ある日のLONG BEACH(NEW YORK)

Ryoichi Igarashi 2020.08.11

先週からの続きです。


2018年の10月下旬、クリスとジョー(JOE FALCONE)と波乗りに行く約束をしていたので、この日の波が良いということで朝6時にPilgrim Surf+Supply前に集合。

クリスのピックアップトラック(TOYOTA TUNDRA)でニューヨークにあるLONG BEACHへと向かいます。


1時間ほど車を走らせ、LONG BEACHに到着。いくつかのポイントを巡り、入念に波をチェックするクリス。

この日は風もピタリでLONG BEACHは何処も平均的にファンサーフ模様。


かなり良い感じでウネリが入ってきてます。サイズはコンスタントに胸〜肩、たまのセットで頭くらいの波がキレイに入ってきていました。

途中ジョー達と合流し、いざ入水。

それにしてもこの日は日曜日だったにもかかわらず、LONG BEACHは本当にサーファーが少ない。関東近郊であれば、確実に混雑は避けられない波のクオリティーなのに、本当に羨ましい限りです。。。


ボードを持って渡米していなかった自分は、ジョーがシェイプし終わったばかりの自前のMICRO WING FISH 5,7"を貸してくれました。「お前はオレの5,7“のFISHを持ってるから、これなら行けるだろ?」と。

しかもまだ1回も乗っていない新品のボードを快く貸してくれて、ジョーは改めて良い奴なんだなぁと実感。こういうマインドは自分も見習いたいとそう思いました。

クリスも自分もジョーも、ウエットスーツはもちろんRASH WETSUITSです。


10月下旬のLONG BEACHは、だいたい12月頭くらいの千葉北と同じくらいの水温でしょうか。

みなブーツだけ履いてましたが、個人的にはいらなかったかなっていうくらいの水温です。11月以降は雪が降って気温がグッと下がるみたいなので、この時期ならば自分もまだ余裕があります。ニューヨークは真冬になると−16°まで気温が下がり、時には海が軽く凍るとか凍らないとか、、、クリスは「Frozen wave is so fun!! HaHa」なんて言ってましたが、自分は正直絶対に入りたくありません。


ニューヨークの波は結構掘れてくるポイントが多いので、速い波に対するテイクオフの良い練習になります。

グリグリに巻いてくる波にそこまで慣れていない自分には、これがいっぱいっぱいです。


クリスは、ANDREINIのグライダー 11,1"で誰よりも多くテイクオフしていました。掘れる前に乗る。速い波に対して、理に叶った流石のボードチョイスだと思います。ニューヨークのサーフシーンを牽引してきたと言っても過言ではない、クリスならではの経験が光るライディング。事実、頭サイズくらいある何本ものセットを一番多く捕まえていました。ニューヨークの波を知り尽くしている熟練の職人のような気配を漂わせます。


この日のジョーは同時まだテスト中だったALBATROSSTWIN PIN 6,11")をチョイス(2020年現在、こちらのALBATROSSは日本でも取扱いがスタートしました。本国アメリカでは、このTWIN PINボードが現在流行中。個人的にも今一番気になるボードの1つ)。

グラブレールのお手本のようなスタイルです。


この日の数日前にウィリアムズバーグのPilgrm Surf+Supplyでオーダー会をやっていたこともあり、

その為に来ていたサンフランシスコのシェイパーGriffin Stepanek(グリフィン・ステパニック)も一緒に入水。

グリフィンはジョーの家に置いてあったマンダラの5,6"くらいのボードをフィンレスで。

途中クルクル回ったり(フィンが無いとサーフボードが安定しないので、後ろがクルクル滑ってしまいます。グリフィンはそれをあえて利用してボードを回しているのです。)、チューブに入ったり、日本ではなかなかお目にかかれない素晴らしいフィンレスサーフを拝見させてもらいました。


ジョーのネイバーフッド(近所に住んでいる幼馴染)のローレンスも参戦。

写真のローレンス、ジョーのシングルフィン(7,5"くらい)でバンバンチューブライディングをキメてました。

ローレンスはジョーのサーフボードを10本所有しているヘビーユーザーで、普段から波乗り三昧の生活を送っているそう。

なんとも羨ましい生活です。波乗りの実力もずば抜けて上手でした。それにしてもみんなサーフィンが本当に上手い。特にチューブのくぐり方は日本人と比べるとかなり慣れているというか、入り方や体勢など、かなり勉強になりました。


みな良い波に乗ってご満悦の表情。そして誰もリーシュコードを付けないでサーフィンしてました(日本では板を流してしまうことによって不快に思われるサーファーも数多くいらっしゃいますので、場合によっては危険性も高まるため基本付けておいた方が正直良いと思います。リーシュを付けないでサーフィンをする時は、人のいない海でまずは練習しましょう。)

初めてのLONG BEACHで本当に楽しいセッションでした。暖かく迎え入れてくれたニューヨークのみんなには、とにかく感謝しかありません。


その後、一路ベーグル屋へ。

クリスとジョーが普段から行っているオススメのベーグル屋さんです。


初めて食べたベーコンチーズベーグルにただただ感動。波乗り後のご飯はとにかく美味しいとはよく聞く話ですが、この日に食べたベーグルの美味しさは忘れられません。

この日から帰国までの数日間、毎日どこかのタイミングでベーグルを食べ続けました。日本にもニューヨークのローカルベーグル屋があればいいのにと何度思ったことか。

※ちなみにこの1個のベーグルで、日本のハンバーガー2つ分くらいの量があります。


ベーグル屋でのオフショット。後ろに停めてあるクリスのタンドラがめちゃくちゃカッコイイです(日本では大き過ぎて逆に不便そうですが、アメリカの道路は広くて良いですよね)。

写真を撮っていただいた、@kemmy_film さんも一緒です。


その後解散した後、クリスとたまたま行われていたニューヨークマラソンを観に行ったり、1人でブラブラしたり、こんな感じで最高の1日を過ごせました。ニューヨークはただ街をブラブラしていても楽しいし、楽しくサーフィンが出来るポイントも多くあります。また自由に行ける日をただただ待つばかりです。



それではまた次回