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昨日という日<SARTO BEAMS>長めのブログ

ご機嫌いかがでしょうか、新井です。


本日もやっぱりブレザーにスウェットパンツ。

先輩からはパジャマで働くなーって怒られますがいつでもミシンを踏めるように当分はこのスタイルが続くんでしょう。

本日で一旦は銀座勤務が終了。

そして来週月曜日からはとうとう横浜勤務。





https://www.beams.co.jp/special/feature/article/4200/


https://www.instagram.com/beams_life_yokohama?igsh=eWJwaTdzbnlxcW1t


とうとう僕が異動してお直し事業を開始する新店舗のオープンまであと1週間。

とうとうひたすら避けてた顔出しもこんなにしっかり出ちゃいました。東京で暮らしてると何処で誰が見てるか分からないもんですからなるべくは避けてたんですけどね。

失敗してしまったら何人かの社内の人が姿を消してしまうんじゃないかって位にビッグプロジェクトなんですよね。ビームス史上最大規模の300坪の二層メガ店舗。

ビームスのフィルターを通してお届けする飲食や古着、アンティークウォッチ、古本などなど目白押しの体験型店舗。

そしてその中のトピックのひとつとして始めるスタッフ自らご案内から直し仕上げまで完結させる内製修理事業としてのビームス工房。


手始めとしてパンツの裾上げやカジュアル仕上げのジャケットの袖丈調整などからお客様のご要望にお応えすべく納期など柔軟に対応させて頂きます。


企画からのこの2年間、社内での承認までの中で何人もの方と話して企画意図を明確に伝えるが苦労したのがお直しをどうビジネスとして利益化していくのか?という事。

はっきり言ってお直しだけで事業として利益を作り上げるのは至難の業。

お直し料金を今までの倍以上にしないとそれだけでは潤う事業にならないに決まってるんです。そしてお直しの職人は減る一方な訳でして。

まずは国内でも最大規模を誇るドレスクロージング部門の販売を最大化する為に最後の要となるサイズ調整の仕上げを外注に頼らずに永年的提供出来るサービスに確立させる事。

お願いする職人も外注業者もいないんだから、自分達でやるしかないんです。そして自前でやるからこそのフレキシブルな対応が強みでもあるんです。


そして皆さん誤解してしまうのは、ビームススタッフがゴリゴリの職人になって洋服のお直しの達人となると。それはなかなか難しいだろうと。

ドレスクロージングでお直しの全体における職人の匠の技を要する様な難しい修理はほんの一部。

片っ端からデータを漁りましたが7割以上がシンプルにパンツの裾上げとジャケットの袖の丈調整のみ。

著名なお直し工房さんにヒアリングしてもやっぱりしっかりと儲けとしては簡単なお直しを数をこなす事がメインであって、複雑なごく一部のお直しはとても時間と労力がかかる割にそれ程は利益にならないって事なんですよね。

この半年間の稼働で本当に実感したのは、クイックを活かした直し対応如何でお客様が30〜50万円もお買い上げ頂けるという成功パターンでした。1日でそれだけ売り上げ効果があるんだからやっぱり僕の想定通り。

特に銀座とか渋谷とか新宿とか海外観光客が集中する地域はクイックが今後も最大限に活かせる筈。あとは海外の方のニーズにちゃんとハマる商品のテイストやサイズだったりが肝心ですが。


特にドレスクロージングのジャケットやスーツのニーズは、ビジネスやオケージョンの場で急に必要になるから慌ててご来店になる方がとっても多いんです。そんな時にやっぱり品揃えと間違いのない提案と柔軟な仕上げ対応が揃ってたら国内では敵無しってなるでしょう。

お直しを内製による外注費削減も効果は勿論有りますが、何より販売機会ロスを無くす事での売り上げ効果が合わさる事での利益最大化は相当なものでしょう。そしてそのお客様の信頼を勝ち得た事でのリピートによる未来に向けた効果も相当なものだと。


大の洋服好きな方に難しい袖本切羽の手縫いボタンホールだとか体型補正の大掛かりな修理は年間に何件あるかどうか。それよりも毎日毎日の簡単だけど売り上げ効果と信頼感を得られるパンツ裾上げをクイックで直ぐに履けるように提供する事がどれだけ大きな感動体験と利益効果が高いかって事でしょう。


なんならジャケットのボタンが取れたので急いで付けてもらうだけでも、お客様にはとっても喜ばれてもらえるんですよね。フィッティングも含めて感性の高いビームスドレススタッフによるお客様の側に寄り添うトータルサービスの持続的な提供がどれほどビームスユーザーのお客様を安心させて喜ばせる事が出来るか。


そして直しの技術を活かしてその先も僕がやりたい事だらけ。

古着リメイクとかデッドストックリプロダクトはもう今の時代にうってつけですし。カジュアルアイテムに特化したパーソナルオーダーもそう。海外観光客をターゲットにした2次流通ビジネスも絶対にやるべきですし。他にもこのお直し事業を基点にして企画できる事なんていくらでも出てきそうです。


それらの始まりとしてのお直し事業、

やっぱりやらない手は無いですよね。



僕の服を巡る冒険はいよいよ後半戦のハイライトに差し掛かるところ。もう少しだけお付き合い下さい。




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表題はTHE BEATLESのポールが手掛けた最高傑作と言われる名バラード。



yesterday




rockarchive/THE BEATLES
価格:¥198,000(税込)
商品番号:23-83-0083-950


昨日、すべての苦しみがはるか遠くに思えたんだ

それが今は目の前にあるみたいなんだ

僕は昨日という日を信じたい



過去への憧憬だとか失われた過去への郷愁とか女性との別れだとか

何通りもの意味を思わせる言葉とそれを見事に表現しきったメロディ。

僕が二十代半ばから過ごしてきたこの銀座の店はやっぱり大きな存在。その銀座での日々ももう直ぐ昨日という過去に変わります。



昨日は愛なんてものはとても単純な遊びだったのに

いま、僕はどこかへ消えてしまいたいんだ

昨日、僕はあれほど信じていたのに。





次は横浜でお会いしましょう



新井

鷲は再び舞い上がる<SARTO BEAMS>長めのブログ

ご機嫌いかがでしょうか、新井です。





JACKET: INSCRIRE

KNIT: SLOANE

PANTS: RALPH LAUREN

BOOTS: simon fournier


あれだけブレザー365日と言ってたのにチロリアンジャケットです。でもタータンチェックのパンツでトラッドテイストは入ってますのでご勘弁下さい。トラッドとモードのどっちも好きなんで欲張って混ぜちゃうのはオジサンになっても変わらないものです。



このビームス 銀座での出勤もあと2週間程。どこかに異動なの?何かやるの?と何人ものお客様からお問い合わせがありましたが、情報解禁まで具体的にお話が出来ず申し訳ございませんでした。



https://www.instagram.com/beams_life_yokohama?igsh=eWJwaTdzbnlxcW1t


今月末の11月30日に横浜駅西口グランドオープンする新業態の大型店舗。

その一角にとうとう私が企画したスタッフによってお直しを手掛ける工房がお目見えとなります。

当然ながらはその2階の工房に私は常勤となりますのでご周知下さいませ。

こちらは原宿の工房ですが同じ屋号なので近い雰囲気でしょう。

そしてこんな間取り。

ビームスのスタッフが自ら行うお直し事業。とうとうオープンサービスとして先ずは横浜の新店舗にて御披露目となりました。


思えば2022年に社内新規事業企画から始まり、



2年がかりで計画から役員会プレゼン、技術習得、設備手配まで我ながら店舗で販売をしながらもよくこの短期間で具現化出来たとしみじみです。


スタッフルームで皆んながお昼ご飯を食べてる横で気を使われながらも特訓させてもらいましたし。


都内中のドレス店舗を巡ってネームを何百着も縫い付けたのも、もう昨年のお話。同じ縫い付け作業にうんざりする人もいるかも知れませんが僕にはなんだか至福の時間でした。



そして今年の半年はサロンで本格的なサービス展開を開始して、クイックなお直し対応に自信と数字だけでない手応えを得られたんです。やっぱりお客様がとびきりの笑顔で喜んでもらえるのは最高でした。


そしてサービス化はまだ先ですが、模索研究中なのがファッション提案に特化した衣類のリメイク等の新しいビジネス企画。



先日はスタッフの私物で背中が痛んでボロボロだったシャツをバンダナリメイクで遊んでみましたがコレが大好評。

着れなくなった昔の服をリサイズするのも勿論良いですが、こんな感じでトランスフォームさせて今のムードを加えて作り出すのがめちゃくちゃ面白いんです。

こんなのもコレからサルトビームスで自分が構想する事業のほんのひとつ。ミシン縫製が自分達で出来るという武器を手に入れ可能性は広がりっぱなしです。


新しいBEAMS LIFE 横浜は飲食展開も有るのでこんなお直しを軸にした洋服遊びをして、食べたり飲んだりしてダラダラとおしゃべりして長い時間くつろげる大人の空間コンセプトなんで正に僕のサルトビームス事業はうってつけ。


オープンは11月30日。まだまだ僕のお直し事業は発展途上ですが、これからもご期待しながらお付き合い下さい。






表題はビートルズなどのアーティスト作品でプロデュースを務めた名エンジニア、アラン兄さんによるロックプロジェクトによる1978年発表の至極のバラード。


the  eagle will rise again



rockarchive/THE BEATLES
価格:¥198,000(税込)
商品番号:23-83-0083-950


男子進学校という、今思えばよく3年間も通えたなーと閉鎖的な環境で、思春期アオハル真っ只中の高校生活では何故かクラシック音楽から派生してプログレッシブロックにやたらと没頭してたんですよね。


複雑な曲編成は複雑であればある程に良く思え、曲が長ければ長い程良いと思うという謎の解釈がやたらと自分の中で流行った時期でした。

その僕の謎の複雑長尺至上主義を吹っ飛ばす圧倒的なゲストボーカルの美声と高揚感と共にとてつもない哀愁を突き付ける至極の美しいメロディ。

3分間に収まる位のシンプルかつキャッチーな構成は王道そのもの。でもアルバム自体はコンセプチャルな曲達で構成されてやっぱりプログレなんです。

イントロの美しい調べを聴くだけであっという間に別世界に連れて行ってくれるこの曲は30年経っても全く色褪せずに僕の心を癒やし支えてくれる宝物の様な1曲なんです。



これまでのアパレルを主にした社会人生活20数年間。思えば直ぐに色んな事に飛びついて実行に移すはいいものの何度も何度も挫折ばかり。

店舗設計を志すも全く歯が立たず、

独立して起業しようとしては2回頓挫し、

順風満帆に見えた企画人生もコロナ禍をキッカケに混迷を極め心が折れてしまったりもしました。

そして原点回帰として店頭に戻り困ってる人達を助けたい一心で進めたこのサルトビームスお直し内製化事業。

社内外問わず色んな人たちに助けられてこの2年間でとうとう工房を設立するにまで至りました。



光を見させてください

私を光にさせてください

そう、そして

明け方の空に

鷲は再び舞い上がる



そう、僕は何度も何度も失墜を重ねてますが、再び舞い上がることが出来たんです。


そう。サルトビームスで再び舞い上がるんです。




それではBEAMS LIFE YOKOHAMAでお逢いしましょう。



新井

真っ赤なジャムを<Paraboot>長めのブログ

ご機嫌いかがでしょうか、新井です。



暑いんだから寒いんだから分からない気候の時はデニム素材が助かります。全身デニム素材のブレザースタイル。ここ数年はほとんど変化してないですが男の服装なんて百年以上前からほぼ完成されてるので多分このままでしばらくはブレずにいこうと思います。

何より女性でこんなブレザースタイルをしている方がいたらそれだけでもう惚れてしまうかも知れません。


実は僕がこのビームス 銀座から離れるまであと1ヶ月余り。また詳細は次のブログで長々と未練たらたらで書き綴ろうと思いますが、その最後のイベントになりそうなのが<Paraboot>TRUNK SHOW。10/18〜


振り返ればこのお店が2012年頃に大々的なリニューアルオープンとなりそのタイミングでビームス初の試みとして開催され、とんでもない数を販売したとても思い入れの深いイベントなんです。

あの時は別注企画が大当たりでシューキーパーのおまけ付きという当時は聞いたことも無いノベルティに大反響の嵐でした。

その時はアヴィニョンモデルのコンビタイプが痺れるほどカッコよくて。

余りにもこのブランドの靴を集め過ぎてしまったので手放してしまいましたが、いまだに無性にまた欲しくなってしまうイイ別注企画だったと。中古で良いからやっぱり欲しい。
もう一回このコンビネーション企画で色を別色でやってもらえるとテンション上がるんですけどね。

最近はドカンとぶっといワイドパンツばかりなので合わせる靴はほとんど見えないからぽってり丸みのある靴なんですが、イエローヌバックブーツを履いてると流石に店頭ではカジュアル過ぎるんですよね。ヒールブーツも大好きですが流石にオジサンだとヒール高い靴履くのは辛いなーって日もある訳で。

そんな時には<Paraboot>さんの名作達が恋しくなるんですよね、結局。

多分仕事でも遊びでも旅行でも出張でもとんでもなくベビーローテで履きまくったのはこのPHOTONモデル。やたらオシャレにも見えるし間抜けなダサ目にも見える不思議なプレーントウエラスティックタイプ。

僕的にはこのブランドの数々のモデルの中でもダントツにフィットして疲れ知らずの履き心地でした。

流石に頼り過ぎて洋服屋としてダメなんじゃ無いかって気がして一旦卒業しましたが、今でも色んなお出掛けの際にこの靴があったらなーと思い出す事が多いほど。



Parboot/CHAMBORD
カラー:ブラック、マロン
サイズ:5.5〜9.5
価格:¥96,800(税込)
商品番号:23-32-0040-099


10年前はこの丸ーい靴にくるぶし丈位の細ーいテーパードパンツを合わせてましたが、今ならやっぱりズルズルのぶっといワイドパンツとか裾リブのスウェットパンツでも合わせたい気分。


しかし長年履いた経験で言うとこのブランドは自社製ソールにばかり魅力の焦点が当てられがちですが、たっぷりオイリーで水陸両用、しかもとんでもない経年耐久性の実力を持つアッパーのLISレザーも他のブランドでは比べられない程に唯一無二の魅力なんだと思います。


中古品とかでこのブランドの靴を見ても、ライニングが破れてたりヒールが削れ過ぎてたりとかはしてますが、アッパーのひび割れとかはそうそう無いんですよね。

専門で中古品ソールとかメンテして再販する2次流通ビジネスもアッパーが強いので皆さん愛用者は喜びそうとかビジネスの妄想まで掻き立てられます。

普通のカーフとかの靴を5年以上頻度高めで一軍活用すると、洋服屋がちゃんとケアメンテしながら履いてもどうしてもアッパーのサイドからクラッキングなどのヒビ割れは避けられないんです。

そう考えるとまあ値上がりしてプライスは8〜10万円になりましたが国産とか東南アジア生産で4〜5万の靴を履くよりも絶対にコスパも高くオシャレに履ける靴はやっぱり<Paraboot>でしか無いんですよね。<ALDEN>と同じでこのブランドでしか無いモノなんですよ。



オチは結局僕の始めた新規事業SARTO BEAMSのお直しを核とする事業に帰結しちゃいますが、服も靴もやっぱり一緒でデッドストックだったり廃棄品だったり2次流通品だったりの資材をいかにローコストで再販加工によりカスタマーに服達を楽しむサービスを届けるか。

時代の流れも有りますが、今現在の枯渇しつつある貴重な資源での新しく作られたモノよりも数十年前のアーカイブとかのその時代の空気をまとった古着達のが魅力的に見えてしまう事もしばしば。限られた資源を大量に食い尽くしていくよりも使える限り再利用していく持続性のあるファッションの方が断然素敵だと思えます。

なので最近は特にアヴァンギャルドな最先端のファッションよりもオールドファッションを再構築したリメイク物の服達のが断然に面白く感じてしまうんです。


そんなリメイクアイテムのスタイリングに合わせて、<Parboot>の年代物の名品をそれこそリメイクして履いてもらえるサービスまで発展出来たら考えるだけでオジサンは胸がときめきます。


そんな日が来るまでに皆んなで和気あいあいと今回のトランクショーでずーーっと育てながら履ける<Paraboot>を探しに来て下さいね。





表題は日本が誇るグラムロックバンドの96年発表の最高傑作ロックバラード。

東洋人の蔑称をわざわざバンド名にしてるのもシニカルで痺れますし、あの英国大巨匠ロックバンドの人が「すごいバンド名だな、絶対に忘れねえわ。」と話したという逸話も痺れる。


彼らが出始めた90年代のまさに僕も10代で絶賛青春謳歌中の時は洋楽至上主義でしたので、なんだが洋楽かぶれの焼き直し感あるなーとか思ってましたが、なんだかんだいって結構ハマってたのを思い出します。結構ボーカルの人が英国バンドの国内版のライナーノーツ書いててやたらと共感しちゃう事書いてるから親近感も感じてて。


10代の時にこの曲が出て、その時の印象はなんだか部屋で絶望とか虚無感とかを抱えた若者がその矛盾のはらんだ感情の叫びみたいなものを恋人にすがるなかなかの今で言う中二病的なストレートな暗い青春バラードだなーと。流石に高校生で無意味な程に生きる事に悩みまくってた自分にそれはもうドンピシャだった訳でして。


ちょっと前に再結成してからはお互いに30年近くたったせいか同じ曲を聴いてもあの頃とは感じ方も感動も共感もなんだか全然違う様に聴こえるからやっぱり時の流れとか歳を重ねる事って面白い。

ルックスも30年経ってそりゃーお互いに老けたけど、ロックバンドらしい理想的な老け方でホントに痺れるくらいにカッコいいし。

あの時カラオケで仲間達と夜な夜な叫んでた言葉たちも今聴くとまた別物の感情が湧き上がってくるもんだから時代が変わってもまた一緒に歌いたくなります。

それにしても30年も経つと昔と違ってすっごく丁寧に優しく歌い上げる様になっててめちゃくちゃ胸に沁みる。オーディエンスが合唱するシーンなんて何回見てもウルウルきちゃうし。



おやすみ、数えきれぬ 罪を越えて

おやすみ、僕らは強く 美しく




君という呼称も今聴くとそれは恋人だけじゃ無くて、今まで40数年間生きてきた中での様々な状況で交わった色んな人達にそれこそ聴く時々で変わるんですよね。




僕は何て言えばいいんだろう

こんな夜は逢いたくて、君に逢いたくて





本人は娘に向けて君に逢いたくてって事らしいですけど、僕的にはその他にも家族とか仲間とか古い友人とか。



君に逢いたくて、また明日を待ってる




四十路も半ばを過ぎてくると時代も目まぐるしく変わるせいか年々会社の中の仲間たちはどんどん去っていくし、なんなら自分もそうした方が良いのかなって葛藤も少しはありました。

その方が気楽に解放されるって思いますが、でもそれ以上に今の環境の中での仲間達の助けになる事がオッサンになると生きがいみたいになるもんなんです。

人にありがとうって言ってもらえたり、ありがとうって人に言う事がこんなにも生きていて気持ちの良い事なんだとシンプルに思えるんですよね。


君に会える明日を待ってます。



明日の銀座でお逢いましょう。




新井

僕たちはいつか辿り着ける<rockarchive>長めのブログ

ご機嫌いかがでしょうか、新井です。



最近は暑くなってきたので爽やかカラーパンツ始めてみました。20年前と変わらずブレザーに合わせるのが好きなんです。



相変わらず我が小さな仮設工房でお直しに勤しむ日々です。お客様のご都合に合わせてクイックに対応させて頂いておりますが、やっぱり直ぐに買った洋服が着れるのってとても便利ですし、何よりお客様の喜びもいつも以上な気がして病みつきになりそうです。

結局人に感謝してもらえるのってとても気持ち良いものなんですよね。

そして内製してお直し仕上げの時間を短縮する事で販売機会ロスを減らして利益を少しでも確保する事が今後どれだけ大切か。

はっきり言って暇な1時間でパンツ1.2本直しての利益は下手したら値下げした10万円のスーツを売るよりも大きくなる事もあるんです。

お店が暇な時間をいかに利益になる様に有意義に使うかはとても大切なんですよ。



昨年、今年と銀座の街はインバウンドフィーバー。勿論3階のフロアにもこぞって海外のお客様がご来店されてますが大きいサイズ全く無いし、取り寄せも間に合わないから大半の外国のお客様は残念がられて帰ってしまいますが。


その上昨年までのリベンジ消費フィーバーのせいか、期待して商品を仕込んだ結果は猛暑の影響でなんだかんだ値引き札がやけに目につきます。


10数年前みたいに店内ほとんど値引きみたいな在庫一層感謝祭には流石にご時世的にならないとは思いますが、皆様今期はお得に買えるチャンスかも知れませんね。



コロナ禍をきっかけにみんなが減収増益の工夫をしてきたはずです。販管費を抑えて値下げをせずにしっかりと必要な物を売る事で実利益を上げていく事を。

インポート品を店内満載に陳列して余ったら値引きで多売薄利で売るセレクトショップという販売形態はもうとっくに限界だと。

セレクト業態とは名ばかりでどこのお店も利益を見込めるオリジナル商品をしっかりと作り込まないともう存続さえ怪しい状況なんです。


そしてこの数年の物価高で長年愛されて販売してきた舶来品達は倍くらいに値上がりで、流石にお客様方からはもうおいそれと買えないなーというお声も沢山聞きます。


そしてそんなお客様からのお声は、何処ぞのセレクトショップのオリジナルは全然欲しくないけど、BEAMSのドレスのオリジナルはいつもしっかりと作り込まれて欲しくなる物が多いよねって。これからはなかなかインポートは買えないからオリジナルの開発に期待してますってお声を頂いて嬉しい限りです。


そういえば若手スタッフ達からも今後の社内キャリア形成でオリジナル商品を作りたいって声は良く耳にしてますし。

バイヤーが展示会廻って買い付けの合間にオリジナルをちょこちょこ工場に依頼して作るという業務形態でバカスカ売れる時代なんてとうに終わってるんですよね。

社内外問わず、中途半端なオリジナル商品を作って、時間をかけてお客様に根付く前に結果がなかなか出ないから見限って、安易に結果の出やすいインポートブランド品の仕入れに戻るってパターンをこの10数年散々目にしてきました。


大挙して銀座に押し寄せる海外のお客様の最大のお買い物の目当ては日本でしか手に入らない様な国内ブランド。その中にもちろんBEAMSのオリジナルも含まれてます。


しっかりと利益の見込めるオリジナル商品の精度を上げていけば、シーズン終わりに値引きで焦って在庫消化に注視するなんていう体たらくにならずに済みますから。

もう国内生産を生命線と考え本格的にオリジナルというかBEAMSブランド商品をしっかりとコレクションとしてビジネスにしていくタイミングが来てるんです。

そして縮小の一途を辿る国内需要にしがみつくだけでは衰退は目に見えてます。日本製という世界に誇れる縫製技術や企画力を武器に国内外問わずに挑んでいくタイミングが来たんだと思います。


僕としては30代の大半をドレスクロージング商品企画生産に全力を注いでましたから、また同じ事やるのもつまらないし進歩が無いような気がするので、違う切り口で40〜50代は服をめぐる冒険をしていくつもりです。

そのスタートとも言えるのがこの小さい工房から始まった<SARTO BEAMS>


寸法などの補正、いわゆるお直しサービスと技術も実は日本が世界的にもトップレベルなんですよね。

しっかりと市場を分析してまだ埋まっていないピースを見つけて、その空いている穴を埋める事でビジネスチャンスを作り出していく事。

サルトビームスという僕のライフワーク。まだまだ始まったばかりですが確実に一歩一歩進んでますので待っていて下さいね。


表題はぼくらの90年代ロックヒーロー、そしていまだに現役の稀代のシンガソングライター、ノエル兄貴のロックナンバー



We’re gonna get there in the end



rockarchive/Oasis Montage Print Photo
価格:¥92,400(税込)
商品番号:23-83-0274-950

7月28日の苗場のフェスの最終日大トリのノエルには残念ながら諸事情沢山で会いには行けませんでしたが、仕事帰りの電車の中でサブスクのライブ動画で目にした彼は齢にして今年57歳。もうおじいちゃんだよなーとか思っちゃいましたが、歌い出すその声色はあの30年前そのもの。

相変わらず不遜な表情で言葉少なめでも演奏が始まるとその極上のメロディの洪水に完全にその会場にいるかの様な感動体験。

セトリ三曲目に歌ってくれたこの曲は90年代の若かりし頃とは全然違うお互いにおっさんになったからこそ沁みる人生への肯定讃歌。



rockarchive/OASIS PHOTO
価格:¥506,000(税込)
商品番号:23-83-0277-950

カリスマの消失によってあっけなく終焉となった自己陶酔と混沌のグランジ潮流の穴を瞬く間に世界中で埋め尽くしたオアシスの極上のメロディとカリスマティックな言動によるロックアンセムの数々。

今思えば彼のメロディによって僕の10代のハイスクールライフは外に向かって走り出す肯定的なものへと背中を押してくれた気がするんですよね。

そのキャッチーな音楽性とキャラクターはそれまでフツーか地味な同級生達を瞬く間に洋楽ロック少年少女に変えてしまう魔法の様でした。


30年後に白髪の増えたサッカー大好きじいさんとして再会できたノエルは、その年月の分だけ優しくなっててメチャクチャ心に沁みる歌い方に変わってて。



今夜こそは

今夜こそは

夢に向かって飛び立つんだ



彼の歌は昔から抽象的な僕と君で、なんだか男らしくタフで、そしてなによりポジティブで。




僕たちはいつかきっと辿り着けるんだ。


僕のサルトビームスをめぐる洋服の旅も辿り着けるんです、きっと。





それでは銀座でお会いしましょう。



新井

女性たちよ、泣かないでおくれ<SARTO BEAMS>長めのブログ

ご機嫌いかがでしょうか、新井です。



JACKET: IG

VEST: IG

PANTS: adidas

SHOES: Maison Margiela

最近はヨーロッパの女性編集者とかファッションディレクターみたいなファッションインフルエンサーみたいな格好ばっかりで。

もうレーベルもジェンダーも何もかもボーダーレスです。

そしてお仕事早めに切り上げてライブ三昧なので踊りやすいスタイリングってのが1番重要なんです。

お店の店立ち販売がおかげさまで忙しく人手も足りないのでなかなか進行が遅れてますが、ようやく私のアトリエスペースが誕生しました。他の機材はスペース上バックルームに置いてありますが。

3ヶ月かけてご近所の高級お直し工房さんに初級から中級のほとんどのお直しを習得出来ましたから、あとは数をこなして修練度を上げていく所です。

なかなかに厳しいウチのドレススタッフの検品にダメ出しをされながら、お客様にご満足頂ける仕上がりになる様訓練中ですので、もう少々お待ち下さいませ。

それにしてもお直しってメチャクチャ面白い。お直しだけに留まらず、やっぱりリメイクから仕立てまで全部やれる様にこれからも精進していきます。おっさんになってもまだまだ洋服をめぐる冒険はゴールなんて見えません。



先日まではレザーブランドのオーダー会で大忙し。おかげさまで当初予定の倍以上のオーダーを頂きまして誠にありがとうございました。

しっかりとこのブランドの今のカスタマーがどういった層なのかを分析しターゲットを絞り、そこに向けて適正な方法で情報を拡散する。

今回も勝手ながら自分のマーケティングとアクションを起こした結果が予想通り以上となり、貴重な経験値をまたまたさせて頂いちゃいました。


もう何年もライダースやってるからもう飽きたでしょ。

セレクトショップ大手としては同じのを継続するより新しい提案が必要でしょ。

スタッフも同じのを顧客にはオススメ出来ないからやめた方がいいんだよ。


勿論ご愛顧頂いているファンの為には新しい提案が大切です。でも同様に入門モデルを用意して新規のファンを作っていくのが今のタイミングはとても大事だと店頭の現場で肌感で感じていたからこそ今回のオーダー会が成功したんですよね。むしろ狙い通りに行き過ぎてビックリでしたけど。





御社は国内のドレスショップとしてはもう一人勝ちなんだよね。

もう国内ドレスマーケットでは独壇場ですよ。


勿論それも正しい意見でしょう。

この数年現場の第一線で戦っている身としてはそうなんだろうなーとは確信に近いですが、それ以上にイタリアンクロージングを主としたマーケット自体が縮小し続けていて、利益率も良くないメンズクロージングって商売に利益重視の他社が見切りを付けてるからこそのニッチな範囲での成功って事なんだと思うんですよね。


商品企画時代に痛感したのはアパレルマーケットの中ではドレスクロージングという分野は全体の5〜10%の売上比率が限界だという事。6割以上が女性服でマーケット全体は回ってる訳で。あとはメンズなどのカジュアルで。

普通に経営を考えたらその1割のマーケットの規模でその上サイズ展開も多く、在庫リスクの高いという利益率の難しいメンズドレス衣料に投資も拡大展開も避けるのが常套手段。

そりゃーどこの会社も撤退してニッチなマーケットになりますよね。だからこそのやり続けている成功といえる現状ですが、10年前の動向と見比べれば明らかに減少の一途を辿っているマーケットでもあります。

クラシコイタリアが好きって声を大にして入社してくる若者なんてもういないんです、悲しいけど。比例してお買い物に来てくれる若者も昔からですがホントに少ないんですよね。でも意外と働いていく内にクラシックなドレスクロージングの世界にハマる若者も結構いるんですよ。勿論自分もそうでしたし。

イタリアの展示会ばかりに目を向けて小さくなる一方の市場の輪の中で今の商売を維持し続けるのも間違ってるなんて思いません。だからこそ勝ち組といって間違い無いでしょう。


クラシック一辺倒で付いてきて下さる顧客様はどう考えても減少気味。今回のオーダー会でも半分以上がご新規でSNSキッカケで来店頂いた方でしたし。世代がひとまわりして新陳代謝が始まってまた1から新しいファン作りという段階にアパレルマーケットは入ってるんですよね、どこのブランドもどこのショップも。


はっきり言って10年以上前に顧客様第一主義で30人も40人も抱えて電話営業バンバンしてって売り方をして勝ち取った僕の成功体験なんてもうそれほど通用しないんでしょう。

今までのファンの方もご新規の方も海外からのお客様もみーんなググって自分の必要なもの欲しいブランドを下調べをして、それめがけて来店されるんですから。


売り方も商品も、そしてお客様も変化し続けるんですからやっぱりこのアパレル業界にいて飽きる事なんて無いんだと思います。その目まぐるしい変化に順応して成功体験を勝ち取るのもとても面白いものです。

洋服をめぐる新しい冒険をしに毎日ウキウキして家を出発する生活を続けて二十数余年。まだまだやれる事、やりたい事だらけです。

そして昨年から始まった僕のお直し内製化新規事業、SARTO BEAMS。


だいぶミシン達の扱いにも慣れてきました。歳なんて関係なく新しい知識とか技術を貪欲に取り入れていくのは本当に楽しいもんです。そしてお直しを軸としてまだまだやりたい事業企画が山程有るので時間が足りない位。


何度も繰り返してしまいますが僕の服をめぐる冒険はこれからも続きます。

この永遠の旅路にみなさんも是非ご一緒に。








表題はレゲエの永遠のレジェンドの一曲。



NO WOMAN, NO CRY



23830117950rockarchive/BOB MARLEY
価格:¥430,100(税込)
商品番号:23-83-0117-95023830117950


中学生の時に当時大人気のデビューしたての2世俳優のフェミ男君ファッションがレゲエ好きを公言してて、どっかのインタビューでこの曲とかボブ兄貴の事を話してたのが出会いだったんですよね。

クラスの女子達とかウチの5歳上の姉がその俳優にキャーキャー言ってるのをよー耳にしてて、女子にそろそろモテたくなってきた思春期少年はレゲエとは何ぞやと勉強しましたよ。完全に不純な動機が1番行動を掻き立てるもんなんです。

図書館のCD鑑賞コーナーだと流行ってる最新のは流石に無かったんですが、その代わりにボブ兄貴の名盤はバッチリ揃ってました。

そのトレンディ俳優はインタビューの中でドラムとベースがどっしりと重い重厚感のあるレゲエが好きだって言ってたんですが、ボブ兄貴のライブ盤を聴いてその意味も分かったり、思想的な歌とか歴史的な背景とか社会的な情勢を踏まえての肯定的な表現とか多感な少年もすっかり感化されてたんですよね。

特にうだる様な暑い夏の日に聴くこの曲はその暑ささえも曲の雰囲気に合ってる気がして好きでした。



前に進む唯一の手段は僕の足だけ

自分の足で進むしかないのさ

もし僕がいなくなったって

全ての事は上手くいくはずだよ


だからどうか泣かないでおくれ、愛しい人

涙を拭いて、立ち上がって




能天気なくらいに全てが上手くいくって鼓舞するドレッド野郎位に思ってたのが彼の出身とかその国の歴史的背景とか色んな知識が入ってくると僕の中で全くの別物になった大好きなメッセージ。

そのメッセージにレゲエという曲調によって心にずしんとくる重みとか顔を上げて歌いたくなる不思議なビートとかホントに不思議なくらいに前に進む勇気みたいな物を感じさせてくれるからまさに神曲。


やっぱりバカな位にポジティブに進むチカラって素晴らしいんです。

困ってる人達を助けたい一心で始めたSARTO BEAMS事業。

大丈夫さ、きっと上手くいく。

つらい時には必ず君のそばにいるから。

どんなに否定されても僕はきっと止まる事はありません。





それでは銀座でお会いしましょう。


新井

僕はその誘惑に<SARTO BEAMS>長めのブログ

ご機嫌いかがでしょうか、ビームス 銀座の新井です。


OUTER: INSCRIRE

SUIT: IG

SHOES: GUIDI


年初めなので少し畏まってスリーピースとめかし込んでみましたが、無駄な重ね着とかロゴニットとかパールネックレスとか結局不真面目なスタイリングのが落ち着くんですよね。

どうやら今年も年甲斐も無くふざけた若作り四十路おじさんでがんばろうと思います。


相変わらず休みの日はライブ三昧ですが、始動から早2ヶ月以上が経ち準備は整いつつあります、サルトビームス事業。

デニム生地も縫える業務向け直線縫いミシンとか



ロックミシンもルイスミシンも完備。


1番心配だったプレス機とアイロン台も一体型の場所をとらない最新人気機材を見つけましたし。


勿論直し上げの仕上がりも上々です。

順調にいけば今春にはお客様へのサービス開始も出来るはずです。

お客様方にも応援のご支持を沢山頂いてますので嬉しい限りです。やはり皆様のお声ではせっかく楽しく買い物出来たジャケットとかパンツをすぐに着たい!って。

生産者が見える野菜じゃないすが、顔が見えるスタッフの企画した服とか縫製をした服を着るって感動体感は絶対に素敵な思い出になる筈ですよね。

セレクトショップの現場のスタッフがSNSを駆使して宣伝活動を行う事自体は当たり前になったし、よりカスタマーと距離を無くして関係性を築ける様になりました。でも洋服の直し上げなんかを現役販売スタッフが技術を習得してダイレクトにクイックな対応をするという試みは未だに成し得ていない領域。多分いない筈。

まずはその新しい試みを今春にこのビームス 銀座の店舗にて小さい規模ながらスタートしていく運び。そう、皆様のご期待に添える様に。



表題はニューオーダーによる82年発表曲。


temptation


どちらを向こうと僕はいつだって取り巻く環境から抜け出そうともがいている




イアン亡き後に残されたジョイディビジョンメンバー達の新しい名前はニューオーダー。

新しい秩序と付けられたそのグループの由来や経歴を聞いただけで高校生の僕はもう惹かれてしまって。

その当時にイギリスのヒットチャートを紹介する深夜番組で彼らの曲のプロモーションビデオが流れたんですが、ダンサブルなテクノサウンドに哀愁感の漂うメロディと歌声にのって、小さな白人の男の子が自分の背丈と同じくらいの棺桶の様なモノを背負って白夜の様な薄暗い街並みをどこかに向かってひたすらに歩いていく映像はなんだかとてもシュールと同時に悲しみを感じるものでした。

でも流れるメロディは流麗で更にはテクノダンスサウンドが乗っかってるという90年代ならではのゴージャス感とチープさも同居するというカオスな世界観。完全に魅了された僕は翌週には録画して何度も何度も観ちゃってましたし。


Joy Division/MUSIC PRINT T
カラー:ブラック
サイズ:M
価格:¥3,630(税込)
商品番号:51-04-0065-39451040065394

ウチでも彼らのバンドTが扱ってるなんてびっくりです。XLサイズが欲しかった。

彼らがイアンが居なくなってしまった後に更に新しい領域のロックに挑戦し、その形を見事に構築した完成形とも言えるのがこの表題曲と勝手に僕は確信しているんです。

そもそも元のバンドのリーダーが夭折してしまって、その後を残りメンバーが心を折れずに新しいバンド名で活動していくって背景がやっぱりロックの世界観では無敵な気がするんですよね。

そんなバックボーンの影のあるストーリーを持ってるなんてそれだけでどんな明るいメロディとか歌詞の表現でも心にグッときちゃう何かを感じちゃうし。

最初は戸惑いながら得意じゃ無いのに必死にボーカルを担当して音を外しながらも歌い上げるバーニーの姿に何度励まされたでしょうか。

ライブ中にキーが出なくて、苛立ちを隠さずに足元のスピーカーを蹴飛ばす姿さえも愛おしく、そして心臓を掴まれた様な感傷的な気持ちになるんです。

下手とか上手いとかを超越して何かを心に響かせる魔力みたいなものさえ感じるバーニーの歌声はやっぱり無二。逆に上手すぎても彼らのダンサブルなロックサウンドの魅力が削がれてしまうのかも知れませんし。


必ずしも上手くなくても器用にやれなくても良い。使命をもって取り組んでいく事や夢中になれる事を一生懸命やればきっと結果は良い方向に繋がる筈。

そしてそんな風に夢中になれる事に出会う事が出来、更には生涯の仕事としてできる事が奇跡の様に感じちゃう訳ですし。




今夜僕はひとりであるいていこう

魂を休める静かな居場所を見つけるんだ




それでは今春のサルトビームスにてお会いしましょう。



新井

君は空一杯に広がる星だから<SARTO BEAMS>長めのブログ

ご機嫌いかがでしょうか、ビームス 銀座の新井です。



相変わらずヘンテコなブレザースタイルですが、外国の方には好評でスウェットパンツがナイスって褒めてくれます。毎日同じ様なスタイリングしてますが、まだまだ飽きそうも無いので飽きるまでは続けようと思います。



この5年くらいのブランクを取り返すかの様に最近は大人の財力を活かしてライブ三昧です。チケット抽選で取れなくてもお金をかければやっぱり何とかなるんすね。

休みの日にライブで活力を充電出来てるお陰でとうとう始動してます、SARTO BEAMS新規事業。


ちゃんとお店の営業中は店立ち兼務で動いてますので時間が足りないですが。その上先月はParabootのイベントだったり、そのインスタライブだったりで深夜帰宅の日々だったで充実したあっという間の毎日でした。

そんなせいか、こんな子供達からの優しいギフトもありましたし。何度も見てもこれは癒される。


新しい進展もあり、ドレスレーベルのバイヤーとマーチャンダイザーから商品の生地ネーム付けの依頼が舞い込んできたりも。

7店舗駆けずり回って400着弱の枚数のジャケットやコートの袖に縫い付けてきましたよ、生地タグ。

流石に1着に手縫いで縫い付けるのは早くても5分位は時間がかかったので、合計35時間程の作業を1週間かけてやり遂げてきました。

全て縫い終えた時のやり遂げた達成感とかスタッフのみんなからお礼の声をかけてもらえる充実感がこんなにも嬉しいモノだとは。おまけにタグを付けて分かりやすくしたお陰で商品も明確に売上が上がってるのも嬉しい限り。


お直し内製化事業に取り掛かる事でこんな形で会社の利益だったりスタッフの仲間達に喜んでもらえる、明確に人の役に立てる実感をもらえるとは思いもしませんでした。

お店で暇な時間にバカな話をおっさん同士でわちゃわちゃおしゃべりしちゃうのも楽しいもんですが、こんな感じで勤務時間を上手く使って人の役に立つ、利益に繋がる仕事に取り組むのはやっぱり気持ちがイイもんです。あー良かった、お直し事業始められて。


今月中には機材だったり用具も徐々に揃ってきてます。


最適なミシンも選びましたし、


こんな画期的なボタンホール機材とか、


アイロンとプレスバキューム台が一体型で

場所も取らない便利な機材とかも。


1年前から絵空事みたいにこのブログで語っていた事が、まさかこんなに順調に実現していってるのは考えてみたら出来過ぎな気もしちゃいます。でもそれを色々な社内の人達の助力により実現化出来ちゃうんですから、やっぱりBEAMSって面白い良い会社なんだなーって。
機材が揃えばもう無敵です。直しどころかリメイクだってサンプル製品縫製だって何でも出来るし、可能性は拡がる一方。あとは感性を豊かに培ってきたビームススタッフのチカラを有意義に活かしていくだけです。


何処の業界も人手不足は年々深刻化する一途。私達がお願いしてる外注のお直し工房も人がなかなか育たないらしく昔の様にスムーズには納品出来ないのが日常化してしまってるみたいですしね。そのせいかウチのドレススタッフが求める仕上がりになかなか達していないってケースもチラホラ。それに応えるお直し工房さんもなかなか大変だとは思いますが、しっかりお客様の信頼に応える為にしっかりと検品して妥協をしないウチのスタッフには相変わらず脱帽です。

そのスタッフ達が自らお直し上げをするこの私が掲げた事業は絶対に形にしていくべきだし、形にしないとビームスドレスクロージングが衰退してしまうと僕は断言出来ます。


20年この業界に身を置いて、販売からブランド立ち上げとか店舗作りとかOEM営業とか販売促進とか広告代理とか、はたまた商品企画生産とかマーチャンダイジングとかレーベルディレクションとか普通じゃ出来ないほどの幅広い分野を横断しての経験をしてきましたが、結局は最終的な落とし所、終着点でありゴールでもあるお客様がお金を払って欲してくれる物がどんな物かをちゃんとイメージしてるかどうかなんですよね。

お直しの仕上げだって勿論そうです。そのお客様と直に接して求められる仕上げを1番理解してフィッテングをするのも店頭のドレススタッフなんですから。

アパレルの中でだけでも様々な職を経験しましたがその全てが販売を行う現場に帰結すると僕は考えます。

お客様を1番身近で理解している現場の経験こそが最強なんです。現場経験を積んだスタッフ最強説は20年経っても僕の中では全く揺るぎません。

そしてその現場の人間達が技術を学びお直し縫製をするんですから、やっぱり最強でしょう。

来年以降のお披露目に向けて準備の真っ最中ですが、様々なアイデアで一杯ですのでサルトビームスを楽しみにお待ち下さい。そう、もう直ぐそこですから。




表題は97年にロンドンで誕生した今や世界的な評価を揺るぎないロックバンドによる2014年発表のライブで最も盛り上がるあの曲。

11月に初めて世界中で最高峰のエンターテイメントと絶賛される彼らのライブに東京ドームへ行ってきましたが、僕史上も最高の至福の時間。前の席の外国の方はみんな号泣してましたし。


彼らの音楽がどんなに素晴らしいかはどっかの評論家にお任せしますが、会場に集まった観衆の人たちを見て真っ先に思ったのはその節操もない位に幅広い年齢や多国籍な人種だったり。全く人を選ばない大衆性という凄み。

ライブでは新譜しかやらないとかヒット曲はやらないとかこだわりの強いバンドはあるとは思いますが、このバンドはそんなの全く無く大衆が求める曲達を惜しまずしっかりと演奏するサービス精神にはほんとに脱帽でしかなかったです。

ドームで5万人がこんなにも一体になって文字通り星々の様に笑顔で輝いてる空間なんて初めてでした。



僕たちのこの会社も大衆性という武器を良い意味でも悪い意味でも身に付けてこれからも更に成長をしていくんでしょう。そしてそれを嫌うマイノリティを好む仲間達はこの数年で何人も旅立っていきました。


僕もその道へ行こうかと迷う事が何度も何度も有りました。でもそれ以上に今の環境でお直しなどで困ってるお客様や仲間達を助けたいって気持ちが結局は上回るので留まる決断をしてきました。

見返りを求めず損得勘定なんて考えずに困ってる人達を助けたいって青臭い動機で始めたサルトビームス事業。まだ始まったばかりですが手始めのタグ付けという形だけでもびっくりする位の達成感。そして同じ会社の方々からの感謝の言葉だけで涙ぐんじゃう程の充実感。


まだまだ僕の歩く方角には燦然と輝く空一杯の星空が見えるんです。




それでは銀座でお逢いしましょう。



新井


この圧力の中で<SARTO BEAMS>長めのブログ

ご機嫌いかがでしょうか、銀座の新井です


JACKET: RINGJACKET ORDER

PANTS: INSCRIRE

SHOES: CROWN

やっとスタイリングを撮れるバックがキレイな立ち位置見つけました笑

相変わらずブレザーとお客様から究極の外しとお褒めを頂きましたスウェットパンツのスタイリング。いったい何着ブレザーとスウェットパンツを買い続けることやら。まだまだ全く飽きてませんが。


最近は毎月1,2回はライブに通うこの頃。自分の好きな音を大音量で生で聴ける時間がこんなにも感情を豊かにしてくるのかと年甲斐もなく夢中になっちゃってます。

もはやクラシックからジャズからロックからアイドルまでなんでも御座れ。ようやく海外のアーティストも来日するツアーが増えてきたので暇があればチケット情報を漁ってますし。

学生の頃はとにかくライブ空間に身を置きたいが為に暇があればライブスタッフのバイトをしてました。融通効かせてもらって音楽系ライブには片っ端から声掛けてもらえた1999〜2001年の期間は東京に来る洋楽ライブは殆ど立ち会ってたんじゃないかって位。それにしてもあの頃はまだチケット購入がネット予約してなんて無い時代だったので発売日前日の夜から朝の開店時間までチケットカウンターの所で徹夜して並ぶという笑

路上で仲間達と酒を交わしながらワイワイと一晩過ごす時間はそれはそれで良い青春の時間でした。


ライブに行く様になったのは高校生の頃でしたが、その時は丁度ブリティッシュロックが世界的に人気でCD屋に行くとレコメンドコーナーは殆どイギリスの若いバンドのジャケットでびっしり。

大学になんとか滑り込んで東京で一人暮らしとなってからはバイトも兼ねて毎週の様にライブに行ける環境で最高。

実際にライブに行ってみたらスタジオ録音と生音でこんなにも身体に響く体感の違いにビビりました。感動の比じゃないすよ。あの空間の高揚感、一体感、心臓に響く音の振動は他の何にも変えられない時間。

何かで読みましたがライブ体験をしている人の寿命は8,9年長くなるみたいです。生命にとって精神の解放ってそれだけ重要なんでしょう。



同様に僕の精神の解放と言える今後のライフワークと位置付けた新規お直し事業企画、サルトビームス。とうとうお偉いさん方の承認を得られ今期より始業する運びとなりました。今の所準備で年内は忙殺されそうですが、年明けごろには銀座店の片隅に作った工房で皆様のお買上げ頂いた服を縫い上げる事が出来そう。

もう既に世界中の主要なアパレル会社は2次流通や廃棄素材のリサイクルやリメイクと、大量生産大量販売大量廃棄という今までの資源を無駄に食い尽くすサイクルから脱却する取り組みをどんどん推進して行ってます。

アフターコロナに浮かれてリバウンド景気ばかり気を取られてまたむやみやたらに仕入れを起こして売れ残りを値下げ販売なんてやってる場合じゃないんすよ、実際。


当面は基本であり直し内容の大半になるパンツの裾上げやウエスト調整とかジャケットの袖上げですが、本格的に稼働していった先にはミシンを扱える技術を最大限に活かしてリメイクとかサンプル縫製とかビスポークオーダーとかやれる事、やりたい事は無限大に拡がってます。待ち時間を利用した音楽カフェバーとかあったら最高だしなー。


最近も遠方のお客様が観劇で銀座に来られた際にドレスアップされた服装がとても素敵でしたが、なかなかオシャレをする機会とか場がないってお話をされてましたし。それは僕も大納得。そんなんですよ、もっと社交を拡げるドレスアップして行ける場所があるともっともっと紳士のお洒落の嗜みが楽しくなる筈なんです。

ウチの若手達が今月には浅草辺りで背広散歩ってイベント起こしてドレスアップしてオフ会をしようとしてるのも本当に共感出来ます。


https://instagram.com/sebiro_sanpo?igshid=MzRlODBiNWFlZA==


とりあえず僕用にブレザー散歩も次回開催を関係者の皆さんお願い致します。もっとわがままを言うなら昔のアメリカ映画さながらのドレスアップして集う大人のダンスパーティーなんてのも開催して欲しくて止みません。

学生の頃の文化祭って最高の思い出。大人になってからも同じ様な体験したいって願っちゃうのは誰しもがあると思うんですよね。


サルトビームス事業を通じてそんな場所を沢山作れたらって。やっぱり歳を重ねていっても服をめぐる僕の冒険と探究心は終わるどころかどんどん拡がっていくばかり。この駄文を読んでくれてる皆様もどうか一緒にお付き合い頂ける事を願うばかりです。



THE INTERNATIONAL IMAGES COLLECTION/デビッドボウイプリントT
カラー:ホワイト、ブラック
サイズ:S〜L
価格:¥14,300(税込)
商品番号:23-04-0012-940


表題は81年発表のボウイ卿とフレディ女王様による共同曲。


under pressure


演者が登場しない過去の映像作品を散りばめて編集されたミュージックビデオは彼がこの21世紀にきっと伝えたかったメッセージの様で何度観ても彼らの演奏する音楽と共に心に訴えかけてる気がしてなりません。


生き方を変える勇気を

これが僕らの最後のダンス

そしてこれが圧力の中で生きる僕たち



ビームスの中で僕が起案責任者として事業を作っていく事になった衣服補正縫製の内製化事業。今まで安心して依頼をしてきた外注工房様もこの数年の目まぐるしい経済状況によりこれまで通りの運営が持続困難になりつつあるという時代の流れ。

ビームスドレスクロージングという確固たるファンの皆様の為、何より洋服に夢中で働く我々ビームススタッフの為にもこの事業を作り上げていく事が絶対に必要なんです。


そんなにやりたきゃ独立して自分でやれば良いじゃんって言う人もいるでしょう。自分だけで好きにやれば人間関係のストレスも少なく気ままにやれるかも知れません。ここ数年は何度も悩んだ時は有りましたが、やっぱり好きな屋号の会社でその取り巻く環境のお客様や仲間達と一緒にやる事が1番のモチベーションだと思うんです。それっぽい事を過去にやりましたが、結局1人だと刺激が少なくて成長も止まってしまう気がしちゃいましたし。何よりおしゃべりな私はひとりで黙々とやるのはつまらないし寂しい。笑

会社の為なのは勿論ですが、同様にお客様と仲間達の為に喜んでもらえる事こそがビームスに踏みとどまり自分の引退までのライフワークとして取り組む使命と勝手に自負してます。

僕のラストダンスはここにあるんです。



それでは近い未来のお直し工房でお会いしましょうね。




音付きインスタも宜しくお願いします


https://www.instagram.com/shunARAI_beams/






Through the window<SARTO BEAMS>長いブログ

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。



SETUP: IG

SHIRT: BEAMS

SHOES: GUIDI

たまにはこんなゆるゆるスーチングっす。身体が中で泳ぐ位に隙間があると涼しいんですね。流石に四十路も半ばに差し掛かってきたのでモノトーン配色で歳相応にしといてます。何気にこのオリジナルドレーピーセットアップは使い勝手グンバツでフットワークノリノリでビックリしました。


IG/ドレーピージャケット
カラー:ブラック、カーキ
サイズ:S,M,L
価格:¥47,300(税込)
商品番号:23-16-0057-262


IG/ダブルベルトセミワイドスラックス
カラー:ブラック、カーキ
サイズ:S,M,L
価格:¥30,800(税込)
商品番号:23-23-0062-262

でもこんな感じのビッグシルエットデザインって大体が少し子供っぽいんですが、これは縫製とか程良いデザイン性とかハイクオリティ合繊生地も相まってちゃんと大人が着れるんです。動き易さサイコー。疲れて着る服サボりたい時もちょー便利。なんならこれ着てそのまんま仕事帰りにライブで踊れちゃうでしょう。

ライブ繋がりで先週は最高気温38度の中、日比谷の野外ステージでライブ鑑賞という中年には苦行の様でも最高の休日のひと時。


昔からのライブの自分の定位置はスピーカーの最前列。久しぶりに大爆音で心臓が飛び出しそうな程の弾ける鼓動。身体の中のモヤモヤしたストレスなんて吹っ飛ばしてくれて。心地良い音楽に身体が包まれる事ってこんなに幸せだったんですね。



そして野音の夜は最高の景色でした。



100年続いたこの施設も今年いっぱいで終わりになり、来年からしばらくはお休みで改修になっちゃうので最後に良い思い出が作れました。僕の東京ライフはなんだか二十歳の頃からずっとこの日比谷野音と一緒な気がします。

大学生の4年間では暇があればライブやら演劇やらイベントのアルバイトスタッフで何度もここに来てました。その2000年前後の当時は海外アーティストが有名無名問わずわんさか来日してライブしてたので、毎週末になるとバイト代を貰えてその上ライブ鑑賞出来たのでサイコーな東京学生ライフだったんじゃないでしょーか。なんならその為に都心の飯田橋のキャンパスの学校選んだ様な気もしますし。

学生時代からこの銀座〜有楽町〜日比谷〜丸の内界隈になんだかんだでずーっとうろついてますが、その中でもこの日比谷野音は都心でもなかなか他に無いスポットで改めてサイコーでした。

この3年間はこんな人の集まりに参加する事が出来なかったんですからなんて勿体無い3年を過ごしてしまったのか。もうこれからはそのリバウンドが激しくなりそうです。


そしてこれまたどうでもいい情報かも知れませんが今月末から来月がサルトビームスプロジェクトの正念場。とうとう社内の偉い方のおじ様方にプレゼンをする日が近づいてきてます。



勿論応援してくれる同僚達もいれば半信半疑で否定的な意見をくれる心配性の方々もいる訳で。

でも相変わらずスーパーポジティブ人間のわたくしですのでどんなトラブルも華麗に責任回避をしながら乗り越えていけると信じてます。

自分達でブランドやらお店を作れば潰れたり、会社を起こせば即失敗したりと失敗から這い上がった回数だけは多分社内ではなかなか負けないでしょう。失敗の連続からのウチに入り直してのこの10年は開き直りのスーパーポジティブ思考でホントに楽しくお仕事が出来ました。たまに調子に乗り過ぎてつまずく事も有りましたがそれもご愛嬌です。

ドレススタッフが販売から採寸、そして仕上げ縫製までの全てを顔の見えるお客様の為に気持ちを込めて対応するサービスを作り上げる。実現までもう少し。



そして開催まであと1ヶ月になりました<RINGJACKET>秋冬オーダー会。※変更になる可能性もご了承下さい。


会期は8月25日〜9月3日の10日間

秋冬の生地と最新のプライスはまだこれからですのでお問い合わせはもう少々お待ち下さい。

ちょっとずつですがその<RINGJACKET>の既製新商品も入荷し始めてます。

BEAMS F/MALLALIEUSグレンチェックジャケット
カラー:ブラウン
サイズ:42〜52
価格:¥93,500(税込)
商品番号:21-16-0307-015




最近はみんなこのフィレンツェモデルのリピートが相次いで全然店頭に並ばずレアアイテムと化してます。

相変わらずのお見事な仕立て上がり。見た目通りの英国ツイードでバリバリな生地ですが羽織ると背中を包み込む柔らかさと軽い着用感は日本製ではやっぱり抜きん出てるんですよね。


同じくフィレンツェモデルのダブルブレストを僕はオーダーで3着も愛用中。真面目な解説は他のスタッフにお任せしますが、自分が考えるこのモデルの良さって程良い緊張感が抜けた南イタリアの表情だと思うんです。田舎臭いとも言われちゃうラペルのダブルステッチとか雨降りの袖付けとかの南伊仕立てのディティールも表裏一体でクラシックな優雅さを演出してくれてます。


このカッコいいんだかそうじゃないんだかどっちにも振れる様な南イタリアの佇まいのジャケットがモードスポーティーとかアイビーテイストとかの相性の悪そうなアイテム達と絶妙にスタイリング出来ちゃうのは少しリラックスした低めのゴージラインとか緩めのウエストシェイプとかのおかげなんでしょう。普通なら肩パッドのしっかり入ったスクウェアな構築的なジャケットのがちゃんとモードスタイリングにはなるんでしょうが、そこまで張りつめた雰囲気にしたくなくて。そんな時にこのモデルの力が少し抜けた感じが丁度良いんですよね。


そんな僕のわがままなイギリスとイタリアもフランスもアメリカもジャパンもクロスオーバーするスタイルにいつも寄り添ってくれるフィレンツェモデル。まだまだどんな合わせをしようか無限の様に楽しませてくれそうです。

オーダー会にてチョイスした生地で作れるって本当に自分が1番に価値を感じる1着になるんですよね。秋冬の最新生地が早く到着してくれないかと待ち遠しいッス。




表題は23年発表の弱者の反撃達によるエール。


彼らとはほぼ同い年なんですが、この25年の東京での生活の節目節目で等身大のメッセージを送ってくれる欠けがえのない存在のバンドっていうのが1番しっくりくる表現でしょう。いや、40代以下の男性でも女性でも彼らの唄を聴いて響かない人なんていないと思います。

この唄を彼らが大勢の18歳の若者達と歌っている動画が有るんですが、たまに観るとおじさんは若者達の一体になった姿を見て涙腺崩壊しちゃってます。

新しい挑戦をする事の不安とか希望とか幾つになってもやっぱりある訳で。そんな時に人生のほんのわずかな時間でもすれ違って来た人達の存在や応援の声がどれだけ僕の励みになるか。


<SARTO BEAMS>事業プレゼン

<RING JACKET>オーダー会

来月までは滅多に無いような大きな挑戦がふたつ一気に待ち受けてるんですから相変わらず僕の洋服をめぐる冒険はそう簡単にサボる事は出来ない運命なんでしょう。

どちらも自分1人では完結できないんですよね。どちらも一緒に動いてくれる仲間達がいなきゃダメで、そして喜んで頂けるお客様がいてこそのものですから。


どちらも多くの人達と服を通じて一瞬でも声が重なる日がある事を信じてるんですよね。


だからきっと僕はこの会社、この仕事から多分ずっと離れられないんでしょう。




それでは銀座でおまちしております。



新井



その答えは風に吹かれている<SARTO BEAMS>長いブログ

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。



JACKET: RING JACKET

SHIRT: SALVATORE PICCOLO

PANTS: INSCRIRE

SHOES: SIMON FOURNIER


最近はまた毎日同じようなホワイトブラックのモノトーンスタイルに沼ってます。ブレザーの合わせがとうとうトラックジャージパンツになってしまいましたが色合わせで良しとしときましょう。




とうとう動き出してます、サルトビームスプロジェクト。僕達スタッフが販売する洋服のお直し上げを自分達自身で縫い上げてお客様の要望に応えるという、リフォーム新規事業案。

その打ち合わせで珍しく原宿オフィスに行っちゃいました。


2年ぶりなのでビビってました。


毎日見る神宮前タワービルディングの窓の景色イイーんすよ。


企画時代に毎日一日中お取引先様をひっきりなしに招いてこのテーブルでおしゃべりしてたな〜としみじみ。

あの頃は本当に6時間くらいはお相手を変えてずっーと喋ってました。今回の打ち合わせでも2時間ずっと喋り倒してましたけど。


ここ最近はおかげさまで売上も好調でしたが、お直し工房があまりの依頼殺到により納期がずれ込んでしまうという前代未聞の様な事態となりお客様方には本当にご迷惑をお掛けしました。

仕舞いには他店の先輩方から新井が早くサルトビームス始めろよ!って何故か私が怒られる次第で笑。

着実に前に進んでますので皆様ご安心下さい。ビームスで購入したジャケットやパンツ、シャツがその日のうちに着れる喜びを近いうち現実化させますから。


なので最近は自分で店で買った服を自宅でお直し上げしてるので、次の日には着れるという事がこんなにテンションが上がって楽しい事なのかと実感する次第です。1週間、2週間と着れるまで待つのってやっぱり長くて購入するのさえも迷う気持ちもすごーく分かります。昔はスタッフが自身の分を最速仕上げでお願いしてて工房から注意がくるというごもっともな話も有りましたし。お客様もスタッフも関係なくやっぱり買った服は直ぐに着たいって事なんですよ。

そのみんなの願いを全て背負って。沢山の社内外の仲間達の力を借りて実現させるのが残りの現役生活十数年を費やしてやるべき僕の使命だと勝手に思ってます。


これから事業企画案社内承認を得る為の8月に向けてチーム体制でプラン作成に動いていきます。長く険しい道のりなのかも知れませんが、それ以上に高まる鼓動と期待を胸に膨らませている自分がいるんです。ビームスに入ってからこんなにテンション爆上げで張り切ってときめいちゃってる事なんて多分初めてです。


売り場の最前線から机上の空論では無く現場のリアルに基づいた商品企画から事業企画を発信していく。第一線でお客様の要望の声をダイレクトにビジネスにしていく事。それこそが20年以上この仕事に携わって導き出した僕なりの道なのかも知れません。



表題はフォークロックのレジェンド、ディラン師匠のあの名曲、

blowin' in the wind



rockarchive/BOB DYLAN
価格:¥95,700(税込)
商品番号:23-83-0091-950


しつこいくらいにディラン師匠のご紹介ですがこの大名曲は語ってませんでした。いや、これは若輩ながら語りたくて仕方の無い僕の人生を間違いなく変えてくれた曲のひとつ。

出会いは中学生の頃に木曜10時に8チャンでやってた元ボート部の男女グループの社会に出て数年後の群像を描いた大好きだったドラマの名シーン。


神宮外苑前の銀杏並木の通りを男女7人で横一列に歩きながらこの曲の詩を順番に読み上げていくんです。ガキながらにその詩に胸の奥底にズキズキと響く感覚は多分初めてだったでしょう。今でもその詩を読むと同じ感覚に襲われるんですから30年の月日なんて物ともしない言葉の力ってホントに凄いと思います。

そしてその詩の普遍的な表現はどんな時の自分の心境にも刺さるんですから。








どれだけの道を歩めば一人前だと認められるのだろう

どれだけの海を越えれば鳥は砂浜で休息を得られるのだろう

どれだけの砲弾が飛び交えば撃つ事を止められるのだろう

友よ、その答えは風の中に

その答えは風に吹かれている



人は何度天を仰げば青空が見れるのだろう

幾つの耳があれば人々の悲しみが聴き取れるのだろう

どれだけ多くの人が亡くなれば多くの犠牲を払った事に気付くのだろう

友よ、その答えは風の中にあるんだ

その答えは風に舞っている





巨匠の言葉には何度も何度も心を救われた気がします。今だってそう。
きっと銀杏並木が黄金色に輝く秋の季節には、サルトビームスが具現化出来て仲間達と一緒に並木道を歩きながらこの詩を読み上げているんでしょう。






それでは銀座でお逢いしましょう。



新井

通りで踊り続けよう<SARTO BEAMS>長いブログ

ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。



JACKET: ORDER

SHIRT: IG

PANTS: IG

SHOES: NEW BALANCE


完全にやる気の無いネイビーワントーンです。シーズン終わりはやりがちです。だって秒でスタイリングが決まるから。何気に調子がイイ<IG>のシャツパンツセットアップは時間無い時にヤバいくらい活躍するオールマイティアイテム。


そんな事よりこれですよ。



無事に第2次選考も突破。他の案と含めて最終の事業実現化のチャンスをもらえる3案のひとつに残る事が出来ました。私が夢見るお直しを通じて更なるお客様との繋がり、仲間達と働き続ける事が出来る場所を作るという勝手な使命の実現まであともうちょっとです。

こればかりは社内の方々の投票の賜物ですから感謝の限りです。全員にハグしてまわりたい位に感謝の気持ち抑え切れません。

そして何より洋服の直しでお客様のご期待に添えない状況を打破できる可能性が高まったのが嬉しく仕方がありません。

最後までこのブログで勝手に綴らせて頂きますのでもうしばしお付き合い下さいませ。


そしてこのオーダー会もおかげさまで大成功と言っても過言ではないでしょう。

<RING JACKET>オーダー会in銀座

本当に沢山のお客様に来て頂きました。そしてこのブログきっかけでオーダーして頂いた方も何人も。油断して読み始めると意識が飛びそうな長い呟きを楽しんでもらえてるお声はメチャクチャ嬉しいもんですね。そして決して安いとは言えないオーダーをして頂けるんですからこればっかりは洋服屋冥利に尽きるってもんです。


パーソナルオーダーでのじっくり生地を沢山のバンチから探して、自分のイメージを共有してスタッフと楽しく談話しながら作り上げる至極の1着。この時間が今となっては幸せに感じるんですから。


このブログでも14回に渡ってオーダー会を告知したり社内インフルエンサーを活用したインスタライブ配信を行い、前回の5倍以上もの数の受注となる予想外の結末。やはりこの時代年齢やターゲットに関わらずSNS戦略マーケティングの重要性を噛み締める結果とも。

そう考えると17年前にビームスを飛び出して立ち上げたあのショップも今の様に紙媒体以外の方法で情報発信が出来たら結果は違ったんじゃ無いかって。




アライ人生2周目があるならコレは再度チャレンジ出来たら2年で閉店ブランド終了という形とは違う結果を出せる自信は有りますね。

それを今度はビームスの中で新規事業としてサルトビームスというお直しサービスを皮切りにリプロダクト企画集団としてのサロン設立とか独自の再利用生地手配でのパーソナルオーダーとかスタイリングコンシェルジュサービスとかフードコンシェルジュサービスとかやれる事は可能性無限に感じます。

そんなの自分で会社立ち上げてやればって言われたりもしますが、このビームスという中で退屈しない沢山の仲間達と一緒にやる事が重要なんですよね。
アフターコロナという明るい未来が見えてきている状況ですが、コロナ前に全てが戻って浮かれての大量生産仕入れや薄利多売に戻ってしまったらダメなんですよ。如何に物を作って売るだけのサイクルから脱却した持続的ビジネスを作り出す事が出来るか。そろそろ真剣に取り組むべきなんです。


無駄を省き本当に求められている物をしっかり用意する事、ちゃんとターゲット層に情報を届ける事、関係する全ての人が幸せになれてお客様が納得して買って頂ける正価を維持する事。

僕はその道をリフォーム、リプロダクトという方法でこの復調しつつある日本アパレル経済の中において模索していこうと思います。その為にもやはりビームスという素晴らしい仲間達の力が必要なんですよね。


まだ人生1周目ですが、まだまだ洋服を巡る僕の冒険はクライマックスを迎えられそうにありません。もう少しだけ皆さんお付き合い下さい。



表題は我が永遠のロックアイドルのひとり、ボウイ御大ともう1人のロックのカリスマ、転がる石達のカリスマによるデュエット名曲。数多くのアーティストにカバーされる名曲もこの二人にカバーされるとこんなにもエッジが効いてロックになるんです。

Dancing in the Street


この発表された1985年に彼等はアラウンド40。

成功を手にした後も新しい境地を拓き続けて脂の乗り切った当時の彼等によるPVで踊る姿には心が踊らされます。そんな彼等の歳を気が付いたら僕は追い越してしまってるなんて思いもしませんでしたが。そしてまだまだ僕は踊る事をやめられそうにありません。


rockarchive/David Bowie
価格:¥84,700(税込)
商品番号:23-83-0200-950


君がいれば、何を着ているかなんて関係ない

さあみんな来なよ

女の子を掴んで世界中どこでもみんな踊るのさ

通りに出て踊るのさ





僕が思い描く青臭い夢の実現化もあともうひと息。

さあ皆さん、お客様もビームスの仲間達もサルトビームスという軸を囲んで僕と一緒に踊りましょう。



それでは銀座でお逢い出来る日を。



新井