【書籍の紹介】話せば短くなる / カラクリ作家・原田和明

2020.07.01

こんにちは!

みなさま元気にお過ごしですか?

最近のハッピーな出来事は神保町の本屋さんで欲しかった本を手に入れれたことです。



  

さて!今回は原田和明さんの作品集!

「話せば短くなる」について、じっくり本の魅力をたっぷりご紹介いたします!

 



その前に、急遽先週在廊が決まり、改めて感じた原田和明さんの魅力について先にお話しさせてください。

私にとっては原田さんを端的に説明するなら2つ!


1、ユーモアに溢れている

原田さんがいるとその場が一気に明るく、また原田さんの周りにはいつも笑い声があります。

とにもかくにもユーモアに溢れている。

そして作品も子供も大人も楽しめて笑ってしまう、それは世界基準の“ユーモア“を知っているからだと思いました。

オートマタを学びにイギリスに留学された際に、色んな方と出会い、グローバルな視点を持つということ。

それが誰も傷つけず、幸せに、またふふっと笑ってしまう作品を作れる一つの理由かと思います。

またお話しの引き出しの深さも多さも幅広く、子供と同じ目線で遊んだり、またどんなかたにも気持ちよくお話しされる原田さんの話術には聞いている私まで引寄せられ、耳を傾けてしまいます。

 

2、センスの塊

作品も、言葉も、目の付け所が絶妙。“センスの塊の人“だと私は思っています。

お会いする度に着用されているシャツからもそのセンスがきらりと光っています。



ただ原田さんの聞く音楽は落ち着いた、静かな、暗い音楽が好きというギャップも。


(在廊時にウクレレを持ってきてくださり、不意に奏でる音楽はとても静かな曲でした

 

では、原田さんの魅力を知っていただいた上で作品集の魅力を是非知ってください!

 
 

「話せば短くなる」 原田和明

 


 

この本には原田和明さんのオートマタ人生を、17年間集めた作品集は美しい装丁でセンスとユーモアがどのページもピリっと効いています。

 

ではページをめくると。

 


 

この作品は会場で映像で流しているのですが、何度見ても衝撃と感動が。

匙を投げるの語源として、《薬を調合するさじを投げ出す意から》医者が、これ以上治療法がないとして病人を見放す。また、救済や解決の見込みがないとして、手を引く。という意味。

 

ピューンと飛んでいく勢いの匙には何度見ても笑ってしまいます。


タイトルの下にあるアイコンは、作品に使われている機械要素です。仕組みの成り立ちを考えながら読むことができます。  

こちらの作品だと、<バネ・ラチェット・リンク・平歯車>





<へそで茶を沸かす>

展覧会場にも展示しているこちらの作品。

回すと絶対に笑ってしまうこの作品。

面白いので、そればかりに気がいっていましたが、写真で見ると人形の木彫りの美しさと靴下を履いているシュールさに目がいってしまいます。

またオートマタを“置物”と見た上での作品の美しさ。改めて原田さんの作品との丁寧な向き合い方を感じさせられました。

   


最後のページにはアイディアスケッチが。

原田さんの頭の中を少し覗いた気持ちになります。

常に頭の中はワクワクとしていて、制作のことを考えているのだろうと。

 

日々の忙しい生活の中で、忘れていた童心。

回すと動く、様々なカラクリは笑いだけでなく、どういう仕組みなのか。という探究心や好奇心を刺激してくれます。

そして作品のユーモアとサプライズある作品たちは、子供の頃の頭の中にあった想像力を思い出させてくれます。

 

最後に、私が感じたこの作品集について。

原田さんは一冊の本からオートマタの人生が始まりました。

本と出会い、人生が変わる経験をされている原田さんが作った作品集には、同じような出会いをされることを願って作られているのではないかと感じました。

 

装丁も美しく細部まで楽しめるこちらの作品集。

是非手にとって頂きたい一冊です。

 

原田和明 展覧会 「話せば短くなる」は今週末までの会期となります。

どうぞお見逃しのないように。

お待ちしております。


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原田和明 Kazuaki Harada


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