魔法のリュックが生まれる場所へ。

藤尾 洸喜 2019.02.19

どーも、こんばんは。

藤尾です。


以前のブログでご紹介した通称『魔法のリュック』こと、WILDERNESS EXPERIENCE × B:MING by BEAMSのMETRO DAY PACKが非常にご好評で、早速多数のご予約を頂いております。

ありがとうございます。


因みにMETRO DAYPACKのイメージビデオも撮影が終わりました。

是非とも、ご覧になって下さい。

↓↓↓

WILDERNESS EXPERIENCE × B:MING by BEAMS METRO DAYPACK


本日は、そんなMETRO DAY PACKの生産工場にカメラを持ってお邪魔し、どのように誕生しているのかを皆様にお届けしようと思います。


ディティールや、仕様の詳細は以前のブログをご覧下さい。

※画像をクリックすると、ブログに飛びます。


日本製を貫き通す、屈指のブランド【WILDERNESS EXPERIENCE(ウィルダネス エクスペリエンス】の製品は、全て、埼玉県坂戸市の自社工場にて生産されております。


明治神宮前から、東武東上線のFライナーに揺られて、1時間くらい。

若葉駅に到着。


レンガ(風?なんかな)造りの素敵な駅舎。

平日のお昼ということもあってか、この静けさ。

関東に来てから、あんまりこういう雰囲気のところに来てなかったなー。

若葉駅に漂う落ち着いた街の空気が、とても好きです。


わくわくしながら駅のロータリーで待っていると、WILDERNESS EXPERIENCEの生産を手掛けるメーカーの社長様がわざわざお車でお出迎え。

私なんかの為に、本当にありがとうございます。

歩きますよ、私なんか。

でも来て下さったので、乗りました。


車内で色々なお話をしながら、揺られること数分。

決して、真新しいとは言えない工場が目の前に現れる。

積年の経験を、グッと感じる、そんな佇まいでした。

因みにWILDERNESS EXPERIENCEとは『荒野の経験』の意。

何だか、マッチしてるなー。


いざ、工場の中へ。


大きな室内の壁一面に、所狭しと並ぶ過去のアーカイブ作品の数々。



もう、一個一個見てるだけで楽しい。

こういうの見てると、次はこんなデザインで別注したいなーとか、リバイバルしたら注目浴びるかなーとか色々と考えてしまう。



工場では、職人の方々の分業制を採用しており、『縫製ならこの人!』『裁断はこの人!』という具合になっているそうです。

更に、縫製部門の中でも、色々な作業があるので、得手不得手を考慮し、適材適所に人材を配置している。


そう、各々の分野のエキスパートが作業にあたっているということ。

そんなの良いバッグが出来るに決まってるやないですか。


では、職人技を心行くまでご覧あれ。


工場に入ってすぐ気になったのは、こちら。


こんなお皿みたいな部分あったっけ。

で、話を聞いてみると、


ここ。

あー確かに。ここだな。

製品になると、四角い印象だけど、単体で見ると丸みがあります。

細やかな作業が必要なここは、女性の職人さんが担当しておりました。


お次は、その部分を本体の生地に縫い付ける。


ここですね。


『ここですね』の赤丸の範囲が大きすぎて、分かりにくいですよね。

なんとなく分かって頂ければ幸いです。


本体に使用しているのは、『ベンチャー』という生地。

生地の厚みがあり硬く、そして撥水性があるのが特徴です。

そう、厚みがある生地を縫い合わせるのは、非常に難しいのである。

使用者としては嬉しいのだけど、職人さんすると大変。


ここを担当してくれているのは、なんと社長よりも勤続の長い、大ベテランの吉田さん。

『ここの縫製は難しいから、大ベテランに任せてるんですよ』と、社長。

とても気さくな方で、鞄作りの知識が乏しい私にすごく丁寧に説明して下さいました。


そんな大ベテランの吉田さんの相棒が、こちら。


SINGER社のミシン。

相当古いもので、馬力がすごい。百万馬力っていうやつかな。


ベンチャーのような厚手の生地を縫い合わせるのに、通常のミシンだとなかなか針が通らない。

でも、吉田さんの相棒なら、へっちゃら。

すいすい作業を進めていました。


「ずっとこいつとやってきてるんです。もう随分と古いミシンだから、壊れるとパーツがなくて修理出来ないんですよ。」

と、はにかみながらお話をして下さった吉田さんの表情には、なんだか哀愁を感じました。

本当に大切にしてるミシンなんだろうなー。


そして、今回私が最も気になっていたところ。


スピンパックの心臓とも言える、ショルダーハーネスの部分です。


ここのバックル仕様のお陰で、ベルトがぐーんと伸びます。

見るからにややこしいんだけども、生産工程を見ていると更に良く分からないことになってる。


こちらは手先の器用な女性の職人さんが担当してくれていました。


詳しくはビデオをご覧下さい。


本当に作りが複雑みたいで、職人さんでさえも、完成品を見ながら丁寧に作り上げないと失敗する可能性があるらしい。

実際にビデオでもわかるように、隣に置いた完成品と比較しながらじっくりと作ってくれています。


なんだったら、私がカメラを回していたせいで緊張させてしまったのか、一回失敗しそうになっちゃっているお茶目さもしっかり撮ることが出来ました。

こういうところも、人の手でしっかりと作っている温かみみたいなのも感じます。

機械だとこんなのないもんね。


社長曰く、

「こればっかりは、海外生産に任せるわけにはいかないんです。海外だと必ず失敗が発生する。だから、このバッグは絶対に日本じゃないと作れないんですよ。」

と。

なんという情熱。


さっ、どんどん出来上がって来てます。

次に行きます。


生地の切れ端などが、こうやって出ているところがあるんです。


これは職人さんが一点一点、目で確認しながら、綺麗になるようにハサミで切っていきます。



そして、ご覧の通り、ジップさえも切り落とす。

ジップって切れるんやね。


こればっかりは機械に頼れないそう。人間の目が必要ですからね。


ここは、とても物腰の柔らかい男性が担当して下さってました。

初見ではありますが、「この職人さんならすごく丁寧に仕上げてくれそう。」と、直感で感じることの出来る方でした。


そう言えば、今回使用しているジップなんですが、


YKK社の10番・コイルファスナーというものを採用しています。

ファスナーの幅が11mmもある、非常に大型で屈強なもの。

耐久性の高い生地に合う、そして毎日使用して頂きたいという観点から、ファスナーも丈夫なものを選びました。



そんなこんなで、楽しかった工場見学もあっという間に終わり。

自身が携わったアイテムの生産工程を見るのってこんなに楽しいものなんだな。


アテンドして下さった社長、急にお邪魔したにも関わらず丁寧に色々と教えて下さった職人の方々、本当にありがとうございました。

後の私の仕事は、このバッグの良さを皆様にお届けすること。

しっかり頑張らなきゃなー。


そしてなんと、現在発売中の雑誌『Begin』の名物コーナー『BB10』にて、堂々の第三位。

チラッとお見せします。


B:MING by BEAMSのアイテムとしては過去最高位を獲得することが出来ました。

沢山の方々にご覧頂けると、嬉しいです。


もうまもなく、本当にまもなくお店に入荷予定。

急いで届けたかったので、初回の入荷数量はかなり少ないです。


予約・お取り置きももちろんお伺い出来ますので、詳しくはお近くのビーミング ライフストアにお問い合わせ下さい。



では、おやすみなさい。