<BEAMS F>中村塾

小林 俊 2018.03.06

こんばんは

ビームス 二子玉川の小林です。




先日は弊社ディレクター中村による社内勉強会"中村塾"に参加してきました。




目から鱗の情報にスタッフ全員、前のめり。




<BEAMS>のスーツの、並々ならぬこだわりに終始興奮しっぱなしでした。




<BEAMS F>のスタッフ山下もガリガリ勉強していますね。







本日は<BEAMS F>のスーツのこだわりについて簡単にご説明させて頂きます。




こちらは<BEAMS F>のパットを省いたアンコンモデル。

現代的なシャープなシルエットで最も好評頂いているモデルです。




まずジャケットのこだわり。



富士の裾野の様に綺麗に沿って上がっていく、なだらかなショルダーライン。




一枚の長方形の生地をアイロンを使いながら綺麗な曲線を描いていきます。



殺し襟と呼ばれる、アイロンでクセをつけていく手法。

非常に手間が掛かる仕事ですが、BEAMSのスーツはしっかり襟を殺しています。




アイロン作業を簡略化する為、2枚の生地を繋ぎ合わせて襟を作る二枚襟のジャケットが多い中、BEAMSのジャケットは1枚の生地をアイロン作業でクセを付けて襟を作っています。



そのため肩に綺麗に沿う、首にしっかり吸い付く綺麗なショルダーラインが出来上がります。




ちなみに襟に限らずですが、全ての工程がミシンではありません。必要な箇所は手でまつり縫いしています。



コチラはアームホール。正円では無く、そら豆の様な形状です。

稼動域を確保しつつ、アームを綺麗に見せます。




コチラは前振りに作られた袖。

人間の腕に自然に沿う様にアイロンで丁寧に曲げていきます。




フロントカットにもこだわりが。

襟から裾にかけて「6」の数字の様に綺麗な曲線を描いています。





襟と身頃が一体となるフロントカットと、襟の綺麗な膨らみを非常に重要視しています。

そして襟の膨らみに対して、裾が反り返らない様に気をつけています。







BEAMSのスーツは、綺麗なシルエットや、高級生地も魅力なのですが、見えない所にもこだわりが。



コチラは襟芯に使われるアイリッシュリネン。

形に作りやすく戻りにくい。その形状を保ちやすい素材を使用しています。




もちろん接着では無く、ハ刺しと呼ばれる、すくい縫いで取り付けます。

しっかりハリのある襟を保ちクリーニングしても型崩れしにくいです。




コチラは芯地に使われる毛芯。

スーツのウール地に馴染みやすいようにウール×コットンで作られ、モデルによって、形や固さを変えて使用しています。





素材には馬の尻尾であるバス芯もふんだんに使用。固さやハリのあるバス芯の量を調整してモデルに最適な芯地を作ります。




コチラがバス芯。75cm程ある長い馬の尻尾の両端を切り落として使用します。ちなみにモンゴル産です。




<BEAMS F>のスーツにはナットボタンが使用されています。


素材は南米産のタグアヤシの実。

染色性が高い為、ジャケットによって色を変えて使用しています。



見えない所にも、細かい所にも手を抜かずにこだわるのがBEAMSのスーツなんです。







お次はパンツについて。



パンツもモデルによってディテールを変更していますが

全てのパンツは裏に余り生地を残しています。




片側のみ余りの生地を作るのは非常に手間が掛かる作業なんです。

生地の余りがあれば、少しの体型の変化なら修理で対応出来ます。


ちなみにコレを発案したのが弊社ディレクターの中村。


手間がかかるので、工場では非常に嫌がられたそうです。




同じくウエストヒップにも生地の余りがあります。




ただ股に関しては、生地を割らずに切れ上がるようにしています。




更に甘めにシックを付ける事によって



シワが少なく、キュッと綺麗に切れ上がった小股のパンツが出来上がります。




他にもまだまだ、こだわりポイントはあるのですが、詳しくは店頭でお話し致します。



手前味噌ですがBEAMSのスーツは本当に良いです。

まだお試しになられてない方は、是非一度袖を通してみて下さい。




それではご来店お待ちしております。


小林




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