こんにちは。
今回はリクエストをいただいておりました内容です。
コロナ禍の3年を経て、ビジネススタイルにも変化を感じましたが、その中で完全に市民権を得たファッションアイテムでしょう。
各ブランドからの提案も増え、更にアイテムとしての幅が広がった印象です。
そんなローファーのフィッティングについて、お伝えしていきます。
こいつ、靴のブログしか揚げないと思われた方、少々お待ちください。お弁当のおかずは、好きな具材から食べていくタイプです。得意な分野からいきます…。
まずローファーについて簡単にご説明すると、
1900年代前半、英国王室でルームシューズとして誕生しました。徐々に利便性が認められ、中頃にはG.H.BASSがWeejunsを発売。日本国内でのアイビーファッションの流行と共に、一気にその知名度が上がっていきました。
王道のコインローファー

タッセル

ビット

ヴァンプ

ストラップ

様々な種類のローファーが登場し、機能面だけでなく、装飾面でも注目が集まっています。
そんな中でご相談のケースが増えたのがフィッティングです。以前のブログでも触れましたが、紐靴と違い、紐を縛ればある程度のサイズのカバーはできる靴ではなく、とてもシビアなフィッティングが求められます。
こう聞くと、怠け者じゃないですよね?
本題に移りましょう。
単刀直入に申し上げると、
1番注意していただきたい箇所は、サドル部分のフィッティングです。その次に踵。個人的には、この2点で履いている感覚です。
横ズレは疲れに直結するので、横幅も勿論大切なのですが、この2箇所が足と合っていないと、ソールを引きずることになり、踵の減りが早かったり、そもそも無理に地面から上げようとするので、足首の屈曲が働き、脛が痛くなります。
では、実際のフィッティングです。
レースアップシューズと横から見比べてみても、甲の高さはそこまで変わりません。
ですが、履き口に関してはローファーの方が着脱の関係で広く設計されております。
それでいて、ヒールの高さがあるということは、足が靴の中で前にずれる(易い)ということ。同じCrockett&Jonesで比べても、KENTは横幅が10cmですが、
CAVENDISHは10.5cmあります。
両方とも6 1/2のサイズで、ワイズはEです。これは足幅で1番広い部分の横アーチが前にずれるのを想定しているからでしょう。ローファーは履き口が広い分、地面に踏み込む際に、足首に近い高さのある部分が前にずれますので、ワイズが細いと窮屈さを感じさせます。各ブランドも、この辺りは計算し尽くされているはずですので、同じサイズ表記でも、特にローファーとレースアップではフィッティングの違いが生じ、合わせてサイズが違うなんてことも。
現に私自身も、所謂マイサイズでは、ハーフサイズの差がでます。
少々長くなりましたが、おおよそのサドル周りの作りについて触れました。
サドル部分のフィッティングに関しては、スタッフが実際に触って確認するよりも、お客様自身の感覚が大切です。
オススメにサイズ感は、足の甲が革に触れてる?触れてない?くらいです。
ここも文字に起こすのは大変です…。可能であれば、是非店頭にて。
とにかく、同ブランドのシューズを新たに購入する際でも、必ず足入れを行い、フィッティングをみてもらってください。
次に踵のフィッティングですが、これは簡潔です。抜けないこと。
ブログ内にも登場しましたが、Crockett&JonesのCAVENDISHでは有名ですね。日本人に向け、改良された踵周りのシリーズが発売されています。
アジア圏と、ヨーロッパ圏では、骨格が異なるように、足の形も大きく異なります。
この辺は、詳しくどこかのタイミングでブログ出そうと思いますので、是非お楽しみに。
話を戻しますが、改めて大切なのは、
抜けないこと。
こればっかりは、靴と足との相性です。どれだけ他のフィッティングが合っていようと、ここが合わずにオススメをやめさせていただくケースも多々ございます。
その場合は、
率直にやめた方がいいとお伝えするケースが多いですが、中には絶対に履きたいんだ!と固い意志をお持ちのお客様も多いので…。
「○○のブランドで履くならこのサイズですね。」
憧れを手にする満足感には、とても強く共感します。
が、個人的に、こんな表現をしてやんわりとお伝えしますので悪しからず…。
なんだか、まとまらないブログとなってしまいました。長文のお付き合いありがとうございます。
紐靴を1足しか持っていないローファー信者のブログでした。
ではでは。