formal(フォーマル)の語源は、“form”
つまり、“形”。誰しもが同じ形になること……花井です。
『なんだかなー、個性の時代、多様性の時代、“型にハマる” とか、向いてないわー。』
とは、言っても、
日本代表のユニフォーム、
『いや自分は、赤、着たいっす、赤。』
などと、言われても困っちゃいますね。(まず間違いなく、フィールドに立てない。)
さ、そこで、まずは、基本をおさらい。
■昼間(日中、日があるとき)
【正礼装】…モーニングコート
【準礼装】…ディレクターズスーツ
モーニングコートの簡略版みたいなやつ。
ディレクター(重役、社長、管理職)が、ラウンジ用として着用し、広まったみたい。
■夜間(日没、日が沈んだとき)
【正礼装】…イブニングコート
※別名 燕尾服=スワローテールコート(ツバメみたいなやつ。)
【準礼装】…タキシード
※別名 ディナージャケット

つまり、タキシードは夜間用(会食)ですね。
さて当店のタキシードを軸に、ディテールをみていきましょ。
■拝絹(ハイケン)
サテン地の衿のこと。
“衿自体が”裏地であったことの由来。(立ち衿時代から折り返して、現在の衿型がある。
※画像はピークトラペル(ショールカラーでも可。)
■拝み(おがみ)ボタン
『左右対象』になる、美しい掛け方。
ちなみに、モーニングコートも同じ仕様だか、『弔事』の場合は、普通に左前で掛ける。…タキシードは、弔事(葬儀)NG。あくまで慶事用。
■側章(そくしょう)
サテン地の脇テープのこと。
脇縫いを隠すために考案。(縫い目が見えると恥ずかしい、、、当時の凄まじい美意識の塊がここにある。)
ちなみに、
・正礼装のイブニングコートは、《側章=2本》
・準礼装のタキシードは、《側章=1本》
■ノーベント(スリットなし)
元々“ジャケット型”においては、ノーベントがドレッシー。つまりタキシードはこちら。
その後、ジャケットのベントは発展していくのは別のお話。
・センターベント…馬に乗りやすい。
・サイドベンツ…サーベル(刀)抜きやすい。
コーディネートは、というと
■黒の蝶ネクタイ
■カマーバンド

ヒダヒダは、上向き。
(カマーベストでも可)
■白のリネンチーフ
※画像は違う。
(シルクでも可)
■ウィングカラーのシャツ
胸にプリーツ付き、ダブルカフス仕様。
(レギュラーカラーのシャツでも可。)
■オニキスのカフスボタン

(黒蝶貝でも可)
フロントのボタンにつけるスタッズボタンを利用する場合も、オニキスor黒蝶貝。
■ドレス(エナメル)パンプス
※画像は違う。
(黒のプレントゥー、ストレートチップでも可。)エナメルに見えるよう、磨き上げると良いですね。ちなみに、女性のドレスを汚さないために、エナメルが本格。
ジェントルマン=レディーファースト文化。
さて、ここまで来れば大丈夫。
招待状にもし、
「ブラックタイ」の指定があれは、こちらのタキシードを着用下さい。
BEAMS F /LOROPIANA タキシード
価格:¥173,800(税込)
商品番号:21-17-1578-015
ちなみに、(たぶん、ほとんどありませんが、、、。)
「ホワイトタイ」の指定があれば、イブニングコート【正礼装】を着用。
……ネクタイ、ベスト、カフスボタン、スタッズボタンは基本、すべて白。
あれ、ブラックスーツは?
日本的な【略礼装】。略した装い。
(ある意味、日本人の合理的な発案で、非常にいい文化です。)欧米では、“フォーマルウェア”というカテゴリーが存在しない。
もし、ブラックスーツを着て、
Vゾーンやアクセサリーに迷ったら、
正礼装や準礼装を、『昼』『夜』『式』『会食』『慶事』『弔事』に分けて考え、それにならうと、良いですね。
右側のブラックスーツは、、、
昼間の慶事を表した、略礼装。
BEAMS F/ブラックスーツ CARLO BARBERA
価格:¥96,800(税込)
商品番号:21-17-0084-264
《昼と夜を表現した、フォーマル ディスプレイ》
と、ここまで教科書的、、、。
ん〜、なんだか、基本の話は、つまんないと
思ってしまったので、次回は、別角度からの【タキシード】ブログを書こうと思います。
それでは、また近いウチに。ではでは。