今晩は、銀座店の新井です。

現在銀座店ではリングヂャケットオーダー会が開催中。ビームスで作っているリング製モデルが一堂に介してます。
今や世界のリングさん。イタリアのピッティでも私が行った時はジジとかカモシタブースと横並びで出展してました。香港、ソウル、ニューヨークなどなど世界を股にかけオーダーが相次ぎ引っ張りだこ状態。そういった海外セレクトショップではイザイアとかベルベストと横並びで同じプライス帯で販売してるらしく。日本国内でのネームバリュー、クオリティバリューはもっともっと認められるべきだと。ウチだと創成期からお世話になってますので余りに馴染みがあり過ぎてオーダー価格が少し高めに感じてしまうみたいですが、、因みジャケット130000〜スーツ180000〜税抜です。
世界中のオーダーを受けて工場キャパは常に埋まってしまってるので、常時ウチでオーダーを入れてもらうのは今後も絶対無理そうですね。今回だけは短期間での限定で何とか開催させてもらった次第なので。
次回開催は私の予想では当分不可能と思われるので、そう考えると余計オーダー欲求が高まってしまいますよね。勿論ウチ独自のパターンを使用したオーダーは世界の何処でも不可能ですから。
このフィレンツェダブルモデルは惹かれます。これで金ボタンブレザーが作りたくてしょうがなくて。とにかく色んなスタイルのブレザーが欲しいんですよね。紺ブレコレクターになろうかなって位。いつかやりたいブレザーショップで集めた様々なブレザーを展示するのを夢見てます。アメリカンとブリティッシュスタイルはまあそれなりに見ますが、このフィレンツェモデルパターンでのブレザーってのが私としてはまだ未開拓の世界なので。
通年使えるウエイト300グラム未満のキャバジンなどの綾織り生地でジョンフォスターとかカノニコであればジャケット13万円なので値段もまずまず。接着芯のインポート物よりもこっちのが雰囲気は絶対良いですよね。イタリアの血がたぎったブレザーってのも只者では無い感じで面白いと。またはゴリゴリのブリティッシュツイード生地でブレザーでも多国籍なフュージョン感があって面白いと思います。とにかくやっぱりオーダー妄想は堪りません。
襟の雰囲気は勿論の事、何より袖付けがリングさんと直ぐ分かりますよね。
大ぶりなイセとこれでもかって位の立体的な袖付け。可動性は勿論の事、雨降りのドレープがやっぱり只者じゃない笑
大体着心地や着用時のシルエット重視となると、ハンガーに吊った時の横顔が綺麗では無いのが多いのですが、リングさんはそれも綺麗。
量販店の袖物はハンガーで吊った時の袖の見え方を異常な位気にするんですよね。工場は着心地を二の次のかっちり綺麗だけど着にくい仕上がりにしてしまうんです。直線的なシルエットのがそりゃ直線縫いで効率良く早く大量に生産し易いし。その結果カチカチのロボットスーツの出来上がりです。私もそればかり気にするパタンナーとよくケンカしてました。

パンツも平置きするだけでサイドのシーム付近の立体的な縫製がそれと分かりますよね。この辺も抜かり無し。着なくても腰から尻周りの沿う様なフィット感と着心地の良さが一目で分かります。
本音で言えば私的にウチで欲しいジャケットはと聞かれたら、超絶パターンのスティレ ラティーノのダブルモデルと即答ですが、その次は間違いなくリングさんです。他のイタリアファクトリーブランドよりも断然リングさんですね。もはやその辺のブランドはそれこそ値段と作りが合ってない様に私は思えて。若輩者の私に褒められてもって感じですが、やはり日本国内での仕立てはリングさんは抜きん出てると。
そしてやっぱり私が大事だと考えてるのは、どれだけ工場が高級生地の縫製に慣れているかと言う事。特にオーダーの仮縫い無し直縫いで注文して届いた生地をぶっつけ本番で縫う訳ですから。硬いポリエステル混紡のガサガサ生地ばかり縫ってる工場に極上のふわふわ生地の仕事を振ったら、まあ想像通りの出来上がりでした笑 その辺もリングさんはビームス製品だけでも何十年も高級服地と言われる生地の扱いをしていた訳ですから。これは難しいかなぁって生地でも失敗は見た事無いです。
仕上がりのジャケットの立体感がすごく自然で良いんですよね。分かり難いかも知れませんが、硬めのイギリス生地でジャケットを縫った時に、他の工場では生地の硬さ通りの四角な仕上がりなのに、リングさんでは程良い丸みのある曲線の見栄えと言いますか。
ちょっとベタ褒め過ぎて嘘くさくなると嫌なので誉め殺しはこの辺で。
リングヂャケットオーダーは12日までの期間なのでお気を付け下さい。
表題はイギリスが生んだ70年代グラムロックヒーローであり、変幻自在に音楽性もキャラクターも演出する希代のロックエンターテイナー、戦争映画で少佐も演じた今は亡きD教授の最もアートで才能に満ち溢れた傑作曲。分断されたベルリンを舞台にヨーロッパ的デガダンと黄昏ゆく文明をシリアスに音で綴る世界観は今でも全く色褪せる事の無いアートなロックバラードの最高峰と言えますね。この曲の前後の時が教授の最も才能が冴え渡っていた時期では。
そして何より教授のキャラクターの変遷と共に装うファッションがまたしこたまオシャレ。その時代の最先端のスーチングスタイルはこれまた色褪せないですね。
またいつもの様にこじつけるならば、リングヂャケットさんはビームスのワガママ放題の様々なジャケットスタイルを確かな技術で形になし得る、正に教授の様な変幻自在のエンターテイメントテーラーファクトリー。モードなサンローラン風スタイルからアメリカンサックスタイル、ナポリスタイル、ブリティッシュスタイルなどなど、その表現力は多彩かつ圧倒的。
ビームスクロージングは正にリングヂャケットさんと一蓮托生で歩んできたと言っても過言では無い筈。そして曲のフレーズを借りるならば私達は日本のドレスクロージングシーンを引っ張るヒーローでありキングになれる筈。
最後にリングさん、僕等スタッフがこよなく愛するエレガンス2ボタンスーツの型紙残って無いですかね?あれがオーダー出来れば最高なんです。
それでは銀座でお会いしましょう
新井
ブログ投稿火曜金曜夜〜深夜予定です。
反映が遅れがちなので翌日かも。