ついに本格的な秋がやってきましたね!
秋は空が高く、どこを向いても発見が多いので好きです。
今回の展覧会で、多くの発見と新しい価値観が広がったよう感じています。
是非、少しでもお伝えすることができれば!

アイヌとはアイヌ語で人間を意味します。
アイヌの人はどんな生き物にもカムイ(神)が宿ると信じてきました。
山、川、谷、海、植物、動物、道具や衣服でさえも、すべては一時的にアイヌモシリ(人間の静かなる大地)を訪れたカムイが姿かたちを変えたもの。

食べるものも、カムイからの恵みであり、必要な分だけを自然から頂き、採りすぎないようにしていました。
アイヌ文様が施された衣服や工芸品も、ものを作成する際には自分の魂を込めて製作しなければカムイが宿らないと考えられていました。

アイヌと聞いて1番にイメージするアイヌ文様の刺繍。
こちらの意味はご存知でしょうか?
基本の模様は3つ。
渦巻きを表す「モレウ」、トゲを表す「アイウシ」、目を表す「シキ」
この3つの組み合わせで複雑な文様を描きます。
■モレウ(渦巻)
モ(ゆっくり) レウ(まがる)
渦の文様には「力」「パワー」という意味
■アイウシ(棘)
アイ(矢) ウシ(突く)
棘の文様は「いばら・たんぼ」などの棘を意味している。
ツンツンした棘を内包することで、外敵や病気などから身を守る「魔よけ」の思いが込められている。
■シキ(目)
星のようにも見えることから、空の星のようにやさしく見守るの意味がある。

また刺繡は衣服の隙間である首や袖、縁などを沿って装飾される模様を飾られています。
それは、着用する人を体内に侵入して病気を引き起こす邪悪なカムイから身を守るために施されています。

「思いは宿る」という精神は私もあると思っています。
心が込められた料理を食べて、心身に栄養がいきわたる感覚や、
心を込めて作ったコーヒーで人が涙したり、
心がこもった絵画を見て、絵が心に訴えてくるという感覚。
何をするにしても思いを強く持たなければ、空っぽに感じてしまいます。
アイヌの精神性は伝統的で大切にして見習いたく、また日本の少数民族であるアイヌの文化は今後も深く学んでいきたいと感じました。
日本の中にある、文化の全く違った別の世界。
是非、五感で感じにお越しください。
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