こんにちは!
本重です!
それではさっそく昨日の続きから。
どんどん参りましょう。
〈William Halstead〉のウール(70%)×モヘア(30%)。
「定番のウールモヘア。多くの生地メーカーから同じブレンドのものの提案がありますが、その中でも英国の〈William Halstead〉はバランスの良さが特徴です。英国らしい目の詰まったがっしりとしたコシとハリがありながら、柔らかさも備えており、仕立てた際の着心地が抜群。コストパフォーマンスの高さという点においても魅力ですね。」
生地:William Halstead ”33WH-3504”

同じく〈William Halstead〉のウール×モヘア。こちらはウール60%、モヘア40%の混率。
「実はこの生地は昨年、実際に私がオーダーを入れたものと全く同じ。先ほどのものに比べるとモヘアの混率は多いですが、ウェイトは90gほど軽く織られています。オーダーの際、あまり重たくしたくないなというイメージがあったので迷いましたがこちらを選びました。本当に微妙なのですが、うっすらとブルーがかっており、寒色寄りのコーディネートに映える生地です。」
「比較するとこのような感じ。同じグレーでも色の出し方が全く違いますね。どちらもクラシックで間違いありませんので、スタイルや気分によって選ばれて良いと思います。」
生地:William Halstead ”33WH-3514”

〈Harrisons of Edinburgh〉より、ブラウンのグレンチェック。
「英国生地メーカーの中でも個人的に好きな〈Harrisons of Edinburgh〉。特にこの”FRONTIER”という生地コレクションはおすすめです。英国らしいハリコシがありながら、フラットで滑らかなタッチ。非常に仕立て栄えしてくれます。こちらのブラウンのグレンチェックは、グレーがかった色出しと柄の枡の大きさが絶妙。遠目では無地っぽく見える、ほどよい主張で上品に見せられます。」
生地:Harrisons of Edinburgh ”FRONTIER 69904”

同じく〈Harrisons of Edinburgh〉。
「ベースは先ほどのものと同じブラウンのグレンチェックですが、枡の大きさが異なりこちらはやや大きめ。そしてなにより、このブルーのペーンが非常に洒落ています。強く出ない上品なブルーと、ベースのグレイッシュなブラウンが絶妙にマッチ。奥行きのあるクラシックというものを演出してくれます。」
生地:Harrisons of Edinburgh ”FRONTIER 69924”
こちらも〈Harrisons of Edinburgh〉。
「先ほどまでのブラウンからほんのわずかにトーンを淡くしたブラウングレンチェックがベース。そこに重ねたこのネイビーのペーンが洒落ています。あまりないパターンで、やや主張が強いですがこなれ感は随一ですね。」
生地:Harrisons of Edinburgh ”FRONTIER 69961”

〈VITALE BARBERIS CANONICO〉より、ウール×リネンのグレンチェック。
「グレーとグリーンをミックスしたような色出しのグレンチェック。柄の入り方の柔らかさとリネンならではのドライタッチな皺感が、ストイックなパターンを品良く軽快に見せています。ポロシャツやニットを軽く合わせた、リラックスしたスーツスタイルなどが特におすすめです。タイドアップならシャンブレーシャツなどを個人的には合わせると思いますね。ジャケットをパッチポケットのディテールにしてそれぞれ単体で着ても良さそうです。」
生地:VITALE BARBERIS CANONICO ”13CN-1046”
こちらも〈VITALE BARBERIS CANONICO〉。ウール×リネンのトロピカル。
「こちらもグリーンですが、先ほどのものと比べるとグリーンがやや鮮やか。リネンの質感もはっきりと感じられ、よりドライなタッチです。難しい
色だと思われる方が多いかも知れませんが、シンプルにグリーンを重ねても煩くなく馴染んでくれ、もちろん定番のネイビーなどとも相性抜群です。意外と使い勝手が良く、かつ洒落た表情を引き出せるのがグリーンというカラーの特徴ですね。もちろん、トーンで印象が変わってきますので、紹介しているもののような、ほんのりグレイッシュなグリーンがおすすめです。」
生地:VITALE BARBERIS CANONICO ”13CN-1053”
〈VITALE BARBERIS CANONICO〉グレーグレンチェック。
「ストイックなグレンチェックかと思いきや、うっすらオレンジのペーンが重ねられた気の利いた洒落感が魅力。〈CANONICO〉はイタリアの生地メーカーながら、双糸を用いることが多く、生地にコシがあることが特徴的。それでいてイタリア生地らしい柔らかく、滑らかな質感はしっかりと感じられるので本当にパフォーマンスに優れていると思います。」
生地:VITALE BARBERIS CANONICO ”13CN-1005”

〈VITALE BARBERIS CANONICO〉4plyブルーソリッド。
「ブルーというより浅いネイビーといった表情のソリッド生地。4plyならではのざっくりとした質感もこの色出しの柔らかさを引き立てています。この4plyは410gと重ためですが非常に通気性が高く、そのウェイトに反比例するような快適さを味わえます。コシの強さもポイントで、滑らかなドレープ感を出しながらもクリースが抜けづらい。使い勝手の良さも魅力の生地です。」
生地:VITALE BARBERIS CANONICO ”13CN-1016”
〈VITALE BARBERIS CANONICO〉チョークストライプ。
「”21マイクロン”という、〈CANONICO〉が最近打ち出しているコレクション。太い原毛を敢えて用いることで、生地にハリとコシを与えています。英国生地とはまた違った、イタリアの空気感をほんのりと感じられる英国調という質感が昨今非常に注目されていますね。」
「このストライプはピッチの間隔が個人的に好みです。やや幅広のストライプの方が洒落た印象を引き出せ、そして実はコーディネートにも馴染みやすい。タイドアップはもちろん、カジュアルにドレスダウンするような合わせも可能です。もしストライプで悩まれている方がいれば、このぐらいのピッチをおすすめします。」
生地:VITALE BARBERIS CANONICO ”13CN-1029”
〈Loro Piana〉のブルーグレーグレンチェック。
「ウール×シルク×リネンのミックスで表現されたクラシカルで品の良いグレンチェック。ベースのカラーはグレーにブルーを足したような絶妙なトーン。そこにブルーを重ねて軽快ながらも重厚な深みを出しています。リネン混紡ながらそれほどドライなタッチではなく、滑らかなドレープを愉しめる質感です。」
生地:Loro Piana ”PROPOSTE ABITI N737013”

同じく〈Loro Piana〉より、グレーベースにベージュのストライプ。
「グレーにブラウン寄りのベージュ。この洒落の効いたカラーマッチングが非常にこなれていますね。ほんのりと杢調なベースのグレーの表情も単調に終わらせず、奥行きがあります。柔らかく上品なムードの漂う生地です。タイドアップはもちろんですが、シンプルにリネンのシャツなどをさらっと合わせても格好良いと思います。」
生地:Loro Piana ”PROPOSTE ABITI N737010”
〈Drapers〉より、グレーのデニム調。
「安定して人気のあるデニム調の生地ですが、こちらはウール×シルク×リネンで構成された、グレーのデニムという少し捻りのある生地。目付330gとウェイトもほどよく、長いシーズン着用できる質感というところも魅力です。インディゴではなくグレーというところにこなれた雰囲気を感じますね。ドレスダウンして愉しむ大人の遊び心あるスーツとしてワードローブに加えると重宝すると思います。」
生地:Drapers ”GOLDEN SELECTION”
「まだまだ他にも生地は多くご用意していますので、ぜひごゆっくりご覧ください。また、各ショップにはオーダーに精通したスタッフがおりますので、お気軽にご相談されてください。」
「最後に少し話がずれてしまいますが、せっかくなので今シーズン購入したネクタイをご紹介します。」
Holliday & Brown / スクエア柄 プリント ネクタイ
価格:¥18,700(税込)
商品番号:21-55-1758-380
「〈Holliday & Brown〉のベージュブラウンのようなカラーの一本です。クラシックな小紋のパターンですが、プリントで表現されており、堅く重たいムードがないクラシックさという点がポイント。柄の大きさも丁度よく、パターンオンパターンにも合わせやすいところも良いですね。」
「私はチャコールグレーに合わせていますが、トーンを変えてライトグレーにしても洒落ています。より春夏らしく、明るい印象で映してくれますね。定番のネイビーでも良いのですが、今の気分はグレートとのマッチングです。」

と、今回も非常に内容の濃いYouTubeでした。
アーカイブは
のリンクよりご覧いただけます。
それではまた次回のLiveレポートをお楽しみに。
本重