今回のご紹介は、益子に続き六本木でのPOP-UP STOREにて新作をご用意した瀬古有美さんのポーセリン。
ホリデーシーズンの贈り物にも素敵です。どうぞお付き合いください。
瀬古有美さんは茨城県窯業指導所修了後、益子<濱田窯>とセント・アイヴス<リーチポタリー>にて修行された稀有な経歴を持つ作り手。
師である濱田友緒さんから「自分のスタイルを持つように」と教えを受け、<リーチポタリー>でも模索する中、現地で出会った磁器土をきっかけに、白磁に手彫りをするようになったのだそう。
独立後の初個展は2015年春、<fennica>(原宿 インターナショナルギャラリー ビームス)にて開催いたしました。
写真は当時のもので、並んだ作品を見つめる瀬古有美さん。
白を基調としたディスプレイは、直筆のスケッチと共に作品が並び、瀬古さんの丁寧な仕事を感じ取れる展示でした。
益子のPOP-UPでは、<fennica>では初めて、2019年頃から作られている緑釉の器も並びました。セント・アイヴスの砂浜と海をイメージした白磁と緑釉です。
「益子×セントアイヴス100年祭・ましこ市2021」に並んだ、双方の地で修行を経験した瀬古さんのポーセリン。
濱田庄司とバーナード・リーチが住居兼工房とした、歴史ある<濱田窯>長屋門に並ぶというのも素敵な繋がりだなと感じました。
そして『fennica pop-up store Roppongi』には、更なる新作をご用意。
浮かび上がる文様は一つ一つアルミカンナで手彫りされています。
七宝繋ぎや青海波など日本の伝統文様を用いているのはローカルなものにこそ普遍の美があるという考えから。
また、柄に終わりのない連続文様を好んで作られています。繁栄を意味する吉祥文様でもあるのは後に知ったのだそう。お祝いとして贈ったり、ハレの日に食卓に並べるのも良いですね。
益子に続きご用意した緑釉の器。色釉を掛けることで白磁では柔らかだった陰影がはっきりと見えます。
シンプルに緑釉を掛けたものも。形はこれまで作られていたマグより少し大きめのサイズをリクエストして製作いただきました。
寸胴の形は緑釉が下に流れて僅かにグラデーションする様もきれいです。
瀬古有美さんによるモダンで美しいポーセリン。
ブログではお伝えできない、肉眼で見た時のなんとも言えず惹かれる色目、手仕事で施される凹凸の手触りなど、ぜひ店頭で感じていただけたらと思います。
『fennica pop-up store Roppongi』は早いもので明日12/12(日)まで。
心よりお待ちしております。
『fennica pop-up store Roppongi』
場所:ビームス 六本木ヒルズ 3階
会期:12/2(土)-12/12(日)11:00-21:00
Mori