ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。

ここ最近はお陰様でアウターのお問い合わせが増えてきました。何より多いのがこちら。

皆さん大好きですね。
肝心の定番オイルドジャケットが未入荷で申し訳ございませんが他の展開モデルは無事到着致しました。毎年別注企画をどんなものか楽しみにしている方もいらっしゃるのでは。
2000年前後のあの当時、オシャレ女子がこのオイルドジャケットにピカデリーのスリムピケ履いてトリッカーズカントリーの3種の神器は無敵でしたね。とは言いつつ、流石に女性が晴れの日の銀座のデートでオイルドジャケット着てきたら2度見どころか3度見しちゃいますが。
逆に少し天気が崩れそうな秋の紅葉満喫散歩デートにオイルドジャケット着て登場したら素敵過ぎますよね。惚れちゃうと思います。
イギリスの紳士が来日して東京都市でオイルドジャケットを着ているのを見てびっくりしていたって話は聞きますね。成り立ちなんかのストーリーをしっかりと知った上で着るってのも大人の嗜みとしてはとても大切なんじゃないかって最近は思う様になりました。若い時は好きで自分がカッコいいと思えば良いと考えてましたが、歳をとると少し知見が増えてきて、やっぱりTPOって大事だなぁと気にする様になりましたね。特にドレスクロージングって装いを売る立場ですからね。日常では目上の人と接する時に帽子を脱いだ方が良いよな〜とか。
最近好きな服の傾向も昔のクラシックな世界観とか普遍性のある、時間の洗練を受けても残ってきた物しか興味も物欲も無くなってきちゃいましたね。なんだか新宿店の先輩の伊藤みたいな考えになっちゃうもんなんですね、歳を重ねてくると。でもこのブランドってそれだけ背景にストーリーがあって唯一無二の魅力にとらわれてしまっているリピーターは相当に多いと店頭にいると毎年感じます。よくセレクトショップオリジナル商品とかでこのブランドのオマージュみたいに寄せたアウターを見る事がありますが、イギリス物とは全くの別物とパッと見で感じます。素材や付属等の一つ一つがワンアンドオンリー。100年後の世界に引き継げる名作ですよね。
たまにお客様に冬場にあたたかいですかね?って聞かれますが、自分の体験としてはオイルドの生地自体が寒さで凍りつく様に冷たくなって氷の鎧みたいになりました。なので着た方が身体が凍えました笑 必ず冬場は中にはふかふかのアランニットなんかを着てください。
でも東京に住んでるとこれ位のアウターが1番良いって思うのは当然だと。フランス登山ブランドのハイスペックダウンとか裕福な毛みたいな感じの名前の極寒地帯向けダウンとかダッフルとかは東京の通勤では完全にオーバースペック!電車の中で汗ダラダラ、座席に座ると隣の方に圧迫して嫌な顔をされ、脱いだらデカくて邪魔になるし。なので自分の体験としてはここんちのオイルドジャケットモデルとか英国女王様御用達のキルトライディングジャケットとかは丁度良いと毎年痛感するんですよね。座った時もかさばらず脱ぐ必要までは無く、お手入れも楽ちんでシワとかも気にならない。家族でショッピングモールに行くと皆んなが脱いだアウターだけでカートが一杯になっちゃうなんて体験、パパなら絶対あるはずです。これなら屋内でも脱がなくても大丈夫ですしね。通勤とかオフの日でもこれ位のハーフ丈ブルゾン感覚アウターはホントに活躍するんです。
オイルドがクサくてベタつくから嫌だなって思ってたらツイードタイプが出てきちゃったので琴線に刺されまくっちゃいましたよ、実際。これまたツイードの肉感が程良くて程良くて。
はっきり言ってこのアイテムはドレスコードだのコーディネートのポイントだのは関係無いっすよね。まあセージグリーンを着る時には少し上品な色とか素材感を合わせて田舎の農作業感を中和させるのと、オイルドのネイビーカラーの際には築地の魚市場感が出ない様にこれまたドレッシーなウール素材なんかを使ってシックに上品にするのをお忘れなく。
オイルドのネイビーを着てた二十代の頃に飲み会で初対面の女の子に「魚河岸にいそうだね笑」って言われたトラウマがまだありまして。皆さんが同じ被害に遭われない様にご忠告させて下さい。
とにかくこのアウターを羽織るだけでちょっと洒落た雰囲気の紳士に早変わり。知的な感じも出るから不思議です。ただ前述の様に合わせを間違えてしまうと山のハンター感が出てしまう諸刃の剣の一面も。でもこれまたコスプレ感がある風情がまた良いのかも知れませんね。
イギリス本国では着るシチュエーションがしっかりと認識されてるのに、何故かそれに憧れを持つイタリアや日本ではファッションアイコン的な感じで都会に馴染んでしまう。この不思議な魅力は1度お試し頂いたら絶対ハマると思うのでまだの方はトライして欲しいですね。最近着丈が短い釣り用モデルが増えましたが最初はお尻が隠れる丈の方ですよ。
表題は90年代ブリティッシュロック隆盛の立役者4人組Bの最盛期ヒットナンバー。発売当時はライバル的な立ち位置だったOとのシングル売り上げ一騎討ちみたいに大騒ぎでした。
これこそ英国要素満載で皮肉もたっぷり、ユーモアもありつつポップなメロディーラインで1度聴いたら忘れられない曲ですね。まあ当時このバンドを好きって女子はミーハーだな〜とか感じながらもその軽さが好きになってきちゃうパターンでした。結局1番おバカなのは男子なんですが。
内容は第三者的な視点で都会を離れて田舎の邸宅で暮らす裕福な紳士を皮肉るこのバンドのボーカルらしいストーリー。
なんとなく自分が身を置く組織とか社会でも同じ様な皮肉めいた感じの感情をザワザワと呼び起こさせる曲なんですよね。浮世離れした遠く離れた別世界の邸宅とか高層ビルにいる人ってそんな感じなんですかね?
とりあえずは優雅に田舎の邸宅にいるのであればこのブランドのオイルドジャケットは正にお出掛けにぴったり。きっとお似合いだと思います。女の子にまたぎ?って言われない様に合わせは聞きに来て下さいね、是非。
それでは銀座でお会いしましょう
新井
定期投稿は水曜土曜の午前中を予定してます。