ご機嫌いかがでしょうか、新井です。
JACKET: RING JACKET ORDER
KNIT: SAINT JAMES
PANTS: INSCRIRE
SHOES: GUIDI
結局疲れてスタイリングが思いつかない日には帰ってくるんです、基本のブレザー合わせ。ボーダーにスウェットパンツ履いてたら完全に僕ですのでブログ楽しんでますって励ましのお声がけして下さいね。
最近ずーっと欲しくて悩んでるブランド、<F.LLI.GIACOMETTI>
F.LLI.GIACOMETTI/モンクストラップローファー
カラー:ブラック
サイズ:39〜43
価格:¥104,500(税込)
商品番号:23-32-0050-693
F.LLI.GIACOMETTI/キャップトウオックスフォード
カラー:ブラック
サイズ:39〜43
価格:¥118,800(税込)
商品番号:23-32-0013-693
そりゃ欲しいでしょー大体販売スタッフは何処のショップの人もこのブランドを薦めてるよねー
ってなる位に今1番2番に熱いドレスシューズブランドでしょう。ハンドソーンならではの機械縫いでは絶対に出せない絶妙なアッパーの曲線美。
でも四十路のオジサンからすればその辺のヒゲ生やしてパーマとかのロングヘアーとかで靴の磨き方も大して分かってなさそうなスタッフと違いますよって大人気なくイキってしまうのはもうかれこれこのブランドの靴と18年以上はお付き合いがあるから。でもほんと大人気ない。
このブランドだけで10足近くは買ってましたがとうとうこの一足だけが生き残りとなりました。
このブランドの僕の初体験を担ってくれたファーストジャコはまさにこの靴。
磨き過ぎて直し過ぎてクリームで色を入れ過ぎて洗い過ぎてとんでもない異様な光と艶を放つ物体と化してますが、間違いなく<F.LLI.GIACOMETTI>
確か2006年とか位にハンドソーンウェルトなのに7〜8万円台でその時のギャラリースタッフ達がこぞって予約してて、入荷した数型はこのスリッポンタイプとかギリーシューズとか何だかアメリカンテイストを混ぜたブローグシューズとかもう新米ドレススタッフの僕にはもはやカオスな靴な訳で。
イタリア製で見るからに半端ない作りなのにデザインクセが強いな〜って感じだったのですが、その中でも一目惚れで買った靴がコレだった訳です。
アッパーはデュプイカーフだからあんまり伸びなくて痛いんだよなーって他のブランドで体験してたんですが、この靴はビックリするくらいの馴染みようで。他のイギリス高級ブランドとは一線を画すヤバいくらいの足へのフィット感と見た目のカッコよさとスタイリングの合わせやすさが相まって週2、3で活躍してたんですよねー。
またアッパーの革が20万位とかの靴と遜色ない位に革質が良くて磨けば抜群に艶が出るし劣化もしないしで最高の仕事の相棒だった訳です。
ハンドソーンって名前は伊達じゃないぞってのが履くと分かるんです、実際。コレは体験してもらえないと分からないもんですが騙されたと思って履くと絶対納得してもらえるはずです。
また何が凄いかって20年近くのトレンドの移り変わりの中でもこのシルエットは変わらず使えるってトコ。ホントに何でもコーディネートに合うんですよ。
後輩に同型のスエードタイプをあげちゃいましたが、このカーフの存在を知ると欲しいっておねだりされちゃってますからやっぱりスエードタイプも良かったんでしょうね。

最近またこのブランドのモデルがちょこちょこ増えてきて嬉しい限り。特にグルカサンダルのゾウ革の新作とか内羽根のストレートチップなんて世界最高峰クラスにカッコいい。
こんなクソ真面目に見える靴をそれこそスウェットパンツとかで合わせてもサイコーにカッコいい。何かイベントのハレの日だけじゃなく大人の行事事で多分死ぬまで履ける究極のドレスシューズに勝手に僕が認定しちゃいます。
何より今のご時世で普通にマシングッドイヤーの靴でさえ10万円を超えるのが当たり前になってきたってご時世にハンドソーンで10万円ちょいって良心的過ぎでしょ。
このやたらと真面目なドフォーマル仕様なのに何だか素直じゃないちょいと曲がったアメリカのモディファイドみたいな曲線のラストもミョーに色っぽいし。

F.LLI.GIACOMETTI/エレファントレザーグルカシューズ
カラー:ブラック
サイズ:39〜42,5
価格:¥140,800(税込)
商品番号:23-32-0048-693
新作のエレファントレザータイプグルカも一目でサイコー。
ゾウ革ですもん、完全に一生物です。
何ならタキシードとかブラックスーツにコレ履いてもサイコーにカッコいい。
そういえば企画時代にこのグルカサンダルに憧れ過ぎてオマージュ製品作っちゃう始末。
プライスも15,000円位だったので当然ゴム底で履き心地は便所サンダル並みでしたが本物に手が出ない若者達に好評でしたね。
いつかはこのブランドのオーダー会が開催出来れば最高なんですが、色々と諸事情有りなようで実現化まではまだまだ道のりは長そうです。
表題は1997年発表の僕らの世界の教授のバラード曲
the other side of love
その当時は教授が世界的な成功を映画音楽でおさめた後に、プロデュース的な仕事を日本で増やしてきたんですが、テレビのバラエティーにも出てたり女優さんとかの歌を作ってあげたりとかなり大衆的な方向に活動範囲を広げていた時期だったんですが、まさか教授名義のシングル曲が音楽ランキングの上位に入る程に大ヒットをするとは思わなかった。
それにしても当時のコレはまだ十代の僕のナイーブなココロに刺さりまくったんですよね。
教授といえばで聴きまくったこのYMO時代の大名作
Yellow Magic Orchestra/ソリッド・テイスト・サヴァイヴァー
価格:¥4,070(税込)
商品番号:29-67-0973-500
大好きだったこのお茶目な3人のオジサンが最近はおふたりも逝去されちゃうんだから時の流れを感じます。
ボケてんだか真面目なんだか分からない表情でおっさん3人が君に胸キュンって踊ってる姿は今見ると楽しそうで羨ましく思っちゃいます。
そんな愉快な教授が落としてくれた最高に美しい曲は何だかとっても儚げで意味深です。
暗闇にもいつか光が照らされる
落ち続けてもいつか昇れるときがくる
僕は愛の向こう側を探しているんだ
儚げな少女の歌声とドラマチックなピアノ伴奏による胸をえぐってくるような琴線に触れてくる曲調はまさに映画のワンシーンを思わせる様で教授の真骨頂。
1997年当時は僕は高校3年でしたが、完全に思春期の混沌とした感情にのまれて学校の出席率も卒業ギリギリ。とりあえずチャリで登校しようと家は出ても途中のオリオン通り界隈の繁華街で映画館に入っちゃったり図書館で音楽を聴きながら文学書を読み漁っちゃったり。
自分の抱えるココロの中の答えみたいな物を必死に映画とか本とか音楽とか探す事に没頭して真面目に学校で進学の為に勉強をするどころじゃ無かった。
教授のピアノ曲は自分的にはすごく雨が似合う気がするんです。
梅雨のシトシト降る雨の日にしっとりとゴリラがバナナをくれた日って曲を雨の庭園の景色を見ながら聴くのとかサイコーに浸れた気がします。
ある雨の日に市役所前の図書館の自習室でこの曲をヘッドフォンで聴きながら雨に打たれる市役所の中庭の木の葉をぼんやり眺めてたんですが、やたらとこの曲がその景色とリンクして僕の感情に寄り添ってくれたのを覚えてます。
雨が止み出して雨雲の隙間から差す陽の光とこの曲の美しいメロディとが重なる瞬間は今でもこの曲を聴くと鮮明に脳裏に浮かびます。
きっとこれからもずーっとこの曲は僕に寄り添ってくれるんでしょう。
僕が見つけた愛はここにあるのに
今まで満たされなかったものを見つけたんだ
僕は愛の向こう側を探し続けている
<F.LLI.GIACOMETTI>の靴も同様に僕の半生に寄り添ってくれた最上の芸術品だと思います。

皆さんも同じ様にこれからの人生に寄り添う靴を履いてみませんか。
それでは銀座でお会いできる日を。
新井