
今回はTIM STAMPSシェイプの中でも、あらゆるレベルのショートボードサーファーを満足させてくれるマジックボード、「FRITTER」をご紹介させていただきます。

まずこのボードの見た目の大きな特徴はと聞かれれば、まずパッと見で目に飛び込んでくるのがノーズとテールが対称に近い、ミッドレングスに多く見られる「EGG」の形に近いこと。そして前回ご紹介させていただいた、FXモデルと同じfuturesの5フィンボックスであることが挙げられます。この2点については、後でどのような性能を発揮してくれるのかをご説明させていただきます。

まずはロッカーから。ノーズの反り返り具合は強過ぎず弱過ぎずといったところでしょうか。個人的に手に取ってロッカーを確認した感想を一言で言わせていただけるのであれば、「これくらいがちょうどいい」という言葉がパッと出てきます。もちろんロッカーの強弱に関しては、その日の波のコンディションやそれぞれ好みもあるかとは思いますが、TIMさんの言う「あらゆるレベルのサーファーでも楽しめるボード」と謳っている通り、このロッカーなら比較的どんな波にでも上手く適合してくれると思います。では「あらゆるレベルのサーファーが楽しめるボード」とは、何を基準に言っているのか、個人的な見解も踏まえてご説明させていただこうと思います。このボードで言うならば、それは「圧倒的にパドリングスピードが速いこと」これが絶対条件の1つに入ります。このFRITTERで言えば、前半分に十分な厚みと幅を持たせることにより、程良く前重心でパドルを行っても、安定したスピードを維持出来るということです。パドリングスピードが速ければ一体どんなメリットがあるのか?それは単純に「波に乗れる回数が格段に増える」ということに他なりません。テイクオフが速ければ速いほど波に乗れる本数が多くなり、それがゆくゆくはサーフィンの上達するスピードにも直結することをお伝えしておきます。波に乗るためにはパドリングが必須→そのパドリングスピードが速ければ速いほど波に乗れる回数が増える→波に乗れる回数が増えることでサーフィンが上達する。そういう仕組みなのです。海の中でも上手いサーファーってなんであんなにパドリングが速いのだろう?って感じている方も少なくないと思います。もちろん今でも自分は上手いサーファーに対してそう思ったりしてます。そう考えると、「サーフィンが上手い人=パドリングが速い人」と言っても自分は間違いではないと普段から感じています。その一番大事な「パドリング」について考え、誰でも比較的楽に速くパドリングが出来るボードというのが、この「FRITTER」モデルなのです。その部分にフォーカスしたTIMさんはサーファーにとってなんとも心優しいお方なのだろうと、このBLOGを書き綴りながらTIMさんの優しさをつい感じてしまいます。

少し長くなってしまったので、次にいきます。このディケールもPilgrim Surf+Supply限定のスペシャルロゴ。これを考え依頼したPilgrim Surf+Supplyオーナーのクリスもそうですが、それを快く引き受けてくれたTIMさんの懐の深さも然り、こういう良いビジネス関係を築ける間柄ってやっぱり良いですよね。サーフアイテム以外にもPilgrim Surf+Supplyではこれまでに数多くの別注アイテムを送り出してきましたが、こういう関係を築けることこそ、販売員冥利に尽きることだと改めて実感しています。

そしてこちらのピンテール。ピンテールとは元々1970年代に広まった当時の人気デザインの一つでしたが、現在でもこの理にかなったピンテールは数多くのシェイパーやサーファーから愛され続けているディティールの1つ。その大きな持ち味の1つとなるのが、何と言っても「操作性能」。一般的にはピンテールってもっと尖っているイメージですが、このFRITTERに関して言えば「ほど良くピンテール」と私は勝手に言ってますが、EGG型に近いのもこのテールあってこそのディティールになります。そしてラミネートはカリフォルニアで35年以上の歴史を持つ、言わばアメリカ最大のラミネーターチームと言っても過言では無い、WATERMANS GUILD(ウォーターマンズ ギルド)です。西海岸の名だたるシェイパーがこぞってこのWATERMANS GUILDにラミネートをお願いしているのは、やはりずば抜けた信頼感があるからでしょう。サーフボードが世に出るまでには、大きく分けて2つの工程があります。それはブランクスを削る人→シェイパー、シェイパーが削り終わったボードを樹脂などでラミネート(コーティング)する人→ラミネーターという工程が必ず必要になります。中にはシェイプとラミネートを1人で全部やってしまう強者もいらっしゃいますが、通常シェイプルームとラミネートルームは別で行わなければなりませんので(要は部屋が2つ必要になります)、だいたいのシェイパーはラミネートを別で依頼することがほとんどです。

サイズは5'8" x 19 11/16" x 2 3/8"(29.8L)。一般的なフィッシュボードと比べてると幅はやや細め、厚みはほぼ同等といったところでしょうか。パドリングスピードにフォーカスしたボードでもある為、パドリングがし易いように幅を出し過ぎず、程良く厚みを残して安定感と浮力を確保している。まさしく前述した内容がピタリと当てはまるような見事なサイズバランスです。

そして、フィンのセッティング。クアッドとトライフィンの説明については、前回のBLOGでもご紹介させておりますので、今回は「私ならどうするか?」という観点でお伝えさせていただこうと思います。ざっくり簡単に言うと、私ならムネくらいまでの波のサイズなら「クアッド」、カタアタマくらいのパワーがある波なら「トライフィン」をセッティングします。一般的なショートボーダーの大体の方が好きな波と言えば、8割くらいの方が「サイズはムネくらいの面ツル」と答えると思います。サイズも大き過ぎず、ビギナーから上級者まで幅広く楽しめる波のイメージは、大体の方がこのくらいだと私は考えています。中には「波は大きければ大きいほど好き」というような、恐い物知らずのビッグウェーバーもいますが、、、このボードに近いデザインを乗った経験から言うと、EGGに近い丸いアウトラインがターンの時の回転性を高めてくれ、さらに程良いピンテールが操作性能をアップさせてくれる。個人的にはムネくらいまでの波ならゆるーくサーフィンを楽しみたいので、ムネ以下なら基本クアッドで行きます。逆に波のサイズがカタアタマを超えるようになってくると、クアッドのみだと太刀打ち出来ないような日もあります(真中にフィンがあった方が安定する為)。そんなパワーのある波の日は少し大きめのトライフィンが個人的にはベストです。そのセッティングで行けば、一瞬一秒の判断が重要になってくる大きめの波でも操作性能を維持しながら、大きめのフィンを付けることで安定感のあるライディングと、バーチカル(縦)な動きにも十分に対応出来るボードだと思います。コンケーブは比較的ゆるめにシングルからダブルコンケーブへと移行するシステムを採用し、しっかりとした浮力を感じながらもスムーズな操作性を体感出来ます。ピンテールの特徴はもう一つ、テール幅が狭いことによってテイクオフの際に余計な浮力がかからない為、ささる(パーリング)ことがテール幅が広めのボードよりも遥かに少ないことが挙げられます。だから比較的大きめの波に対しても安定したテイクオフを実現してくれるのです。そのことも踏まえて、TIMさんはこのFRITTERを「あらゆるレベルのサーファーを満足させられる」と位置付け、このボードを完成させたのだと思います。
様々な波に対応出来るボードの為、メインボードとしてはもちろん、トリップのお供などにも最適なTIM STAMPS 5'8" FRITTER。ぜひお気軽にお問合せください。
SIZE:5'8" x 19 11/16" x 2 3/8"(29.8L)
No.:36-75-0045-302
PRICE:¥175,000- +TAX ¥122,500- +TAX
それではまた次回