モダニズムを纏う -NEHERA-

松本 あゆみ 2016.09.15
2016年春夏シーズンよりInternational gallery BEAMSで取扱いをスタートした<NEHERA(ネヘラ)>。日本初上陸ながら、そのデザインの美しさやレイヤードのユニークさで、多くの方々を魅了しました。

期待が高まる2016年秋冬シーズン プレコレクションをご紹介いたします。

今回のコレクションは、オーストリアの建築家 アドルフ・ロースからインスパイアされています。彼の提案した建築は、シンプルな建築の中に居心地の良い暖かさを提供するというスタイルでした。インテリアには、トルコのキリム絨毯やイギリスのチッペンデールソファなどを合わせ、このスタイルのパイオニアとなりました。

<NEHERA(ネヘラ)>のコレクションも、彼が提案した建築の様に、シンプルなデザインに暖かみのあるファブリックを用い、着心地の良いオリジナルのスタイルを提案しています。


キリムを彷彿とさせるドレスは、今シーズンの<NEHERA(ネヘラ)>を象徴するアイテムです。シンプルながらも洗練されたドレスは、印象的な柄の生地と太めのベルトが豊かな表情を生み出します。


コットンシルクのホワイトシャツは、フリンジで仕上げた袖と、着丈が前後で異なることで、全体のシルエットを自由に表現します。シルクのプリントスカートと合わせれば、シャツの白さとスカートのプリントが際立ち、異なった素材やピースを合わせるという<NEHERA(ネヘラ)>の提案する新しいスタイルが完成します。


ベージュのベルベットドレスは、袖に表情が異なるウールジャージーを使用したり、シルエットに少しツイストを加えるたりすることで、より大胆な印象になっています。こちらもアドルフ・ロースが使用したソファをイメージさせる、今シーズンを象徴するドレスです。


美しく開いたバックスタイルも魅力的です。


ゆったりとしたシルエットのミニマルドレスは、上質な素材を使用し、カジュアルなスタイルをリュクスな印象に仕上げています。膝下丈なので、1枚で着ても、パンツとのレイヤードで着ても素敵なアイテムです。

アドルフ・ロースが活躍した19世紀末は、新しい時代の建築様式としてアール・ヌーヴォーが登場した時代です。彼は、自宅を隅々までアール・ヌーヴォー様式のインテリアで揃えなければならないという世の中の風潮に、『同じスタイルのインテリアや装飾で固められた建築では、訪れた人々には装飾しか記憶に残らない。そんな空間は白々しくて親しみが持てない。』と異議を唱えたと言います。言い換えれば、同じスタイルに固執することなく、自分たちにとって大切なものや気に入ったものを自由に置いて、居心地の良い空間こそが重要だということです。


<NEHERA(ネヘラ)>の服は異なる素材やピースを合わせることにより、美しいスタイリングのバランスを生み出し、着る人それぞれの個性を引き出します。このシンプルで自由なスタイルは、アドルフ・ロースが目指した建築のように、美しさと共に最高の心地良さを私たちに教えてくれることでしょう。

Matsumoto


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掲載アイテム


■65-26-2530 プリントサッシュベルトドレス ¥16,2000(税込)

■65-01-0435 テールカットシャツ ¥63,720(税込)

■65-27-1442 プリントラップスカート ¥75,600(税込)

■65-26-2532 ベルベット*ウールスリーブドレス ¥124,200(税込)

■65-26-2529 フロントヨークドレス ¥10,5840(税込)