"(29.8L)。一般的なフィッシュボードと比べてると幅はやや細め、厚みはほぼ同等といったところでしょうか。パドリングスピードにフォーカスしたボードでもある為、パドリングがし易いように幅を出し過ぎず、程良く厚みを残して安定感と浮力を確保している。まさしく前述した内容がピタリと当てはまるような見事なサイズバランスです。


そして、フィンのセッティング。クアッドとトライフィンの説明については、前回のBLOGでもご紹介させておりますので、今回は「私ならどうするか?」という観点でお伝えさせていただこうと思います。ざっくり簡単に言うと、私ならムネくらいまでの波のサイズなら「クアッド」、カタアタマくらいのパワーがある波なら「トライフィン」をセッティングします。一般的なショートボーダーの大体の方が好きな波と言えば、8割くらいの方が「サイズはムネくらいの面ツル」と答えると思います。サイズも大き過ぎず、ビギナーから上級者まで幅広く楽しめる波のイメージは、大体の方がこのくらいだと私は考えています。中には「波は大きければ大きいほど好き」というような、恐い物知らずのビッグウェーバーもいますが、、、このボードに近いデザインを乗った経験から言うと、EGGに近い丸いアウトラインがターンの時の回転性を高めてくれ、さらに程良いピンテールが操作性能をアップさせてくれる。個人的にはムネくらいまでの波ならゆるーくサーフィンを楽しみたいので、ムネ以下なら基本クアッドで行きます。逆に波のサイズがカタアタマを超えるようになってくると、クアッドのみだと太刀打ち出来ないような日もあります(真中にフィンがあった方が安定する為)。そんなパワーのある波の日は少し大きめのトライフィンが個人的にはベストです。そのセッティングで行けば、一瞬一秒の判断が重要になってくる大きめの波でも操作性能を維持しながら、大きめのフィンを付けることで安定感のあるライディングと、バーチカル(縦)な動きにも十分に対応出来るボードだと思います。コンケーブは比較的ゆるめにシングルからダブルコンケーブへと移行するシステムを採用し、しっかりとした浮力を感じながらもスムーズな操作性を体感出来ます。ピンテールの特徴はもう一つ、テール幅が狭いことによってテイクオフの際に余計な浮力がかからない為、ささる(パーリング)ことがテール幅が広めのボードよりも遥かに少ないことが挙げられます。だから比較的大きめの波に対しても安定したテイクオフを実現してくれるのです。そのことも踏まえて、TIMさんはこのFRITTERを「あらゆるレベルのサーファーを満足させられる」と位置付け、このボードを完成させたのだと思います。

様々な波に対応出来るボードの為、メインボードとしてはもちろん、トリップのお供などにも最適なTIM STAMPS 5'8" FRITTER。ぜひお気軽にお問合せください。


TIM STAMPS / 5'8" FRITTER


SIZE:5'8" x 19 11/16" x 2 3/8"(29.8L)

No.:36-75-0045-302

PRICE:¥175,000- +TAX ¥122,500- +TAX



それではまた次回




patagonia

先日patagonia日本支社主催のクライメート・アクティビズム・スクールに参加させて頂きました。

このスクールでは気候変動の実態、どのようにこの問題に対してアプローチするのかを専門家や活動家の方々に講義して頂き、その講義をベースに参加者全員で対話を行いました。


(パタゴニアが出版している気候変動対策活動をまとめた本です。)


義務教育で気候変動についての授業はありましたし、大学でも環境研究の分野の講義を受けたこともあります。

そのため、スクールに参加する前からデータとして気温上昇している、異常気象が起きているということは多少知識がありました。

しかし、その知識が生活や実感と結びついていなかったのです。つまり、当事者意識がありませんでした。


実際に活動して気候変動を止めようとしている人の話からは共通して「自分が気候変動問題を解決するんだ」という当事者としての自覚が感じられました。


つい最近、菅首相が2050年までに「脱炭素社会」を目指す為の実行計画を発表しました。

脱炭素社会というのは地球温暖化の大きな原因とされる二酸化炭素の排出量を実質ゼロにする社会のことを指しています。

このニュースを聞いたときに「じゃあ実際自分の生活のなにが二酸化炭素の排出につながっているんだろう」と思いました。

どのように社会が変化すれば二酸化炭素の排出を実質ゼロにすることができるのかピンときませんでした。



二酸化炭素排出の要因として、様々なものが挙げられますが、大きな割合を占めているのがエネルギーの生産と消費です。

具体的には石炭や石油を使った発電や、自動車の運転などです。

日本は火力発電に大きく依存して電力を生産しています。


確かにこまめに電気を消す、なるべく冷暖房を使わないという行動も必要です。

しかしそれ以上に、なぜ省エネが必要なのか、どういう社会になることで地球環境の悪化を阻止できるのかという問題について考えることが必要なのではないでしょうか。

知識だけを持っていても、メソッドだけを持っていても目標が達成されることはないでしょう。

問題解決へ至るには両輪で知識とメソッドの両輪で前進する必要があります。


Pilgrim Surf+Supplyでは環境に配慮したアイテムを多数取り扱っています

これらのアイテムを着てファッションを楽しむことも気候変動を阻止するための貢献となるのではないでしょうか。


オープンに向けて-01

東京に戻り協業実現に向けて目まぐるしい日々が始まった。事業プラン、出店地、内装、商品構成、商品制作、各種制作物、ウェブサイト構築、企画・生産はどうするかなど、契約締結に向けて決めなければいけないことは山ほどあった。各分野の担当者からアドバイスを受け、協力してもらい、着々と準備を進めて行った。


今でこそサステナブルやSDG’sという言葉が認知されるようになったが、2014年当時は日本ではまだまだ浸透していなかった。リサイクル紙やFSC認証紙、ベジタブル由来のインクを使ったショッパーなど、振り返るとだいぶ前からサステナビリティを意識したブランディングをしてきたと改めて実感する。


<ピルグリム サーフ+サプライ>のコレクションをどう作っていくのかに関しての議論も継続して行っていた。最終的に出した結論は、僕たちがもつ背景を使うことで、より多くのメリットが出てくることがわかったので、コンセプト・企画立案をアメリカと日本で共同で行い、生産管理は日本サイドで行っていく方向性が決まった。早朝・深夜にクリスと電話でミーティングをし、日中は日本のチームで打ち合わせをする、そんな生活が続き、あっという間に年が明け2015年を迎えた。



TIM STAMPS / 5'6" FX

前回からの続きです


本日はTIM STAMPSシェイプ、 5'6" FXをご紹介させていただきます。


まずはシェイパーであるTIMさんのご紹介から。

TIM STAMPS(ティム・スタンプス)

カリフォルニア州シールビーチ出身のシェイパー。1989年頃からシェイプをスタート。現在はカリフォルニア州ウェストミンスターに工場を構えて自身のサーフボードをシェイプをする傍ら、生まれ故郷でもある、シールビーチの"Harbour Surfboards"のメインシェイパーも務める。自身がスポンサードしているハイパフォーマンスボードからクラシックなロングボードまで、多種多様なあらゆるデザインのサーフボードを削る事ができる唯一無二のシェイパーとして、アメリカ国内をメインに人気を集めている熟練のシェイパーです。


そういえば昔(Pilgrim Surf+Supplyがオープンして間もない2015年頃)TIMさんがシェイプの為に日本の千葉夷隅(いすみ)に来日していたタイミングで、直接会いに行ったことがありました。ちょうどTIMさんは日本で入ったオーダーサーフボードをシェイプしている真っ最中でしたが、挨拶してすぐさま「Picture is ok!(好きに写真撮っていいよ)」と気さくにお話してくれたり、記念に一緒に写真を撮ってくれたり、とっても優しくて良い方だったことを鮮明に覚えています。正直当時はTIMさんがどんなシェイパーかは詳しく存じ上げていなかったのですが、時間の経過とともに色々調べていくうちに、なんともスゴイお方だったということが判明し(失礼)、今では当時の事をとても貴重な体験だったなぁとしみじみ思ったりしています。コロナ以前は年に数回日本に訪れていて、こちらのシェイプルームで日々日本で入ったオーダーボードをシェイプしていたみたいです。


前置きはこれくらいにして、そんなTIMさんがハンドシェイプするFXを簡単にご説明させていただこうと思います。

形は5'6"のやや短めショートボードといった第一印象ですが、5FINシステム(フィンボックスが5つ付いている事)の為、状況に応じてトライフィン(3本のフィン)かクアッド(4本のフィン)か選べる仕様に。またノーズ部分は一般的なトライフィンよりも程良く丸みがある為、「アグレッシブに波を攻めたい」というよりかは、どちらかと言えば「波を楽しむ為のボード」の部類に入ります。


このボードは一見スラスターに近いデザインではありますが、ロッカーは然程強くは入っていない仕様に。ロッカーが強く入っていると掘れたパワフルな波に効力を発揮してくれますが、逆に小波などの比較的フラットな波に対してはテイクオフが遅くなってしまうというデメリットがあります。その為このFXモデルで言えば、どちらかと言えば小波向きのボードという事になります。ただ一概に小波でしか効力を発揮しないボードという訳ではありません。そこはある程度のデカ波でも、サーファーの技量次第にはなりますが、問題無く機能するボードである事も追記しておきます。一般の平均的なサーファーであれば、モモ腰くらいから頭くらいの波(グリグリに巻いた波以外)であれば対応出来ますので、日本ならば台風直撃で炸裂した波以外の、大抵の場所でサーフィンが楽しめるというボードである事は間違いありません。


そしてTIM STAMPSのディケールがこちら。このディケールに関して言えば、今までに見た事がある方はほとんどいないと思います。それもそのはず実はこのディケール、Pilgrim Surf+Supplyだけのスペシャルロゴだからなのです。これはPilgrim Surf+SupplyオーナーのクリスとTIMさんは昔から仲良しだった事から、スペシャルなディケールでの販売が許されているのです。通常のディケールはTIMさんのホームページにありますので、このディケールを見れば分かる方もいらっしゃるかと思います。個人的にはこちらのPilgrimスペシャルのディケールの方が好みではありますが、、、


ラミネートは真っ白では無いスモークがかった生成りのような、ややクリームっぽいホワイトなので文字が見えにくいのですが、サイズは5'6" x 20 1/2" x 2 7/16"と記載されています。サイズ感が肌に染み付いている方は既にお分かりいただけたと思いますが、幅と厚みが一般的なスラスターよりも大きく作られているのがこの数字から読み取る事が出来ます。レングス(長さ)は短いけど、幅と厚みは一般的なフィッシュサーフボードに近く、「短いながらもしっかりとした浮力を味わえるボード」という事になります。


そしてテール部分。一般的なスカッシュよりも幅を出しています。前回そして前々回のBLOGでも書かせていただきましたが、簡単に言うと「テール幅が広ければテイクオフがし易い」という事です。では前述した「グリグリに巻いた大きい波には向いていない」という点について説明させていただくと、そこはロッカーの形状に起因している事が大きく、このFXモデルは「そこまで強くロッカーを入れていない」為、グリグリの大きい波に突っ込むと、浮力が強い幅広のテールが波のトップから持ち上げられてしまい、テイクオフの際にノーズから板が波のボトムに刺さってしまう(パーリングと言います)のです。波を見る目に長けている中上級者はその感覚に慣れているのと、確かなパドル力を持ち合わせているので、刺さらずにメイク出来てしまう方も多くいらっしゃるかとは思います。


続いてフィンのセッティングについてお話させていただきます。元々TIMさんはこのFXモデルの原型は「クアッドフィッシュ」と謳っている通り、スタンダードなフィンセッティングはクアッドだと言えます。しかしトライフィンでももちろんサーフィンを十分に出来ますので、言い換えれば「クアッドとトライフィンが楽しめる一石二鳥ボード」という事になります。ではそのフィンのセッティングについて、どちらが正解なのか?という疑問に対しては、正直どちらが正解とは言い切れない部分が大きいです。クアッドならば、小刻みに板を動かしながらスピードをつけていき、リズム良く滑走するのに優れていますが、バーチカル(縦)な動きに対してのレスポンスはあまり良くありません。その一方でトライフィンならば、クアッドでは出来ないバーチカルな動き、所謂「リッピング」が可能になります。その特性を踏まえた上で、ツインフィンやクアッドに見られるルース感を楽しむサーフィンがお好きな方は「クアッド」。どちらかと言えばリッピングが出来てスラスターに近い感覚で乗りたい方は「トライフィン」という風に考えると分かり易いかと思います。真ん中にフィンがあるかないかだけで、これだけ違うサーフィンが出来てしまうのですから、やっぱりサーフィンは奥深いですね。コンケーブについては、ノーズからゆるくシングルコンケーブを入れて、テールに近づくに連れてダブルコンケーブへと変化するシステム。これは一般的なスラスターにも採用されている事が多いコンケーブで、シングルのみよりもシングル→ダブルへ変化させる事で、サーフボードの操作性をアップさせてくれる重要な役割を担ってくれているのです。気になる方はぜひ店頭までお問合せください。


TIM STAMPS / 5'6" FX

SIZE:5'6" x 20 1/2" x 2 7/16"

No.:36-75-0044-302

PRICE:175,000- +TAX ¥122,500+TAX(30%OFF)



それでは続きはまた次回




HYDRODYNAMICA / 5'8" GOLDEN MEAN MACHINE

先週からの続きです

本日はHYDRODYNAMICA / 5'8 GOLDEN MEAN MACHINEをご紹介させていただきます。

今回も前回同様に上記リンクの説明は省き、「一体どんなボードなのか?」というところに焦点を当て、個人的な主観満載でお届けいたします。


ノーズとテールを垂直にパツっと切ったようなシルエットが特徴のトライフィン。


ノーズのロッカーはまぁまぁある方なので、多少掘れている波でもテイクオフはし易いはずです。


「流体力学」をサーフボードのシェイプにも活用しているHYDRODYNAMICAのディケールがこちら。

サーフボードのシェイプに学問的な要素を取り入れているって今まで聞いたことありませんでしたが、このボードを完成させるにあたり、シェイパーのDaniel Thomson(ダニエル・トムソン)が8年という歳月をかけて制作したのがこちらのGOLDEN MEAN MACHINEになります。様々な要素を取り入れつつ、デザインを0からスタートして完成までにここまで時間をかけたボードというのも、私が知る限り、HYDRODYNAMICAがはじめてなのではないでしょうか。HYDRODYNAMICAを率いるRichard Kenvin(リチャード・ケンビン)をはじめ、シェイパーのDaniel Thomson(ダニエル・トムソン)も然り、サーフボードに対する確かな拘りが半端じゃなく強いことが伺えます。このことを踏まえても、日本ではまだ知名度が深く浸透していないプロジェクトだとしても、本国アメリカで抜群の人気を誇っているのも私には理解できます。Pilgrim Surf+Supplyオーナーのクリスも、このGOLDEN MEAN MACHINEの愛用者の1人でもあり、本国のPilgrim Surf+Supplyでは入荷する度に即完売してしまう大人気ボードなのです。クリスのオフィスにもこのGOLDEN MEAN MACHINEが置いてあったので、前回のニューヨークサーフトリップの時に借りて乗っておけば良かったなぁなんて今では少し後悔しています。


日本では製造が禁止されている(輸入はOK)XTRのエポキシ素材を使用している為、軽くて丈夫なのが大きな特徴と言えます。

HYDRODYNAMICA主催のRichard Kenvin(リチャード・ケンビン)は言います。「XTRこそ今まで試した素材でベストだ」と言うほど、そのクオリティの高さは折り紙付き。ノーズからテールまで比較的ストレートなアウトラインで、レイルは少し丸みを残したままにしているのも注目すべきポイントです。逆にレイルを薄くし過ぎてしまうとホールド感はズバ抜けて良くなりますが、波のフェイスに食い込み過ぎてしまい、操作性能が落ちてしまいます。この辺りはスラスターに匹敵するトップターンを可能にするならば、このほんのり丸みを残したレイルは、その操作性能を助けてくれる大きな役割を担っていると言って間違いないと思います。


そして特徴的なノーズの形。まるでシャベル(スコップ)のような形から、「ショベルノーズ」という言い方もします。ではこのデザインがどのような効果を発揮してくれるのか考えてみます。まず想像していただきたいのが、もしこのように先端部分をカットしていなければ、5'8"の長さが6'2"くらいの長さまで伸びると仮定してみます。それでも実際にテイクオフをする時は、ノーズ(先端)が水面に接することはまずありません。それは前述した「ロッカー」の有無にも大きく関わってきますが、先端が水面に触れてしまうとノーズから板が沈んでテイクオフ(波の上に立つこと)が出来なくなってしまうからです。なのでこのデザインの大きな意味は?と聞かれれば、不要な先端部分をカットすることによる「軽量化」を最大限求めたデザインであることを理解しておかなければなりません。では軽い方が良いのか?ならば全てのボードの先端をカットすればいいのでは?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、それは一概には言えません。このGOLDEN MEAN MACHINEで言えば、軽量のXTR素材を使用していることも、このショベルノーズに設定した一つの大きな要因であると私は考えています。


続いてスクエア型に近い幅広に取られたテール部分。これにも実は深い意味があります。使用している軽量のXTR素材のデメリットを先にお伝えさせていただくと、その一つに「強風に弱い」ということが挙げられます。サーフボード本体が軽いと、強風の具合によって風力に負けてしまい、テイクオフがしづらくなってしまうこともあります。エポキシボードを持っている方ならば、特に強いオフショアが吹くとテイクオフがしづらいという経験をお持ちだと思います。そんな時に役立ってくれるのが、この広く取られたテールなのです。テール幅が広めに取られている分、水面に接する面積が広くなります。「水面に接する面積が広い=浮力が増す」すなわち、軽量化を第一に考えられたボードだとしても、テイクオフがしづらければ意味が無いので、このテール幅はそんな不安を払拭してくれる役割も担ってくれているのです。


SIZEは 5'8" x 19 1/2" x 2 1/2"。HYDRODYNAMICAがこのGOLDEN MEAN MACHINEを「ハイパフォーマンス Mini Simmons」と位置付けている通り、 一般的なスラスターに近いサイズ感でデザインされています。


そしてこのオンフィン(取り外しが出来ないフィン)にも大きな拘りが。実はこのフィン、我々日本人には特に馴染み深い「竹」で出来たフィンなのです。竹素材の大きな特徴としてまずお伝えしたいのが、「柔と剛2つの顔を持つ理想的な素材」だということ。竹本来の強靭さには不釣り合いな柔軟性をも兼ね備えており、その素材にいち早く目を付けたのが、チームHYDRODAYNAMICAなのです。加えて通常の木材よりも遥かに軽く、まさにこのGOLDEN MEAN MACHINEには打ってつけのフィン素材だと言えるでしょう。実際このボードを持ってみると、その軽さに驚いてしまう方がほとんどだと思います。加えてオンフィンならば、フィンボックスや金具等の余計な重量をかけなくても済む為、軽量化に特化するという点では、まさにこの上ない組み合わせなのです。


そして比較的浅めに設定されたチャンネル(ボードに溝を入れること)がさらに水の流れを増進させ、程良くスピードのあるライディングを楽しめるという構造。実際にチャンネルの入ったボードに乗るとよく分かるのですが、チャンネルが無いボードと比較すると、遥かにボードが前に進むことが感じ取れます。それはこの水面に接するチャンネルが水の流れる「川」のような役割を担ってくれていて、パドリングでもライディングでもダックダイブ(ドルフィンスルー)の時でさえ、その推進力は肌で感じることができます。そして画像ではなかなかお伝えしづらい部分ではありますが、GOLDEN MEAN MACHINEのコンケーブは、ノーズからテールまでにかけて、深いシングルコンケーブが入っているのも大きなポイントに。この深く入れられたシングルコンケーブによって水の流れを確保し、よりスピーディーなライディングを実現しています。GOLDEN MEAN MACHINEについて書いていて思ったことは、シェイパーであるDaniel Thomson(ダニエル・トムソン)然り、HYDRODYNAMICA主催のRichard Kenvin(リチャード・ケンビン)然り、使用している素材や細かなディティールまで一切の抜かりが無い、全て計算し尽くされた完成形であるということ。全てのディティールに深く確かな意味を持ち、サーフボードにおいてここまで計算し尽くされたボードが他にあるのでしょうか。はっきり言って物凄いボードだと思います。


HYDRODYNAMICA(ハイドロダイナミカ)

Richard Kenvin(リチャード・ケンビン)率いる、1940年代~1950年代にカリフォルニアで名をはせたBob Simmonsのコレクションを現代の理論を使って復興させようとしたプロジェクトチーム。Hydrodynamicaのサーフボードを通じ、過去のサーフボードから現代のサーフボードへの進化を体感することができます。主なメンバーはSimmonsのシェイプを体現するJohn Elwell、Hydrodynamicaの総括をするRichard Kenvin、KeelフィンクラフトマンのLarry Gephart、シェイパーのHank Warner、Larry Mabile、Carl Ekstrom、そしてDaniel Thomsonで構成されています。Simmonsのプレイニングハル理論を使って、未来系のサーフボードを作り上げるプロジェクトとして、アメリカ西海岸を中心に幅広く活動しています。


HYDRODYNAMICA / 5'8 GOLDEN MEAN MACHINE

SIZE:5'8" x 19 1/2" x 2 1/2"

No.:36-75-0025-302

PRICE:¥192,000- +TAX ¥134,400- +TAX(30%OFF)




続きはまた次回





透明な力たち

先日、清澄白河にある東京都現代美術館で開催されている「透明な力たち」展に行ってきました。



この展示会は様々な作家がテーマに沿ってそれぞれ作品を展示するいわゆるグループ展です。

「透明な力」がテーマで、重力などの物理的な目に見えない力や、社会規範などの関係性から生まれる力をテーマに5組のアーティストが作品を展示していました。



確かに人間は社会生活を送る上で様々な可視化されない力にさらされているとこの展示を通して痛感しました。

例えば日本社会の中で非常に強い力を持っているとされる同調圧力もその一つでしょう。


現代社会を表す言葉の1つとしてVUCAというものがあります。

これはVolatility(不安定さ)・Uncertainty(不確かさ)・Complexity(複雑さ)・Ambiguity(曖昧さ)の4つの単語の頭文字を組み合わせたものです。

インターネットの目覚ましい発達と共に訪れたVUCAの時代で生きる上では煩雑とした不可視の力を完全に認識することは不可能に近いのかもしれません。

しかし、美しい芸術や素晴らしいアイデアが生まれるには、自分に降りかかる大きな力を感じることが必要ではないでしょうか。

重力や磁力などの自然界の力を感じることで美しい絵画や現代社会を支える科学の礎は生み出されました。

また、社会のシステムや信仰などを知覚することで他者への深い理解を得ながら人間の文明は発展してきた歴史があります。

複雑で不安定だからこそ、より強く・深く「力」に対して思考し咀嚼を行う必要があるのではないでしょうか。



個人の思考に疑問や、揺らぎをもたらし、考えるきっかけになるということこそ、現代アートの大きな意義の1つだと思います。

そういう意味で非常に”良い”展示だったなと思います。


東京都現代美術館ではアーティストたちによる面白い試みのほかに、常設展では以前ご紹介したDonald JuddやDavid Hockneyらの作品が展示されています。

是非足を運ばれてはいかがでしょう。

DANNY HESS / 5'2" SNAGGLE PAW SP

本日はDANNY HESSシェイプ、SNAGGLE PAW(スナッグル ポー)のサーフボードをご紹介したいと思います。

こちらの商品紹介ページでも詳しくご紹介させていただいておりますが、今回は私がこのボードを乗った体験談(先輩が持っていたので、お借りして乗り込んでみた過去があります)を交えながら、少し噛み砕いて分かりやすくお伝えできればと思っております。

まずパッと目に飛び込んできて思うことは、「木材のサーフボード?」と初見の方はビックリすると思います。私もはじめてDANNY HESSのサーフボードを見た時は驚きました。本当に木材を使ったサーフボードがあることに。このボードはEPS素材にウッドスキン(木材)をラミネートしている為、見た目よりかなり軽いのが特徴のサーフボードだと言えます(HESS SURFBOARDの中にはALL WOODのボードもありますが、かなり高額なプライスの為、乗っている方を実際に見たことが無いほど、実はレアボードなのではないでしょうか)。


通常はTWIN FIN(フィンが2つ)で販売されていることが主流のSNAGGLE PAWに、Pilgrim Surf+SupplyがQUAD FIN(フィンが4つ)でスペシャルオーダー。これによってツインフィンでは実現することの出来なかった素早いクイックリーなターンを可能にしています。TWINかQUADどちらが正解かと言われれば、それは人それぞれであることを予めお伝えしておきます。ドライブを効かせた大きめのターンがお好きな方はTWIN、小刻みに板を動かしながら小回りの効く素早いターンがお好きな方はQUAD、という風に考えると分かり易いかと思います。


ロッカーはほとんど無く、真中に板の厚みを残し、ノーズとテールに向かって薄くシェイプしているのも大きな特徴の1つです。

ロッカーが無い分、グリグリに巻いた波、例えば冬場に炸裂したハワイのパイプライン(かなり大げさな波の例えですが)のような波では全く機能しません。やめておきましょう。ではどのような波に適しているかと言えば、モモコシから頭くらいの波であれば十分に機能するという事です。よって台風直撃以外のだいたいの日本の波であれば、このボードで十分にサーフィンが楽しめます。さらにフェイスが広く比較的面のキレイな波であれば、もう言う事はありません。このボードの特徴は、なんといっても「スピード」の一言に尽きます。この短いレングスの見た目からでは全く想像できないスピード感を味わえるボードということを、念押ししてお伝えさせていただきます。


サイズは、5'2" x 21 1/8 x 2 1/2。レングスはかなり短く感じる方もいらっしゃるかと思いますが、ご覧の通り幅と厚みが十分にある為、浮力は平均的な一般男性の方が乗っても十分なくらいに感じられます。実際に私が先輩からお借りしたこのモデルは5'1"のTWIN FINタイプでしたが、身長170 体重63の私で少し余るくらいの浮力だったので、身長180の方でもショート経験がある方ならば、問題無く乗りこなせるはずです。


このSNAGGLE PAWもミニ・シモンズからインスピレーションを受けて、デザインに大きな影響を及ぼしています。実際に自分が過去に千葉の一宮で乗った時は、「この短いレングスで本当に乗れるのかな?」と最初は思ったほどでした。岸から沖に向かってパドルインし(その時の波は頭くらいのサイズでした)、何度もダックダイブ(ドルフィンスルー)をしてみた感想は、短いながらも一般的な5フィート台のスラスターの上を行く浮力を感じました。それはこのボードの広めに取られた"幅"が大きく関係していると思います。無事にパドルアウトして、いざテイクオフ。どういう感じか想像できませんでしたが、実際は「短くてテイクオフがしづらい」というような事は一切無かった事を記憶しています。それはこの広めに取られたテール幅が関係していて、水面に接する面積が広い分、テイクオフの際にしっかり押してくれるのです。さらに板の中央に厚みを残してノーズとテールを薄くしている為、「ロッカーがほとんど無くてもほぼ刺さらない」というのがテイクオフの際の率直な感想です。


ボトム面はコンケーブは無く、ほぼフラットな状態。ただそのままのオールフラットなボトムではターンがしづらくなってしまうので、最後ゆるめにダブルコンケーブを入れてVEEボトムでフィニッシュさせる事で、スピードを最大限活かしながらも素早いターンを可能にしています。個人的には波のボトムからトップに上がっていく最中が、これまでに無かったスピード感を感じ取れた瞬間でした。驚くべき速さです。付属のフィンは画像のクアッドフィンが一緒に付いてきます。このフィンは先端部分にフレックス性を効かせているフィンなので、クアッドながらも伸びのあるターンをする事に一役買ってくれそうです。


まだまだ書きたい事がいくつもありますが、こうして書いているととんでもなく長くなってしまいそうなので、気になった方は続きは店頭にてゆっくりお話させていただければと思います。皆さまからのお問合せ、心よりお待ちしております。


DANNY HESS(ダニー・ヘス)

カリフォルニア州ヴェンチュラ出身。 8才の時にヴェンチュラでサーフィンをはじめ、16才からシェイプに目覚める。現在はサンフランシスコにあるWOODSHOPを拠点に活動する木製(WOOD)サーフボードビルダー。サーフボードはもちろん、スケートボードやハンドプレーンにも造形が深く、世界中に多くのファンを持つ。環境に良く、長く使えることをモットーに、自然から与えられたWOOD素材に着目し、独学で日々研究を続けている。


HESS / 5'2" HESS SNAGGLE PAW SP

SIZE:5'2" x 21 1/8" x 2 1/2" 

No.:36-75-0078-171

PRICE:¥220,000- +TAX  ¥154,000- +TAX(30%OFF)




それではまた次回




STOP! MICRO WASTE

こんにちは!関です!


京都一周トレイルのブログは一度飛ばして、本日は環境問題について少し触れたいと思います。


コロナ禍をきっかけに環境問題について考えるようになった方は多いのでは無いでしょうか?街中やメディアでもSDGsやサスティナブルのワードをよく見かけるようになったと思います。


Pilgrim Surf +SupplyでもSDGsや環境問題解決の為に様々な取り組みを行なっています。

先日更新されたPilgrim Surf +Supplyの<JOUNAL #18>“RE-NEWOOL “の記事や、Shinnosuke OkadaのBLOG「SDGsってなに?」も是非読んでみて下さい。


僕からは「マイクロファイバープラスチック」について触れたいと思います。

合成物質は環境を汚染しています。この問題について考えるとまずペットボトルやビニール袋のことが思い浮かぶと思います。この半年でマイボトルやマイバッグはかなり浸透していますね。

しかし合成物質の環境汚染問題はそれだけでなく、化学繊維(ポリエステル、ナイロン、アクリルなど)も問題の一部となっております。化繊の衣類(フリースなど)を洗濯すると、プラスチック製のファイバーが抜け落ちて、洗濯機から川や海へ流出します。このファイバーは微細なため、目ではほとんど見えません。また下水処理場でもマイクロファイバーは効果的に除去することができません。

流出したマイクロファイバーには、蔓延するバクテリアや汚染物質が蓄積します。それを採取した水生生物は胃腸に感染症や閉塞を引き起こしたり、繁殖障害や餓死する可能性があり、問題は最終的に僕達に影響を及ぼします。


そのマイクロファイバーの流出を抑えるのに効果があるのが「GUPPYFRIEND Washing Bag」です。

STOP! MICRO WASTE/GUPPYFRIEND Washing Bag

価格:¥3,700+税

商品番号 3663-0012-403

これは化繊衣類の洗濯用バッグです。洗濯中に抜け落ちるマイクロファイバーがバッグの内側にとどまり、川や海へのマイクロファイバーの流出を防ぎます。更にバッグ内の衣類は繊維の抜け落ちも抑えることができます。結果、衣類の寿命を伸ばすことができます。環境問題へのアプローチだけでなく、衣類の寿命が伸びるなんて嬉しいアイテムです。


僕もランニングなどアクティビティのときは、化繊素材を着ることがほとんどです。普段の生活でも欠かせない存在となっています。その中でこのマイクロファイバー問題を知ったときは、とてもショックでした。しかし今すぐにこの便利な素材を使わないという選択はなかなか難しいことです。

だからこそ未来のことを考えて、この<GUPPYFRIEND ウォッシングバッグ>の使用だけでなく、僕たちにできることをアクションしていくことが大切だと感じます。


Pilgrim Surf +Supplyではコットン素材で毛足の長いフリースを表現したアイテムなども登場しています。

Pilgrim Surf +Supply / Kagan Fleecs Pennant Crew

価格:10,000+税

商品番号:3613-0128-458


こちらも是非チェックしてみてください。


それではまた次回…

Freddie Hubbard

今回もお店にあるレコードからFreddie Hubbardというジャズマンをご紹介します。


彼は1960-70年代のニューヨークで活躍したトランぺッターです。

インディアナポリス生まれで1958年にニューヨークへ進出します。その後、NYで様々な大物たち(ソニー・ロリンズ、クインシー・ジョーンズ、オリヴァー・ネルソンなど)と共演しました。


様々なアーティストと共演している彼ですが、天才ジャズドラマーのアート・ブレイキー率いるバンドのメンバーとして演奏したことでNYのジャズ界でも注目されるアーティストになります。


そして70年代に入るとハバートはHerbie Hancock率いるV.S.O.Pクインテットのメンバーとして共演します。

Freddie HubbardとHerbie Hancockは共演して多くの作品を世に送っています。



(見えづらいですが、ジャケットにはHerbie Hancockの名前が参加アーティストとして連なっています。) 


お店にある彼のレコードで私の一番のお気に入りが「Red Clay」というアルバムです。このアルバムの一曲目であり、タイトル曲でもある「Red Clay」という曲の頭の強烈なトランペットに魅了されました。



ジャズの世界では、バンドで共演したり、同じジャズクラブで演奏したり、レコード会社の繋がりなど様々な形でアーティストたちが繋がっています。

この繋がりを見ていくのもジャズを楽しむ上での醍醐味だと私は思います。

好きなアーティストを一人見つけて、その人の周りのアーティストを聞いていくとジャズの世界が広がっていくと思います。

WAX BUDDY for Pilgrim Surf+Supply

先々週からの続きです。


既にお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

サーフィンを続けて行く上での必需品、SURF WAXを剥がす為のスクレーパー、

「WAX BUDDY」を本日はご紹介させていただきたいと思います。


WAXBUDDYとは、文字通りSURFBOARDに付いたワックスを落とす為の道具です。

何年か前から個人的に使っていて、今まで使ってきたワックス落としより遥かに使い易い!ということで数年前から展開がスタートしました。

個人的におすすめのポイントをお伝えさせていただきますと、

1. 持ち手があるスクレーパーと無いスクレーパーとでは、使い易さが別次元

2. スクレーパー・コーム・レイル用スクレーパーの3面構造がとにかく便利

3. カラーバリエーションも豊富で、一番デザインがカッコイイ

というのが主な理由です。実際サーフィンを年中やられている方であれば、通常ワックスを落とすのって年に2回くらい(夏用と冬用のワックスは水温によって溶けたり塗れなかったりするので、夏と冬の前に塗り直した方がいいです)が大半の方の平均だと思います。比較的こまめにサーフボードを綺麗に掃除している方は、それ以上使っていると思います。こう書いていると「なんだそんなに必要の無いものじゃん」と思われる方もいらっしゃるかとは思います。たしかに私も以前は何かのおまけで付いていたようなワックスコームを使っていたりしましたが、持ち手の無いワックス落としは、とにかく手が痛くなって途中で断念したくなります。特にロングボードなどの長めの板に乗られている方のワックス落としの作業は、想像するだけでグッタリしてしまいます。そんな時間と疲労を蓄積する作業を年に数回やらなければいけないのです。実際にワックスが塗れていなくてツルツル滑ってテイクオフが出来なかったり、冬場にワックスが固まって分厚い層のようになっていたりすると、ボードが重たくなってライディングに支障をきたしてしまう等、サーファーなら誰しもが似たような経験談をお持ちだと思います。サーフィンをしていく上で常に重要であり、必要不可欠なのが「ワックス」という存在。そのワックスと上手に付き合っていけるのが、この「WAXBUDDY」だと私は感じています。


簡単に3面構造の持つ機能説明をさせていただきます。

主にここの先端を使って、サーフボードに付いたWAXを落とします。


ボード周りのレイル部分には、このカーブを使ってWAXを落とすと便利です。


このギザギザの部分は、主に夏になるとWAXが溶けて塗りづらくなってしまうので、

このギザギザでブラシをかけるようなイメージでまずはWAXを毛羽立たせます。

そこにWAXをいざ塗っていくと、不思議とWAXが塗りやすくなるという仕組み。

常に必要性がある訳ではありませんが、実際夏の暑い日なんかは特にあると重宝する機能です。


WAXBUDDY for Pilgrim Surf+SupplyはSAGE GREENの1色展開のみですので、

違う色をお探しの為にも、WHITE・SAXBLUE・BLACKのご用意もございます。


ぜひ皆さまの快適なサーフィンライフを手助けする為にも、これまで自分が使ってきたWAX落としの中でも、ダントツに使いやすいWAXBUDDYを強くおすすめいたします。サーファーへのちょっとしたギフトなどでも喜ばれると思います。


こちらは店頭(Pilgrim Surf+Supply KYOTOを含む)またはONLINE SHOPでもご購入いただけますので、

気になる方はぜひ一度ご確認いただければと思います。




それではまた次回






SDGsってなに?

今年の7月1日に全国でレジ袋の有料化がスタートしたのは記憶に新しいと思います。

なぜ急にレジ袋を有料にしたのでしょう?

それはサスティナブルという言葉とSDGsという目標が深く関わっています。

SDGsの達成に貢献するという目的で経済産業省主導の下、7月1日よりレジ袋の有料化がスタートしました。



サスティナブルという言葉については山吉さんが以前ブログで説明してくれたので、まだご覧になってない方はそちらをご覧ください。


今回はSDGsとはいったいなんなんだというお話をしようと思います。


まずSDGsの正式名称はSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)です。

これは2015年の国連サミットにおいて可決された、全世界的な目標です。

SDGsは細かく分けると17のジャンルに分かれています。


幾つかご紹介すると

1.貧困をなくそう

13.気候変動に具体的な対策を

14.海の豊かさを守ろう

15.陸の豊かさも守ろう


これらが17のジャンルの一例です。

17のジャンル全てが気になるという方は国連のHPで詳細な目標とターゲットについてご覧になれます。


ではなぜこのような目標が世界規模で設定されたのでしょうか。

実はSDGs以前、2000年の国連サミットでMDGs(ミレニアム開発目標)というものが採決されました。

MDGsは2015年を目標年と定め、飢餓や貧困の撲滅・環境開発の持続可能性の確保などを含む8つの目標を設定しました。

しかし、2012年に行われた国際会議で、MDGsは成功したとされている一方で、カバーされていなかった社会問題や解決・改善まで至らなかった問題があったことを受け、SDGsが後継として設定されることとなりました。


MDGsの反省として広く認知されていなかった点が挙げられると思います。

そのため、後継のSDGsは広く認知され、より多くの人が環境や社会の問題に目を向けるきっかけになることが国際目標として成功するかどうかの鍵だと思います。



Pilgrim Surf+SupplyではSDGsの達成や環境問題解決に貢献するため、様々な取り組みを行っています。

例えば、RE-NEWOOLという再生ウール素材の使用や、ショッパー(お買い物袋)の有料化・環境保護団体への寄付を行っています。

(RE-NEWOOLの製造工程など詳しい情報はPilgrim Surf+SupplyのJournalで紹介されています。)



ショッパーの有料化に合わせて、Pilgrim Surf+Supplyではオリジナルのエコバッグを販売しています。

このエコバッグが優れモノで、容量が大きく、パッカブル仕様になっているので使わないときは小さくまとめておけます。



お店に遊びにいらっしゃる際は是非エコバックを持って遊びにいらしてください。


LIFE DELIGHTS IN LIFE

先々週からの続きです



既にお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

Pilgrim Surf+Supply KYOTOのオープンを記念して製作されたこちらのPHOTO BOOK。

今回はこちらについて少しお話させていただこうかと思います。


早速パラパラとページをめくっていくと、何やらサーフボードらしきものを発見。


そしてここにも、美しい京都の街並みに佇む1本のサーフボードを発見。

実はコレ、私の私物であるJOE FALCONEのFISH5,7"なんです。

ちょうどクリスが日本の京都を訪れるタイミングで、イメージブックを作ろうとなり、私のサーフボードがこのような形で登場することになったのです。完成までどんなものが出来るか見当もつかなかったのですが、お店に到着したクリスのフォトブックを開けてビックリ、かなり良い感じで使われていました。JOEにも後日この画像を送ってあげたら、予想通りかなり喜んでいました。それもそのはず、JOEは昨年に日本へ遊びに来た時、当初「2日間だけ関西へ遊びに行ってくる」と私に言っていたのですが、それから東京へ戻ってきたのは5日後の夜。JOEのinstagramを見ていたから分かってはいたのですが、JOEとレオノラ夫妻は関西(特に京都)にどハマりしてしまい、結果予定を色々と変更して京都にずっと滞在したみたいなんです。こっちに戻ってきてからも「京都は本当に最高だった。何もかもが素晴らしい!」と自分が体験した京都での楽しい体験を約1時間以上に渡り、それを私に熱弁していたのです(笑)なのでJOEにとっては、京都という場所には最高の想い出がある分、自分の削ったサーフボードが京都でのイメージブックに使われていたことが、何よりも嬉しかったのでしょう。クリスはそれを知ってか知らないでか(たぶん知らなかったと思います)JOEのボードを使う辺りが流石ですね。


もちろんこのPHOTO BOOKはサーフボードのみの紹介に作成された訳ではありません


美しい京都の日常が


Pilgrim Surf+Supplyオーナーのクリス・ジェンティールによって


フィルムカメラならではの


素敵な写真がいくつも映し出されています


こちらはPilgrim Surf+Supply渋谷と京都の店頭にて、絶賛無料配布中です。

気になる方はお早めに店頭までお越しください。




それではまた次回





Donald Judd

今回もお店の洋書からDonald Judd(ドナルド・ジャッド)というアーティストをご紹介します。



彼は美術批評家であり、建築家であり、デザイナー、彫刻家でもあります。

Juddは美術批評家としてキャリアをスタートしました。そして「Specific Object(明確な物体)」という著書を発表し、従来の彫刻や絵画とは違う、制約されていないアートの形を提唱しました。


彼は一般的にはミニマル・アートの生みの親として認知されています。

しかし、作家自身はミニマル・アートという区分を否定し、自分もミニマルアートの作家ではないと公言していました。



Juddは目で知覚することに非常に重点を置いて多くの作品を製作しています。

感覚と思考の統合を目指した芸術であると言われています。

例えば、絵画などを見るときに私たちは目で知覚し、その見たものを材料にして、作品の中にある明言されぬテーマやモチーフはなんだろうかと考えます。しかしJuddの作品は、あまりに明確であるため、作品を目で感知することと作品を理解するということが同質化するとJuddは主張しています。




上の写真は彼自身や彼の作品をモチーフにしてアイテムや店内のレイアウトを作成したときのものです。

(以前のブログで20FWのピックアップアーティストについてご紹介しているのでそちらも是非ご覧ください)



かなりアートに対してかなり革新的なアプローチを行ったDonald Juddの作品は東京の立川駅のすぐ近くに設置されています

また静岡県立美術館、東京都現代美術館にも所蔵されているみたいです!