故郷想ふ、夕暮れ時。

家城 仁人 2022.08.07

こんにちは。

当店のInternational Gallery BEAMS 担当 家城 です。


僕が生まれてから22年間暮らしていた三重は今住む大阪と比較するととても田舎な町でした。


自宅と田んぼを往復する為に国道を走る農作業用のトラクター車。

19:00には完全に消灯する商店街。

5月には川辺に広がる鯉のぼり。

お盆には先祖を想う灯籠流し。

満天の星空。

そしてとても綺麗な夕暮れ時。


僕が今ここで何をしていたって、いつもあの頃の思い出が心を支えてくれている様に感じます。


同様に、


そんな故郷への哀愁の想いを感じさせるブランドについてご紹介させて頂きたく思います。


《Sefr》というブランドについて。


大変喜ばしい事に今シーズンより当店でも展開となったブランドです。

本日はこちらのシャツについてご紹介致します。

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そういう訳で、

まずはスタイリングからご覧ください。


Sefr / RAMPUOA マルチプリーツシャツ
カラー:オフホワイト、コールドピンク
サイズ:S,M,L
価格:¥33,000(税込)
商品番号:23-11-0042-115

熟成されたサーモンみたいな"スモーキー"ピンクのシャツ。


こちらは若干長めの襟。ですから開襟シャツみたいに第一ボタンを開けて着るととてもいい雰囲気です。

ちなみにボタンを閉めて着ると、


個人的には、襟ぐりが首に沿わずに喉仏から落ちるくらいの感じのリラックス感が今の気分です。

更に後ろを見てみると、


ヨーク部分と見頃を繋ぐ位置に沢山のタック。

フランスモノでここにギャザーが沢山入っているシャツはよく見ますが、タックが沢山入っているシャツはあまり見た事がないです。

デザイナーズブランドらしいディテールが可愛らしいです

生地感はこちら。


ざらっとした生地感は汗をかく時期に着ても肌に張り付かなくてGood。

ウール×レーヨンのシャリっ&トロっとした生地感には、実際に見て触って着てこそ分かる良さがあります。

この価格も頷けるはずです。

大人の洋服好きに選んで頂きたいGoodデザイン&ファブリックな一着。


お次はこちら。


Sefr / SENCE レギュラーカラーシャツ
カラー:イエロー、グリーン
サイズ:S,M,L
価格:¥26,400(税込)
商品番号:23-11-0045-115

ちょっと"スモーキー"なピスタチオカラーのシャツ。(先のピンクのシャツとは異なる形です)


少し小襟のこちらは、先ほどのピンクのシャツみたいに開襟シャツの様に着るのではなくて第3ボタンまで開けてダイナミックにスタイリングしたくなります。


次に、ピスタチオの色違い。


こちらはマネキンに着せているコーディネートから、マスタード気味に"スモーキー"なイエローカラー。


鮮やかなイエローでなくて、スモーキーイエローですから黒のレザージャケットと合わせても粋な感じに。

生地感はこちら。


1番最初にご紹介したピンクのシャツより、このマスタードカラーとピスタチオカラーのシャツの方が生地感がよりテロっとソフトな仕上がり。

素材はポリエステル×ポリウレタン。

化学繊維。所謂機能素材ですが、機能的なところよりも先にクローズアップされるポリエステルならではの濁った色の出方がお勧めポイント。


ちなみにレザージャケットもSefr。

Sefr / DANTE ヴィーガンレザー トラッカージャケット
カラー:ブラック
サイズ:S,M,L
価格:¥58,300(税込)
商品番号:23-18-0054-115

パンツはこちらです。

IG / ロールアップ デニムパンツ
カラー:インディゴ
サイズ:S,M,L
価格:¥26,400(税込)
商品番号:23-23-0006-262

はい。


で、皆様お気付きでしょうか。

計3色、全てのシャツの色合いに"スモーキー"という言葉を使っています。こちらが今回のキーワードです。

スモーキー=曇った配色というのを指しますが、このブランドの洋服にはそういう色の見え方のものが非常に多い。

これには、少なからずデザイナーの故郷であるスウェーデンが関係しているのではないかなと僕は思っています。

スウェーデンを含む北欧の空は1年間どんより曇り空であるみたいです。
そんな暗い空の下過ごす北欧の人達に於いて、発色が良く暖かみのある照明器具等のインテリアはとても大切なものであり、北欧独自の発達をしてきました。

しかしながら、こと洋服に関してはどんより曇り空の下馴染む、発色良くもどこか曇った配色のものを提案するブランドが多い気がします。
最近だとNAMACHEKOやAcne Studios、GANNI等が挙げられるでしょうか。

そしてこのSefrにもその様な雰囲気を感じてしまいます。

その土地とそこにある洋服の結びつきという構図には切っても切れない重要性があります。

そのうちパンデミックが明ければ僕も北欧の方に行ってその目で色々なものを見てみたいものです。


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さて、

《Sefr》デザイナーのPer Fredrikson(ペール フレドリクソン)とSinah Abi(シナ アビ)がシャツのスモーキーなカラーリングに故郷のどんより空を重ねたのかどうか実際のところは知りませんが、


どこかしら頭の片隅にそんな景色が残っていたのではないかなと考えると、どの色のシャツもとても愛おしく思えてしまいます。


(事実はさておき)こうだったらいいな。ってイマジネーションを膨らませながら洋服と向き合う事は、僕はとても素敵なことだと考えています。


またそれがデザイナーズブランドが作る洋服の面白さでしょう。


生まれ育った場所や、育ててくれた人・モノ・コト、そんなバックボーンがこれまでの人生で全く何もないという人はいないはずです。


生きていると本当に色々な事があって、嬉しい気持ちの時もあれば、不安や怖さを感じる時もあるけれど、いつどんな時でもそんなバックボーンが、自分なら大丈夫!と教えてくれる気がしています。


夕暮れ時に日が落ちていって空が赤くなってくると、とても夕暮れが綺麗な地元の空を思い出し、結局はどちらも一つの空で繋がっていることに気付かされてホッとします。


いつか僕を支えてくれているその場所や人に恩返しが出来ればいいなと、Sefrのシャツを見ながらふと思いました。



ビームス 梅田  家城

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