<Atto Vannucci>の新作はこれがなきゃ語れない。

小林 順平 2022.08.17

こんにちは。

ブリッラ ペル イル グストの小林順平です。


お店には少しづつではありますが、2022年秋冬の新作が入荷してきています。

自分がバイイングに携わるようになり始めてのシーズンになる今回。

全ておすすめではあるものの、その中でも特に思い入れのあるアイテムを紹介していきたいと思います。


今回は、日本のドレスクラシック界の重鎮であるセブンフォールド社の加賀さんが手掛ける<アット ヴァンヌッチ>の新作ネクタイについてお話します。




加賀さんは重鎮であり、一見するととても怖いイメージですがめちゃくちゃ良い人です。笑

自分みたいな小僧にも物腰柔らかくお話して頂き、洋服のお話から恋愛のお話まで色々教えてくれます。


今回<Atto Vannucci>の加賀さんに今シーズンの最注目アイテムである“カシミヤ素材のネクタイ”に関してお話をお伺いしました。このカシミヤのネクタイはブランドとしても初のアイテムになります。





展示会にお伺いした際に、最初はオーダーするつもりはなかったんですが加賀さんがこのカシミヤタイのキャメルを巻いておられる姿がとても色っぽく、とても品があったので思わずオーダーしてしまいました。笑


そこでこの“カシミヤネクタイ”にかける思いを加賀さん本人にお伺いしました。
とても加賀さんらしいお言葉で、素敵な言葉です。





「今回のカシミヤのネクタイの作るきっかけになりましたのは、このホーランドシェリー社の

カシミアのジャケット地のスワッチの発色がとても綺麗であったことが挙げられます。
この手のカシミアはウイメンズのコートに使われることが多いのですが
320gと言うこともありネクタイを縫製するにはギリギリでした。
そこであえてセッテピエゲで縫製しないことを選択いたしました。

従来、弊社の得意とするセッテピエゲで縫製しなかった理由は生地を畳んで
縫い合わせるためにノット(ディンプル)が大きくなりすぎるので
断念し、あえて一枚芯の縫い合わせを選択。

一枚芯で縫製した理由は、このような地厚の生地でも
比較的ノットが作りやすく普段にお使いいただけることを前提に考えております。

最後になぜこれをやりたかったかと
いいますと、必要ないけど、なんか欲しいよね。。気になるよね。
この感じです。

殺伐としている時に
ちょっとズレた感覚は失いたくないものです。」


必要ないけどなんか欲しいよね。
ちょっとズレた感覚。


この言葉は自分にはとても響きました。

多くの人から見ると不必要なものでも、個人にとってはとても大切なもので人生を豊かにしてくれるものになり得るかもしれない。人の心に響くものは得てしてそういうものだったりすると自分は常に感じています。


と偉そうに言ってしまいましたが、シンプルにこのネクタイ、このネクタイを作っている加賀さんがカッコ良く、

男が憧れるモノ、そして男だと思います。




このネクタイは8月末に発行予定のMR_BEAMSの巻頭にも掲載予定ですので、
悩まれている方は早めの購入がおすすめです。

値段も値段なので正直そんなに数やっていないので。笑


良いネクタイをお探しのお客様、これは本当におすすめです。


ブリッラ ペル イル グスト
小林 順平