いいシャツ、って何 (着心地)

花井 宗徳 2025.06.17

むかし、むかし、その昔、

ナポリのシャツ工房をみせていただいたことがある。。。花井です。











マリア女史


【マリアサンタンジェロ】

かなり昔の写真ですが、

ナポリの海沿いにある、とても綺麗な

工房でした。



イタリアは、歴史的に、

…工業化が進んだ『北側』


…少し貧しかった『南側』

その代わり、人の手が生み出す労働が根付いていて、


特に、ナポリは、

仕立てスーツやパンタローネは、男たちが。

シャツは女性が縫う文化。(でしたね)



さ、というわけで、、、


なんかいいシャツ、の、着心地編


▪️ナポリシャツのほとんどが、、、

(マリアサンタンジェロに限らず)

実は、、、、


※袖付け『オフセット』


人体の構造に合わせて、下向きに『袖』をつけたい。




ただし、腕が上がらなくなるため、




アームホールを鋭角にカーブさせ、




『可動域』ゆとり(たわみ)を確保




さらに、人間の腕は『内旋』する。

内側に回転して、袖をつけようとすると


必然的に、、、

袖付けは、、、


『オフセット』となる。


これがいわゆる、袖の“後付け”

当然、ハンド(手縫い)である。


通常のシャツは、脇から袖まで

『一発縫い』



当然『オフセット』は、

手間・暇 かかってます。


▪️デリケートな脇下に、生地が固まらず、

素肌に触れる “あたり” も少ない。




さて、みなさま、


『なんか、すごい着心地いいなー』

『買って良かったなー』


と、思われてる、、。シャツの脇下は、


『オフセット』なのかもしれません。



そして、


何故か、鼻歌まじりで『着脱してる』

そのシャツ、、、




ボタンは、ひとつひとつ『根巻き』に

なってるかも。。。




職人さんたちの、ひたむきな作業を想像して


シャツを大事にしたいですね。


服を長く愛用


よろしくお願いいたします。