ご機嫌いかがでしょうか、新井です。

JACKET: IG
VEST: IG
PANTS: adidas
SHOES: Maison Margiela
最近はヨーロッパの女性編集者とかファッションディレクターみたいなファッションインフルエンサーみたいな格好ばっかりで。
もうレーベルもジェンダーも何もかもボーダーレスです。
そしてお仕事早めに切り上げてライブ三昧なので踊りやすいスタイリングってのが1番重要なんです。
お店の店立ち販売がおかげさまで忙しく人手も足りないのでなかなか進行が遅れてますが、ようやく私のアトリエスペースが誕生しました。他の機材はスペース上バックルームに置いてありますが。
3ヶ月かけてご近所の高級お直し工房さんに初級から中級のほとんどのお直しを習得出来ましたから、あとは数をこなして修練度を上げていく所です。
なかなかに厳しいウチのドレススタッフの検品にダメ出しをされながら、お客様にご満足頂ける仕上がりになる様訓練中ですので、もう少々お待ち下さいませ。
それにしてもお直しってメチャクチャ面白い。お直しだけに留まらず、やっぱりリメイクから仕立てまで全部やれる様にこれからも精進していきます。おっさんになってもまだまだ洋服をめぐる冒険はゴールなんて見えません。
先日まではレザーブランドのオーダー会で大忙し。おかげさまで当初予定の倍以上のオーダーを頂きまして誠にありがとうございました。
しっかりとこのブランドの今のカスタマーがどういった層なのかを分析しターゲットを絞り、そこに向けて適正な方法で情報を拡散する。
今回も勝手ながら自分のマーケティングとアクションを起こした結果が予想通り以上となり、貴重な経験値をまたまたさせて頂いちゃいました。

もう何年もライダースやってるからもう飽きたでしょ。
セレクトショップ大手としては同じのを継続するより新しい提案が必要でしょ。
スタッフも同じのを顧客にはオススメ出来ないからやめた方がいいんだよ。
勿論ご愛顧頂いているファンの為には新しい提案が大切です。でも同様に入門モデルを用意して新規のファンを作っていくのが今のタイミングはとても大事だと店頭の現場で肌感で感じていたからこそ今回のオーダー会が成功したんですよね。むしろ狙い通りに行き過ぎてビックリでしたけど。

御社は国内のドレスショップとしてはもう一人勝ちなんだよね。
もう国内ドレスマーケットでは独壇場ですよ。
勿論それも正しい意見でしょう。
この数年現場の第一線で戦っている身としてはそうなんだろうなーとは確信に近いですが、それ以上にイタリアンクロージングを主としたマーケット自体が縮小し続けていて、利益率も良くないメンズクロージングって商売に利益重視の他社が見切りを付けてるからこそのニッチな範囲での成功って事なんだと思うんですよね。
商品企画時代に痛感したのはアパレルマーケットの中ではドレスクロージングという分野は全体の5〜10%の売上比率が限界だという事。6割以上が女性服でマーケット全体は回ってる訳で。あとはメンズなどのカジュアルで。
普通に経営を考えたらその1割のマーケットの規模でその上サイズ展開も多く、在庫リスクの高いという利益率の難しいメンズドレス衣料に投資も拡大展開も避けるのが常套手段。
そりゃーどこの会社も撤退してニッチなマーケットになりますよね。だからこそのやり続けている成功といえる現状ですが、10年前の動向と見比べれば明らかに減少の一途を辿っているマーケットでもあります。
クラシコイタリアが好きって声を大にして入社してくる若者なんてもういないんです、悲しいけど。比例してお買い物に来てくれる若者も昔からですがホントに少ないんですよね。でも意外と働いていく内にクラシックなドレスクロージングの世界にハマる若者も結構いるんですよ。勿論自分もそうでしたし。
イタリアの展示会ばかりに目を向けて小さくなる一方の市場の輪の中で今の商売を維持し続けるのも間違ってるなんて思いません。だからこそ勝ち組といって間違い無いでしょう。
クラシック一辺倒で付いてきて下さる顧客様はどう考えても減少気味。今回のオーダー会でも半分以上がご新規でSNSキッカケで来店頂いた方でしたし。世代がひとまわりして新陳代謝が始まってまた1から新しいファン作りという段階にアパレルマーケットは入ってるんですよね、どこのブランドもどこのショップも。
はっきり言って10年以上前に顧客様第一主義で30人も40人も抱えて電話営業バンバンしてって売り方をして勝ち取った僕の成功体験なんてもうそれほど通用しないんでしょう。
今までのファンの方もご新規の方も海外からのお客様もみーんなググって自分の必要なもの欲しいブランドを下調べをして、それめがけて来店されるんですから。
売り方も商品も、そしてお客様も変化し続けるんですからやっぱりこのアパレル業界にいて飽きる事なんて無いんだと思います。その目まぐるしい変化に順応して成功体験を勝ち取るのもとても面白いものです。
洋服をめぐる新しい冒険をしに毎日ウキウキして家を出発する生活を続けて二十数余年。まだまだやれる事、やりたい事だらけです。
そして昨年から始まった僕のお直し内製化新規事業、SARTO BEAMS。
だいぶミシン達の扱いにも慣れてきました。歳なんて関係なく新しい知識とか技術を貪欲に取り入れていくのは本当に楽しいもんです。そしてお直しを軸としてまだまだやりたい事業企画が山程有るので時間が足りない位。
何度も繰り返してしまいますが僕の服をめぐる冒険はこれからも続きます。
この永遠の旅路にみなさんも是非ご一緒に。
表題はレゲエの永遠のレジェンドの一曲。
NO WOMAN, NO CRY
23830117950rockarchive/BOB MARLEY
価格:¥430,100(税込)
商品番号:23-83-0117-95023830117950
中学生の時に当時大人気のデビューしたての2世俳優のフェミ男君ファッションがレゲエ好きを公言してて、どっかのインタビューでこの曲とかボブ兄貴の事を話してたのが出会いだったんですよね。
クラスの女子達とかウチの5歳上の姉がその俳優にキャーキャー言ってるのをよー耳にしてて、女子にそろそろモテたくなってきた思春期少年はレゲエとは何ぞやと勉強しましたよ。完全に不純な動機が1番行動を掻き立てるもんなんです。
図書館のCD鑑賞コーナーだと流行ってる最新のは流石に無かったんですが、その代わりにボブ兄貴の名盤はバッチリ揃ってました。
そのトレンディ俳優はインタビューの中でドラムとベースがどっしりと重い重厚感のあるレゲエが好きだって言ってたんですが、ボブ兄貴のライブ盤を聴いてその意味も分かったり、思想的な歌とか歴史的な背景とか社会的な情勢を踏まえての肯定的な表現とか多感な少年もすっかり感化されてたんですよね。
特にうだる様な暑い夏の日に聴くこの曲はその暑ささえも曲の雰囲気に合ってる気がして好きでした。
前に進む唯一の手段は僕の足だけ
自分の足で進むしかないのさ
もし僕がいなくなったって
全ての事は上手くいくはずだよ
だからどうか泣かないでおくれ、愛しい人
涙を拭いて、立ち上がって
能天気なくらいに全てが上手くいくって鼓舞するドレッド野郎位に思ってたのが彼の出身とかその国の歴史的背景とか色んな知識が入ってくると僕の中で全くの別物になった大好きなメッセージ。
そのメッセージにレゲエという曲調によって心にずしんとくる重みとか顔を上げて歌いたくなる不思議なビートとかホントに不思議なくらいに前に進む勇気みたいな物を感じさせてくれるからまさに神曲。
やっぱりバカな位にポジティブに進むチカラって素晴らしいんです。
困ってる人達を助けたい一心で始めたSARTO BEAMS事業。
大丈夫さ、きっと上手くいく。
つらい時には必ず君のそばにいるから。
どんなに否定されても僕はきっと止まる事はありません。
それでは銀座でお会いしましょう。
新井