服探日記 〜アメトラからの脱却〜

yudai wakayama 2020.04.10

こんにちは。


洋服を着て外を散歩したい若山です。



誰もが、僕自身もこういった状況になることは想像できなかったと思います。


僕に出来ることはと日々考えているのですが、


やっぱり僕に出来ることって、自宅にいる事かなと。


それで好きなお店のオンラインでショッピングする事かなと。


もしかしたら、そのお店が無くなるかも知れませんし、


好きな洋服屋に行けなくなるのは僕自身も辛いですし、


根っから、僕は人から服を買いたい人間だったみたいですね。


僕自身もそう思ってもらえるような人間になりたいですし、


お店で皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。


とりあえず、今は事態の収束を願うばかりです。


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今日も長いブログです。


一緒に服探できたらなと思います。




この自宅という核社会に閉じこもっている間、一冊の本を読みました。





「AMETORA」





おそらく洋服業界だと読むべき一冊として


入社したての僕も先輩におすすめされたのを覚えています。




ざっくり言えば、戦後の日本がどのようにして発展していったか、


アメリカントラッドがどのようにして日本にもたらされ、


今日のように独自の進化を遂げてきたのかをまとめた一冊です。




戦後の洋装化からみゆき族、裏原ムーブメントに至るまで、日本の歴史書と(大袈裟に)言っておきます。





読めば読むほど感じたのは、



日本は戦後、アメリカントラッドを参考にし、独自の進化を遂げてきたことが伝わります。




戦後当時は師(アメリカ)に型(スタイル)を模倣して基礎(ファッション)を学びます。


最初は型に忠実だった弟子(日本)も長年の修行を経て、


次第に流派(裏原ムーブメント etc)を生み出します。


師(アメリカ)はその弟子の流派に度肝を抜かれたのです。





アメリカ的な正しい着こなしのスタイルこそ基礎。



今の日本のファッションの根底がアメリカントラッド。



そう思わせる一冊でした。



でもそうなんだと思います。




デニムやスウェットが普段着になっているのも、


スーツが社会での正装なのも。




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現代においては、目まぐるしくトレンドが移り変わり、もはやトレンドさえもフラット化。



何処かで同じファッション感のコミュニティが形成され、



誰かがコレ良いねと言えば、誰かがこっちの方が良いねと言ってる。




もはや、前に進むために後ろを見るとか


伝統的な型を守ることでも、前衛的な反発姿勢をとることでもなくて、




新しい何かを、同じ価値観のコミュニティで分かり合える時代。




僕は洋服屋になった時点で接客に説得力を持たせる為に


洋服を学びました。歴史を学びました。カルチャーを学びました。





そのせいか、洋服を着るときにその物語性に囚われずに




僕は、朝起きて、服を着て、「やっぱ何か好きだなー」




という単純な動機で服を着たいなと。



言わば、「好きなものを好きなように着る」



というスタイル。



まぁ、結局はおうちで好きなファッションして過ごそうよって事です。笑





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弊社には好きが偏りすぎているスタッフが多く在籍しています。



お客様には少々厚かましく感じられるかもしれませんが、



僕らスタッフは全力で私どもの好きをお伝えします。





僕はそれが人から服を買いたい理由の一つでもありますし、


ネットでは経験できない体験だと思うのです。





これは弊社で取り扱う僕の好きな服たち。











この洋服たちと共に、また皆様とお会いできる日を楽しみにしています。







それではよろしくお願いいたします。



ビームス 銀座 若山



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