ご機嫌いかがでしょうか、立川店の新井です。
年に1回位ブレザーに合わせて履きたくなるこのカモフラカーゴパンツ。年に一回なので次回は来年かも知れません。レアなスタイリングなのでストリートファイティングをソニックなサマーソルト接客で今日は乗り切ろうと思います。
また一杯作ってみました、商品企画書。
相変わらず溢れ出て止まらない企画意欲とはこの事でしょう。お客様も販売するスタッフにも喜んでもらえたらって考えて作ると止まらないもんなんです。私の場合は売れる事を前提とした企画ですが。
企画をメインの仕事としてた時に1番大切にしてたのはターゲット設定。どの様な人が何の目的の為に着る物なのか?そしてその想定する御客様の年齢や想定年収、ライフスタイル、家族構成なども具体的に設定していくと。更にはその方の体型なんかも設定すると、より企画するべき方向が明確になっていくんです。
最近あった具体例ではコットンパンツの生地決めの色の選定についてでしたね。
あるパンツブランドの色を選ぶ段階でしたが、
トレンド性やデザイン性の強いファッションコア層向けのパンツと、所謂マス層向けと表現される普段使いのしやすい万人向けのパンツでは違う色を選ぶべきだと。
例えばノープリーツのスリムチノであれば定番的で誰でも合わせやすいサンドベージュとネイビーを選ぶのがベターな選択のはず。それはスリムノープリーツパンツを選ばれる御客様が昨今トレンドのプリーツデザインやウエストディテールデザインよりも流行をそれ程気にせず安定感のあるスタイリングを好みますからね。
みんながみんなオシャレに真っ白とかアイボリーのグルカパンツとかワイドパンツとか履くのには抵抗が有りますもんね。それよりも体型をスリムに脚長に見える普遍的な細身のパンツで、派手になり過ぎず合わせやすいベージュやネイビーを好むと思います。
一般的には難しいファッション性の高いアイテムは攻めてお洒落な色でやった方が流行が分かり易くて良いですよね。。その逆に売上のメインとなる売れ線のベーシックなアイテムは冒険せずに毎年変わらずとも安定の定番色をブレずにやる事が大切なんです。
そんな感じでネチネチと理屈こねて理論立てて企画書作ってます。ただ、毎日何十人ものお客様と会話をして、その地道ながら大切なコミュニケーションによって裏付けされた理論なので今の気分だよねーってだけで進んでしまう企画よりは精度は絶対に高いはずです。
前はデスクの上で企画を考えて、その答え合わせをする為に月に数回売り場に行って何とか精度を高めるようにヒイヒイ言ってましたが、今は毎日売り場に居て定点観測してるので流石に自信というか確信に近いって感じです。
綿密にターゲットを想定して商品企画を考えるのが非常に大切ですよね。そうすれば企画精度が上がるので売れ残りも減り、プライスダウンもせずに関わる人達みんな豊かになるはずですから。特にセレクトチェーンと言える多店舗展開としては沢山の人が買ってくれる商業的デザインが大切な筈ですし。
魅せる商品と売れる商品がいかにバランス良く出来るかってのが大事なんです。分かっててもこれがまた難しいものですが。

表題は51年に世に放たれたアメリカ文学の最高峰的小説。その自分と社会全体の対立を一人称で綴られる文章は何度読んでもその都度違う何かを心に宿らせる名作。自分が好きな映画とかアニメとかみーんな劇中にこの作品がアイコンの様に使われてます。やはりこの名作はみんなのバイブルなのでしょう。
その50年代アメリカという舞台で出てくる登場人物に自分が勝手に想像を膨らませて思い描くその服装はそれこそカーキベージュのコットントラウザース。正に普遍的スタイリングかつパンツアイテム。合わせるアイテムはオックスフォードのボタンダウンシャツでもカレッジスウェットでもネイビーブレザーでも。誰もが合わせるはベージュのチノーズでしょう。
そうなんです、トラディショナルスタイルとして絶対になくてはならないワードローブはカーキベージュのコットンパンツなんです。
でもベージュの色ひとつを選ぶのもこれまた経験値と感覚が問われるんですよね〜
それでは皆さまが古き良きアメリカに想いを馳せてベージュのコットンパンツを履く日を夢見て
新井