こんにちは。
BEAMS RECORDSスタッフの柳と申します。
大変な状況が続いておりますが、皆様どうかご自愛下さい。当店も只今休業中ではございますが、弊社オンラインショップは随時更新しておりますので、宜ければ是非チェックしてみて下さい。
さて、今回私がお勧めしたい作品は、個人的にも敬愛するベルリンを拠点に活動するピアニスト/プロデューサーNils Frahm(ニルス・フラーム)の新作『All Encores』です。

前作『All Melody』の未収録曲をシリーズ3部作のEPとしてリリースしていた楽曲を一つにまとめたもので、今回もNils Frahmの魅力がたっぷりと詰まった内容です。
私の見解ではありますが、Nils Frahmの魅力について説明させていただくと、
『繊細で叙情的なピアノプレイ』
『エレクトロニックミュージックとクラシカル、現代音楽を横断したスタイル』
『ストーリー性を感じさせる壮大でシネマティックな世界観』
の3つがまず上げられます。しかし、私が特に強調したいのがもう1点、
『自分の理想の音への強い探究心』
です。
これまでにも、アップライト・ピアノの中を開け、ハンマー部分にマイクを当てることで、ピアノのメロディと同時にパーカッションが鳴っているような響きを出したり(プリペアド・ピアノのような、現代音楽的な発想ですね)、ピアノの音色をグリッチ・ノイズのようにあえて汚して鳴らしたりなど、いくつもの逸話が彼にはありますが、本作(および『All Melody』)でも、古い井戸の中から自分の音源を鳴らして天然の残響音を作り出したり、制作に当たってスタジオから自らで作ってしまったりと驚くようなこだわりを見せています。
そんな飽くなき創意工夫により、静寂なムードが漂うピアノ・ソロでは、より感傷的な空気を醸していますし、ストイックなダブ・トラックでは、他では聴いたことのないような、独特の太いエコー&リヴァーブによって深淵で神々しい雰囲気を生んでいたりと、息を飲むような美しい曲が並んでいます。是非レコードで聴いて(体感して)みて下さい!!