お久しぶりです、村田です。のブログ その6

その4の後半でも書いていたのですが、ある時期からイギリスのインディ系の音楽に目覚め毎週の様に東京のレコード屋に通う様に通っていました。

当時はバンドブームと言われていた頃でそれらの音楽や王道のロックやパンクなどを聴いていたのが一気に傾倒していき。通っていたマンションの一室のレコード屋から膨大な情報が溢れていてもう楽しくて仕方がなかった。

そんなレコード屋の壁に買えない、或いは買えない値段のレコードがあって。そしてそれは当時も今も買えない・・・

それが今回紹介するバンドの初期のレコードなんですが。

Loveless / My Bloody Valentaine

今では説明不要の名作として知られております。

棚にあったレコードとはメンバーも音楽性も変わり、前作から3年を経て発売されたこのアルバム。前作のノイジーな轟音ギターと不安定な音像の揺らぎが昇華し最早アンビエントの様な心地良さもあり。前作も大好きでとても衝撃的でしたが、このアルバムも聞いた時に更に何だこれは？と。当時のイギリスではセカンドサマーオブと言われるムーブメントがあり、またサンプリングミュージックの台頭も大きく影響していると思うのですが、それにしても当時も今も余りにも異質。音の配置もバランスもありえない。そんな轟音の塊の中から浮かび上がるメロディが美しい。ケヴィン・シールズのメロディメーカーとしてのセンスを感じます。それがなければここまでの普遍性を獲得する事は無かったのではと思います。