いつもご覧いただき、ありがとうございます。
大場です。

他のブログなどでご覧頂いた方もいらっしゃるかもしれないですが、26SS <BEAMS F>オリジナルのスーツ、ジャケットの変更点、修正点をまとめてお伝えします。
ラペルやフロントカット、ゴージラインなどの見た目はそのままです。そのため写真は25AWのもので代用しますが、どこが変わるかのイメージでご覧ください。

まずは肩周り。
今までより直線的になり前肩は3㎜狭く、背幅は8㎜広くなるので肩甲骨まわりの運動量が増えます。
芯地は1枚の本バス芯地にして、お客様によっては肩が落ちるような感じがしていたところを改善。前見頃の保形性をより良くする修正といったところですね。

ダーツのパターン、縫い方も変更。
今まではタケノコ型と言われるらしい(初耳でした)方法をとっていましたが、ダイヤ型のダーツに。縫い方はダイヤ型の方が難易度が高いですが、その代わり腰辺りに丸みが出て立体的になります。

細かいパターン操作などは省いてざっくりと図にしてみましたが、今までは黒線のダーツ(タケノコ型)だったところがオレンジ線のダーツ(ダイヤ型)に変わるというわけです。
こちらは外見では分からないところですが、着たときのシルエットが変わってくると思います。

胸囲の寸法もぐるりで2cm追加。それに伴いウエストから裾にかけても加寸があります。
そしてここかなり重要です。
サイズピッチが3cmから4cmピッチに変わります。
世界的にはこれが標準でサイズ48であれば胸囲96cm、サイズ46であれば胸囲92cmというようなサイズ分け。
26SSシーズンはこのサイズピッチに沿うような形になります。
パンツもウエストのピッチ幅が同様に3cmから4cmへ変更。
それに伴いヒップもそれぞれのサイズ寸法が変わります。
サイズ48を基準にしているため、そのサイズのお客様はそこまで影響はないかもしれないですが、サイズが48から離れるほどピッチ幅も大きくなるので<BEAMS F>オリジナルのスーツ・ジャケット、パンツは一度ご試着してサイズの確認をして頂ければと思います。
カスタムオーダーはリピートのお客様も再度フィッティング推奨です。
サイズ48のジャケット
胸囲108cm→110cm
ウエスト95cm→97cm
サイズ48の1プリーツパンツ
ウエスト85.5cm→87.5cm
ヒップ108cm→110cm
個人的には既製品だと今までサイズ42でも少し大きく、今回の変更でジャストサイズに近づくので嬉しい変更です。
サイズ42のジャケット
胸囲99cm→98cm
ウエスト86cm→85cm
サイズ42の1プリーツパンツ
ウエスト76.5cm→75.5cm
ヒップ99cm→98cm
もちろんお直しで調整の融通が効きやすい仕様となっているので、気になるところがあればスタッフにお気軽にご相談ください。

イセ分量もさらに増やして肩先の丸みや運動量をより良くしています。

その兼ね合いで袖の前振り具合もよりきつい前振りになります。
ちなみにこのイセを入れる工程、かなり難しいです。
見頃アームホールの寸法より袖山の寸法の方が大きくなるので、真っ直ぐ縫い合わせればいいというわけではなく袖山の生地を縮ませるように縫っていきます。
アイロンワークや縫製技術がものをいうところで、服飾専門学校の頃は細かく縫い代を手縫いして縮めて形を整えて、アイロンかけて…という感じで手間かけて作業していたのを思い出します。
しかもイセの分量って前より後ろの部分、さらにいうと鎌底より肩先の肩甲骨側に多く入れないと効果がないし、当然ですが袖の左右のバランスも合わせないといけないし…。
(すみません。つい専門学校の頃を思い出して色々書いてしまいました。)
本当にお願いしている生産工場の技術力あってこそです。
それでは今回はこの辺りで。
『ブログ内に記載の価格は、記事公開時のものであり、変更する可能性がございます。』

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