A Life With Fashion

2020.05.03

2001年9月11日。

アメリカが誇る世界の大都市ニューヨークは悲しみに打ちひしがれました。街の灯りは消え、テレビやラジオからは音楽が流れなくなってしまったと言います。


そして2020年。

未曾有のウイルスパニック。

ニューヨークだけではなく、いま世界は大変なことになっています。


明るいニュースはほとんどなく、皆様も毎日を最小限の行動範囲で憂鬱に過ごしいらっしゃることだと思います。


僕も同様です。

こんにちは、Tsurutaです。



・・・・・・・・・・・・・


現在、ビームス各店は休業状態が続いています。「皆様のご来店をお待ちしております!」と言えない状況です。街へ出ていないので分かりませんが、原宿エリアのビームスが建ち並ぶ大通りも陽が落ちれば真っ暗になっているのでしょうか。


残念ながら、ショップへのご案内はまだできそうにないので、今回はオンラインショップで販売している商品を中心にご紹介いたします。



・・・・・・・・・・・・・


毎シーズン楽しみにしていらっしゃる方も多いはず。

英国の老舗ニットブランド〈Corgi(コーギー)〉のソックスが入荷しています。








CORGI / ウェーブ & ストライプ ソックス
サイズ:Free
価格:¥3,900+税
商品番号:23-43-0152-693

ふっくらとしたコットン素材。アフリカンモチーフを思わせるジグザグ柄は意表を突くカラーパレットで構成されています。



CORGI / ブロック ソックス 2
サイズ:Free
価格:¥4,400+税
商品番号:23-43-0151-693

こちらはマーセライズコットンを使用した、より発色がよい糸を使っています。大胆な切り替え位置が現代ミニマルアートさながら。




CORGI / ストライプ ソックス
サイズ:Free
価格:¥4,400+税
商品番号:23-43-0149-693

マーセライズコットンの特徴は肌触りにも表れます。ドライでサラッとした質感は履き心地も抜群に良い素材です。







CORGI / ブロック ソックス 1
サイズ:Free
価格:¥4,400+税
商品番号:23-43-0150-693

名門ニットメーカーらしく、爪先のリンキング処理が丁寧で、穿いたときのゴワツキがほとんど感じられません。

これらのソックスを監修しているのが堀切道之氏。〈CLASS(クラス)〉のデザイナーであり、これまでに数々のショップやブランドのプロデュース、ディレクションを手掛けてきた日本のファッション界が誇るレジェンドです。

〈CLASS〉はブランドスタート直後より〈CORGI〉社との協業を続けています。僕も20年近く前のニットを所有していますが、オーセンティックを微妙にツイストさせるさじ加減はやはり堀切氏ならではのもの。




アーガイルのプレイドをそのまま伸ばしてバイアスストライプに変化させたコットンニット。(私物)

今シーズンのコレクションでも〈CORGI〉製のニットが登場しています。

CLASS / INSTANT CITY ロング ニットカーディガン
サイズ:1、2
価格:¥145,000+税
商品番号:23-15-0983-693






レタードカーディガンをモチーフにしながらも、ワッペン代わりにインターシャで編み込まれたアルファベットがチャーミングです。袖と身頃脇をまたぐ形で「C」と「P」の文字。編み込むことでしか配置できないレイアウトがナンセンスの中のメイクセンスを感じさせます。


・・・・・・・・・・


いま世界は大変なことになっています。

勿論、ショッピングは楽しんでいただけます。家の中でも快適なアイテム。自宅の前で運動するときのウェア。家事に華を添えてくれる雑貨…。これらのものは落ち込んでしまいがちな毎日の生活を間違いなく豊かにしてくれます。ぜひ、ビームスのオンラインショップをご利用ください。


しかし。なによりも。

いま僕らは人に会いたい。


人に会うことができない今、ファッションの一部はともすれば無力なものに思えてしまいます。


ファッションはあくまでも人生における「修飾」であり、「目的」になることが決してない存在です。ファッションデザイナーを志す若者の目的はファッションではありません。洋服を通じて人々を豊かにする「生」にあります。いま、世界は甘い修飾が存在しえない生々しい「生」に直面しています。「ファッションに命をかけています!」というセリフがまったく吐けないくらいに、世界は緊迫しており、僕らは毎日失い続けているのです。



・・・・・・・・・・・


I live.


いま、生きる。ただ、生きる。

生き延びるその先に


I live Happily.


があります。

その時に初めて「with fashion」という言葉を心の底から言える気がします。



〈CORGI〉社の名声は英国・ウェールズで寒さに凍えながら働く裸足の炭鉱夫たちのために温かい靴下(生きるための衣服)を作り始めたところから始まったといいます。


大手メゾンがドレスよりもマスクを作る現在は真っ暗な大海原のようです。波は荒れ、人々はみな自宅でじっとこらえています。外は酷い嵐。雨、風。やがて水面が静かになり、辺りはまだ暗いけれども支度をした人がひとり、またひとりと舟に乗り海へ漕ぎ出す準備をし始めます。その時に初めて気づくのです。灯台の光が海を照らしてくれていたことに。ファッションとは、舟そのものではなく航海(生)を少しだけ楽にしてくれる光です。


9.11から数週間。音を失った街に音楽が戻ってきました。公園に若者が集まりギターを弾きながら声を揃えて歌い始めたのです。音を聴いた人々が周りに少しずつ集まってきました。音楽や芸術もまた、光です。


しばらく前(緊急事態宣言、自粛勧告よりもずっと前)のことです。個人的に堀切氏と食事をする機会がありました。横にはシューズ業界の重鎮、(有)ウィリー代表の秋山氏も。お酒を飲みながらの三時間、その場にいた全員がずっと洋服の話を、ファッションの話をしていました。「次はこんなことやりたいね!」という未来の話を。まだ、もっと、この時間が永遠に続けば良いのにと思えるほど、そのテーブルは驚くべき多幸感に溢れていました。ファッションとともに(with fashion)。


僕らはきっと乗り越えることができるはずです。そしてまた、ショップに集まり声高らかにファッションや未来の話をしたいのです。お客様とともに。


そのときこそ僕らは(炭坑夫の足を寒さから守るためだけではない)洒落たソックスを履き、お気に入りのシューズに足を滑り込ませ、世界へ繋がるドアを力強く開けるのです。


またお会い出来ることを心より楽しみにしています。

まずは、なによりもご自愛ください。




Tsuruta