今年のキーワードは、
④ファイブポケット
いわゆるジーンズですね。
やはり、リーバイスの小話から。
(※画像はリーバイスではありません。)
アメリカの西側あたり、
「親分、なんか掘ってたら金が、出てきたっス。」
「なにっ!いいか坊主、これは俺たちだけの秘密、誰にも言うなよ。一獲千金だぁ!」
もう気づいたら、みんなアメリカ西部に移住しまくり。
こうして、ゴールドラッシュが始まって、、
サンフランシスコに
リーバイさん、現る。
「探鉱されてる皆さん、お困りじゃないですかー?こちらのズボンは丈夫で、破れませんよ〜。」
「何者だ、小僧。」
「ニューヨークの、お兄ちゃんの繊維工場から、船の帆とテント生地、持ってきました、ドイツからの移民です。」
「ほう、どれどれ。」
※分厚い、キャンバス地のワークパンツ誕生。
「よう、リーバイ。これは、なかなかいいんだが、ポケットに石入れてると、角の糸が、破れるんだ、また直してくれよ。」
リーバイ
「ねぇねぇ、ヤコブ〜、あの親方、また持ってきたよ〜。」
※ヤコブ・デイビス (仕立て屋)
「なに〜、アイツ、もう10回目だぜ、もういいぜ、ちょっと、馬具店に行ってくる。」
リベットが誕生。

親方
「ガハハ、こりゃいいぜ。」
ヤコブは優秀。
お馴染みブランド【ヤコブコーエン】の名前の由来にもなってますね。
1873年 リベットの特許権が認められたことで、今日のジーンズの歴史が始まる。
1890年 全てのジーンズの元祖となる、ロットナンバー【501】が誕生。
以下、
これまでにあったワークパンツに、リベット を打ち込んでから、 "ジーンズ" にいたるまで。
リーバイスが考案されたとされる、ディテールを紹介。(繰り返しますが、画像は、リーバイスではありません。)
■デニム生地をインディゴ染め
特許を取るまで、模造品のリベットパンツが、多発しまくり。「くやしい〜」て、なって、持ってたデニム生地の、全てをインディゴに染め、他社と区別。
■レザーパッチ
これも、すぐに“リーバイ の”って、分かるように考案され、製造番号や品質保証を表記したラベル。
■L字ポケット
リーバイスとしては、スクープポケット(スコップですくったような)一緒にされては、困る的な、、、こだわり有り。
手を入れやすく。カーブに裁断 & 2重ステッチ。意外とコスト高め。まじめ。
■ウォッチポケット
コインや懐中時計を収納できる利便性が、「いいね」で、採用。(計5個のポケット=ファイブポケット)
■ヒップのパッチポケットを【五角形】に。
これも模造品対策から。今では、ジーンズでしか、見ない形でしょうか。
■打ち抜きリベット
リベットは、大きく分けて2つ。打ち抜き、と、被せ型がある。凸から【生地】出てたら、打ち抜き、つまり貫通リベット。
■隠しリベット

ヒップポケットの表から、リベットをカシメたら、馬具やソファが、傷ついちゃった。だから、隠しちゃった。
■セルビッジ
生地の端がほつれないよう、旧式の力編み機で織られた生地【耳付き】生地屋さんが、"リーバイスのモノとすぐに分かる"ように、赤いステッチ入れた。【赤耳】
■14オンス(生地の重さ)
もう、基準がココになってて、ライトオンス、とか、ヘビーオンス、とか言ったりしますね。
■ヘムボトムステッチ
インディゴに対し、糸をオレンジやら、黄色を選ぶあたり、、、。凡人の私には、到底思い付くことはありません。
カラーリングのセンス、凄まじい。
■ボタンフライ
【シュリンク トゥ フィット】「洗うたび体に馴染む」概念を生み出す。ジッパーだと生地が縮んで、ジップ上がらず、壊れるから。
※こちらの商品は、蒸気を当てるサンフォライズ加工。それほど縮みません。
■トップボタンは円盤型
よく見ると、V字ステッチ入ってます。
(60's ビックEをリスペクトしてます。)
■逆山型のバックヨーク

ウエスマンとヒップを繋ぐ、切り返し生地。(▽型の生地)腰回りのフィッティングを上げる工夫。よーくみると、ウエスマンとバックヨークは、生地を逆さに付けて、生地目が逆になるものが、多いですね。
■オフセット ベルトループ

ベルトループをセンターシームに打つと、生地が厚すぎて、ミシン針が吹っ飛ぶ。
などなど、リーバイスの歴史は、キリがないので、ひとまず、今日はこれまで。
※全て画像は、
BLACKHORSE LANE ATELIERS
価格:¥39,600(税込)
商品番号:21-21-0024-175
猛プッシュ品。
デニムを知り尽くした西口が(古き良きをベースに)イチから作り上げた、イギリスのデニム。
最も生地が重なるところ、十字部分。
めちゃくちゃキレイな縫製。さすが、という感じでしょうか。
ビームスFが定番にしたい、と意気込む、
渾身の一撃。
一本、いかがでしょうか。