ご機嫌いかがでしょうか、新井です。
暑いんだから寒いんだから分からない気候の時はデニム素材が助かります。全身デニム素材のブレザースタイル。ここ数年はほとんど変化してないですが男の服装なんて百年以上前からほぼ完成されてるので多分このままでしばらくはブレずにいこうと思います。
何より女性でこんなブレザースタイルをしている方がいたらそれだけでもう惚れてしまうかも知れません。
実は僕がこのビームス 銀座から離れるまであと1ヶ月余り。また詳細は次のブログで長々と未練たらたらで書き綴ろうと思いますが、その最後のイベントになりそうなのが<Paraboot>TRUNK SHOW。10/18〜
振り返ればこのお店が2012年頃に大々的なリニューアルオープンとなりそのタイミングでビームス初の試みとして開催され、とんでもない数を販売したとても思い入れの深いイベントなんです。
あの時は別注企画が大当たりでシューキーパーのおまけ付きという当時は聞いたことも無いノベルティに大反響の嵐でした。
その時はアヴィニョンモデルのコンビタイプが痺れるほどカッコよくて。
余りにもこのブランドの靴を集め過ぎてしまったので手放してしまいましたが、いまだに無性にまた欲しくなってしまうイイ別注企画だったと。中古で良いからやっぱり欲しい。
もう一回このコンビネーション企画で色を別色でやってもらえるとテンション上がるんですけどね。
最近はドカンとぶっといワイドパンツばかりなので合わせる靴はほとんど見えないからぽってり丸みのある靴なんですが、イエローヌバックブーツを履いてると流石に店頭ではカジュアル過ぎるんですよね。ヒールブーツも大好きですが流石にオジサンだとヒール高い靴履くのは辛いなーって日もある訳で。
そんな時には<Paraboot>さんの名作達が恋しくなるんですよね、結局。
多分仕事でも遊びでも旅行でも出張でもとんでもなくベビーローテで履きまくったのはこのPHOTONモデル。やたらオシャレにも見えるし間抜けなダサ目にも見える不思議なプレーントウエラスティックタイプ。
僕的にはこのブランドの数々のモデルの中でもダントツにフィットして疲れ知らずの履き心地でした。
流石に頼り過ぎて洋服屋としてダメなんじゃ無いかって気がして一旦卒業しましたが、今でも色んなお出掛けの際にこの靴があったらなーと思い出す事が多いほど。

Parboot/CHAMBORD
カラー:ブラック、マロン
サイズ:5.5〜9.5
価格:¥96,800(税込)
商品番号:23-32-0040-099
10年前はこの丸ーい靴にくるぶし丈位の細ーいテーパードパンツを合わせてましたが、今ならやっぱりズルズルのぶっといワイドパンツとか裾リブのスウェットパンツでも合わせたい気分。
しかし長年履いた経験で言うとこのブランドは自社製ソールにばかり魅力の焦点が当てられがちですが、たっぷりオイリーで水陸両用、しかもとんでもない経年耐久性の実力を持つアッパーのLISレザーも他のブランドでは比べられない程に唯一無二の魅力なんだと思います。

中古品とかでこのブランドの靴を見ても、ライニングが破れてたりヒールが削れ過ぎてたりとかはしてますが、アッパーのひび割れとかはそうそう無いんですよね。
専門で中古品ソールとかメンテして再販する2次流通ビジネスもアッパーが強いので皆さん愛用者は喜びそうとかビジネスの妄想まで掻き立てられます。
普通のカーフとかの靴を5年以上頻度高めで一軍活用すると、洋服屋がちゃんとケアメンテしながら履いてもどうしてもアッパーのサイドからクラッキングなどのヒビ割れは避けられないんです。
そう考えるとまあ値上がりしてプライスは8〜10万円になりましたが国産とか東南アジア生産で4〜5万の靴を履くよりも絶対にコスパも高くオシャレに履ける靴はやっぱり<Paraboot>でしか無いんですよね。<ALDEN>と同じでこのブランドでしか無いモノなんですよ。
オチは結局僕の始めた新規事業SARTO BEAMSのお直しを核とする事業に帰結しちゃいますが、服も靴もやっぱり一緒でデッドストックだったり廃棄品だったり2次流通品だったりの資材をいかにローコストで再販加工によりカスタマーに服達を楽しむサービスを届けるか。
時代の流れも有りますが、今現在の枯渇しつつある貴重な資源での新しく作られたモノよりも数十年前のアーカイブとかのその時代の空気をまとった古着達のが魅力的に見えてしまう事もしばしば。限られた資源を大量に食い尽くしていくよりも使える限り再利用していく持続性のあるファッションの方が断然素敵だと思えます。
なので最近は特にアヴァンギャルドな最先端のファッションよりもオールドファッションを再構築したリメイク物の服達のが断然に面白く感じてしまうんです。
そんなリメイクアイテムのスタイリングに合わせて、<Parboot>の年代物の名品をそれこそリメイクして履いてもらえるサービスまで発展出来たら考えるだけでオジサンは胸がときめきます。
そんな日が来るまでに皆んなで和気あいあいと今回のトランクショーでずーーっと育てながら履ける<Paraboot>を探しに来て下さいね。
表題は日本が誇るグラムロックバンドの96年発表の最高傑作ロックバラード。
東洋人の蔑称をわざわざバンド名にしてるのもシニカルで痺れますし、あの英国大巨匠ロックバンドの人が「すごいバンド名だな、絶対に忘れねえわ。」と話したという逸話も痺れる。
彼らが出始めた90年代のまさに僕も10代で絶賛青春謳歌中の時は洋楽至上主義でしたので、なんだが洋楽かぶれの焼き直し感あるなーとか思ってましたが、なんだかんだいって結構ハマってたのを思い出します。結構ボーカルの人が英国バンドの国内版のライナーノーツ書いててやたらと共感しちゃう事書いてるから親近感も感じてて。
10代の時にこの曲が出て、その時の印象はなんだか部屋で絶望とか虚無感とかを抱えた若者がその矛盾のはらんだ感情の叫びみたいなものを恋人にすがるなかなかの今で言う中二病的なストレートな暗い青春バラードだなーと。流石に高校生で無意味な程に生きる事に悩みまくってた自分にそれはもうドンピシャだった訳でして。
ちょっと前に再結成してからはお互いに30年近くたったせいか同じ曲を聴いてもあの頃とは感じ方も感動も共感もなんだか全然違う様に聴こえるからやっぱり時の流れとか歳を重ねる事って面白い。
ルックスも30年経ってそりゃーお互いに老けたけど、ロックバンドらしい理想的な老け方でホントに痺れるくらいにカッコいいし。
あの時カラオケで仲間達と夜な夜な叫んでた言葉たちも今聴くとまた別物の感情が湧き上がってくるもんだから時代が変わってもまた一緒に歌いたくなります。
それにしても30年も経つと昔と違ってすっごく丁寧に優しく歌い上げる様になっててめちゃくちゃ胸に沁みる。オーディエンスが合唱するシーンなんて何回見てもウルウルきちゃうし。
おやすみ、数えきれぬ 罪を越えて
おやすみ、僕らは強く 美しく
君という呼称も今聴くとそれは恋人だけじゃ無くて、今まで40数年間生きてきた中での様々な状況で交わった色んな人達にそれこそ聴く時々で変わるんですよね。
僕は何て言えばいいんだろう
こんな夜は逢いたくて、君に逢いたくて
本人は娘に向けて君に逢いたくてって事らしいですけど、僕的にはその他にも家族とか仲間とか古い友人とか。
君に逢いたくて、また明日を待ってる
四十路も半ばを過ぎてくると時代も目まぐるしく変わるせいか年々会社の中の仲間たちはどんどん去っていくし、なんなら自分もそうした方が良いのかなって葛藤も少しはありました。
その方が気楽に解放されるって思いますが、でもそれ以上に今の環境の中での仲間達の助けになる事がオッサンになると生きがいみたいになるもんなんです。
人にありがとうって言ってもらえたり、ありがとうって人に言う事がこんなにも生きていて気持ちの良い事なんだとシンプルに思えるんですよね。
君に会える明日を待ってます。
明日の銀座でお逢いましょう。
新井