フェニカロッカーができるまで-松本民芸家具 Forming the Folk Art Interior-

2021.08.11

今回は先日のブログでも触れた、<松本民芸家具>を取り扱うきっかけとなる“fennica Rocker”のお話を<松本民芸家具>製作工程を踏まえながら改めてご紹介いたします。


<松本民芸家具 × fennica>fennica Rocker
サイズ:W 59/D 89/H 90/SH 44
価格:¥156,200(税込)
商品番号:66-91-0091-079


製作の経緯は先日のブログで書いた通り、<fennica>ディレクター エリスと北村が自宅用にと、二つの椅子を掛け合わせたロッキングチェアを依頼したことに始まります。


基となったのは英国の陶芸家であり民藝の先駆者であるバーナード・リーチ監修の“#508D型ウィンザーチェア”。これは英国を源流とする伝統的な椅子を<松本民芸家具>と細部まで話し合い、改良を重ねて形にしたものです。

このウィンザーチェアにロッカー(ソリ脚)を取り付ける…言葉にすればシンプルですが、バランスをとるには脚の角度やロクロ挽きの位置を変える必要があります。細かな修正を加えることで座った時やデザインとしてバランスのとれた仕上がりになりました。


<松本民芸家具>の製作工程は大きく分けると4つの専門職、[1.設計職 2.木取職 3.組立職 4.塗装仕上職]に分類されるのですが、ここが設計職による仕事ですね。


次の木取職は聞き馴染みのない工程かもしれません。これは木材の仕入れや管理、製作する家具の設計に沿って膨大な種類と量の材から最適な材を選び出し、粗取りをする専門職。


“fennica Rocker”には<松本民芸家具>の主用材ミズメザクラと、肘掛のツカ柱の曲木にはナラを使用しています。

曲線に合わせた材を選んだり、杢目に見せ場のあるところを選ぶなど、実はこの段階で8割が完成すると言われるほど重要な工程なんですね。


そして木取職が選んだ材は組立職へ。設計職の図面や指示にしたがって加工し、組み立てていきます。




機械工業生産の家具メーカーではライン化し複数人で行うのが一般的ですが、<松本民芸家具>では一つの家具に対し一人の職人が一貫して行うという点も大きな特徴。

また、“fennica Rocker”のように型によって曲木やロクロといった工程が加わります。


最後に塗装仕上職。組立色が作り上げた白木地状態の家具に塗装を施し、製品によっては金具を取り付け仕上げる工程です。


こちらは“fennica Rocker”が塗装の工程毎に並べられた写真。段々と色艶が増していく様が面白い。

はじめに染料を木地に染み込ませステインを塗る下塗りがあり、ラッカー塗装を施す13工程を重ねていきます。どの工程も木地の特性を見ながら手刷毛で丹念に塗り上げることで、<松本民芸家具>の色になるんですね。


この特徴的なラッカー塗装ですが、<fennica>では取り扱い当初よりワントーン明るいフィニッシュを特別に依頼しています。

これは元々取り扱っていた北欧の白木の家具などとも調和するようにとの考えから。


工程数は同じ数を踏んでいますが、塗料の調合の調整により、おおよそ使い込んで3年経過した頃合いの色の透け具合を表現しているんです。

取り扱いから10年以上の月日が経ちました。その当時に旅立った“fennica Rocker”も更に良い味わいが出てきている頃でしょうか?


ロッキングチェアは重心移動に一体感がありながら加重により安定するため、ワーキングチェアとして、またはリラックスチェアとして、様々なシーンに寄り添ってくれます。


コンパクトな作りの“fennica Rocker”は、ダイニングテーブルと合わせても良いですし、ロッキングチェアは単体でも成立する家具なので<松本民芸家具>を取り入れる最初の一脚にも最適でしょう。


<松本民芸家具>の熟練の職人による技術が詰まった“fennica Rocker”。

まずはぜひ一度腰掛けて座り心地をお試しください。


<松本民芸家具>の仕事は公式YouTube「松本民芸家具の日々」でもその様子を見ることができます。



会期も早いもので今週末までとなりました。

期間中、開催店舗(ビームス公式オンラインショップ含む)にて<松本民芸家具>をご購入またはオーダーいただいたお客様に限り、BEAMS CLUBポイントが2倍になるキャンペーンを実施します。(※ポイントアップ分は有効期限が3ヶ月の期間限定ポイントです。

この機会に改めて<松本民芸家具>のものづくりにご注目ください。


▶︎これまでのイベントブログはこちらから


『松本民芸家具 Forming the Folk Art Interior』
会期:7/31(土)-8/15(日)
場所:BEAMS JAPAN 5階 fennica STUDIO


<fennica>に纏わるモノ、コトを発信していくコンテンツ“fennica things”vol.02「松本と松本民芸家具」もぜひご覧ください。




Mori