《 ビームス別注事典 》 vol.87

景山 奈生子 2025.07.23

"ビームス別注商品"を紐解いていくシリーズブログ 《 ビームス別注事典 》 をご一読頂きありがとうございます♪

「ビームス別注品」は、膨大な数が企画されておりますが、あまりの企画数から時に埋もれがちに。。

また、"どういった別注なのか伝わりにくい"といったところも解決すべく、高松店が徹底解説させて頂きますので、何卒ご一読くださいませ!

さて、今回はスタッフ景山がBarbour(バブアー)TRANSPORT(トランスポート)編を担当致します。


こちらのTRANSPORTの別注は、昨年の秋冬から取り扱いが始まりました。Demi-Luxe BEAMSの別注のシリーズの中でも、かなり人気の高いモデルです。



Barbour別注ピーチTRANSPOAT
カラー:SAGE,BLACK
サイズ:36,38
価格:¥51,700(税込)
商品番号:64-18-0683-232

着用(158cm  36着用)

私の身長でお尻の3分の2が隠れるくらいの着丈です。

短すぎず、長すぎず、使い勝手の良さそうな長さですが、さてこの着丈はどこから生まれたのでしょう。

TRANSPORTは、90年代に誕生したモデルで、マウンテンバイクに乗る人々からインスピレーションを得てデザインされました。

つまり自転車に乗る際、裾が邪魔にならない着丈に設定されているんです。

お客様との会話の中で、自転車や車に乗るからロングは出番がなくて、、、ショート丈はカジュアルすぎるかな、、、というお話をよくお聞きします。 ん?これちょうどいいのでは。

また着丈だけでなく、オーバーシルエットでゆったりとしていて、バサっとラフに羽織れる、ここ最近の抜け感のあるスタイリングにハマるサイジングです!


横から見たシルエットもAラインの広がりが軽やかな印象ですよね♪

着丈が短めなモデルのため、後ろの裾にベントがないのもミニマルで好きなポイントです◎



カラー展開は2色。

オリーブ


ブラック



素材は、起毛感のあるコットンポリエステルピーチ素材を使用しており、Barbourの代名詞であるワックスジャケットのようなしっとりとした柔らかな独特な質感と上品な光沢がございます。


経年変化によりワックスが抜けたような風合いを再現しているので、本格的な風合いの雰囲気を楽しみつつ、気軽にデイリー使い出来る、いいとこ取りの素材です!

また、軽やかな素材感なので季節を問わずお召し頂けるのも嬉しいですよね。

ポリエステル60% ✕コットン40%に起毛を施しており、通り雨程度なら十分に防げる撥水性も持ち合わせています◎


【ハウスタータン】

Barbourといえば、英国ブランドらしいハウスタータンの裏地は外せません!

クラシックかつモダンな配色で、Barbourのアイデンティティを感じます。


オリーブには

"ANCIENT TARTAN''



ブラックには

"MODERN TARTAN"



表地のカラーを引き立てる上品なカラーリングが素晴らしいです。

【ストレート袖】

"お待たせしました

ここでようやく別注ポイントです!!"


袖は本来なら袖先に向かって幅が細くなるところを、別注にてストレート(まっすぐ)に仕上げています。つまり袖口が広い!


なるほど、ロールアップしやすい!

という単純な事だけではなく、折り返した際の袖の見え方が綺麗ですよね。

また袖口と手首に隙間が出来る事で、リラックス感や抜け感が感じられ、少しのニュアンスの違いですが、今っぽさが漂います。

そして、当然ながら脱ぎ着もしやすい!!


【袖口ボタン】





このように袖口にボタンがあり、二段階に調節して絞る事が可能。寒い時は、ボタンを絞る事で防寒対策になります。

こちらのディテールは珍しく、オーバーサイズのビデイルに採用されてる仕様と一緒です。


このように絞ってから、細めに折り返して袖をたくしあげてラフに着るのも素敵です。

オシャレは自分流に着崩して着るのも楽しみの一つです♡ 


【ポケットディテール】


本来はフラップポケットですが、こちらはフラップ無しの仕様により、スムーズなポケットインが可能。



さらに、別注にてフロントポケットも巾を狭くする事で、出し入れがスムーズな仕様にしています。


冒頭でお話ししましたが、元々サイクリング用のお洋服として誕生し、ファッションアイテムとして人気が高まってきた中で、現代においてはややオーバースペックぎみな元ネタのディテールはいくつか削ぎ落とされている事がございます。

Demi-Luxe BEAMSのBarbourは、とことんミニマルな仕様なので、都会的なファッションを好む大人の女性にもお召し頂きやすいアイテムに昇華しております。

では、どこが違うのか、、、

もう少しお付き合いくださいませ。


【襟】

Barbourのアイコンであるコーディロイの襟は当時のまま。首元のチンストラップにて風を避ける事が可能。


襟裏をご覧下さい

(右:元ネタ 左:Demi)



首の後ろの襟裏にボタンがありません。

元ネタの方には、別売りのフードを装着させるためのボタンがついていました。

悪天候が多い英国ならではの仕様です。


【袖口】

(上:元ネタ 下:Demi)




袖口にシャーリングのインナーカフがありません。

(冷たい風が入るのを防いでくれるディテール)


【内側ウエストライナー】

(右:元ネタ 左:Demi)


元ネタにはウエストにライナーが付いていて、ドローコードを絞ることで裾から風が入るのを防ぎ、防寒性をアップさせていた。


これら割愛することで、袖、裾までハウスタータンの裏地を贅沢に使用しています。


【リング型ジッパー】


バブアーといえばリング型ジッパー。こちらは変わらないで欲しい、ディテール。

手袋をしたままでも開閉がしやすいようこの形状を採用。意匠性もあり華やかさも感じます。


【ナポレオンポケット】

(右:元ネタ 左:Demi)


前たてにさりげなく隠しポケットがありましたが、割愛してミニマルな印象に◎


見た目の美しさだけでなく、パーツを割愛する事で軽量化にも繋がっております!

いかがでしょう。


ぜひ店頭でゆっくりご覧くださいませ。