エリの汚れ(落とし方)〜つけ置き

花井 宗徳 2025.04.24

シャツのエリ裏、汚れ落としの模索、かれこれ20年、長い旅に出てました。

(できれば、今日、帰りたい)…花井です。




私の『シャツ捨てランキング』

圧倒的、第1位は、

エリ裏の“破れ”  (色あせる前に、破れる)



ブラシを使うのは、もうやめました。



行き着いた先は、というと、シンプルに


『つけ置き』ですね。


今からやり方を、紹介しますが、

“エクスキューズ”を付けておきます。


…正しいやり方は、

洗剤商品(メーカー)のHPに載ってます。


が、しかし

謳い文句とは別に、


『めんどくささ』×『落ちる汚れ』×『生地痛み』×『洗い上がり風合い』を自身に置き換えて、、、


※あくまで、花井はこうやってます。的なものです。



それでは、


いざ、まいります。



▪️本日は、2枚にチャレンジ


まずまずの汚れ。白のオックス生地。

ここまで来ると、むしろ燃えてくる。



こちらは、かなりの難敵。シャンブレ系(タマムシ生地)…皮脂が、黒っぽくなるヤツ。


まずは、


❶漂白剤 選び


必ず、

酸素(さんそ)系漂白剤

『粉末』をチョイス


『塩素系』は…白物しか使えません

液状』…粉末のほうが強力です


いくつかのメーカーがありますが、

身近なドラッグストアで1番安かったヤツ。


ま、

『色柄ものに使える』となってれば、大丈夫



❷適量を投入

理由はあるが、

少なめにしないほうが良い。


❸ぬるま湯を注入



※温度はめちゃくちゃ重要

…冷水だと汚れは落ちません。


※洗浄成分は『30〜40℃』が、1番効果を発揮する


ちなみに、

つけ置き中に、どんどん温度が下がるので、私は50℃を目指して、熱湯を投入。

ま、適当に。

(でも、60℃を超えたらダメ)


温度調節が終われば、


ちゃちゃっと混ぜる。

(肌荒れの人は、ゴム手袋)

…タンパク質を持ってかれます


次に、


❸シャツを投入



化学の力を信じて、ジャブジャブしない。

(過炭酸水素ナトリウム、酵素(こうそ)、界面活性剤)


だだ、生地に溶液を染み込ませるだけ

(ゆっくり、ゆっくり押して)


 

特にエリ回りは、優しく優しくさわるくらい



さて、ここまで来れば、

もはや、終わったも同然。


しばし、ビールTIMEとなる

温度が下がらないよう

バケツに、フタがあれば、いいのだが、、、


『つけ置き』


時間の目安は、


『1〜2時間』…私は2時間派


▪️短いのはダメ。

…じわじわと酸素(さんそ)が、発泡するのには時間がかかる。


▪️長いのもダメ。

…粉末に含まれる洗浄要素が切れると、

ただ濡らしてるだけになる。

そういう意味で『粉末』の量は、ケチらないほうが良い。


終われば、濁った溶液を捨てて、



❹洗濯機へ


おしゃれ着コースを選ぶ(弱流水)



※洗濯ネットは必須です

(洗濯機内にたまってるゴミフィルター…あれは、衣類に付いてるゴミじゃなくて、服の繊維が取れたもの)ネットで摩擦を軽減すべし




▪️すすぎ…必ず『2回』

(溶液が残ると、洗濯層に良くない)


▪️脱水…『3分まで』

(シャツくらいなら、乾きます)


…今回は、粉末に『界面活性剤』が入ってるので、すすぎと脱水のみでOK。

もし入ってない粉末なら、普通に洗剤入れて、洗濯スタート)


▪️干す


※必ず『陰干し』


…衣類にとって、紫外線は、

いいこと、ひとつもない(色あせ)

(漂白してる時点で、除菌、殺菌は終わってます。匂いなんかは、オプション(柔軟剤とか)でいいです。)


▪️乾かして、


▪️アイロン当てて、


できあがり。



お待たせしました、

本日の成果は、




↓↓↓






まずまずでしょうか。

(当たり前ですが、画像は、NO加工)



難敵(なんてき)のシャンブレ生地は、


↓↓↓




ま、こんなもんでしょう

(ちょっと残ったけど、許容範囲かな)


ひとまず、ここまで。


ご一読、ありがとうございました。

(でも、実践は自己責任となりますので、よろしくお願いいたします。)


《ちなみの話》

エリ裏汚れの落とし方、

いろいろ、ネット情報はありますね。

それら、

あくまで『私的に』合わなかった理由を

申し上げると、


▪️海外の、どこどこの洗剤がいい

…どこに売ってるかわからない


▪️『エリ裏専用』の洗剤が手軽

ノズルのスポンジを、直接エリに付けるため、結局、『摩擦』がちょっと、、、


▪️固形石鹸よ、やっぱ

…あつかいが、難しい(溶かすのに)

あと、成分に含まれる『蛍光増白剤』は染料の一種。そこまではいいかな、手持ちのシャツは、柄物多いし。


▪️スタンダードに、オキシ漬け

…海外用と日本用で、成分違う。

買う時は、成分表みて(私は界面活性剤が入ってる、海外用のほうが好き)


▪️意外と『食器用洗剤』がいいらしい

…油脂、脂肪、汚れは落ちるが、洗い上がりの風合い。シャツが、なんか硬い気がしてきた。あと『すすぎ』があまいと、アイロン時に黄ばむ


▪️やっぱ、ブラシでこするしかないね

…着てるとき、すでに首でこすれてるから、もうこれ以上『物理的な負荷』は、絶対に、かけたくない(私のシャツ捨てランキング1位)


▪️ヤカンからでる『蒸気』を当ててみた?

…ヤカンの場所がわからない


▪️殺菌効果爆上がり、必殺、鍋でグツグツ煮沸

…ダニ、細菌は除去できても、その鍋で、カレーは食べたくない。



と、まー、

言いたい放題で、これまで長い旅でした。


洗剤に含まれる『成分』について

調べ上げてしまい、、、

(界面活性剤、過炭酸水素ナトリウム、蛍光増白剤、酵素、アルカリ安定剤、ペーハーph)なんなら、役割を箇条書きできる




ドラッグストアに行くと、

あらゆる洗剤の、成分表を見ないと、気が済まなくなってしまい、、、


それでも、高いお金払って


いいシャツを買ってくれてる

お客さんに対して、


適当なことは、言えないな、と


このブログを書くためだけに(NPOの)

洗濯〇〇の資格を取る始末。



みなさまは、ここまでやる必要はありません。



服が好きで


大事にして、


少し手を掛けてくれれば、

シャツを作ってる職人さんたちも、きっと本望です。


服を長く愛用


コレからもよろしくお願いいたします。


花井