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TIM STAMPS / 9'5" JAVELINA

前回からの続きです


今回はTIM STAMPSシェイプ、クラシックなロングボードの“PIG”を現代版にアップデートさせたモデル、「JAVELINA」をご紹介させていただきます。


“PIG”は直訳すると“ブタ”。では何故ロングボードが“PIG”と呼ばれるのか、それは本物のブタの体型(シルエット)によるところが大きいです。ブタは下半身(お尻まわり)がふっくらとしていて、上半身が下半身に比べて細い。それをロングボードで言うと、ボードの後方のテール側がノーズ側(ボードの前方)よりも幅と厚みがあってボリューミー。言い換えれば、まるでブタのようなシルエットのロングボードだから“PIG”と呼ばれているのです。誰が名付け親かは私は存じ上げておりませんが、この“PIG”という名前は世界共通のロングボードのデザインになっていますので、覚えておくと良いと思います。


お馴染みのTIM STAMPS for Pilgrim Surf+Supplyのスペシャルディケール。ストリンガーに合わせたBLACKフォントも良い感じです。


SIZEは 9'5" x 23 1/8" x 3 1/8"。クラシックなロングボードという位置付けされているボードなので、幅と厚みを十分に出しています。


ラミネートは前回のBLOGでもご紹介させていただいた、アメリカ西海岸最大の老舗ラミネートカンパニーである、WATERMANS GUILD。信頼感No.1です。

テール部分には、さりげなくVeeボトムを採用することで、クラシックで重ためのボードながらも操作性を高める配慮にも妥協はありません。


続いて“PIG”がどんなスタイルのサーフィンをするのに適しているのか、簡単にご説明させていただきます。

まず他のロングボードと比べて一番違うポイントは、テール側にボリュームがあることにより多くのステップワーク(ボードの上を歩くこと)を必要とせず、基本テール側でスタンスを取りながらサーフィンをすること。例えばノーズライダーのロングであれば、シルエットはノーズ側にボリュームを持たせたボードが多いので、ノーズの先端までステップして歩くスタイルが一般的だったりしますが、この“PIG”に関して言えば、そういう乗り方には向いていないボードになります。

言い換えれば、ノーズまで歩かなくていいボードという風に捉えると分かり易いかと思います。基本的にはテイクオフをして立った位置で足場を決めたら、最後までスタンスはその辺りで決めてサーフィンをします。なぜ“PIG”がクラシックなロングボードの部類に属しているかは、50sや60sのサーフ画像などを見ていただければ分かると思いますが、ほとんど直立でステップも踏まず、なるがままにボードの上に立っているようなサーフィンを想像する人もいらっしゃるかと思います。あれこそがクラシックスタイルそのものなのです。中にはロングボードはクラシックなPIGが一番好きだという無類のPIG好きな方もいらっしゃるくらい、ヘビーなユーザーも多くいらっしゃるほど。ロングボードにも多種多様な種類が実は多くありますので、お好みのスタイルに合ったボードをぜひ選んでみてください。


TIM STAMPS / 9'5" JAVELINA

SIZE:9'5" x 23 1/8" x 3 1/8"

No:36-75-0046-302

PRICE:¥248,000-(+TAX) ¥173,600-(+TAX)


それではまた次回



TIM STAMPS / 5'8" FRITTER

前回からの続きです


今回はTIM STAMPSシェイプの中でも、あらゆるレベルのショートボードサーファーを満足させてくれるマジックボード、「FRITTER」をご紹介させていただきます。


まずこのボードの見た目の大きな特徴はと聞かれれば、まずパッと見で目に飛び込んでくるのがノーズとテールが対称に近い、ミッドレングスに多く見られる「EGG」の形に近いこと。そして前回ご紹介させていただいた、FXモデルと同じfuturesの5フィンボックスであることが挙げられます。この2点については、後でどのような性能を発揮してくれるのかをご説明させていただきます。


まずはロッカーから。ノーズの反り返り具合は強過ぎず弱過ぎずといったところでしょうか。個人的に手に取ってロッカーを確認した感想を一言で言わせていただけるのであれば、「これくらいがちょうどいい」という言葉がパッと出てきます。もちろんロッカーの強弱に関しては、その日の波のコンディションやそれぞれ好みもあるかとは思いますが、TIMさんの言う「あらゆるレベルのサーファーでも楽しめるボード」と謳っている通り、このロッカーなら比較的どんな波にでも上手く適合してくれると思います。では「あらゆるレベルのサーファーが楽しめるボード」とは、何を基準に言っているのか、個人的な見解も踏まえてご説明させていただこうと思います。このボードで言うならば、それは「圧倒的にパドリングスピードが速いこと」これが絶対条件の1つに入ります。このFRITTERで言えば、前半分に十分な厚みと幅を持たせることにより、程良く前重心でパドルを行っても、安定したスピードを維持出来るということです。パドリングスピードが速ければ一体どんなメリットがあるのか?それは単純に「波に乗れる回数が格段に増える」ということに他なりません。テイクオフが速ければ速いほど波に乗れる本数が多くなり、それがゆくゆくはサーフィンの上達するスピードにも直結することをお伝えしておきます。波に乗るためにはパドリングが必須→そのパドリングスピードが速ければ速いほど波に乗れる回数が増える→波に乗れる回数が増えることでサーフィンが上達する。そういう仕組みなのです。海の中でも上手いサーファーってなんであんなにパドリングが速いのだろう?って感じている方も少なくないと思います。もちろん今でも自分は上手いサーファーに対してそう思ったりしてます。そう考えると、「サーフィンが上手い人=パドリングが速い人」と言っても自分は間違いではないと普段から感じています。その一番大事な「パドリング」について考え、誰でも比較的楽に速くパドリングが出来るボードというのが、この「FRITTER」モデルなのです。その部分にフォーカスしたTIMさんはサーファーにとってなんとも心優しいお方なのだろうと、このBLOGを書き綴りながらTIMさんの優しさをつい感じてしまいます。


少し長くなってしまったので、次にいきます。このディケールもPilgrim Surf+Supply限定のスペシャルロゴ。これを考え依頼したPilgrim Surf+Supplyオーナーのクリスもそうですが、それを快く引き受けてくれたTIMさんの懐の深さも然り、こういう良いビジネス関係を築ける間柄ってやっぱり良いですよね。サーフアイテム以外にもPilgrim Surf+Supplyではこれまでに数多くの別注アイテムを送り出してきましたが、こういう関係を築けることこそ、販売員冥利に尽きることだと改めて実感しています。


そしてこちらのピンテール。ピンテールとは元々1970年代に広まった当時の人気デザインの一つでしたが、現在でもこの理にかなったピンテールは数多くのシェイパーやサーファーから愛され続けているディティールの1つ。その大きな持ち味の1つとなるのが、何と言っても「操作性能」。一般的にはピンテールってもっと尖っているイメージですが、このFRITTERに関して言えば「ほど良くピンテール」と私は勝手に言ってますが、EGG型に近いのもこのテールあってこそのディティールになります。そしてラミネートはカリフォルニアで35年以上の歴史を持つ、言わばアメリカ最大のラミネーターチームと言っても過言では無い、WATERMANS GUILD(ウォーターマンズ ギルド)です。西海岸の名だたるシェイパーがこぞってこのWATERMANS GUILDにラミネートをお願いしているのは、やはりずば抜けた信頼感があるからでしょう。サーフボードが世に出るまでには、大きく分けて2つの工程があります。それはブランクスを削る人→シェイパー、シェイパーが削り終わったボードを樹脂などでラミネート(コーティング)する人→ラミネーターという工程が必ず必要になります。中にはシェイプとラミネートを1人で全部やってしまう強者もいらっしゃいますが、通常シェイプルームとラミネートルームは別で行わなければなりませんので(要は部屋が2つ必要になります)、だいたいのシェイパーはラミネートを別で依頼することがほとんどです。


サイズは5'8" x 19 11/16" x 2 3/8"(29.8L)。一般的なフィッシュボードと比べてると幅はやや細め、厚みはほぼ同等といったところでしょうか。パドリングスピードにフォーカスしたボードでもある為、パドリングがし易いように幅を出し過ぎず、程良く厚みを残して安定感と浮力を確保している。まさしく前述した内容がピタリと当てはまるような見事なサイズバランスです。


そして、フィンのセッティング。クアッドとトライフィンの説明については、前回のBLOGでもご紹介させておりますので、今回は「私ならどうするか?」という観点でお伝えさせていただこうと思います。ざっくり簡単に言うと、私ならムネくらいまでの波のサイズなら「クアッド」、カタアタマくらいのパワーがある波なら「トライフィン」をセッティングします。一般的なショートボーダーの大体の方が好きな波と言えば、8割くらいの方が「サイズはムネくらいの面ツル」と答えると思います。サイズも大き過ぎず、ビギナーから上級者まで幅広く楽しめる波のイメージは、大体の方がこのくらいだと私は考えています。中には「波は大きければ大きいほど好き」というような、恐い物知らずのビッグウェーバーもいますが、、、このボードに近いデザインを乗った経験から言うと、EGGに近い丸いアウトラインがターンの時の回転性を高めてくれ、さらに程良いピンテールが操作性能をアップさせてくれる。個人的にはムネくらいまでの波ならゆるーくサーフィンを楽しみたいので、ムネ以下なら基本クアッドで行きます。逆に波のサイズがカタアタマを超えるようになってくると、クアッドのみだと太刀打ち出来ないような日もあります(真中にフィンがあった方が安定する為)。そんなパワーのある波の日は少し大きめのトライフィンが個人的にはベストです。そのセッティングで行けば、一瞬一秒の判断が重要になってくる大きめの波でも操作性能を維持しながら、大きめのフィンを付けることで安定感のあるライディングと、バーチカル(縦)な動きにも十分に対応出来るボードだと思います。コンケーブは比較的ゆるめにシングルからダブルコンケーブへと移行するシステムを採用し、しっかりとした浮力を感じながらもスムーズな操作性を体感出来ます。ピンテールの特徴はもう一つ、テール幅が狭いことによってテイクオフの際に余計な浮力がかからない為、ささる(パーリング)ことがテール幅が広めのボードよりも遥かに少ないことが挙げられます。だから比較的大きめの波に対しても安定したテイクオフを実現してくれるのです。そのことも踏まえて、TIMさんはこのFRITTERを「あらゆるレベルのサーファーを満足させられる」と位置付け、このボードを完成させたのだと思います。

様々な波に対応出来るボードの為、メインボードとしてはもちろん、トリップのお供などにも最適なTIM STAMPS 5'8" FRITTER。ぜひお気軽にお問合せください。


TIM STAMPS / 5'8" FRITTER


SIZE:5'8" x 19 11/16" x 2 3/8"(29.8L)

No.:36-75-0045-302

PRICE:¥175,000- +TAX ¥122,500- +TAX



それではまた次回




TIM STAMPS / 5'6" FX

前回からの続きです


本日はTIM STAMPSシェイプ、 5'6" FXをご紹介させていただきます。


まずはシェイパーであるTIMさんのご紹介から。

TIM STAMPS(ティム・スタンプス)

カリフォルニア州シールビーチ出身のシェイパー。1989年頃からシェイプをスタート。現在はカリフォルニア州ウェストミンスターに工場を構えて自身のサーフボードをシェイプをする傍ら、生まれ故郷でもある、シールビーチの"Harbour Surfboards"のメインシェイパーも務める。自身がスポンサードしているハイパフォーマンスボードからクラシックなロングボードまで、多種多様なあらゆるデザインのサーフボードを削る事ができる唯一無二のシェイパーとして、アメリカ国内をメインに人気を集めている熟練のシェイパーです。


そういえば昔(Pilgrim Surf+Supplyがオープンして間もない2015年頃)TIMさんがシェイプの為に日本の千葉夷隅(いすみ)に来日していたタイミングで、直接会いに行ったことがありました。ちょうどTIMさんは日本で入ったオーダーサーフボードをシェイプしている真っ最中でしたが、挨拶してすぐさま「Picture is ok!(好きに写真撮っていいよ)」と気さくにお話してくれたり、記念に一緒に写真を撮ってくれたり、とっても優しくて良い方だったことを鮮明に覚えています。正直当時はTIMさんがどんなシェイパーかは詳しく存じ上げていなかったのですが、時間の経過とともに色々調べていくうちに、なんともスゴイお方だったということが判明し(失礼)、今では当時の事をとても貴重な体験だったなぁとしみじみ思ったりしています。コロナ以前は年に数回日本に訪れていて、こちらのシェイプルームで日々日本で入ったオーダーボードをシェイプしていたみたいです。


前置きはこれくらいにして、そんなTIMさんがハンドシェイプするFXを簡単にご説明させていただこうと思います。

形は5'6"のやや短めショートボードといった第一印象ですが、5FINシステム(フィンボックスが5つ付いている事)の為、状況に応じてトライフィン(3本のフィン)かクアッド(4本のフィン)か選べる仕様に。またノーズ部分は一般的なトライフィンよりも程良く丸みがある為、「アグレッシブに波を攻めたい」というよりかは、どちらかと言えば「波を楽しむ為のボード」の部類に入ります。


このボードは一見スラスターに近いデザインではありますが、ロッカーは然程強くは入っていない仕様に。ロッカーが強く入っていると掘れたパワフルな波に効力を発揮してくれますが、逆に小波などの比較的フラットな波に対してはテイクオフが遅くなってしまうというデメリットがあります。その為このFXモデルで言えば、どちらかと言えば小波向きのボードという事になります。ただ一概に小波でしか効力を発揮しないボードという訳ではありません。そこはある程度のデカ波でも、サーファーの技量次第にはなりますが、問題無く機能するボードである事も追記しておきます。一般の平均的なサーファーであれば、モモ腰くらいから頭くらいの波(グリグリに巻いた波以外)であれば対応出来ますので、日本ならば台風直撃で炸裂した波以外の、大抵の場所でサーフィンが楽しめるというボードである事は間違いありません。


そしてTIM STAMPSのディケールがこちら。このディケールに関して言えば、今までに見た事がある方はほとんどいないと思います。それもそのはず実はこのディケール、Pilgrim Surf+Supplyだけのスペシャルロゴだからなのです。これはPilgrim Surf+SupplyオーナーのクリスとTIMさんは昔から仲良しだった事から、スペシャルなディケールでの販売が許されているのです。通常のディケールはTIMさんのホームページにありますので、このディケールを見れば分かる方もいらっしゃるかと思います。個人的にはこちらのPilgrimスペシャルのディケールの方が好みではありますが、、、


ラミネートは真っ白では無いスモークがかった生成りのような、ややクリームっぽいホワイトなので文字が見えにくいのですが、サイズは5'6" x 20 1/2" x 2 7/16"と記載されています。サイズ感が肌に染み付いている方は既にお分かりいただけたと思いますが、幅と厚みが一般的なスラスターよりも大きく作られているのがこの数字から読み取る事が出来ます。レングス(長さ)は短いけど、幅と厚みは一般的なフィッシュサーフボードに近く、「短いながらもしっかりとした浮力を味わえるボード」という事になります。


そしてテール部分。一般的なスカッシュよりも幅を出しています。前回そして前々回のBLOGでも書かせていただきましたが、簡単に言うと「テール幅が広ければテイクオフがし易い」という事です。では前述した「グリグリに巻いた大きい波には向いていない」という点について説明させていただくと、そこはロッカーの形状に起因している事が大きく、このFXモデルは「そこまで強くロッカーを入れていない」為、グリグリの大きい波に突っ込むと、浮力が強い幅広のテールが波のトップから持ち上げられてしまい、テイクオフの際にノーズから板が波のボトムに刺さってしまう(パーリングと言います)のです。波を見る目に長けている中上級者はその感覚に慣れているのと、確かなパドル力を持ち合わせているので、刺さらずにメイク出来てしまう方も多くいらっしゃるかとは思います。


続いてフィンのセッティングについてお話させていただきます。元々TIMさんはこのFXモデルの原型は「クアッドフィッシュ」と謳っている通り、スタンダードなフィンセッティングはクアッドだと言えます。しかしトライフィンでももちろんサーフィンを十分に出来ますので、言い換えれば「クアッドとトライフィンが楽しめる一石二鳥ボード」という事になります。ではそのフィンのセッティングについて、どちらが正解なのか?という疑問に対しては、正直どちらが正解とは言い切れない部分が大きいです。クアッドならば、小刻みに板を動かしながらスピードをつけていき、リズム良く滑走するのに優れていますが、バーチカル(縦)な動きに対してのレスポンスはあまり良くありません。その一方でトライフィンならば、クアッドでは出来ないバーチカルな動き、所謂「リッピング」が可能になります。その特性を踏まえた上で、ツインフィンやクアッドに見られるルース感を楽しむサーフィンがお好きな方は「クアッド」。どちらかと言えばリッピングが出来てスラスターに近い感覚で乗りたい方は「トライフィン」という風に考えると分かり易いかと思います。真ん中にフィンがあるかないかだけで、これだけ違うサーフィンが出来てしまうのですから、やっぱりサーフィンは奥深いですね。コンケーブについては、ノーズからゆるくシングルコンケーブを入れて、テールに近づくに連れてダブルコンケーブへと変化するシステム。これは一般的なスラスターにも採用されている事が多いコンケーブで、シングルのみよりもシングル→ダブルへ変化させる事で、サーフボードの操作性をアップさせてくれる重要な役割を担ってくれているのです。気になる方はぜひ店頭までお問合せください。


TIM STAMPS / 5'6" FX

SIZE:5'6" x 20 1/2" x 2 7/16"

No.:36-75-0044-302

PRICE:175,000- +TAX ¥122,500+TAX(30%OFF)



それでは続きはまた次回