こんにちは。
International Gallery BEAMSの田村です。
本日も拙いブログにお付き合いをお願い申し上げます。
今回のブランドは、NAMACHEKO

手前の二着はベスト。

どちらもTHROW OVER VESTというネーミング。
左は、
デンマークのテキスタイルメーカー〈Kvadrat〉のインテリアファブリックを用いたベスト。
Kvadratは、2014年にファッションデザイナーの“RAF SIMONS”とハイエンドなコレクションを発表した事も。
この生地はインテリアファブリックらしく、インテリアに必要不可欠な耐久性から10年保障。また、ファイアープルーフも施され済み。ここにも長く愛用出来る物作りをしたいというNAMACHEKOの信念が。
ベストを用いたスタイリングサンプル。
襟のトグルは職人によるハンドメイド。トグルをこの形に削り出せる機械が存在しなかった為、その機械からわざわざ製作する所に、クラフトマンシップへ拘るNAMACHEKOの信念が。
インナーは、上の写真にあったシャツ。
素材は某メゾンの生地も手掛けるテキスタイルメーカーの物。シルクながら軽快に着て欲しいというブランドの提案から予想外の生地感に。触れると驚きを隠せずにはいられないサラッとしたタッチでありながらハリも併せ持つ。
SINGLE SPRIT COAT。
FRONT SPRIT TROUSERSと同様に、袖口にスリットが施されたアイテム。
ここでのSPRITは“心の傷”を現す。デザイナーの人種がクルド民族である事、子供の頃のスウェーデンへの移住や、資本主義社会で生き抜く共産主義等の観点からなのか?
イタリア、ボローニャのENZO BONAFE製のシューズ。
このブランドは、どのアイテムもシャープなカッティングが特徴の一つ。シャープなカッティング故に放たれる優美な直線や曲線は、上質な素材でなければ成立しない(と私は思う)。
カッティングの良さが素材を引き立てる。逆もまた真なり。雑味が取り除かれてこそ、物の本質は言葉数少なくとも静かでありながらも、強く深く作り手より伝わる(と私は思う)。
その証拠にお店では、NAMACHEKOを知らない方も良く足を止める。まるで、美しい物に自然と引き寄せられる様に。
派手で主張の強い洋服達が時代を席巻しつつある昨今。NAMACHEKOは、その反動である雨後の筍的な単純さだけでは決してない。
静かながら熱い鼓動を打つブランドの久々の登場に、先ずは、私自らが呼吸を整えなければ。NAMACHEKOの放つ波紋をより多くの方々に届ける為に。
皆様のご来店をお待ち致しております。
田村 通隆