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6'2" ELLIS ERICSON EDGE HOTWIRE RED

前回からの続きです。


久しぶりのニューボードのご紹介です。

一昨年のEDGE OF A DREAMの発表から、瞬く間に一躍「Edge Board」を再び世界中に広げた立役者となったEllis Ericson。そのEllisのEdge Boardが今回3本Pilgrim Surf+Supplyに入荷いたしました。渋谷店での前回入荷分は早々にSOLD OUT。そこからオーダーをしていた分がようやく店頭に到着いたしました。もちろんシェイプはEllisのオールハンド、ラミネートは日本のファクトリーで行われています。


そして今回、Pilgrimでは初のお披露目となる「HOTWIRE RED」というニューモデルのご紹介です。RIDE SURF+SPORTに足繁く通っていらっしゃる方や、RIDEの柴田さんのBLOGを熟読している方はもう既にご存知かと思いますが、こちらでも改めてご紹介させていただきます。


SIZE : 6’2” x 21 3/8 x 2 7/8

まずはこのHOTWIRE REDが、1stモデルのEdge Boardと比べてどのように変わったのか、今回はその辺りをメインに個人的な主観を含めてお届けさせていただきます。HOTWIRE REDのアウトラインについて、1stモデルとの大きな違いは大きく分けて3つあります。

1. ノーズが丸い 

2. ワイドポイントがやや後方にズレている 

3. テール幅が広い

上記した3つのポイントが、1stモデルとの大きな違いと言えるでしょう。ではこの3つの特徴がどのような性能を発揮しているのか、考えてみます。まずこのHOTWIRE REDを一言で表現するのならば、「パフォーマンス重視のEdge Board」。この言葉がしっくりくると思います。このワードを頭の片隅に置いていただくと、これからの説明が理解し易いはずです。1. のノーズが丸くなっている意図は、スピードが持ち味のEdge Boardにおいて(一般的なサーフボードよりも遥かに速いスピードを持っています)、「風の影響を受けにくくする為のデザイン」と「スピーディーなライディング時でも安定したターンを可能にしている」という点です。前述したパフォーマンス重視のEdge Boardとは、言い換えれば1stモデルと比較して「ターンがし易くなった」ということになります。そのターンをより快適に操作する為の効果的なディティールがこの丸みを帯びたノーズなのです(ノーズが尖っていない分、風の影響を受けにくいという原理です)。2. のワイドポイントが後方にズレたということは、ボードを回す(ターンをする)際のウエイト(重さ)が後方に下がり、ノーズ(前方)が軽くなったことによって、よりアグレッシブなターンを可能にしてくれているのです。3. の幅が広くなったテールにおいては、もう少し後に出てくるテールの画像のところで改めてご説明いたします。


厚みが2 7/8という事もあり、けっこうしっかりとした厚さが感じられると思います。そしてこの厚みこそがスピードを出す為の水面に接する部分であり、浮力があればその反発でグングン進んで行くという仕組み。Edge Boardはロッカーを強めに入れるというよりかは、ボトムの真ん中あたりから、ノーズとテールに向かって薄くシェイプしている。というような印象です。この辺も比較的厚みのあるボードならではのディティールかと思います。


1stモデルと比べると、HOTWIRE REDのテール幅はやや広く、テール幅が広い分(テイクオフの時に幅があるとテールを波が押してくれる)、波をキャッチする事に優れています。かと言って小波用に特化したボードという訳ではありません。EllisのEdge Boardは、「波のサイズが上がれば上がるほど機能する」という事を念を押してお伝えしておきます。それでいて小波でも普通のショートボードでは抜けられないようなセクションも抜けられるのですから、大抵のサーファーなら誰しもがそんな夢のようなサーフボードに、いつか乗ってみたいと考えていると思います。


そしてテール部分、ボトム側のエッジが終わる位置にご注目ください。


※画像手前がHOTWIRE RED、奥2本が1stモデル

HOTWIRE REDは、1stモデルよりも高い位置でエッジを終わらせている事がこの画像から見てとれます。ここが重要なポイントです。

前述した「パフォーマンス重視のEdge Board」を分かり易く言い換えると、「1stモデルよりも遥かに動かし易い」または「ターンがし易くなった」という事になります。では何故このエッジが高い位置で終わってる方が動きがいいのか考えてみます。それはターンをする時の水の抵抗(引っ掛かり)によるところが大きいです。基本的にターンをする時は、テール部分に後ろ足を置いて、テール(後ろ)を軸にノーズ(前)を動かしてサーフボードを回転させます。1stモデルのようにエッジをテールエンド(一番下の最後)まで入れた時にターンをすると、エッジがあるとどうしても少し引っ掛かりのようなものが感じられます。それはそうです、エッジは簡単に言うと「段差」みたいなものですから、シンプルにその段差で水の抵抗を受けてしまう事は避けられません。では逆にHOTWIRE REDのテールエンドならどうなるか、答えは簡単です。エッジを高い位置で終わらせているので、1stモデルに見られた“引っ掛かり”のようなものが無くなり、シンプルにエッジが無い分、スムーズにテールが滑り易くなり、ターンのレスポンスが非常に良くなる仕組みに変貌を遂げているのです。EllisのinstagramのHOTWIRE REDに乗っている動画をよく見ると、このEdge Boardをスラスター並みに動かしながら乗っている動画もあったりするので、気になる方はぜひチェックしてみてください。ただでさえ1stモデルの発表から、「こんなに速くて動くエッジボードは過去に見た事が無い」と世間を賑わせたにも関わらず、それに満足せず、さらなる操作性能の向上に努めたEllis。この男のサーフボードへの飽く無き探求心は、何処まで行けば辿り着くのか、とどまるところを知りません。


この部分がエッジです。まるでレイル(側面)とボトムの間にもう一つのレイルがあるかのようなデザインが大きな特徴とも言えます。では何故エッジボードがスピードに特化したデザインなのか?この辺りにも少し触れておこうかと思います。一般的にスピードが速いサーフボードってどんなデザイン?と聞かれたら、私なら「ガン」とか「グライダー」などの「細くて長いサーフボード」を頭に浮かべます(日本では海外ほど、殺人級のサーフィン可能なビッグウェーブはそうそうお目にかかれないので、「ガン」は特に日本人サーファーの所持率は極端に低いでしょう。「グライダー」も長さが11ft以上あるので、小さい家が多く、道路も狭くて車も小さければ、日本だと持ち運びや収納場所に困るので、これも所持している人はほとんどいないと思います)。では何故「細くて長いサーフボード」が速いのか、それはサーフボードが水面に接する面積によるところが大きいです。このエッジボードで考えるならば、波の上を滑走している時にボードと水面が接しているのは、エッジとエッジとの間(カラーが入っているボトム部分)になります。このHOTWIRE REDの幅は21 3/8ですから、滑走中の水面に接している部分がエッジとエッジの間となると、21 3/8の幅よりも細い面積で滑走している事になります。分かり易いかどうかは分かりませんが、船で例えて考えてみます。めちゃくちゃデカイ豪華客船と1人乗りのジェットスキーでは、どちらの方がスタートのスピードが速いか?恐らく大体の方がジェットスキーと答えると思います。この原理でサーフボードに置き換えると、幅広のロングボードは小波にこそ安定感あるテイクオフと安定したライディングを楽しめる一方で、サイズが上がってグリグリに掘れた波ではテイクオフですら危ういです。その一方で幅が細く厚みの少ないトライフィンは、サイズとパワーのある波でこそ機能しますが、ヒザモモ程度の小波では浮力が少ない分テイクオフですら危ういです。話が少し逸れてしまいましたが、エッジボードのスピードをもたらしているのは、あのエッジとエッジとの間が、波の上を走っている時の水面に接している部分であるからこそであり、それこそがスピードに特化したEdge Boardの大きな特徴と言えるのです。


そしてEllis Edge Boardはこちらのパワーブレイドフィン無しでは完成ではありません。このフィンあってこそ、今までにあり得なかったEdge Boardでのアクションが可能になります。※こちらのフィンは別売ですが、単品での販売は致しかねます。ボードとセットという認識でお考えください。


このボードのレングス(ボードの長さ)を選ぶポイントは、だいたいフィッシュボードを選ぶ感覚で長さを選ぶと入り易いそうです。Pilgrim Surf+Supplyでは、最近6ft台のフィッシュボードだったり、ミッドレングスの問合せをよく受ける関係で、6'2"ftのレングスをチョイスしました。短過ぎず長過ぎず、それでいて安定感もあってターンも容易。通常HOTWIRE REDは6'0"以下でのオーダーしか受けていませんが、今回はあえてより様々な波とあらゆるレベルのサーファーに楽しんでもらいたいという願いから、このサイズでご提供させていただきます。

どちらかと言えば、ロングボードやミッドレングスメインで普段サーフィンをしている方には1stモデル、ショートボードやフィッシュボードメインの方にはHOTWIRE REDモデルをオススメいたします。


6'2" ELLIS ERICSON EDGE HOTWIRE RED


気になる方は店頭スタッフまでお気軽にお問合せください。




それではまた次回





Ellis Ericson Edge Board

前回からの続きです。


こちらのボードを心待ちにしていた方も少なくないのではないでしょうか。今回は巷で話題の、Ellis Ericson Edge Boardのご紹介です。こちらもPilgrim Surf+Supply Kyotoでのお取扱いになります(渋谷店では、昨年の入荷から瞬く間に完売。今月末に追加入荷が控えておりますので、そちらもぜひ楽しみにしていてください)。さて何からお話をするべきか、正直このBLOGで全て完結させることは、恐らく無理であろうこのエッジボード。お伝えしたいことが多過ぎるので、掻い摘んで分かり易くお届けできればと思います。


まずはじめに、エッジボードとは何なのか?1960年代後半から1970年代初頭に、鬼才George Greenoughが開発したと言われている、元々は長い歴史を持つデザインの一つ。現代サーフにおいて、Georgeさんが成し得た功績は、皆様もご存知の通り、ここでは言い切れ無いほどに多大な影響を世界中に及ぼしてきました。昨今では、AndreiniやAndrew Kidman、そしてEllis Ericsonが当時のEdge Boardのデザインにフューチャーし、新たな開発に取り組んだことで、一躍Edge Boardというデザインが再び世に知れ渡ることになりました。


Ellis Ericson Edge Board 7'0" x 21 3/8" x 3

鬼才George Greenoughが元々持っていたテンプレート(パターンと言えば分かりやすい)を使用し、エリスとジョージさんが共作で製作をはじめたのが、こちらのEllis Edge 1st model。Edge Boardの魅力はなんといってもテイクオフの速さ、そしてライディング時のスピード。自らシェイプしているエリス本人でさえも、そのスピードに驚いてしまうほど、その圧倒的な速さは折り紙付きです。そこにこれまでのEdge Boardには無かった、高い操作性能(よく動きます)が加わるのですから、サーフボードもどんどん進化が進んでいる事が伺えます。


デッキ面はこのようにWHITEで統一。エッジがあるボトム面にカラーを入れているのもポイントです。ちなみにPilgrim Surf+Supplyで展開しているカラーは限定カラーなので、他では展開していないカラーになる。いわばスペシャルカラーでのご提供です。では7'0"のEdge Boardがもたらす魅力とは何なのか。通常7'0"のミッドレングスボードで大半の方が想像するのは、「ショートボードだとやや物足りないスモールコンディション用」という風に捉えている方も少なくないはずです。ではこのEdge Boardはどうなのか?それは波のサイズが大きければ大きいほど本領を発揮するボード。それに加えてパワーの無い小波でもグングン走っていく。というなんとも信じがたいフレーズが出てきます。「あらゆる波に対応するマジックボード」みたいなフレーズはよく耳にしますが、このボードを既に持っていて実際に乗っている方の話を聞いてみると、「もうこのEdge Boardはもはやそんな次元のレベルではない」というような、かなり興奮した感じで皆口を揃えて同じような事を言っています。7'0"のEdge Boardは、ミッドレングスが得意な方、またはトライしたい方にお勧めできます。私自身は元々ショートボードからツインフィッシュ、ミッドへと移行したタイプなので、そんな方にもぜひお勧めしたいと思います。


Ellis Ericson Edge Board 5'8" x 20 3/4" x 2 3/4

サイズレンジから見ても、こちらはよりショートボードに近い感覚でサーフィンが出来るEdge Board。今までのEdge Boardで、ここまでレングスの短いEdge Boardは個人的に初めて見ました。


それにも実はちゃんとした理由があって、これまでのEdge Boardはどちらかと言えば、「Edgeを活かしたスピード重視のサーフボード」というのが主流でした(これはこれで私は好きなんですけど)。何故今EllisがEdge Boardを作って、これだけの脚光を浴びているのか、それはこれまでに不可能だったバーティカルな動き(縦の動き)にも対応出来るように改良をした、というのも大きな理由です。分かり易く言えば、今まではスピード特化型しかなかったボードに、コントロール性能を加えた、という事です。簡単そうに聞こえるかもしれませんが、EllisはこのEdge Boardを製作するにあたり、5年間研究を重ね、その完成系としてこのEdge Boardを満を持して世に送り出しました。言わば、今まで誰も成し遂げる事が出来なかった事を、Ellisがやってのけた。それが時代の風雲児として一躍脚光を浴びている要因の一つなのです。そしてこの5'8"のEdge Boardは、サイズからも読み取れるように、いわゆるショートボードが得意な方にお勧めしたいです。ただし、厚みが2 3/4と通常のショートボードに比べると厚いので、浮力は十分にあります。体重80kgの男性でも難無く乗りこなせるボードという事も追記しておきます。


もちろん全てにおいて、ハンドシェイプ。Edge Boardは、その特異な形状から通常のデザインのサーフボードと比べて、シェイプするのに何倍もの時間がかかります。そしてラミネートに関しても、通常のサーフボードの2倍から3倍の時間を要し、さらにはかなり難易度の高い技術が必要なので、シェイプもラミネートも簡単に出来るファクトリーも実は世界基準で見ても、非常に少ないのです。こちらのラミネートは日本で行われており、Ellis自身も実際に日本のラミネートファクトリーを訪れ、そのクオリティの高さに驚いたそう。なので日本に入ってくるEllisのEdge Board(年間40本までしか入ってきません)は、Ellisがオーストラリアでシェイプを終えた後に空輸で日本へ、着後日本のラミネートファクトリーにて完成させる。そういう流れになります。


そしてもう一つ。Ellis Edge Boardはこのパワーブレイドフィン無しでは完成とは言えません。TRUE AMESに特別に製作してもらったBarry McGeeのアート入りフレックスフィンが必要不可欠となります(※単品での販売はしておりませんので、ご注意ください)。サイズは7'0"も5'8"も全て共通の7.8です。

Ellis Edge Boardのパワーブレイドフィンの付ける位置は、フィンボックスの一番後ろに装着します。ここ、とても重要です。以前に、フィンは前方に付けると回転性が増し、後方に付けると直進性が増す、という話をしました。ということは、このEdge Boardはフィンを一番後方に付けているから、直進性に特化したボードになるのか?という疑問が出てきます。しかし、答えはNo。このEllis Edgeに関してだけ言えば、フィンは最後尾に設置し、パワーブレイドフィンのフレックス性能の高さを活かし、操作性を高めているのです。通常サーフボードを操作するポイントは、フィンの真上に後ろ足を置いて、ターンをするのが基本です。例えばフィンの上では無く、フィンの付けた位置よりも前方に後ろ足を置いてターンをしようとすると、全くボードが動いてくれないのです。多くのサーファーは、この内容はすぐに理解できると思います。しかしこのEllis Edgeに関して言えば、フィンを付けた真上に足を置くのではなく、フィンの付けた位置よりも、前方に後ろ足を置いてターンをします。そんなことはこれまでの常識から言えば、到底あり得ない話なのですが、その基本的な理念が良い意味で一切通用しない、全く新しいサーフボードということになります。それでいてこのEdge Boardの特徴でもある操作性能の高さ(リッピングも可能です)を考えると、もはや異次元としか言い様がありません。これまでの常識を大きく覆したシェイパー、その張本人がEllis Ericsonなのです。そしてこのBLOGでは正直お伝えできない部分(実際のライディングレポート等)に関しましては、Ellis EdgeマスターでもあるRIDE SURF+SPORT代表、柴田さんのBLOGもぜひチェックしてみてください。


簡単ではありますが、以上でPilgrim Surf+Supply Kyotoにあるサーフボードのご紹介を終わります。手前味噌ではありますが、とても面白いボードが揃っていると思います。Joe FalconeとEllis Ericson、実はニューヨークとオーストラリアの距離感がありながらも、JoeとEllisは良き友人同士でもあります(確か歳も近かったような)。新進気鋭のシェイパーとして世に名を馳せるEllisと、今ではMade in New YorkのローカルヒーローJoe。2人が織り成す見応えあるラインナップを是非お見逃しなく。




それではまた次回





JOE FALCONE 6'9" ALBATROSS

前回からの続きです


今回は、本国アメリカでは既にトレンドの1つとして流行中のツインピン(ツインフィンのピンテール)ボードのご紹介です。こちらもPilgrim Surf+Supply KYOTOのサーフボードになります。3年前に行ったニューヨークトリップでは、このALBATROSS(ボードのモデル名)のテストライド中だったJOE。その時のボードがようやく完成し、ここ日本にも到着しました。日本でも本当に少しづつではありますが、ツインピンの需要がでてきたように思います。恐らくこのデザインのボードは、今後日本でも増えて行くだろうと個人的に予想しています。既にこのツインピンの取扱いをスタートしているショップも徐々に増えてきていますね。どのように流行っていくのか、今後の動向にも要注目です。


このALBATROSSの気になるサイズは 6'9" x 21 1/8" x 2 3/4"。

ミッドレングスと言えばミッドレングスですが、ギリギリミッドもしくはギリギリミッドではないくらいの絶妙な長さもポイントです。シルエットは前方に幅と厚みを十分に持たせ、後方がウイングとラウンドピンテールでボリュームを落としている。前重心でホールドしたらかなり加速してくれそうなデザインです。コンケーブはシングルからダブルに切り替わり、最後は深めのスパイラルVEEボトムでテール側をフィニッシュ。分かる方は見て触っただけで、このボードの操作性能の高さが分かるかと思います。


ロッカーはどちらかと言えば弱めかと思いますが、厚みが結構ある(2 3/4)真ん中から後方に薄くシェイプされているのがよく分かります。なので前方に重心をおいている分、安定したテイクオフを実現しながらも、ウイングと薄めにシェイプされたテールの形状により、パワーのある波でもパーリングしにくい。これ1本でかなり幅広い波に対応出来るのですから、もっぱら次のメインボード候補に個人的にもなっています。


ちなみにJOEのフルネームは、Joseph William Falconeなので、J.W.FALCONEと墨入れされています。


ウイングの入ったラウンドピンテールのツインフィンって、実は元々70'sくらいに流行ったサーフボードのディティールで、近年進化系Edge Boardを制作し、サーフィン業界を騒がせている新進気鋭のシェイパー、Ellis Ericsonも過去によくこのデザインのボードをシェイプしていました。Pilgrim Surf+Supplyでもそのボードは過去に取り扱っていた経緯があります。


その温故知新の考えで、古き良きディティールを現代に蘇らせたリバイバル的なツインピン。このボードの大きな特徴は、ずばり操作性能の高さ。例えばフェイスの広い波で思いっきりカットバックをしてみると、6'9"とは思えないほどターンのレスポンスが非常に良く、思ったほどよく動きます。これは同じ長さのシングルフィンとかと比べてみると一目瞭然だと思いますが(もちろん様々なボードの形状によって差異はあります)、ツインフィンの持つルース感と、ウイング入りのラウンドピンテールの操作性能の高さが見事にミックスされたのが、このALBATROSSなのです。レールはほど良く丸みを持たせ、あまりレールが波に食い込み過ぎないようなデザインに設定されています。その理由は、このボードの持つ操作性能を最大限に活かす為、あまりレールを薄くし過ぎるとホールド感が良過ぎてしまい、逆にターンのレスポンスが落ちてしまうからです。だからと言って、レールtoレールのサーフィンが出来ない訳ではありません。写真ではお伝えできないのですが、このALBATROSSは、後方三分の一程度のところまでエッジを立たせていることも大きなポイントです。エッジを入れることによって、波のフェイスにレールが食い込みやすくなり、ホールド感が良くなり、それが直線的なスピードに直結することもお伝えしておきます。なので最近話題のEdge Boardは、元々直線的なスピードを重視したモデルと言え、今まで直進的な動きしかできなかったところを、Ellis Ericsonが縦に動かせるEdge Boardを開発した、そのことがこれまでの常識を覆した新進気鋭のシェイパーとして、評される理由の一つになったのです。話が少し逸れましたが、このALBATROSで言えば、Edge Boardほどエッジはもちろん効いていないが、多少のホールド感は感じ取ることができる。というボードになる訳です。


個人的な主観で言えば、これは初心者の方には正直おすすめはしません。ツインフィン自体は歴史のある素晴らしい発明だと思っていますし、個人的にツインフィンの乗り心地は大好きです。ですが、やっぱり基礎となるのはシングルフィンかトライフィンなので、その基礎を知らずにツインフィンに乗っていても、その性能と特徴を理解できないままでは正直もったいないような気がしてしまいます。やはりまずはサーフィンをするにあたり、フィンというものがどういう役割を担っているのか、そこの部分を理解した上で、このボードにトライしていただきたいと思っております。


余談ですが、前にシェイパーであるJOEとのメッセージの中で、私が「FLOW EGGとALBATROSS、オレにはどっちがいいと思う?」って聞いたら、即答で「ALBATROSS」とだけ返ってきました。それまでは「FLOW EGGは7'5"以上の長さにしろ」とかずっと言ってたじゃん!と思いつつ、このALBATROSのBLOGを書き綴りながら、JOEが自分にALBATROSSをすすめる理由が今では分かったような気がします。次のマイボードはこれですね。たぶん。


JOE FALCONE 6'9" ALBATROSS


SIZE:6,9" x 21 1/8" x 2 3/4"

No.:36-75-0148

PRICE:¥185,000- +TAX



それではまた次回




JOE FALCONE 7'5" FLOW EGG

前回からの続きです


今回はPilgrim Surf+Supplyの中でも特に人気のある、初級者から上級者まで楽しめるボード、JOE FALCONE(※以下JOE)シェイプのFLOW EGG7'5"をご紹介させていただきます。こちらのお取扱いも、Pilgrim Surf+Supply KYOTOのサーフボードになります(渋谷店では現在ご好評につき完売中)。


FLOW EGGという名のシングルフィン。EGGとは読んで字の如く、タマゴのような形だから名付けられたデザインの名称であり、このEGGにも長い歴史がある伝統的なサーフボードなのです。まるで満開の桜のようなカラーリングが魅力のCHERRY PINK。春らしくていいですね。私がもしこのボードの大きな特徴は?と聞かれて一言で表現するとすれば、「ハルボトムならではの浮遊感が心地良い」です。ではハルボトムとはなんなのか、簡単に言うと「船の底面を表す言葉が“ハル”であり、その形状に似た少し膨らんだようなボトムのサーフボードのことを言います」。近代サーフでは主にコンケーブ(ボトムに溝をつけて水の流れを作り、またコンケーブによって作られた空気の層が、ボードの機動性を上げてくれています)が入ったボードがほとんどですが、これとは真逆の発想になります。ボトムの中央が膨らんでいることで常に水面に接している訳なんですが、「お椀型」と言えば分かりやすいかもしれません。この特徴は言葉に出来ない感覚に近いですが、個人的にはその独特の浮遊感や浮いている感覚というのは、このハルボトムでしか味わえることのできない感覚だと思っています。かなり癖になる乗り心地ですね。


そこまで強くない印象を受けるロッカー。テイクオフの速さがズバ抜けて良さそうです。

事実誰でも乗れるとは大袈裟かもしれませんが、そのくらいテイクオフの速さは折り紙付き。ゆえに初心者から上級者まで楽しめるボードという冒頭の謳い文句を使わせていただきました。


お馴染みのロゴ。

京都店のオープンを祝して入れられた墨入れも、もちろんJOEの直筆です。


サイズは7'5" x 21 7/8" x 3 1/8"。通常のミッドレングスと比較すると、幅と厚みを大きめにとっています。よってこのサイズから察するに、十分な浮力を活かした安定したパドリングや素早いテイクオフが出来ることが分かります。なので個人的には初心者の方や女性の方にもおすすめしたいと思います。他にも小波用のミッドレングスとして楽しむのも十分アリだと思います。その一方で、このボードは大きくて速い波にはあまり向いていません。幅がある分、テイクオフが少し遅れますので、大きくて掘れた波でのサーフィンは難易度が高くなることを理解しておく必要があります。自分ならこのボードでサーフィンをするならば、波のサイズは胸肩くらいまででおさめておきます。とはいえ肩くらいの波までは十分に対応可能なボードなので、メインボードとして十分に楽しませてくれそうですね。


FLOW EGGはハルボトムのシングルフィンの為、先日ご紹介させていただいたTRUE AMESのPHD FINとの相性がとても良く、JOE自身もFLOW EGGにはPHD FINの使用をおすすめしています。PHD FINの効果については、こちらのBLOGをご確認ください。 フレックスの効いた伸びのあるボトムターンは病みつきになること間違いなしです。


そしてこのFLOW EGGはただテイクオフが速くて、浮遊感が感じ取れるのみにあらず。なんと言ってもEGGならではのラウンドしたテールが、スムーズなターンをする為の大きな助けとなってくれているのです。個人的に乗った感想としては、独特の浮遊感を感じながら体全体を使って伸びのあるターンを決めると、これはもうとにかく癖になる心地良さを体感できます。テイクオフが速くて、伸びのあるドライブの効いた大きなターンも出来て、あらゆるレベルのサーファーを満足させてくれるのが、このFLOW EGGなのです。京都店のスタッフに「ホダカ」という波乗りバカのスタッフが、このJOEのFLOW EGGに乗っているので、機会があればぜひ乗った感想などを直接はもちろん、電話などでもぜひ聞いてみてください。


JOE FALCONE 7'5" FLOW EGG

No:36-75-0150-769

SIZE:7'5" x 21 7/8" x 3 1/8"

PRICE:¥190,000- (+TAX)


それではまた次回