全ては終わりだよ、ベイビーブルー<SARTO BEAMS>長いブログ

SHUN 新井 2023.01.21

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。



本日も変わらずブレザー365通りのひとつ。

ブレザーにボーダーにワイドスウェットパンツにヒールブーツの今年の完成形スタイリングになりました。もう毎日スウェットパンツでミシンをいつでも踏める様に準備中。

そしてとうとう社内事業企画コンペも2次選考が始まりました。エントリーナンバー1番目です。流石にここまで来たら頓挫したくないっす。きっと社内の皆さんが援護してくれるのを願ってます。でもこういう時って日頃の行いが出ると思うんすよねー。なので最近は特に社内の皆さんに気持ち悪い位に愛想振りまいてます。


勿論私も滑舌悪く棒読みになりながらも何とか演説しちゃいました。



この投票結果で来月には始動出来るかの瀬戸際。こればかりはもう天命を待つのみ。やっぱりビームス社内の皆さんが力を貸してくれる事を願うばかりです。

最近は特にこの服を売る仕事が楽しいなーって再認識する日々です。やっぱり直接お客様にありがとうと感謝されたり、服を中心に楽しい会話をする時間がこの仕事の最高の醍醐味だと思うんです。


それを今度は最後の洋服の直し上げまで自分達でやれたらそれこそお客様とより深く繋がっていける気がして。そしてそう思う社内の同志みたいなスタッフも沢山いる筈。

随時進捗は勝手にこのブログで独り言の様に綴っていくのでお付き合い下さいませ。



何となく普段は気持ち悪くて出来ませんがスタイリングアイテム紹介。このクラシックなしっかりとした仕立ての毛芯のテーラードブレザーをいかに上質感と上品さを残す形でボーダーレスに着るかがいつもの僕のテーマ。365日365通りのフリースタイルブレザースタイリング。何ならブレザースタイルが楽し過ぎて他のジャケットなんて着る暇無い笑

JACKET : RING JACKET

KNIT : Letroyes

PANT : INSCRIRE

SHOES : GUIDI


その紹介の理由はお察しの通り、このブレザージャケットは例のリングヂャケット謹製オーダージャケット。

生地は確かスコットランドのKYNOCH(カイノック)社製のコットンベースのネップツイード。このいつ着るか分からん相物みたいな生地を総裏仕様にしてオールシーズン着用中です。日本はなんせ四季がありますから何着て良いのか迷う中途半端な時期が多過ぎです。なのでこんな生地を1年中着る事が出来るかチャレンジしてみましたが、予想以上の活躍ぶりです。そんな痒い所に手が届く様な仕立てが出来るのがオーダーの醍醐味だと作る度に自画自賛してます。



2021年の9月に開催されたリングヂャケットオーダー会で作ったこのカノニコベーシックフォーマルブラック生地のこのブレザーなんてやはり使い勝手最高。1年中ずっと私の洋服ポールの1軍レギュラー位置に掛かってます。


いやーこのオーダー品2着は昨年もお世話になりっぱなし。体型補正も少ししたせいも有りますが、パーソナルオーダーで仕立てた方が同じ工場でもこんなに着心地が違うんだと分かってはいながらも改めて痛感した次第。既製品の量産縫製と個人オーダー品の縫製ラインは大概の工場では別ですからね。長くなるのでこのお話は次回にしときましょう。でも言うなれば結局は縫う職人によるって事なんでしょうね。

オシャレな生地とかも大事ですが、何より着やすいジャケットって毎日でも着たくなるんです。それをこの1年で分かりやすく体感する事が出来たのが上のリングヂャケットパターンオーダージャケットって訳です。

それがとうとうまた来月下旬にリベンジ開催の運び。前回は告知が1週間前となり全然お客様方へのご紹介がままならず。そのせいか開催終了後に作りたいってお問い合わせを沢山頂きました。今度はご紹介を早めに全国的にしていきます。もし急遽変更や中止になる可能性はまず無いですがその際は申し訳ございません。

そう考えるとオーダー品の仕立て上がりと同様に既製品のドレスクロージングの直し上げも縫う人の感覚とか経験とかって凄く大切だと思うんです。20年ドレスクロージングに携わってきた僕が仕上げるドレススタイルの為のパンツの裾とかシルエットとかジャケットの袖のボタン付けとか絶対にお客様の為になる筈です。

着方を知ってるスタッフが洋服を縫い上げる意味。やっぱり僕がサルトビームスで直し上げをする大きな意義。

もう僕の服をめぐる新しい挑戦へのときめきは止まりません。

そして僕の洋服をめぐる冒険の旅もまだまだ終わりません。




表題は彼の歌うあの名曲。

it's all over now,baby blue


rockarchive/BOB DYLAN
価格:¥95,700(税込)
商品番号:23-83-0091-950

1965年ニューボートフェスティバルにおいてロックバンドを従えて登場した彼へのプロテストフォークを求める観衆によるブーイングの嵐。

そして彼がその聴衆に向かって吐き捨てる様に歌ったのは「すべて終わりだ、ベイビーブルー」という曲。

60年代前半にフォークの旗手と権威づけられてしまった悩みや逃れようとするあがき。よく言われる歌詞の難解さなんてこの曲には微塵も無いストレートな叫びそのもの。ベイビーブルーは過去の自分の象徴であり無邪気な少年時代の象徴。そしてそれに別れを告げるフレーズが耳に残ります。

でもこのストレートな叫びは確実に次のステージに向かおうとする僕の背中を押してくれてる気がするんですよね。



全ては終わりだ、ベイビーブルー。













それでは銀座でお会いしましょう。



新井