この時間は、私の独断と偏見で、アメリカに(BEAMS PLUS)纏わる映画を新旧問わず紹介していきたいと思います。
では、早速。
こんばんは。BEAMS PLUS ロードショーへようこそ。
ナビゲーターを務めさせて頂きます、コヴです。
今宵も、新旧問わずアメリカ(BEAMS PLUS)に纏わる映画をご紹介。
第175回目はこちら
『クレイジー・イン・アラバマ』(1998)
監督:アントニオ・バンデラス
出演:メラニー・グリフィス / ルーカス・ブラック / ミート・ローフ・アディ / ロッド・スタイガー / デヴィッド・モース
あらすじ:
1965年のアラバマ。ハリウッドに行って俳優を目指す為に夫を殺したルシールと、何の偏見もなく黒人差別に対して正面から異を唱えるピージョーを描いていく……
俳優でもあるアントニオ・バンデラスの初監督作品です。
映画の冒頭のとんでもない独白から始まり、余りにも奇妙なルシールの逃避行というか珍道中がコメディーの様なタッチで描かれているので軽い話かと思うのですが、映画のテーマとしては現代にも通じるテーマで最初に思い描いていた印象と観終わった後の印象は全く違う物でした。
舞台が1965年の南部のアラバマですから当然、黒人差別がまかり通っています。差別が当たり前だと思っている大多数の人間の中で主人公のピージョーは差別に真正面から反対していきます。
そしてそんなピージョーが憧れているルシールは自分を抑圧していた夫を殺してある一部を持ってハリウッドを目指します。そこだけ見ると異常者の様に思えるのですが、何故そんな事をしたのかは徐々に分かってきます。
1965年を舞台にはしていますが、上記した様に現代にも通じる黒人差別、抑圧、モラルハラスメント、DVという事がどうゆう事なのかを改めて語っている物語でした。
ここまで書くと重い話になりそうですが、主人公のルシールの様にどこか飄々としたタッチの作品で観やすい作品だと思います。
それではここからは映画の衣装を見ていきましょう。
ルシールの衣装はアラバマからハリウッドに近づくにつれて洗練されていってどんどん垢抜けていきます。そんなルシールの衣装も良いのですが、やはり気になるのはもう一人の主人公のピージョーの衣装です。
登場直後はやはりティーンエイジャーなのでお約束の様にボーダーのTシャツを着ていることが多いのですが、話が進み、ピージョー自身が成長していくと同時にTシャツではなくシャツを着ている事が増えていき、クライマックスではしっかりネクタイを締めジャケットを着ています。
公式の場に出るのでジャケットとネクタイをしているのですが、ピージョーの成長とも取れるのが面白いと思いますし、衣装のこの様な部分に注目して頂くとよりその作品を楽しめるのではないかと思います。
それでは『クレイジー・イン・アラバマ』お楽しみ下さい。
コヴ