ご機嫌いかがでしょうか、新井です。

JACKET: IG
SHIRT: BOURRIENNE PARIS X
PANTS: adidas
SHOES: MASION MARGIELA
なるべくシンプルに着てますがよく見ると少し変態みたいな格好してしまいました。洋服業界の大先輩にカワイイって褒められたので満足してます。
順調稼働してます、<SARTO BEAMS>
お客様に喜んでもらえるお直しを直接自分の手で仕上げる充実感ってハンパないんですね。これはもう病み付きになりそうです。
今後は少しずつ拡張していく流れですが、やっぱりどの業界でも悩みの種ってのは人手不足。また新しい壁が立ちはだかるってのはどんな冒険物語でもお決まりですからきっと僕は乗り越えて行けるでしょう。結局バカな位にポジティブパワーが1番強いんです。
流石にドレスシャツを着てなくちゃマズいなーって日は週一日位はあります。
そんな時に直ぐに手が行くのはホワイトシャツ。
シーズン後半になってくると合わせに飽きてきて、暑さも相まって格好がワントーンになるんです。
真っ白か紺色一色か真っ黒か。
暑い日はもうホワイト一択な訳ですが、そんな時はホワイトシャツが大活躍です。
<BOURRIENNE PARIS X>
<SALVATORE PICCOLO>
最近はこんなスタンドカラーでイカ胸付きのフォーマルディテールのエレガントドレスデザインが大好物。ウチの各レーベルでもこんなに凝ったシャツ仕入れてないので珍しく他社さんで買ってしまったのを覚えてます。
だってウチではこんな洒落たひねくれた高いシャツは売れないだろうし仕入れてくれないんですもの。
暑くなってくると毎年無性に着たくなるし欲しくなるのが白シャツ。
こんなのとか
こんなエレガントなのとか

特にこの<FRAY>は最近また無性に買っておきたくなる極上の既成ドレスシャツ。
FRAY/UGOツイルセミワイドカラーシャツ
カラー:ホワイト、サックス
サイズ:37〜42
価格:¥69,300(税込)
商品番号:24-11-0413-115
20年前には何故かウチではやってない時期があって、初めて体験出来たのは2007年ごろに銀座の8丁目で大先輩とBEAMSを抜けて作ったショップの時。何度もこのブログではこの店の話をこすってますがやっぱりイイ思い出と経験だったんでしょう。
その際にメインで扱ってたインポートシャツが<FRAY>でした。
ドフォーマルなウィングカラーのプリーツブザムシャツとかタッターソールチェックのラウンドクレリックシャツとかを最高峰のイタリアシャツで作るとか最高の贅沢かつ変態の提案してたんです。全く売れませんでしたけど。
でもその時に実際に着る事が出来て最高の洋服屋さんの体験を出来たわけで。
流石にそんなヘンテコシャツを<FRAY>で作ってる所はもう皆無ですが、ウチで扱ってる究極のベーシックドレスシャツは毎日朝の掃除の時に見る度に欲しくなっちゃう最高の僕の推しシャツ。

この台襟周りの首に沿う縫製の美しさは勿論世界トップレベル。内側の生地は大体は内周差でぼこぼこ浮いちゃうんですが、このブランドはそんなの皆無。
左右対称ながら美しく曲線を描く襟は芸術品でしょう。でもコバのシームに汚いパッカリングは一切無いんですからこれまた神レベル。
襟の芯地をカチカチにして真っ直ぐ縫ってる量販シャツとは天と地のレベルの違いってヤツです。
脇シームの伏せ縫いもとんでもない細さ。
裾もみつ巻きも3ミリ以下で統一されてるからね。
それを極上の150番手以上クラスの細い糸で織られたシルクみたいなフワフワテロンな最高級レベルのシャツ生地に、最適な針とミシンテンションを魔法のように使って縫えてるから惚れ惚れする仕上がり。
薄ーい貝ボタンも一級品の証。
これ見よがしの手縫いとは対照的に均一性の取れたミシンステッチなのにこの立体感なんて不思議でしか無いです。
どこを見ても生地のキワキワまで攻めまくったコバステッチの正確さは全く隙がないんですよね。
Brilla per il gust/Zegna ソリッドスーツ
カラー:チャコールグレー、ネイビー
サイズ:42〜52
価格:¥198,000(税込)
商品番号:24-17-0148-015
ウチで毎シーズン最も売れる最高級スーツ生地を用いたスーツに合わせられる最高のドレスシャツと言っても過言では無いでしょう。
逆にナポリ辺りの手縫いだらけでラペルとか随所がボコボコ凹凸だらけのスーツに合わせたらミスマッチなんですよね。
やっぱり日本最高峰ならではの端正な縫い上がりのRINGJACKETのがしっくりきます。
極上のシーム使いを駆使されたこの上品な曲線を描くシャツとジャケットラペルはベストマッチなバランスなんですよ。
6万を超えるドレスシャツ高いよって声も勿論分かります。ただ20万クラスのスーツに合わせるのが1〜2万円のドレスシャツじゃあどうしても見劣りしちゃう。良いスーツにはそれ相応のドレスシャツを合わせてあげたくなっちゃうんもんです。
オリジナルでもかなりいい線までいってるドレスシャツの最有力はやっぱりコレです。
トーマスメイソン生地が値上がりがすごくて廃番にする可能性も有りましたが、スタッフ皆んなで絶対に必要だって力説して継続してもらえたデイリー使いにも最高のオリジナルドレスシャツです。
Brilla per il gust/ツイルワイドカラーシャツ
カラー:ホワイト、サックス
サイズ:37〜43
価格:¥25,300(税込)
商品番号:24-11-0426-306
日常で使ってもらえたら絶対に納得してもらえるリピーターも滅茶苦茶多いこのトーマスメイソンファブリック。
コットン100%の高級生地なのにこれだけシワになりにくいシャツ生地は出会った事無いです。でもちゃんと肌触り極上で高見えするんですよね。
男女問わず1番その人をエレガントに見せてくれる魔法の服が僕にとってはホワイトドレスシャツなんです。
今までの人生での分岐点での大事な場面でも絶対着るのはホワイトシャツでした。白シャツをシンプルに色落ちしたブルージーンズで合わせてる女性を見かけるとそれだけで一目惚れしちゃいそうになるくらい。人を1番美しく純潔に可憐に見せてくれるのもホワイトシャツ一択。
やっぱり来年再来年と値上がりする前に最高の白シャツ買っておいた方が良さそうです。
表題はイタリアバロックの巨匠、アントニオヴィヴァルディによる声楽曲。
まことの安らぎはこの世には無く
題名だけでなんだか涙腺が緩んじゃう僕のアオハル時代の救いの一曲。
1996年の大学受験を控えてるのに全く勉強せずに文学や映画や音楽に没頭してた高校三年生の夏、ラフマニノフの演奏に没頭して人生を翻弄されてしまうあるピアニストの生涯を描いた映画の中で、心が一度壊れてしまった主人公がようやく心を解放されるシーンで流れたこの曲に僕は一瞬で心を奪われた記憶があります。
映画のワンシーンの視覚的効果と相まって全ての無駄な感情を吹っ飛ばしてくれる感動と開放感。
そういえば同じ時期に観たショーシャンクのフィガロの結婚も最高でした。
大人になる一歩手前の18歳という年令。成人して社会に出ていく意味も何もかもが意義を見出せずにもがいてて、その答えを必死に文学とか映画とかあらゆる文化に求め続けてた時に出会ったこの曲になんだか救われた気がしたんです。
題名だけ読むと絶望的な表現に思えますがそんな事は有りませんでした。自分の外では無く内にこそ求める安らぎは有るんだと。
純粋な安らぎは
自分自身の中にあるイエスの慈愛の心だと
苦悩痛苦の中でも曇りなき愛を待って
魂は幸せに生きている
1番涼しく感じるからって単純な動機で着たくなるホワイトシャツですが、やっぱり究極の服の色だとも思うんです。
曇りなき色
何者にも染まっていない色
人を最も美しく見せてくれる色
その内サルトビームスで究極の白シャツを皆様の為に縫い上げてみたいですよね。
それまではご紹介した白シャツでオシャレして下さいね。
それでは銀座でお会いしましょう。
新井