世界の民藝-アフリカの仮面と暮らしの道具-

2020.07.24

先日のブログで告知をしましたが、いよいよ来週末、原宿から『世界の民藝』をスタートいたします。


国内外のクラフトの良品をミックスして提案している<fennica>。

一つの土地に魅力あるクラフトが数多くあり、今まで地域や国で焦点を絞ったイベントを開催して参りましたが、今回は『世界の民藝』。<fennica>のスタイルをより楽しんでいただけるようなイベントになればと思っています。


<fennica>の世界観を体現しているのが、ディレクター エリスと北村。

ふたりの自邸はテーマやルールは持たず、様々な国や時代、デザインがミックスされています。


Photo by Owen Gale


つい先日、イギリスを代表するインテリア雑誌「HOUSE AND GARDEN」のウェブサイトにロンドンの自邸が掲載されました。

昨年、25年暮らした住まいから引越しする前の撮影で、随分と持ち物を手放したあとというのですから驚きです…!


Photo by Owen Gale


ふたりにとってラボのような、見て触れて買って使うという長年の積み重ねが集約された、記録のような記事だと感じました。

ぜひご覧になってみてくださいね。▷こちら


今回はふたりの部屋にも数多く並ぶアフリカのフォーククラフトのご紹介を。

過去に原宿にて開催したアフリカに焦点を当てたイベントでもご協力いただいた<東京かんかん>さんにて、アフリカをはじめとしたクラフトをお借りしています。


アフリカンフォークアートを象徴するアイテムと言えば仮面ではないでしょうか?今回も様々な部族の仮面が並びます。

コートジボワール バウレ族の木の仮面“プレプレ”


村で葬儀や厄災、余興の際のゴリという仮面ダンスで被られるプレプレ。4種類あるゴリの仮面は家族を構成するのですが、このプレプレは年少男子を表し、太陽を象っていると言われていますユニークな表情に目を奪われますね。


コートジボワール ダン族とヤウレ族の仮面


儀式を受ける少年たちの世話役が付けるという優しく穏やかな女性的容貌のダン族のデアン・グレの仮面と、エンターテイメント的な場で使われるという人間の顔に動物の角などを組み合わせたヤウレ族の仮面。


ガボン クエレ族の仮面


頭から伸びた角がハートのように繋がる造形が特徴的なクエレ族の仮面。森の精霊を表し、成人儀礼や喪明けの儀礼に用いられるのだそう。


エリスと北村の自宅では沖縄や益子といった陶器とともにプレプレマスクが飾られています。


一際目立つ、独特な存在感を放っていますね。


自由で大らかな造形が魅力的な、椅子をはじめとしたアフリカの木工の数々もご用意します。

コートジボワール セヌフォ族の椅子


薄い座面に対して4本の太い脚が特徴的な一木彫りの椅子。


こちらは脚が「く」の字型の独特な形です。座面の低さや不揃いの長さの脚は、炊事や洗濯など地面の上での暮らしが主のアフリカならではの特徴。土の上なので脚も安定するという訳です。


エチオピア コーヒーテーブル


コーヒー発祥の地と言われるエチオピアでは日本の茶道のようにコーヒーでゲストをもてなすコーヒーセレモニーがあります。こちらは一人分のカップを置くためのテーブル。


エリスは座面の大きなエチオピアのスツールに、トレイを乗せてサイドテーブルとしてレイアウトしていました。


壁左手を見るとドゴン族のカナガ仮面とドアロックも見えますね。こちらも並びますよ。


マリ ドゴン族のドアロック


住居や穀物庫の扉に取り付けられるドアロック。神話に登場する動物や祖先を表す人物など様々なモチーフが彫刻されています。


マリ ドゴン族の梯子


穀物庫や屋根に登る際に掛けられる梯子。掛けた時に安定するよう先が二股に別れた木を利用し、足を掛ける段が等間隔に刻まれます。木そのものの形が活かされ、表情も様々です。



機能的でありながらも、彫刻作品のような造形の美しさ、そして生命力を感じるアフリカのプリミティブアート。

時と海を越えて届いた、その一つ一つから溢れるパワーを<fennica>で感じていただければと思います。




『世界の民藝』
◼︎International Gallery BEAMS 2階(原宿)…原宿地区駐車場サービスについて
会期:7/31(金)-8/9(日)OPEN 12:00-20:00 ※短縮営業 
◼︎BEAMS KOBE(神戸)
会期:8/7(金)-8/16(日)OPEN 11:00-21:00

※お問い合わせは上記の2店舗で承ります!



Mori