ご機嫌いかがでしょうか、立川店の新井です。

場所は変われどブレずにブレザースタイル。セクションボーダーレスな感じはこの店のカオスな品揃えと何となくリンクして自分としては良い感じに思えます。本日は季節が君だけを変える様にビーブルーなマリオネット接客で1日頑張ろうと思います。

今週25日よりこのビームス 立川にて<International Gallery BEAMS>の期間限定、所謂ポップアップ展開となります。1週間前まで在籍していたあの店のエントランスコーナーでもひと通り展開してましたので思ったより早くまた会えました。特にストレッチフレアパンツはもう既に5本も購入して毎日ってくらい履いてますので早く新色でないかなーと待ち侘びてます。ついでにもう一度ブラックか新色チャコールグレーをやって欲しいです。あと出来ればサイズXL展開と3センチ丈を短く設定してもらえたらもう最高なんですよねー。
もう何度書いたかも分かりませんって位にいつも言ってしまってるのが、セレクトショップの未来は値下げしない商品価値の維持、そして国内外ブランドビジネスに見劣りせずにそれらでは補えない実需を穴埋めするオリジナルブランドの創出が握っているという事。そしてそのオリジナルが国境を超えてかのモンゴル大帝国の様にアジアから世界へと販路を開拓していく事。
ここ7.8年位前からよく耳にするのが、新卒入社や中途アルバイト等若者達からドレスの部門の中で圧倒的に勤務希望人気が高いのが<International Gallery BEAMS>レーベル及びその原宿店舗という話。レーベル設立から30年以上も若年層からしっかり支持されているというのは考えてみると中々他社さんでは無いのでは。そして今でも社内のモード好きの若者達の支持をレーベルを越えて得られているからこそ実現した今回の立川店でのポップアップ展開。同時に町田店や北千住店でも行われる様です。

20年前の同レーベル全盛期と言えたオリジナル商品と言うと、やはりイメージが強いのは国内外モードブランドでは表現しきれないスタイリングの補完的役割としてのアイテム構成。砕けて言ってしまうと最先端ブランドのテイストを再解釈した買いやすく着やすくしたアイテムであったり、脇役として欠かせないベーシックアイテムであったり。2005年前後のその頃は更にターゲットの裾野を拡げた白タグのホワイトレーベルやパーティラインも有ったりで何なら売上の半分以上は確実に同レーベルで占める程。リーマンショック直前までは凄い勢いを感じてましたね。
そんな同レーベルがここ最近リブランディングしたかの様に進化したオリジナルを企画展開しているんです。私もクラシック寄りのクロージングスタッフながら、まさかの5本買いという節度の無い程に大人買いをしてしまったフレアパンツもそれに当たります。
ここ最近ではなかなか展開出来ない攻めたデザインはウチのスタッフ企画だからこそ。大量生産大量陳列とはひと味違います。

昨年の秋冬もそうでしたが、ツルタパイセンと銀座店の店頭で話してたのは流石にこれだけ飛ばしたデザイン、スタイリングだと刺さるゾーンは狭いから売るの苦労しそうだなーと。でも2人とも共通したのはスタッフとして着たいって思える、プライスもこなれてて普通に欲しいって思えるアイテム達だよねって。
えーー、センパイまさかのフレアパンツ2本買いですか!とか言ってたのにその後自分は5本買いしていたのが本当に良い例だと思います。
他のジャーキンベストとかロングポイントシャツとかも然りですが、まずフレアパンツひとつをとってもこの攻めたフレアシルエットデザインや合繊素材の中でも格段に良い生地を使ってたりとか、何気に日本国内生産で相当にキレイな縫製で仕上げて有るのとか、まずウチ以外ではなかなかお目にかかれないはず。このご時世の中でオリジナルアイテムなのにマーケットインなんて更々するつもりが無いと振り切ってる姿勢は、諸刃の様に思ってしまうながらも強烈に惹かれてしまう自分も確かにいる訳なんです。
案の定ジワジワとこのオリジナルラインのアイテムを着用するウチのスタッフを見る機会も増えてきています。ウチの会社で特にドレスレーベルでよくある流れとして、スタッフ人気が高くなるとその後顧客様を中心に売れ出していくブランドを今まで何度見た事か。
はっきり言って妥協の無いデザイン、大人が納得する高級素材、そして国内工場による高品質縫製でこれだけ作り込めているセレショオリジナルはなかなか無い筈。色んなセレクトショップで並んでる何処ぞの著名ブランドに全く見劣りしてないと私は断言出来ちゃいます。まあ実はその何処ぞのドメブラなんかも縫製してる正真正銘本物の工場で作られているのは商品を見れば一目瞭然ですが。
カジュアルジャケットひとつとっても、このしっかりと首に沿う衿付けや立体的で美しい肩のラインを形成する袖付けや雰囲気抜群のボタンなどの高級資材等がこのオリジナルアイテムの質の高さを物語ってる訳なんです。
その分プライスはお世辞にも安いとまでは言えないと思います。でも海外のハイエンドブランドよりは全然に良心的ですし、何より日本人体型に合いやすいという利点。まあ縫製は日本が世界トップレベルの丁寧かつ綺麗なのは皆様ご周知の通りだと思いますが。
未だに社内では熱狂的な信者と言っていい程に若い世代のスタッフから高い支持をもつ同レーベル。そしてそのレーベルが威信をかけて展開するオリジナルコレクション。
復活の狼煙は原宿から始まり六本木、銀座、更にはポップアップで町田、北千住、そしてこの立川で上がります。
表題は73年発表のイギリス、グラムロックグループの2枚目の傑作アルバム。ポップアートを学んだボーカルを中心に結成された彼らグループによるグロテスクなまでに時代錯誤なゴージャス感で提示されるグラマラスアートロックサウンド。
その雑多ながらアート的視点で構築されるロキシーなグラマラスミュージックはその当時のロンドンの若者達に熱狂的な支持を得ました。
狂騒と倦怠、懐古的かつ未来的、洗練と低俗、背反する要素が奇妙に同居する彼らの音楽は、同レーベルのバイイングアイテムや今回のオリジナルアイテムとそれらを破壊的にそして緻密にレイヤードするスタッフのスタイリングによく似てる気がするんです。
このバンドって決して技術的に卓越した演奏者では無く、素人はだしながらその時代の空気を感じて感覚で演じ新しい音にしたバンドだと思うんです。
そして同じ様に凝り固まった頭で作る服じゃなく、時代の感覚を的確に捉えて自分たちのアイデンティティを形にしたのが今回のオリジナルアイテム群だと私は感じてるんですよね。
それでは立川で会える日を願って。
新井
ブログ投稿は次回も土曜の昼を予定してます。