ご機嫌いかがでしょうか、立川店の新井です。

1年ぶり位にタイドアップしてみました。たまにはしてみると良いもんですね。姿勢良く所作も何となく美しくなるのはやはり紳士の装いのせいだと思います。ネクタイって古くから男が出来る数少ないアクセサリーとは言われますが、確かにこれだけでいつもと気持ちも言動も変わるものです。本日はどうやら仁義なき接客販売の1日となりそうです。

LACOSTE/L1212ALポロ
サイズ:2,3,4.5
価格:¥15,400(税込)
商品番号:21-02-0118-462
今年の初夏に向けたセンセーショナルな立川店ドレスの打ち出しはこの圧巻のポロバリエーションかも知れません。もはや何色展開か把握出来てません。毎日の様にこんな色あったかな〜、休みの日に新色入荷したのかな〜って新鮮な気持ちで商品整理してます。
流石にこれだけの色展開はラコステショップでしか見たことないです。もしかしたらラコステショップでも1品番だけではこれだけ色を揃えてる所は最近は無いかも知れません。
ここ数年はコテコテのイタリアかぶれに流石に飽きが来たのか、フレンチトラッドに若者から大人までみ〜んな興味を惹かれてる訳で。
でも皆んな何となくフレンチっぽいよねーって感覚は分かるんですが、昔から曖昧で20代のお洒落若輩者にとってはイマイチ輪郭が見えて来なかったんですよね。フランスの有名なセレクトショップのオーナースタッフとかの格好を見ても着てるのアメリカブランドばっかりだし。着方が何となくフレンチっぽいなーとはぼんやり分かるんですが。
まあ勝手に要約しちゃうと普遍的なアメリカントラッドのベーシックアイテム達をフランス人達が自由に自分流に洗練された着こなしをするスタイルなんだろうなーと。
1966年辺りのダバダバ流れるフランス恋愛映画でもポロシャツにカーディガンをさらっとシックに着てるのだけでもフレンチトラッドの香りがプンプンですからね。
試しに私の大好きなブレザーにラコポロにスカーフだけでも、まあ素敵なフレンチ風味。


アメトラ代表みたいなシアサッカージャケットもなんだかおフレンチに感じます

同じフランス生まれのバスクボーダーなんかはまんまですね

中学生の時に鹿の子ポロがメチャクチャ流行ったんですが、その時はポロ ラルフ ローレンとラコステとフレッドペリーと3派に分かれて三国志状態。ポロ ラルフ ローレンは蜀でフレッドペリーは呉でラコステは魏みたいなイメージですかね。全く意味は無いですが。
ただその10代の当時も何故かラコステが1番好きでしたね。周りはみんなポロ ラルフ ローレンかフレッドペリーばっかりだったのも有りましたので。今でも唯一愛用して鹿の子ポロはラコステのみ。意外と一途なんです。歳を取ると余計に。
前回のブログではシーアイランドコットンの極上ニットポロの話でしたが、この鹿の子ポロはそれとは正反対に位置付けられるスポーティの代表の様な存在。でも大人が納得するクオリティってトコが味噌な訳なんですよね。実は巷の鹿の子よりも相当に細番手の糸を使っての鹿の子編みなのでしっかりとした生地感ながらもちゃんとしなやかさが有る。実はこのクオリティが当たり前の様でスゴイんですよね。しかも混紡ではなく綿100%というのが贅沢な訳で。糸や生地自体にシルケット加工等を施して同じ様な雰囲気には寄せられますが、糸自体のクオリティでこの鹿の子編みの仕上がりは高いだけは有ります。それでも10年着られる品質を考えれば安いもんです。
そして何より私が1番好きなのは衿の絶妙な硬さ加減。

ちゃんと立つけど程良い曲線を描く絶妙な柔らかさも有る。衿を立てて着てもキザになり過ぎない上品さみたいな物が感じるんです。これがまた長年着倒した時の抜群のこなれ感ったら。

この胸のワニロゴだって見ようによっては相当ヤバめ。でもこの素っ気ないレトロ感さえも感じるデザインが意味を持つのがファッションの醍醐味かも知れません。同じ様な事がフランス製繋がりのパラブーツのあの緑のタグに近いものを感じちゃうから不思議です。言うなればそのちょいダサ目のデザインが、スタイリングの邪魔をしない程度の抜け感だったりカッコ付け過ぎない良いバランスの役目となる様な気がするんですよね。
着方を間違えると勿論本当に垢抜けないスタイリングになるかも知れない諸刃の剣。でも成功すればオシャレ巧者。こういったセンスを問われるアイテムってのも非常に心を惹かれます。そして何より30年以上も変わらない普遍性はこの名作が愛され続けている証拠です。
表題は1964年発表のフランスはレペットシューズが大好きなシャンソン歌手のコーヒーソング。アフリカンリズムを意欲的に取り入れたこの曲は軽快に女性への想いをコーヒーの色や香りや味わいとかに比喩しながら紡ぐ小気味良いミドルテンポナンバー。
正直あんまり内容はあるようで無いんだろうなーとか思っちゃいますが、生きてると半分くらいはそんな感じでお気楽に頭の中を空にする感じで良い時ってあると思うんです。
同じように毎日着る洋服だっていつもガチガチに気合いを入れてお洒落をするのも疲れちゃうし。適度なちゃんと感も有りながらも気楽に着れるリラックス感もちゃんと有る。なんだかんだ言ってそんなアイテムが1番付き合いが長くなるし、着用回数も気が付けば多め。私にとってラコステポロってそんな存在だと思えます。
勿論その歌を歌う彼と同じ様に衿は適度に立ててノンシャランに着て下さいね。
それでは立川でお会いできる事を願って。
新井