ご機嫌いかがでしょうか、銀座店の新井です。
前回の投稿は過去最高PV数。パイセンが多くの人達に愛されていた気がして嬉しくなりましたね。新しい企画の話でも盛り上がっていたのできっとシンパはこぞって買いに行くと思いますよ。楽しみで仕方がありません。
別れが有れば出会いもあるのが世の常。銀座店にも新人2人が入ってくれましたので次回にはご紹介したいですね。
今回は久しぶりにオーダーで作ったジャケットのお話。9月に開催されたリングヂャケットさんのオーダー会で作ったブレザー。

やはり国内ではここんちの縫製が抜きん出て素晴らしいと思います。その仕立ての素晴らしさを台無しにしかねないスウェット上下というカオスな合わせですみません。でもこれ位にブレザーを自由に着るのは楽しい。実はテイストのストーリー性に一貫性を持たせてるのとか分かる人には分かるはず。ありがちなタータンチェックパンツとかレジメンタルタイとかミリタリーパンツとかタッセルローファー合わせるみんな同じ様な制服みたいな合わせを見ると面白みの無い人なんだろうなぁ〜と勝手思っちゃうもので。勿論着方は個人の自由ですから尊重させて頂きます。ちゃんと服のストーリーを理解して論理的に合わせてないで、ただ自由に誰々の真似してますって着てる洋服屋が増えてしまうと残念で仕方有りませんが。
肝心の仕上がりはちゃんとジャケットをトルソーに着せて見ると一目瞭然で分かります。

モデルは新しいフィレンツェモデルのダブルブレスト。これでオーダー出来たのも先日のリングヂャケットオーダー会ならでは。お値段は税込143,000円でした。最初はプライス高めだな〜と尻込みしましたが、仕上がってきたらお値段以上の満足感。オプション料金はかからずにラペルを始めとするシームのレイズドステッチやらフロントと袖のボタンホールも全部手縫いで仕上げてくれました。仕立ての良さはそうした細かい箇所でも雰囲気抜群です。香港とかニューヨークでも高級テーラーで大人気なのも改めて納得しちゃいましたね。
カノニコ社の定番でやってるフォーマル用みたいなシーズンレスのサージのブラック生地で作ったので、柔らかい仕立ての仕様で作るとあちらこちらにパッカリングみたいなピリつきのシワが出まくるのがあるあるなのですが、、
悔しいくらいに変なシワが無くキレイ。誤魔化すために硬めの芯を貼りまくってカチカチにすればキレイにはなりますが硬くて着にくくなってしまう。これだけキレイなのに柔らかい仕立てを保ててるのが驚異的なんです。やはり国内では敵無しなんじゃ無いでしょうか。本当に上がりは想像以上でした。
低めの位置で傾斜のついたゴージラインが最近の気分とピッタリです。

でも肩だけはしっかり雨降ってます。着用シワが出てるので分かりにくくてすみません。袖付けが片倒し縫いが最近の傾向ですが、上手くない縫製工場でこれをやると左右でカミーチャの加減が均等に出来ず肩の表情が右と左で違くなっちゃうんですよね。この辺の工場とか生地とかの特性をちゃんと把握出来てないとこの袖の仕様は企画の命取り。最近の高いイタリアものでも同様の事は有りますからね。
生地が通年使えるウェイトなので本当に長い期間着られるのが助かります。日本の気候は春と秋があるので合物期間が実は6ヶ月位ありますから。これはオールシーズン着続ける自信があります。イタリアサルトみたいな雰囲気を持ちながらブレザースタイルでありそうでどこもやらないサージ生地。こんな感じのジャケットはなかなか見たことないです。
生地が梳毛タイプなのでラペルのバンドステッチやゴージのはしごがけとかボタンホールの穴かがりなんかで変なピリつきの皺が出るかと思ってましたが、びっくりするくらい綺麗に縫ってくれてます。日本最高峰ファクトリーさんをなめてました。本当に申し訳ございません。
しかし本当に着やすい。この軽めの生地の要因も有りますがスタッフが大好きなナポリのヴィンツェンツォさんのジャケットに匹敵する着やすさ。背中の包み込む感じとかも最高ですね。
これは週2日ペースで着てしまう病み付き加減。まずいですね、そのペースではジャケットが疲れやすくなってしまいそう。なので同じ形で違う生地であと2着はブレザーを今すぐに作りたいです。龍ちゃんも同じオーダー会のジャケットの仕上がりが良かったらしくまた作りたいって言ってましたが、正に同じ気持ちです。
リングヂャケットのOさん、今度ご相談させて下さい。それくらいオーダーの仕上がり大満足でした。なんなら大阪まで乗り込みたい位ですよ。
これで確信しましたね。縫製は国内最高峰レベルならナポリのサルトに負けない仕立てを実現出来そう。あのナポリ物の感動レベルと同じレベルに仕上げるのに必要なのはやっぱり型紙だと確信に変わってきました。でもそれがまた高い高い壁なのでクロージング追求の旅はまだまだ長く果てしないものとなりそうです。最高に面白いんですが。
今買えるリングヂャケットブレザーの逸品もまだ残ってます。


BEAMS F/ARTHUR HARRISON ブレザー
カラー:ネイビー
サイズ:42,44,46,48,50,52,54
価格:¥91,300(税込)
商品番号:21-16-1793-015
このラインのシングルとダブルは来年も必ずやって欲しいです。ひとつわがままを言えばウエストが皆さんきついので、ドロップは6にして欲しいですね。ウエストが緩い方はお直しで絞ればいいんですから。
そしてこの傑作の春夏用生地も展開して欲しいですね。とにかく私は大好きなオリジナルジャケット企画です。
一応同じブレザー企画で今季展開はこの2型です。

BEAMS F/MARZOTTO アールモヘヤブレザー
カラー:ネイビー
サイズ:42,44,46,48,50,52
価格:¥84,700(税込)
商品番号:21-16-1989-264

BEAMS F/MARZOTTO ウールモヘヤ ダブルブレストブレザー
カラー:ネイビー
サイズ:42,44,46,48,50,52
価格:¥88,000(税込)
商品番号:21-16-1988-264
モヘア入りの生地で合物でガシガシ着られる感じなのでこれまた持っていて損はない筈です。真夏以外はずっと着られるし、打ちこみが強いしっかりした生地なので安心感抜群です。この辺は在庫も残ってるのでこれから春に向けてもオススメと言えますね。
相変わらずブレザー推しの話を繰り返してしまいしつこくてごめんなさい。でも20年こればかりは着てますがまだまだ全然飽きないのでやっぱりいつかブレザーコンセプトショップとかブランドは作りたいっす。愛用してるブレザーは現役選手はこれで8着。これからも私のブレザー収集の旅も続きそうですね。
蛇足ですが、週末の仕事上がりに銀座8丁目の並木通りで15年位前に菊池さんって師匠と一緒にやってたセレクトショップ跡地を歩いてきました。その店でもアイコンアイテムはやっぱりブレザー。

当時の外観はこんな感じで今見ても最高。ウィンドウは右がウィンザー公で左がグレース妃。最初は仰々しくて重いなーと考えてましたがやっぱり素敵です。
今はリーズナブルなスーツショップのオーダー店舗が入ってまして、変わり様に時の流れを感じて哀愁に浸っちゃいました。
その内またあんな感じの店を何処かで作れたらっておじさんながら夢見てます。そしてその中には私が一から作り上げた数種類のリングヂャケット製のブレザーが並んであるはずです。
表題は60年代末にアメリカで発表されたジャズシンガーFにより歌われた永遠の名曲。
死が近付く中で人生を振り返り、困難に立ち向かった事に後悔なく自信を持っていると語るこの歌は正に全ての男に捧げる事ができるテーマソングと言えるのでは。
ベタかもしれませんがこの曲を越える事が出来る人生讃歌なんで出会った事ありません。ひどい時は一人暮らしのマンションで目覚まし代わりにステレオで毎朝大音量で流してました。これを聴きながら目を覚まして朝を迎える高揚感が堪りませんでした。
私のこれからも歩んでいく洋服屋としての道にはずっとブレザーがあるはずと確信してます。
それでは銀座でお会いしましょう。
新井
遅れがちで申し訳ありませんが毎週土曜に投稿予定です。























