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シーズナブル・レコメンデーション【2023 EARLY SUMMER②】




こんにちは、藤本です。




今回は、前回投稿させていただいたシーズナブル・レコメンデーション【2023 EARLY SUMMER】の続きとなります。


ぜひ最後までご覧ください。


それでは早速、ご紹介していきます。




まず最初にご紹介するのは、オーストラリア出身のシンガーソングライター、Aaron Joseph Russo(アーロン・ジョセフ・ルッソ)によるあのFishmansの「Baby Blue」を日本語詞のままカバーした一曲が収録された7インチ。




【7"】Aaron Joseph Russo / Baby Blue(Fishmans Cover)/ Espresso 〈Kissing Fish Records〉
価格:¥2,200(税込)
商品番号:29-67-0582-526



日本や韓国をはじめとしたアジアのインディー音楽シーンに魅力を感じ、自身のサウンドにそれらの影響を反映させていることでアジア圏でも人気を集めているAaron。その中でも伝説的な日本のバンド Fishmansによる孤独感の中で愛する人だけに感じる希望的な想いを音像化した「BABY BLUE」が大のお気に入りらしく、本作にはそれを日本語詞のままカバーしたA1と、2020年に制作したウォーミーで穏やかなドリームポップB1を収録しています。


低音のベースが際立つ力強いビートと、レゲエのリズムを刻む鍵盤音が印象的な「BABY BLUE」を、さらにメロディアスに

かつサイケデリックに昇華させたサウンド。


Fishmansのヴォーカル、佐藤氏のあの柔らかい歌声を意識しているのであろう、儚げな歌声は、オリジナルとはまた異なる良い味を醸し出しています。堪能な日本語からは、彼のFishmansや日本に対するリスペクトがとても感じられますね。


傘をさしている人物のイラストが描かれているジャケのように、まさに梅雨の時期にオススメなサイケデリック・メロウナンバーです。



二枚目にご紹介するのは、今年のRainbow Disco Clubでのパフォーマンスも大絶賛で終えたデトロイトテクノのオリジネイター Jeff Millsによる最新のアルバム。



【3LP】Jeff Mills / MetroPolis MetroPolis 〈Axis〉
価格:¥6,380(税込)
商品番号:29-67-0591-526



戦前のドイツ映画界を代表する名監督 Fritz Langが手掛けたディストピアSFの金字塔『Metropolis』の世界観に魅了され、「マシンの力を借りた"人間対人間"の物語」と評しているJeff Mills。


2000年に同作のある特定シーンに沿う形でサウンドトラックを制作していますが、本作は、長年失われていた本編の完全な147分のフィルムが2010年に発見されたのを契機に、前回のサントラを下敷きにしつつもゼロから作曲をし直し、ある種のイメージアルバムとして制作されたものです。



惑星をテーマに、初めてオーケストレーションを念頭において作曲した2017年作『Planets』や、日本人で初めてスペースシャトルに宇宙飛行士として搭乗した毛利衛氏との対話から生まれた2013年作『Where Light Ends』。挙げたらキリがないですが、これまでJeff Millsがクラシック音楽とのコラボレーションで行われてきた実験、及びその成果を反映させた集大成作品ともいえます。


電子音楽とクラシックの狭間に宇宙を見るJeff Millsの美学が細部まで行き渡った本作、ぜひフィジカルで聴いてみてはいかがでしょうか。CDは店頭のみの展開となります。





続きまして三枚目にご紹介するのは、ポルトガルを拠点に活動するシンガーソングライター Manuel Linhares(マヌエル・リニャレス)による2022年にリリースされたアルバム。





【限定シルクスクリーン・ジャケット仕様CD】Manuel Linhares / Suspenso <Carimbo Porta-Jazz>
価格:¥2,860(税込)
商品番号:29-68-0069-526



昨今続々と新たなアーティストが表れている現在のブラジル音楽シーンの中でも、突出した才能の持ち主であるプロデューサー Antonio Loureiroが全面プロデュースしている本作。


伝統的なポルトガル・ジャズ、現行のミナス音楽などの聴き応え溢れるメロディやリズムを、ラージ・アンサンブル(大編成でのジャズ・アンサンブルの一種で、ビッグバンドより現代音楽の影響を受けたものがラージ・アンサンブルと呼ばれている)という手法で一つに纏め上げていて、複雑ながらも緻密で、広がりのある美しい音楽を創出しています。



Antonio Loureiroの技量に驚かせられると同時に、そんなラージ・アンサンブルにも引けを取らない、Manuel Linharesの渋みを携えた鮮烈な歌声にも脱帽。じめっとした気候の日の夜に、この涼感ある一枚はうってつけです。



ちなみに、本作をリリースしたポルトガルのレーベルCarimbo Porta-Jazzは、CDのプレスは限定枚数のみで、毎度鉛筆手書きのシリアルナンバー付き、7インチサイズのペーパースリーヴ、という凝った仕様でリリースしているレーベルです。本作もシリアルナンバー付きのかなり限られた一枚ですので、気になる方はお早めにゲットしておくのをオススメします!





続いて最後にご紹介するのは、ウルグアイを拠点に長年インディー・シーンにおいてマルチに活躍してきたアーティスト、Fabrizio Rossi(ファブリツィオ・ロッシ)が2021年にデジタルのみでリリースしていたアルバムです。





【LP】Fabrizio Rossi / Recuerdos de Uruguay〈Little Butterfly〉
価格:¥5,060(税込)
商品番号:29-67-0682-526



ブラジルとアルゼンチンに挟まれた小さな国ながら、南米一幸福な国といわれているウルグアイ。「南米のスイス」とも称されるほど社会福祉国家を目指している国です。



実際にウルグアイの国民的音楽は、18世紀後半に、アフリカ各地から奴隷として連行された黒人達のコミュニティで行われていた宗教的儀式 カンドンベが由来で、それらのリズムが白人層にも浸透し、今日までの国民的音楽となっているそう。


先日、Youtubeでウルグアイを訪れている日本の方の動画を拝見しましたが、ストリートでトランペットの演奏をしている方や、サンバ風の音楽をダンスを含めてパフォーマンスしているシーンがあり、日常生活の中でなんらかの形で人々が音楽に触れているのだなと感じました。



そんな国で生まれ育ったFabrizio Rossiによる本作も、まさにそんな多種多様なジャンルの音楽からの影響を伺える作品。


フォルクローレ調と、柔らかな歌声を主軸に、ジャズ、フォーク、ボサノヴァ、さらには現代アルゼンチン音楽にも通じる牧歌的余韻をたたえたアコースティックな楽曲に、Sam Gendel周辺にも通じるアヴァンギャルドな手法を取り入れたインスト曲まで、聴き応え溢れる全13曲を展開します。



コンテンポラリーな南米音楽、実験的要素のあるヴォーカル作品をお探しの方は要チェックです!



長くなってしまいましたが、以上でシーズナブル・レコメンデーション【2023 EARLY SUMMER】完結です。



気になる作品がありましたら、お気軽にお問い合わせください!

皆さんのご来店、お待ちしております。



最後までご覧頂き、ありがとうございました。








思わず身体が乗り出すフロアキラーな音楽


こんにちは。


台風が過ぎ去ってまた天候が回復し、暑い日々が続きそうですね。

そういえば、先日渋谷のVISIONで行われたMNDSGNのJapanツアーに行ってきました。






MNDSGNはライブ+DJセットで、昨年リリースされた一番新しいアルバム『Rare Pleasure』の楽曲は勿論、過去の作品や更には未発表音源も流していてフロア全体がすごく盛り上がっていました。

私も久しぶりのオールナイトイベントだったので、とても楽しかったです◎



VISIONのクロージングが9月頭に迫っていますが、ラストウィークの9/1(木)には今の場所での最後の<Stones Throw>のイベントがあります。2018年の<Stones Throw>のJapanツアーと同様、BEAMS RECORDSでもお馴染みのJ.RoccとKnxwledgeが今回も日本に来てくれるようです。

日本からはDJ MUROさんやDJ KOCOさんといった豪華なラインナップ、、あの空間で楽しめる機会はもう無いので、是非気になる方はチェックしてみてください~




さて今回は、『思わず身体が乗り出すフロアキラーな音楽』と題して、PICK UPにてまとめた作品をご紹介したいと思います。


ヒップホップなどのサンプリング・ネタでも知られるファンク、レアグルーヴ、ソウルをはじめ、和モノなどフロアで映えそうなグルーヴィーな音楽を厳選しました。DJで流すのも良いですし、お家で気分を上げたい時のBGMとしても楽しめるかと思います。



まず最初に紹介するのは、ヒップホップカルチャーの誕生を描いた1983年に公開された映画『Wild Style』のサウンドトラックのなかでも特にアンセムとして知られる「Wild Style Theme Rap」の復刻盤です。




【7"】Wild Style / Wild Style Theme <Mr Bongo>
価格:¥3,080(税込)
商品番号:29-67-0105-526



パンク/ニューウェーブシーンや、ディスコ・カルチャーなどが邂逅する70年代後半~80年代初頭にNYの音楽シーンを盛り上げていたバンド Blongieのギタリスト、Chris Steinがプロデュースを手掛けていて、あの4人のMCと2人のDJスタイルの伝説的グループ"The Cold Crush Brothers"の一員で、ラッパー/MCのパイオニアの一人として語られるGrandmaster Cazによる鮮烈なラップが駆け巡ります。

今聴いても古びることのないその当時の熱気や、空気感が一瞬で感じられる永遠のクラシックです。ジャケットも当時唯一存在していたという国内盤の7インチのアートワークをそのまま復刻していて、なかなかファンには堪らない仕様ですね。



実は『Wild Style』は今年で世界初上映から40周年。この40年の歴史を記念して9/2(金)からヒューマントラストシネマ渋谷をはじめとする映画館で『Wild Style』が上映されるようです。ヒップホップカルチャー好きなら必ず見ておきたい本作。


私は高校時代に所属していたダンス部のOBさんに教えてもらい、DVDを借りて部室のTVで初めて見ました! 当時のNYのストリートの風景や人々を見て熱狂したのを覚えています。映画館で見れるのはなかなか無い機会だと思うので、どうぞお見逃しなく…。




続いては、冒頭に紹介した<Stones Throw>のイベントにも出演するDJ MUROさんによる企画で実現した1枚。



【7"】服部克久 / 「幸福号出帆」より 二人だけの海 / ラヴ・ステッピン Selected by MURO <日本コロムビア / HMV Record Shop>
価格:¥2,200(税込)
商品番号:29-03-0297-500



MUROさんの持つ膨大なアナログ音源が聴くことが出来るTOKYO FMで放送されているミッドナイトDJ MIXショー『KING of DIGGIN'』のHMV record shop 新宿ALTAでのポップアップショップの開催を記念したコラボレーションの企画盤です。


フジテレビ『ミュージックフェア』、TBS系列『ザ・ベストテン』『日曜特集・新世界紀行』とかなり懐かしい名前が並びますが、これらのテレビ・ラジオ番組、ドラマ、アニメ、映画、CMなどの音楽や音楽監督を数多く担当してきた音楽家 服部克久氏が作曲・アレンジした、三島由紀夫原作の映画『幸福号出帆』のサウンドトラックより2曲が収録されています。



和製Barry Whiteともいえそうなただただメロウなサウンドは、ヤマタツや吉田美奈子らを支えたギタリスト 松木恒秀や、土方隆行といった名プレイヤー陣が演奏しているのも納得のクオリティ。



余談ですが、服部氏は東京ポップスオーケストラを結成したメンバーで、そこではヤマタツの楽曲も演奏していたそう。


2017年のラジオでの2人の対談では、ヤマタツが「服部先生にオケをお願いすると、毎回予想を上回るのが楽しい。先生のオケは緩急がある」と称賛していて、これに対して服部氏は「若い頃は書きすぎちゃうけど、どうやって厚いものを薄くするか。メリハリがないと人間の生き方もそうだけど、つまらないもんね!」と答えています。(音楽ナタリー参照)

メリハリ、、人間の生き方もそうだけどというように、音楽だけでなく普段の生活にも通じる話ですね。興味深いです。




続きまして、この黒人女性のジャケット見たことある方もいらっしゃるのではないでしょうか。


DJやソウルマニアの間で究極のコレクターズアイテムとなっている作品で、70~80年代にシカゴ南部で活躍していたバンド Tomorrow's Peopleによる唯一のアルバム『Open Soul』からの7インチ・シングルです。




【7"】Tomorrow's People / Open Soul T-Groove Edit<P-VINE>
価格:¥2,420(税込)
商品番号:29-67-0075-538




A面にはUKのソウルチャートで1位を獲得した経歴も持つ日本人リミキサー、T-GROOVE氏が20分に及ぶ原曲を、もし1976年にシングルカットされていたらこんな風になっていたかな?と妄想をしながら、よりDJユースなサウンドにリエディットした名曲「Open Soul」、


B面には唸るようなベースラインと、しなやかな管楽器のメロディ、スウィートなコーラスを挟みながら緩やかに響くヴォーカルが心地良いアルバム収録曲「It Ain't Fair」を収録しています。


より使い勝手の良い仕様にアレンジされた「Open Soul」は、まさにフロアの絶頂の時間、深夜の2:00~3:00頃に流れてきたら、踊らずにはいられないようなグングンと高まっていくグルーヴ感が堪りません。



シカゴの人気カルトパーティー『SOUL IN THE HOLE』のレジデントで、シカゴから世界を股にかけて活躍してきたカリスマDJ/コレクター Sader Baharが、10年間探し続けたという話もあるほどの本作は、DJはもちろん、やはりソウル~ファンク好きだったら手元に持っておきたい1枚ですね。




続いては、1980年代当時にファンクラブまで存在していたというサンパウロのブレイク・ダンスグループ、Electric Boogiesによる唯一の作品となる7インチ。




【7"】Electric Boogies / Break Mandrake <Vampisoul>
価格:¥2,200(税込)
商品番号:29-67-0137-526



これまで多くの南米ラテン音楽の発掘・再発を手がけてきたスペインのレーベル<Vampiresoul>からの再発です。


ラップやスクラッチを取り入れながら、丁度先述で紹介した『Wild Style』のようなNYのヒップホップ音源にインスパイアされたのであろう、オールドスクール・ラップ~エレクトロ・ファンクを展開していきます。



「Break Mandrake」はフロアをがっつり盛り上げたい本格的なパーティーやイベントに、「Electric Boogies」はラウンジ的な雰囲気の緩いパーティーなどに流すのもハマりそうです。

ちなみにオリジナルは近年100-200ドル位の相場とのこと。この再発のタイミングでゲットしておく価値は大いにあると思います。




そして最後にご紹介するのは、先日最新作『A Wonderful Letter』をリリースし、冒頭でも来日イベントがあるとご紹介したアメリカ西海岸のターンテーブリスト集団"Beat Junkies"の重鎮 J.Rocc。


ソウルやファンク、ジャズ、ラテン・ミュージックといった自身の引き出しを元に、ヒップホップやハウスをはじめブロークン・ビーツやダウンビートなど、ボーダーレスで自由度の高い音楽表現を続けているDJ Spinna。


2人のコラボ・7インチです。




【7"】J.Rocc / Dj Spinna / 17 Days / Don't Play Me <All Right Fresh>
価格:¥2,970(税込)
商品番号:29-67-0095-526

A面には、J.Roccによる、Princeが1984年のシングル「When Doves Cry」のB面として発表した楽曲「17 Days」のライブ音源を使用したアップビートなファンクにリワークしたトラック。




B面にはDJ Spinnaによる、1998年に発表されたPrinceのアコースティック・アルバム『The Truth』に収録されていた「Don't Play Me」を、骨太なビートが格別なオールドスクール・ヒップホップにアレンジさせたトラックを収録しています。




2人そろってPrinceの楽曲をリワークするというコンセプトが興味深いですね。



Princeのあのリズミカルで、美しいヴォーカルや卓越としたサウンドの魅力はそのままに、いかに2人のスタイルを落とし込んでいくかという点において、本作はとても素晴らしい形に仕上がっているのではないかと思います。




Princeに対する熱い敬意が感じられると同時に、私自身もまたこうしてこの文章を書いている間に、Princeのアルバムを聴き直したくなっているところです。






またまた余談ですが、Princeのアルバムだと私は、以前BEAMS RECORDSで働かれていた柳さんにオススメしていただき知った『The Rainbow Children』を一番聴いているかもしれません。




ジャズ、ソウル、アフロ、ファンク、ゴスペル、ブルースといったPrinceの作品では、ブラックミュージックの要素が実に際立った作品で、プログレめいた質感を持つ1枚です。アルバムの最後の曲「Last December」は何度聴いても心に迫るものがあります…。





ついつい長くなってしまいましたが、ご紹介は以上になります。


最後までご覧頂き、ありがとうございました!








店頭では、ビームスのクラブポイントが通常の2倍となるキャンペーンが明日8/17まで行われています。


是非お気軽にお立ち寄りください~


















近日中の出勤日↓




【8/17,20,21,23,24,25,28】






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