こんばんは、ろまんす吉澤です。
突如ビームス プラス 原宿の店内に現れた三角形のオブジェ。正体はPALACE SKATEBOARDS × BEAMS PLUSのコラボレーションコレクション。
先週半ばに発表された本コレクションはお客様、スタッフ問わず話題となった。
2009年にロンドン発のスケーターブランドとしてスタートし、今や世界中に知られるPALACE SKATEBOARDS。アメリカンクラシックスタイルを得意とするBEAMS PLUSとの共通点は一見ないようにも思える。
しかし、アメリカントラディショナルの源流を辿るとイギリスに辿り着くのは言うまでもない。
企画が始まったのは1年半前。PALACEのスタッフがBEAMS PLUSのプロダクトを愛用して頂いていたのが始まり。
そこからトントン拍子に話は進み、今回の発表に至る。私もロンドンのストリート文化に造詣が深い訳ではないが、初めてこのコレクションを目にした時に普段のBEAMS PLUSとは異なる印象を受けた。
しかし、話を聞いていくとBEAMS PLUSらしいモノづくりは健在である。
その中でも今回は私のオススメをご紹介していきます。
無類のチノ好きとして知られる私はやはりチノトラウザーズが気になる。
エンブロイダリーのチノトラウザーズ自体はIVYスタイルは基よりBEAMS PLUSにもよく登場する。ペナントやポロ競技、BEAMS PLUSだとロブスターやヨット、今シーズンはスキーヤーでリリースしている。
しかし今回は今までのそれとは印象が異なる。
最もその一因を担っているのがやはり「パッチ」であろうか。
ベースなデザインはBEAMS PLUSではお馴染みの2プリーツトラウザーズ。
今回はロンドン(イギリス)のPALACEとのコラボレーションという事でブリティッシュトラディショナルなムードを含んでいる。
チャールズ皇太子の着用するシューズなど、破れた際にパッチなどで補修する事で、良いものを永く愛用する精神を忘れない所謂「チャールズパッチ」をモチーフにしている。

綾目の立った肉厚なツイル生地に異なるカラーリングのパッチを合わせ、補修に見せている。BIEGEカラーはオリーブやホワイトなどの組み合わせは英国らしいカントリーなムードさえ感じさせる。
また通常はダブル仕様であるが、今回はタタキの処理。更に吐き込んだかのようなほつれの加工も行い、武骨な印象も感じさせてくれる。
そして特徴的なエンブロイダリーはドラゴンやユニコーン、ナイトにグリフォンなど中世ヨーロッパの神話に登場する伝説の生き物が刺繍にて表現。BEAMS PLUS拘りのモノづくりと芸の細かさを確認する事が出来る。
また、それにより所謂「アメリカ的」なエンブロイダリーパンツと比べて、ややポップな印象を演出してくれる。しかし上記のパッチも含めて子供っぽくならず、良い塩梅に仕上げられている為、日々のコーディネーションに迷う事はない。
カラーバリエーションは既出のBEIGEの他、NAVYと2カラーで展開。
NAVYには同色であるネイビーやブラックなど暗めのトーンのパッチが配されており、落ち着いたトーンに。
元のトーンが暗いこともあり、パッチも使い古したようなアタリが既に出ている。着込んで行った際に変進開花(経年変化)をより感じられ、BEAMS PLUSをご愛顧頂いている方にも取り入れ易い。

さて今回私はベーシックにネイビーブレザーと合わせたスタイリングに。H.178cm、W.65kgの私でサイズMを着用。
先述のパッチがプレップスクールに通う学生がIVYな父親や兄弟への反抗心からわざと洋服を汚したり加工を加えていたりといった背景を連想。
その為、ベーシックなIVY、PREPPYスタイルにももってこい。
新たな世界をも魅せてくれる今回のコレクションは非常にオススメ。
店内の様子もいつもとは異なる雰囲気ですので、是非一度足を運んで頂ければと思います。
それでは今週はこの辺で。