ブリティッシュビンテージテイスト

無藤 和彦 2016.09.15

無藤です。


この2016AWシーズンにおける、スーツのトレンドと素材をご紹介します。タイトルにもありますように、ブリティッシュビンテージテイストです。


英国の生地とイタリアの生地は、それぞれが持つ特徴が全く違います。


英国生地の特徴は、何と言っても、目の詰まった生地のため強いハリ感があり、構築的でビシッとした仕立てになります。

反対にイタリア生地は、繊維の細い糸を使うため、しなやかで艶っぽい光沢感があり、ドレープがきれいな柔らかい仕立て上がりになります。



2016年1月のピッティウオモでも、「サルトリア ルック」「ビスポークスタイル」といったような、プライベートでオーダーしたようなディテールが、スーツのディテールとしてたくさん取り上げられてきました。

ジャケットの「チェンジポケット付き」やパンツの「ベルトループなしサイドアジャスタ―」などが、まさに、それらの雰囲気を表現している代表的なディテールだと思います。


そのような中で、今シーズンのトレンド満載のスーツをご紹介します。その違いを考えた上で、今シーズンは、サヴィル・ローのテーラーなどで仕立てたような、ビスポークスーツのような雰囲気が気になります。



チェンジポケット付きの、ワンプリーツパンツのスーツですが、素材のトレンドといえる「チェック系」ビンテージ風のハリと腰が強い、がっしりした英国素材に非常にマッチしています。

ジャケットの端に施されている、AMFステッチ、イタリアの高級サルトリアで使われている、穴の小さいボタン (ボタンホールの穴が小さく中心に密集しており、工場のボタン付けミシンが使えず、全てハンドでボタン付けが行われています)が高級な仕立てであるという事を感じさせると思います。



ボタンホールのかがり縫いも、先メス(先にボタンホールの穴をあけて、それをハンドでかがり縫いする方法)で、細部まで、まさに、サビル ローのテーラーで仕立てたような、本格的なビスポークスーツに仕上がっています。

ウールの表面の毛羽をガス焼きした素材と、さりげないグリーンのウインドーペンが昔の生地バンチに見られるような、ヘリテージテイストが感じられます。



生地は、英国の最高級サプライヤーREID&TAYLERのウーステッドを使用しています。生地タグでもお分かりのように、創業1939年の英国王室御用達で、英国の御三家サプライヤーです。(TAYLER&LODGE BOUER ROEBUCK REID&TAYLER)

この商品以外にも、今シーズンは、英国素材を数多く取り揃えています。店舗で、実際に触って頂き、その良さを味わってみてください。
いかがでしょうか。

お問い合わせ品番  21-17-067-1110  79カラー