皆様、おはようございます。
「さむいからパパとねる。」と言いながら、珍しく私のベッドへ入ってきた5歳の息子。寝かしつけた事を確認してベッドを離れて数分後、突然、寝室から出てきた息子に「どうした？」と聞くと、「ケムシがいた！」と泣きながらの息子。ベッドを確認してもケムシはおらず、どうやらケムシに襲われる夢をみていた様子。あの日から、息子と一緒に寝るどころか、むしろベッドごと避けられているドレス担当、川口でございます。
今回は、嗜好のスーツです。
〈BEAMS F（ビームスF）〉のウールリネンスーツです。
ウール52％リネン48％のヴィンテージを思わせるブルーグレイカラー。嗜好性の強い色と生地故に、ビジネスシーンに万能とは言えませんが、ファッションという視点では、とても洒落たスーツです。
1949年創業、英国のLASSIERE MILLS（ラッシャーミルズ）社は、高級服地の聖地であるハダースフィールドにおいて、とても若い生地メーカーのひとつ。創業70年以上なのに若手、というなんとも恐ろしい地において淘汰されなかった理由に、英国の伝統に固執しなかった事が挙げられます。当然、英国の伝統は踏襲しながらも、イタリアのトレンドを取り入れる感覚に長け、加えて、カシミヤやシルクなどのラグジュアリーな生地を得意とする事で、世界各国からの注目を集めています。
生地や色、各ディテールから受ける印象は、道楽とも呼べる嗜好品としてのスーツ。数多のスーツを着てきた御仁が拘って仕立てたオーダー品…。そんな印象です。
セパレートでお使いいただける為のパッチポケット採用…ではなく、あくまで全体の雰囲気から考慮した、軽快でスポーティーなイメージからの採用、と考察しています。
パンツのディテールにも顕著に表れています。サイドアジャスター採用のベルトレスパンツは、サルトリアディテールとして時にクラシックに、時にスポーティーにも映る最もわかりやすいポイントです。
着用サイズ48で裾幅20㎝の緩やかなテーパードラインは、適度なリラックス感と時代感がマッチしています。
BEAMS F / LASSIERE MILLS ウールリネン スーツ
カラー：ブルーグレイ
サイズ：42〜52
価格：￥114,400（税込）
商品番号：21-17-1779-264
CROCKETT＆JONES / CAVENDISH3 カーフ タッセルローファー
カラー：ブラック
サイズ：5〜9H
価格：￥86,900（税込）
商品番号：21-32-0096-502
とても遊びの効いたスーツなので、リアリティーの可否は一旦置いて、ネクタイも思いっきり遊びました。
その割にシャツとチーフが真面目なのは、私の気の小さいところ。
〈FRANCO BASSI（フランコバッシ）〉のダイヤモンド柄プリントネクタイは、シルク100％の品の良さに加え、大胆な柄と配色を駆使したレトロな佇まい。ブランドらしさが出ている1本です。
BARBA / NEW BRUNO ブルーストライプ ワイドカラーシャツ
カラー：サックスブルー
サイズ：37〜42
価格：￥33,000（税込）
商品番号：21-11-2815-607
FRANCO BASSI / ダイヤモンド柄 プリント ネクタイ
カラー：ブルー
価格：￥17,600（税込）
商品番号：21-55-1249-380
ALBERT THURSTON / アイリッシュリネン×コットン チーフ
カラー：ホワイト
価格：￥4,180（税込）
商品番号：21-47-0426-173
今回のスーツは、48サイズです。
是非、ご検討下さいませ。
次回も楽しみにしていただけると幸いです。
川口
〈TAGLIATORE（タリアトーレ）〉の6つボタンダブルブレストスーツです。GEORGET（ジョーゼット）織りの高級感、繊細な光沢と肌触りは、ブラックでダブルブレストというフォーマルな仕様に乗って、更に高貴と気品に溢れています。また、今回は秋冬品としてのご紹介ですが、本来は通年でお召しになれますので、半裏背抜きという仕様と相まって、あらゆる場面で活躍すると思います。本当はブライダルやパーティーシーンに最適…と言いたいところですが、それが叶わない現実故に、ビジネスシーンでの活用をイメージしました。ブラックスーツをビジネスシーンで着るのは日本人だけ…みたいな皮肉とも取れる話はよく聞く話ですが、ならばブラックスーツをビジネスシーンでカッコ良く着られるのは日本人だけ、と言われるようになれば良いだけの話です。
GEORGETの生地感、伝わりますでしょうか。シャツは、以前の〈BARBA（バルバ）〉のグレイ×ネイビーのサンドストライプクレリックカラーシャツですが、ネクタイがポイントです。ブラックをベースにランダムに散りばめられたホワイトのドット柄が何ともポップで愛嬌があり、堅い堅いブラックのダブルブレストスーツをまろやかに和らげます。しかも、真っ白のドットではなく少し陰影をつけたジャカード織りという拘りが憎いです。格式張ったものだけが英国式ではなく、ドット柄のようなポップなものも英国のもう1つの顔なのです。
